アメリカ海兵隊総司令官

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アメリカ海兵隊総司令官

アメリカ海兵隊総司令官(アメリカかいへいたいそうしれいかん、: Commandant of the Marine Corps 略称:CMC)は、アメリカ海兵隊において軍人が任命される最高位の職位である。

概要 アメリカ海兵隊総司令官 Commandant of the Marine Corps, 組織 ...
アメリカ海兵隊総司令官
Commandant of the Marine Corps
Thumb
アメリカ海兵隊紋章
Thumb
海兵隊総司令官旗
Thumb
現職者
エリック・スミス英語版大将

就任日 2023年9月22日
組織アメリカ海兵隊
所属機関アメリカ統合参謀本部
上官アメリカ合衆国国防長官
アメリカ合衆国海軍長官
任命アメリカ合衆国大統領
上院の承認
任期4年
戦争または国家緊急事態の間のみ、1回更新可能
根拠法令合衆国法典第10編第8043条 10 U.S.C. § 8043
創設1775年11月28日
初代サミュエル・ニコラス
略称CMC
職務代行者海兵隊副司令官
ウェブサイトOfficial website
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海軍長官(文官)の直属で、海軍作戦部長(海軍軍人最高位)と同格の職であり、1775年11月28日サミュエル・ニコラスがアメリカ海兵隊の前身である大陸海兵隊の総司令官に就任して以来、大陸海兵隊の解散による中断期間があったものの、200年以上その名を変えていない伝統ある職である。

また、この職に大将が充てられるようになったのは、1945年3月21日に議会が承認した海兵隊総司令官は大将が務めることとする法令によって、1945年4月4日、当時の第18代海兵隊総司令官アレクサンダー・A・ヴァンデグリフト中将が大将に昇進してからであり、創設から1890年頃までの海兵隊総司令官は、主に佐官が任命されていた。

現在の海兵隊総司令官はエリック・スミス英語版大将が務めている。ジョー・バイデン政権は2023年7月10日に任期満了となったデイヴィッド・H・バーガー大将(第38代)の後任に副司令官のスミスを据える人事を決定していたが、上院公聴会で野党・共和党の議員が国防総省の中絶に対する考え方を問題視し承認を留保したため、1859年以来164年ぶりに司令官が不在という事態に陥っていた[1]。同年9月21日、アメリカ議会上院が海兵隊司令官にエリック・スミス副司令官を充てる人事を承認し、トップ不在が解消された[2]

海兵隊総司令官の職務

海兵隊総司令官の基本的な職務は、アメリカ海兵隊の最高指揮官かつ最高責任者として組織を統率し、戦備を整える責任を負い、その象徴として崇高なる尊厳を保つことである。ただし、海兵隊総司令官職はアメリカ独立戦争以来、200年以上にわたって名称を変えずに維持され続けてきたため、時代ごとに職務の詳細は違ってきている。

初期の海兵隊総司令官は、直接兵力を率いて前線で作戦の指揮に当たることもあったが、「Marine Barracks」と呼ばれる海兵隊司令部の建物が機能するようになると、そこで総司令官の職務を行い、作戦の指揮を執るようになった。

1947年統合参謀本部が創設されて以降、その構成員として大統領に助言する責任を負う。なお、統合参謀本部の構成員である他の参謀総長や作戦部長と同じく、作戦上の指揮権を有していない。

なお、内部に海兵隊総司令官より現役の先任者がいたとしても、海兵隊総司令官がアメリカ海兵隊の最高指揮官であり、最高責任者である。

歴代海兵隊総司令官

さらに見る 代, 画像 ...
画像氏名任命時階級任命退任備考
01 Thumbサミュエル・ニコラス大尉[3]1775年11月28日1783年8月27日大陸海兵隊時代の総司令官
02 Thumbウィリアム・W・バローズ少佐[4]1798年7月12日1804年3月6日海兵軍楽隊の創設者
03 Thumbフランクリン・ウォートン中佐1804年3月7日1818年9月1日
職務代理 Thumbアーチボルド・ヘンダーソン中佐1818年9月16日1819年3月2日
04 Thumbアンソニー・ゲール中佐1819年3月3日1820年10月16日総司令官在職中に懲戒免職となった唯一の総司令官
05 Thumbアーチボルド・ヘンダーソン大佐1820年10月17日1859年1月6日記録上、在任期間が最も長い総司令官
06 Thumbジョン・ハリス大佐1859年1月7日1864年3月12日
07 Thumbジェイコブ・ゼイリン准将1864年6月10日1876年10月31日アメリカ海兵隊紋章の鷲、地球、錨デザインを海兵隊の紋章として正式に承認した。
08 Thumbチャールズ・G・マッコーリー大佐1876年11月1日1891年1月29日現在のアメリカ海兵隊のモットー「常に忠誠を」(Semper Fidelis)を定めた総司令官
09 Thumbチャールズ・ヘイウッド少将1891年1月30日1903年10月2日
10 Thumbジョージ・F・エリオット少将1903年10月3日1910年11月30日
11 Thumbウィリアム・P・ビドル少将1911年2月3日1914年2月24日
12 Thumbジョージ・バーネット少将1914年2月25日1920年6月30日
13 Thumbジョン・A・レジューン少将1920年7月1日1929年3月4日
14 Thumbウェンデル・C・ネビル少将1929年3月5日1930年7月8日名誉勲章受章者
15 Thumbベン・H・フラー少将1930年7月9日1934年2月28日
16 Thumbジョン・H・ラッセル・Jr少将1934年3月1日1936年11月30日
17 Thumbトーマス・ホルコム中将1936年12月1日1943年12月31日
18 Thumbアレクサンダー・A・ヴァンデグリフト中将[5]1944年1月1日1947年12月31日名誉勲章受章者
19 Thumbクリフトン・B・ケイツ大将1948年1月1日1951年12月31日
20 Thumbラミュエル・C・シェパード・Jr大将1952年1月1日1955年12月31日
21 Thumbランドルフ・M・ペイト大将1956年1月1日1959年12月31日
22 Thumbデイヴィッド・M・シャウプ大将1960年1月1日1963年12月31日名誉勲章受章者
23 Thumbウァレス・M・グリーン・Jr大将1964年1月1日1967年12月31日
24 Thumbレナード・F・チャップマン大将1968年1月1日1971年12月31日
25 Thumbロバート・E・クッシュマン・Jr大将1972年1月1日1975年6月30日
26 Thumbルイス・H・ウィルソン・Jr大将1975年7月1日1979年6月30日名誉勲章受章者
27 Thumbロバート・H・バロウ大将1979年7月1日1983年6月30日
28 Thumbポール・X・ケリー大将1983年7月1日1987年6月30日
29 Thumbアルフレッド・M・グレイ大将1987年7月1日1991年6月30日
30 Thumbカール・E・マンディ大将1991年7月1日1995年6月30日
31 Thumbチャールズ・C・クルラク大将1995年7月1日1999年6月30日
32 Thumbジェームズ・L・ジョーンズ大将1999年7月1日2003年1月12日第22代国家安全保障問題担当大統領補佐官
33 Thumbマイケル・W・ヘギー大将2003年1月13日2006年11月13日
34 Thumbジェームズ・T・コンウェイ大将2006年11月14日2010年10月22日2011年6月17日旭日大綬章受章
35 Thumbジェームズ・F・エイモス大将2010年10月22日2014年10月17日創設以来、初の航空機搭乗員出身者[6]の総司令官
36 Thumbジョセフ・ダンフォード・Jr大将2014年10月17日2015年9月24日第19代統合参謀本部議長
37 Thumbロバート・B・ネラー大将2015年9月24日2019年7月11日
38 Thumbデイヴィッド・H・バーガー大将2019年7月11日2023年7月10日
- Thumbエリック・スミス英語版大将2023年7月10日2023年9月22日副司令官職のまま総司令官職務代行
39 2023年9月22日在任中
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Timeline

David BergerRobert NellerJoseph F. Dunford, Jr.James F. AmosJames T. ConwayMichael HageeJames L. JonesCharles C. KrulakCarl Epting Mundy, Jr.Alfred M. Gray, Jr.Paul X. KelleyRobert H. BarrowLouis H. Wilson Jr.Robert E. Cushman, Jr.Leonard F. Chapman, Jr.Wallace M. GreeneDavid M. ShoupRandolph M. PateLemuel C. Shepherd Jr.Clifton B. CatesAlexander VandegriftThomas HolcombJohn H. Russell, Jr.Ben Hebard FullerWendell Cushing NevilleJohn A. LejeuneGeorge BarnettWilliam P. BiddleGeorge F. ElliottCharles HeywoodCharles Grymes McCawleyJacob ZeilinJohn Harris (USMC)Anthony GaleArchibald HendersonFranklin WhartonWilliam Ward Burrows ISamuel Nicholas

脚注

関連項目

外部リンク

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