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日本のテレビドラマ ウィキペディアから
『ケイゾク』は、1999年1月8日から3月19日まで毎週金曜日22:00 - 22:54に、TBS系の「金曜ドラマ」枠で放送された日本のテレビドラマ(全11話・特別編1話)。2000年には劇場版として『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』が公開された。
ケイゾク | |
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ジャンル | テレビドラマ |
脚本 |
西荻弓絵 清水東 |
演出 |
堤幸彦 伊佐野英樹 金子文紀 今井夏木 |
出演者 |
中谷美紀 渡部篤郎 鈴木紗理奈 徳井優 長江英和 矢島健一 西尾まり 竜雷太 |
製作 | |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
連続ドラマ | |
プロデューサー | 植田博樹 |
出演者 | 野口五郎 |
オープニング | 中谷美紀「クロニック・ラヴ」 |
放送期間 | 1999年1月8日 - 3月19日 |
放送時間 | 金曜 22:00 - 22:54 |
放送枠 | 金曜ドラマ (TBS) |
放送分 | 54分 |
回数 | 11 |
ケイゾク/特別篇 PHANTOM〜死を契約する呪いの樹〔スペシャルドラマ〕 | |
プロデューサー | 植田博樹 |
出演者 | 生瀬勝久 木内晶子 手塚とおる |
エンディング | 中谷美紀「クロニック・ラヴ」 |
放送期間 | 1999年12月24日 |
放送時間 | 金曜 21:00 - 22:54 |
放送分 | 114分 |
回数 | 1 |
特記事項: 映画化作品:『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』(2000年3月公開) |
通称「ケイゾク」と呼ばれる、迷宮入りした事件を担当する警視庁捜査一課弐係(架空の部署)に配属された、東大卒のキャリア警察官僚・柴田純と、元公安の叩き上げ刑事・真山徹が難事件を解決していくミステリードラマ。シリーズ前半は持ち込まれる事件を解決する刑事物として、小ネタを散りばめたコメディー要素の強い一話完結のスタイルを採りつつ、シリーズ後半に向けての伏線を少しずつ描いてゆく。シリーズ後半では真山と快楽殺人犯・朝倉の因縁を巡る物語をシリアスに展開させるという構成となっている[1]。タイトルの『ケイゾク』は「現在も鋭意“継続”捜査中である」ということに由来している。
警察の実情とは異なる設定が多いほか、これまでの刑事ドラマと比べ無機質で暗鬱とした雰囲気を醸し出しており、メインの演出を担当した堤幸彦による演出スタイルは、新鮮さと特異性に溢れていた。過去の刑事ドラマへのリスペクトを感じさせながら、2000年代以降につながる斬新さを持つドラマであるとも評価されている[1]。また、2010年10月より本作品の一部設定を引き継いだ続編的な作品として放送された『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』シリーズと合わせて、「ケイゾク・サーガ」[2]、あるいはさらにその「完結篇」となる配信ドラマ『SICK'S 〜内閣情報調査室特務事項専従係事件簿〜』と合わせて「SPECサーガ」とも呼ばれる[3]。
テレビ版オープニングはフラッシュバック映像を利用した独特のスタイルで、各話のヒントに相当するカットが含まれている[4]。
同じく堤の演出によるものでは、『TRICK』シリーズ(テレビ朝日)や『SPEC』など、本作品同様に個性的なコンビが活躍する作品がいくつか存在する[1]。
次シリーズ『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』については、SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜#シリーズを参照。
人物の名前や年齢などは『ケイゾク/事件簿 完全版』を参照した。〈〉内は初登場時の年齢。「享年」などの記述はそのままとしている。
2000年3月4日に日本公開。上記特別篇の続きとなる物語で、柴田は弐係の係長に就任する。「黄泉の国」の入り口があるという伝説の孤島を舞台に、15年前の事件の遺族による復讐劇に巻き込まれる柴田と真山が、次第に事件の陰にある朝倉の存在を知り、現実とも幻想ともつかない世界に入り込んでゆくさまを描く。最終興行収入12.5億円を記録し[15]、ドイツのシネアジアフィルムフェスティバル(シネアジア映画祭)に出品された[16][17]。
話数 | エピソードタイトル mystery | 初回放送日 | 脚本 | 演出 | 視聴率 |
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第1話 | 死者からの電話 mystery1 | 1999年1月8日 | 西荻弓絵 | 堤幸彦 | 13.0%[20] |
建前上、未解決事件の捜査を“継続”する捜査一課弐係に研修中のキャリア柴田純が配属された。配属初日、弐係に1年前の「四日市市会社員殺人事件」で殺されたはずの被害者・多田から電話を受けたという相談が持ち込まれる。電話を受けた男・志村から多田と会う約束をしたため付き添って欲しいと依頼され、柴田と先輩刑事の真山は志村に同席して立ち会う。結局、多田は現れなかったが、柴田は真山と共に多田が殺された事件の洗い直しに入る。 | |||||
第2話 | 氷の死刑台 mystery2 | 1月15日 | 西荻弓絵 | 堤幸彦 | 13.7% |
元警備員の橋本という男が、13年前に府中で発生した殺人事件の再捜査を依頼する。事件の概要は橋本が無人の冷凍倉庫を閉め、また開けたときに宗教団体「氷剣教」の宗教衣を着てドライアイスの祭壇に載せられた社長の水谷が死体で発見されたというものだった。柴田と真山は橋本を連れて、倉庫内の検証に乗り出すが、柴田の不注意で3人とも倉庫の中に閉じ込められてしまう。何とか倉庫から命からがら出ることができ、橋本は倉庫勤務のころから旧知の仲である主治医の下平の診察を受ける。だが柴田はその時の些細な会話から、下平を事件の真犯人だと断定する。 | |||||
第3話 | 盗聴された殺人 mystery3 | 1月22日 | 西荻弓絵 | 金子文紀 | 10.8% |
1年前に発生したブティックオーナー強盗殺人事件の被害者の妻・美奈子が真犯人は元従業員の祐子だと主張し、証拠を掴むため、祐子宅を盗聴して欲しいと捜査一課弐係に依頼してくる。柴田の推理で祐子も事件に関与している可能性が見出せたため、違法ながらも盗聴による張り込みを開始することに。だが、盗聴の最中に祐子が殺害される事件が発生し、祐子の恋人の成田が逮捕される。しかし成田は容疑を否認、成田が祐子を訪ねた時には部屋はもぬけの殻だったという。 | |||||
第4話 | 泊まると必ず死ぬ部屋 mystery4 | 1月29日 | 西荻弓絵 | 堤幸彦 | 14.5% |
老舗の旅館「葉隠月(はかつき)」の仲居・佐代子から、改築工事に伴い、泊まると必ず死ぬと云われ昭和21年までに4人もの死者を出している離れの部屋への調査と検証を依頼された捜査一課弐係の面々。興味津々の柴田は嫌がる真山を引き連れ「葉隠月」に足を運ぶ。かくして旅館に集った旅館関係者や彩が集う中で、旅館主人の一人娘の朋美が部屋に泊まることで検証が開始された。ところが検証中に朋美が姿を消し、旅館付近の林で遺体となって発見される。 | |||||
第5話 | 未来が見える男 mystery5 | 2月5日 | 西荻弓絵 | 伊佐野英樹 | 15.7% |
ゆかりという女性が夫・義朗が失踪した事件の捜査の進展具合への抗議にやってきた。のらりくらりとした対応に怒りを燃やしたゆかりは生放送中の超能力番組に出演して捜査一課弐係を糾弾、番組では霊能力者の鷺沼が超能力で義朗を探し出そうとしていた。透視を始めた鷺沼は突如義朗の姿が見えると言ってテレビクルーと共にスタジオを飛び出す。鷺沼が義朗がいるというビルへ向かった時、そこで義朗が死体として見つかってしまう。真山と現場に急行した柴田は、鷺沼の行動の矛盾点から鷺沼を犯人として追及するが、鷺沼には視聴者およびテレビクルーによって集団監視されていたという完全無欠のアリバイがあった。 | |||||
第6話 | 史上最悪の爆弾魔 mystery6 | 2月12日 | 西荻弓絵 | 伊佐野英樹 | 14.1% |
定年間近の警部補「タンツボ」こと壺坂が真山に時効成立1週間前の小包爆弾爆破事件の捜査協力を依頼する。事件は校内暴力が盛んだった中学に送られてきたステーキ肉が入った小包が実は爆弾で、その爆弾によって死者が出たというものだった。事件に興味を持った柴田は壺坂と合流し、嫌がる真山を引き入れて事件の捜査を進めることに。柴田は事件の背後にあった女子高生が自殺した事件に着目して、その事件の真相究明にベクトルを向ける。そしてその末に爆弾を送った犯人に目星をつける。 | |||||
第7話 | 死を呼ぶ呪いの油絵 mystery7 | 2月19日 | 西荻弓絵 | 金子文紀 | 14.3% |
捜査一課弐係の元へ、6年前に殺害された画廊のオーナー・重雄の遺族である菜穂子がやってくる。画廊には絵柄が勝手に変わり、それを見た者は必ず死ぬと言われる絵が飾られていた。事件当時に重雄はその瞬間を見て亡くなり、現在も女中がそれを目撃したため絵の謎を解明してほしいという。画廊を訪れた柴田と真山だが、菜穂子の叔父の平良が「絵が変わった」と取り乱して姿を消し、柴田は絵柄が変わった子供の絵を目撃する。その後柴田は平良からの電話を受け、真山と菜穂子と画廊の倉庫のある海岸沿いへと足を運ぶが、そこで平良の水死体を発見する。 | |||||
第8話 | さらば!愛しき殺人鬼 mystery8 | 2月26日 | 清水東 西荻弓絵 | 堤幸彦 | 14.7% |
被疑者が目の前で死亡したショックから立ち直れない柴田は辞表を提出し、麻衣子の家に転がり込んでいた。そんな中、柴田は彩と共に麻衣子が参加する電子掲示板のオフ会に参加する。だがその後酔って記憶を無くし、ラブホテルで目覚めた柴田は原の遺体と対面する。2人しかいない密室で、柴田の犯行としか思えない状況下で、柴田はホテルから抜け出し麻衣子とその場から立ち去るが、捜査一課と早乙女の命で動いたSWEEPに追われる身となる。柴田は掲示板で死にたいと書き込んだネット仲間にプレゼントを贈るといったハンドルネーム「ピエロ」に目星をつけて奔走するが、その末に辿り着いたのはあまりにも意外で悲しい真実と結末だった。 | |||||
第9話 | 過去は未来に復讐する mystery9 | 3月5日 | 西荻弓絵 | 今井夏木 | 15.2% |
第10話 | 二つの眼球 mystery10 | 3月12日 | 西荻弓絵 | 堤幸彦 | 13.2% |
最終話 | 死の味のキス THE LAST & THE EVERLASTING MYSTERY | 3月19日 | 西荻弓絵 | 堤幸彦 | 14.0% |
連続殺人を犯した麻衣子は柴田の目の前で自殺。麻衣子は操られていたと睨む柴田は辞表を撤回し、麻衣子を影で操る犯人捜しを開始する。そこで麻衣子が柴田と朝倉の関係に感づき悩んでいると知り、朝倉から麻衣子が誰かに付けねらわれていると言って精神的に不安定な状態にあることを知る。しかし朝倉のパソコンにハッキングした柴田は、朝倉が柴田の情報を募っていたこと、真山を監視していた事実を突き止める。一方、早乙女は真山の暴走を危惧しSWEEPに監視を命じるが、真山はSWEEPの監視を振り切り、単身朝倉追跡に動き出す。SWEEPに本格的な行動命令が下される中、柴田は野々村の口から真山と朝倉の間に起きた7年前の因縁の過去を知る。やがて目黒が収容された病院で死亡、その場に居合わせた真山は殺人犯としてSWEEPに狙われることに。柴田と弐係の面々は真山の無実を証明するため独自に捜査を始めるが、朝倉が仕掛けた凶刃は彼らをも襲う。そして朝倉の真実が明らかになった時、柴田と真山は沙織が命を絶った河川敷で快楽殺人犯・朝倉と対峙する。 |
エピソードタイトル | 初回放送日 | 脚本 | 演出 | 視聴率 | |
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PHANTOM | 死を契約する呪いの樹 | 1999年12月24日 | 西荻弓絵 | 堤幸彦 | 14.1% |
朝倉との死闘により、死の危機に瀕するも8か月もの眠りについた柴田が目を覚ました。しかし脳に損傷を負った後遺症により弐係の面々や朝倉の事件といった警視庁登庁以後の記憶を失ってしまう。その一方で真山も朝倉から「ゲーム再開」の宣戦布告が伝えられる。時が流れ、八王子西署署長となった柴田は配属初日、自分を痴漢した男を交番に連行した際、人を殺したと自首した美咲という女子高生と出会う。美咲が言うには伏舟神社に伝えられている幹に殺したい相手の名前を書いたらその相手は必ず死ぬという「呪いの樹」と呼ばれる神木に彼氏の名前を書き、その通りに彼氏が死んだという。この噂に興味を持った柴田は図らずも真山ら弐係の面々とその呪いによるものとされる事件の再調査に乗り出す。しかし、この「呪いの樹」にまつわる事件そのものが朝倉の仕掛けたトラップだった。 |
登場人物や台詞に、過去の刑事もののパロディがいくつか見られる。
ドラマ版のサウンドトラックCDとして1999年2月24日にダブリューイーエー・ジャパンから発売。
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