コミックス・ウェーブ・フィルム
日本の東京都杉並区にあるアニメ制作会社 ウィキペディアから
日本の東京都杉並区にあるアニメ制作会社 ウィキペディアから
株式会社コミックス・ウェーブ・フィルム(英: CoMix Wave Films Inc.、略称:CWF)は、日本のアニメ制作会社。日本動画協会準会員。
本社が入居する藤澤ビルディング | |
種類 | 株式会社 |
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略称 | CWF |
本社所在地 |
日本 〒167-0051 東京都杉並区荻窪4丁目30番16号 藤澤ビルディング3F 北緯35度42分14.2秒 東経139度37分25.8秒 |
本店所在地 |
〒102-0083 東京都千代田区九段北4丁目1番9号[1] |
設立 | 2007年3月 |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 6010001107746 |
事業内容 |
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代表者 |
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資本金 | 4,250万円 |
主要株主 |
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関係する人物 | 「#所属作家」参照 |
外部リンク |
www |
コミックス・ウェーブ・フィルム(以下、CWF)は、旧コミックス・ウェーブのマーチャンダイジング事業部をMBO(マネジメント・バイアウト)による新設分割で包括的に承継した株式会社[3]。
新海誠をはじめとする作家(漫画家、イラストレーター、アニメクリエイター)のマネジメントに始まり、アニメーション映画の製作・制作・劇場配給・パッケージ販売、海外セールスまでを一貫性を持って手掛けている[4]。映画に資金を出す「製作・プロデュース」だけではなく、実際にフィルムを作る「制作」機能を持っている[5]。
新海誠監督の劇場作品制作を中心に、大成建設などのアニメーションCM制作、P.A.WORKSやA–1 Picturesなどをはじめとする制作会社の下請け(制作協力)や美術背景の受注制作も行っている。ほぼ自社内で制作している繊細で写実的な美術背景には定評があり、多数のアニメ制作会社が背景素材の制作を発注している。
DVD・Blu-rayを自社で制作・販売し、海外セールスも直接行っている[6]。特にDVDの利益は大きく、会社の成長期を支えたという[6]。配給も2004年の『雲のむこう、約束の場所』から2011年の『星を追う子ども』までは自社で行っていたが、言の葉の庭以降はTOHO animation企画・東宝配給となっている[6]。
YouTubeでは2012年末より公式チャンネル「アニメバンチョー」を設置し、オリジナルのWebアニメなどの独自のコンテンツを配信している[7]。
1998年に伊藤忠商事と旭通信社(現:ADK)などの出資で前身となる旧コミックス・ウェーブが設立される。
2002年、デビュー作『ほしのこえ』を個人制作していた新海誠のマネージメントを手掛ける。制作途中の映像を持ってテレビ局やDVDメーカーに営業をかけるがどこも門前払いだったため、自社でDVD事業を始める[11]。発売前に3万本の注文があり、最終的に10万本が売れた[12]。
2004年、2作目の『雲のむこう、約束の場所』を制作。90分という長編映画であるため、前作とは違って人手が必要となり、芸大生や学生などのスタッフを集めた[13]。すると美術やCG関係の人材があつまり、アニメスタジオとしての原型が出来上がった[13]。前作より規模を大きくして劇場公開するために各所に売り込んだところ、シネマライズがまず反応し、それを皮切りに地方の劇場も乗ってきて、自社配給で全国12館で公開することができた[12]。しかし、『ほしのこえ』ほどの絶賛は浴びなかった[14]。
2007年、川口典孝によるMBO(マネジメント・バイ・アウト)で旧コミックス・ウェーブのマーチャンダイジング事業部が「コミックス・ウェーブ・フィルム」として独立[15][16]。同年公開の『秒速5センチメートル』からクレジットがコミックス・ウェーブ・フィルムになる[12]。この作品はDVD売り上げも海外販売も好調だった[12]。
2011年に『星を追う子ども』が公開される。この作品は、映画興行的には新海作品唯一の赤字作品となっている[12]。スタジオジブリ作品を思わせるようなキャラクターによる冒険ストーリーということで、ポスト宮崎駿に名乗りを上げるための勝負作だと見られ、メディアファクトリーなどと製作委員会を組んで公開劇場も80館と増やしたが、興行的には上手く行かなかった[12][14]。国内での販売が伸びず、制作費を回収できなかった[17]。しかし、女性人気と海外人気が好調で、最終的にはリクープできた[12][18]。
2013年、東宝の配給で『言の葉の庭』が公開される[19]。前作の失敗を受け、早めに展開した短めの作品で、配給と宣伝を東宝映像事業部に依頼した[12][20]。公開と同時に劇場でDVDを販売し、配信もiTunesで行った[12]。全国23館公開で宣伝費ゼロだったにもかかわらず興行は成功で、DVDの売り上げも配信も好調だった[12]。
2016年、引き続き東宝の配給で『君の名は。』が公開される。『言の葉の庭』の成功を受け、製作委員会の主幹事と宣伝を東宝に託してCWFは制作に専念し、全国300館という国内最大級のサイズでの大規模公開を実現[12]。プロデュースはヒットメーカー川村元気が名乗りを上げた[注 2]。その結果、スタジオジブリの宮崎駿監督作品『千と千尋の神隠し』以来、15年ぶりに邦画の興行収入で200億円の大台に乗せる大ヒットとなった[21]。
2019年公開の『天気の子』は全国359館448スクリーンで公開され、141.9億円の興行収入を記録した[22][23]。
2021年、本社機能を東京都千代田区九段北4丁目1番9号市ヶ谷MSビル5階から東京都杉並区荻窪4丁目30番16号藤澤ビルディング3Fへ移転[24]。
2024年5月28日付で川口が代表取締役会長に就任し、2代目代表取締役社長にはテレコム・アニメーションフィルムの制作部長を経てコミックス・ウェーブ・フィルムで制作部長を務めていた徳永智広が就任した[25][26]。
同年5月31日、アニメ美術背景制作会社の美峰と経営改善に向けた資本提携の締結と経営の参画に合意し、美峰による第三者割当増資を引き受けた[27]。
開始年 | 放送期間 | タイトル | 備考 |
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2003年 | — | みんなのうた「笑顔」 | |
2007年 | 猫の集会 | ||
2014年 | 4月 - 7月 | ワールドフールニュース | 共同企画:群馬テレビ |
2016年 | 1月 | 旅街レイトショー | 「コミックス・ウェーブ・フィルム オムニバス」シリーズ、いずれも『ULTRA SUPER ANIME TIME』にて放映 |
2月 | この男子、魔法がお仕事です。(この男。シリーズ) | ||
3月 | 彼女と彼女の猫 -Everything Flows- | 「コミックス・ウェーブ・フィルム オムニバス」シリーズ、『ULTRA SUPER ANIME TIME』にて放映 原作:新海誠、アニメーション制作:ライデンフィルム | |
2017年 | 4月 - 6月 | ワールドフールニュースPARTII |
公開年 | タイトル | 備考 |
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2002年 | ほしのこえ | 新海誠監督の自主制作フィルム |
2004年 | 雲のむこう、約束の場所 | 公開当初は「コミックス・ウェーブ」名義 |
2007年 | 秒速5センチメートル | |
2009年 | アジール・セッション | |
2010年 | プランゼット | |
2011年 | 星を追う子ども | |
2013年 | 言の葉の庭 | |
2014年 | Peeping Life -WE ARE THE HERO- | |
2016年 | 君の名は。 | |
2018年 | 詩季織々 | 共同制作:絵梦 |
2019年 | 天気の子 | |
2022年 | すずめの戸締まり |
発売年 | タイトル | 備考 |
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2004年 | まかせてイルか! | |
2005年 | 惑星大怪獣ネガドン | |
カクレンボ | ||
2006年 | 星空キセキ | |
はなれ砦のヨナ | ||
2007年 | 楓ニュータウン | |
2011年 | この男子、宇宙人と戦えます。 | |
2012年 | この男子、人魚ひろいました。 | |
旅するぬいぐるみ | 羽田空港内のプラネタリウム「スターリーカフェ」にて上映された作品のソフト化 | |
2014年 | この男子、悪人と呼ばれます。 | |
この男子、石化に悩んでます。 |
配信年 | タイトル | 共同制作 |
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2009年- | Peeping Life | |
2012年 | インフェルノコップ | トリガー |
2013年 | KY系JCクウキちゃん | |
花のずんだ丸 | ||
新世紀末 奴との遭遇 | ||
ターニングガールズ | ||
熱血探偵事務所 | ||
ワールドフールニュース Youtube版 | ||
2021年 | おしえて北斎! -THE ANIMATION- | |
2024年 | 初恋のにおい |
年 | タイトル | 備考 |
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2004年 | はるのあしおと | OP |
2006年 | efシリーズ | |
2008年 | ||
2013年 | 実況バワフルプロ野球2013 | OP |
2015年 | DEEMO〜ラスト・リサイタル〜 | ゲーム内アニメーション |
公開年 | タイトル |
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2007年 | 信濃毎日新聞 テレビCM |
2008年 | 大成建設「ドーハ国際空港」篇 |
2011年 | 大成建設「ボスポラス海峡トンネル」篇 |
2013年 | 大成建設「スリランカ高速道路」篇 |
2014年 | 大成建設「ベトナム・ノイバイ空港」篇 |
クロスロード | |
2015年 | NHK–AC共同キャンペーンCM |
2016年 | サントリー天然水×君の名は。コラボCM |
2018年 | 大成建設「シンガポール」篇 |
2020年 | 大成建設「ミャンマー」篇 |
2023年 | ポケモンワールドチャンピオンシップス2023「キミに会えた!」 |
2024年 | 株式会社本山製作所『創業100周年記念特別映像 ~「未来につなぐ」篇~』[29] |
株式会社本山製作所『創業100周年記念特別映像 ~「歴史につながる」篇~』[29] |
年 | タイトル | 備考 |
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— | カンブリア宮殿 | 作画協力、放送中 |
2008年 | 古代エジプト大奥様物語 ツタンカーメンと三人の母 | -2009年、イラスト制作 |
久米宏経済スペシャル"新ニッポン人”現わる | ロゴ制作 | |
爆問ビジネス研究所 | イラスト制作 | |
2010年 | 天才じゃなくても夢をつかめる10の法則 | 劇画・イラスト制作 |
2011年 | きみを守るためにぼくは夢をみる | カバーイラスト・挿絵、星海社刊 |
きみを守るためにぼくは夢をみるII | ||
2012年 | きみを守るためにぼくは夢をみるIII | |
2013年 | きみを守るためにぼくは夢をみるⅣ | |
高橋英樹のおもしろ歴史授業 忠巨蔵スペシャル | イラスト制作 | |
2015年 | 多摩川物語 | カバーデザイン・挿絵・装丁、集英社刊 |
記憶の森を育てる 意識と人工知能 | 装画、集英社刊 | |
船越英一郎の昭和事件簿 | イラスト制作 | |
合併20周年コーポレートポスター | イラスト協力 | |
2016年 | 小説「十八の夏」新装版 | 装画、双葉社刊 |
イベント「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016」 | テーマビジュアル制作 | |
2017年 | 映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」 | 第一弾ディザーポスタービジュアル |
小説「ナミヤ雑貨店の奇蹟」 | カバーイラスト、KADOKAWA刊 |
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