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レカロ(Keiper Recaro GmbH & Co )は、ドイツの自動車・鉄道及び航空機関連製品製造企業。本社はシュトゥットガルト郊外のキルヒハイム・ウンター・テックにある。
同社の製品で特に知られているのは、各種のシートである。乗用車用の交換用シート[1]が有名であるが、旅客機や鉄道車両の座席、オフィス用の事務椅子も製造している。珍しいところではサッカーや野球用のスタジアムの選手・監督用ベンチにも採用されており、欧州の有力クラブの試合中継で"RECARO"のロゴが描かれているシートに座る選手たちを見る機会も多い。2007年(平成19年)からはプロ野球・楽天の本拠地であるフルキャストスタジアム宮城(現・楽天生命パーク宮城)のベンチにも採用されていた。さらに2011年(平成23年)には川崎フロンターレの本拠地でもある等々力陸上競技場、2012年(平成24年)には世界陸上なども開催される長居陸上競技場、2021年(令和3年)には競輪の一種であるPIST6を開催するTIPSTAR DOME CHIBAにもレカロのスタジアムシートが採用された。
その製品は完全に競技用のリクライニングなしのもの(モータースポーツ・シェル)の他、スポーツ走行にも対応したリクライニング付きのもの(スポーツシート)、スポーツ走行よりは快適性を追求したもの(エルゴノミクス・シート)、商用車用、バス用、チャイルドシート、旅客機用などがある。
日本ではアジア・マーケットの拠点として日本法人が設立されており、滋賀県東近江市に「レカロ・ジャパン」(商号:レカロ株式会社、RECARO Japan Co., Ltd.)として本社が置かれている。主な事業として
など、これらの開発や生産、輸入を行っている。
日本国内ではレカロ・ジャパンが販売する製品を正規品とし、それとは別でレカロとは関係のない業者などにより日本に持ち込まれる並行輸入品も存在する[3]。
レカロのシートは、いわゆるファミリーカーと呼ばれる車にはそもそも設定がなく、これを標準もしくはオプションで設定する車種は一般にスポーツカー、あるいはスポーティグレードである。
日本車における採用例として、日産ではGT-Rやノート NISMO S、三菱ではランサーエボリューション・コルト・eKスポーツ、ホンダではタイプRシリーズ4車種(NSX-R・インテグラタイプR・シビックタイプR(シビックの3代目タイプRからは自社製に変更)・アコードユーロR)・CR-Z、スバルではインプレッサ(WRX STI)、マツダではロードスター・RX-7(FD3S)・RX-8、スズキではスイフト・スポーツ、アルトワークス、ダイハツではコペンなどスポーツ走行を意識した製品に多い。 過去には特異な例としてホンダ・オデッセイ(3代目前期)にオプション設定。いすゞではジェミニのターボディーゼル車(JT600系中期・特別仕様のS/S)やアスカ、ビッグホーンのイルムシャー仕様。三菱・ギャラン/三菱・レグナム(ともにスーパーVR-4)、三菱・RVR(初代・ハイパースポーツギア)に標準設定されたこともある。
純正(またはメーカーオプション)装備品は、車種専用として用意されるモデルとベースとなるシートが存在するモデルとがあり、前者の場合は非スポーツグレードへの流用やプラットフォームを共有する他車種への流用、後者の場合はシートレールを用意した上で(準汎用品として)他車種へ流用されることもある。
アウディRS4やフェラーリ599GTBフィオラノ、フォード・フォーカスST、ルノーメガーヌR.S.、サターン・アイオン・レッドラインなどの高級スポーツモデルに装着される事例も多いが、一方でフォード・モンデオのようなさほどスポーツ走行を意識しない車種にも採用されている。 車ではないが、イタリアのナショナル・フラッグ・キャリアであるアリタリア航空の日本便では、マニフィカ(ビジネスクラス)でもクラシカ(エコノミークラス)でもRECARO社製シートである。
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