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セガトイズが販売した幼児向け電子知育玩具 ウィキペディアから
キッズコンピュータ・ピコ(Kids Computer Pico)は、セガ・エンタープライゼス(現・セガ)が開発し、同社→セガトイズが製造した幼児向けの電子知育玩具である。
この記事の出典は、Wikipedia:信頼できる情報源に合致していないおそれがあります。特に各本体および周辺機器の発売時期と価格、コペラのソフト数、ネットワークサービス終了との指摘を受けています。 |
メーカー |
セガ・エンタープライゼス セガトイズ |
---|---|
種別 |
電子知育玩具 据置型ゲーム機 |
世代 | 第4世代 |
発売日 | 1993年6月26日[1] |
CPU | MC68000 |
対応メディア | 絵本ソフト(ロムカセット) |
コントローラ入力 |
タッチペン(有線) ボタン(本体据え付け) |
オンラインサービス | ピコタウン(日本国内のみ) |
売上台数 | 340万台(出荷台数)[2] |
互換ハードウェア |
ミクストブックプレーヤ コペラ 育脳塾 キッズコミュニケーション・ピコ |
前世代ハードウェア | セガAIコンピュータ |
次世代ハードウェア | アドバンスピコ・ビーナ |
セガ・エンタープライゼス(後のセガ)が1993年に発売した幼児向けの電子知育玩具で、セガ時代はTOY事業部が担当していた。発売当初のメーカー希望小売価格は税抜16,000円[1]。1998年以降は当時のセガ子会社で玩具部門を担当するセガトイズに販売を移管した。2001年6月1日には同性能の改良機を発売するとともに機器名称をキッズコミュニケーション・ピコに変更した。略称はピコ(PICO)。
タッチペンによる操作、絵本状のページが付いたソフトウェア、テレビ画面と絵本の連動遊び、テレビ画面を利用したお絵かき遊びを特徴とする。キャッチフレーズは「楽しく遊んで、知力すくすく」「遊びが学びの最初の一歩」など。
同社から発売されたメガドライブのアーキテクチャを転用した電子玩具。メガドライブからFM音源と、それを制御するサブCPUのZ80を省き、代わりにADPCM音源を搭載、入力機器をコントローラからタッチペンにするなどの変更を施し、幼児向け知育コンピュータとした。本体のみでは動作せず、テレビと接続した上で絵本ソフトと呼ばれるロムカセットを本体に差し込んで使用する。これらの性質からゲーム機としても分類される。
その性能のため、絵本ソフトは、PSG音源をBGMに使用し、キャラクターが頻繁に喋るものが主体となっており、セガ時代に発売された絵本ソフトは、画面に表示されるセガロゴはメガドライブから流用されたものだった。
操作は主に本体に取り付けられたタッチペンを使用し、ほかにタブレット、決定を行う赤い大きなボタン、選択・方向決定を行う4つの小さなボタンを補助的に使用するのみで、一般のコンピューターゲームのような複雑な操作は要求されない。小さなボタンの色は当初は白・緑・橙・青。このうち白いボタンはキッズコミュニケーション・ピコの最初期モデルでは黄色に変更されたが、後に白色に戻された。この時期に発売された絵本ソフトはテレビ画面に表示されるボタンも黄色で示されているものがある。
絵本ソフトに付いたページを開きタッチペンでページ内の絵や文章、アイコンに触れると、それと連動してテレビ画面の画像が変化する、キャラクターが喋る、ミニゲームが始まるなどさまざまなイベントが発生する。多くのソフトには最後のページに、タブレットとタッチペンを併用するテレビでのお絵かきのページが用意されている。テレビと絵本の連動遊び、学習要素を盛り込んだミニゲーム、お絵かき遊びにより幼児の想像力、判断力など知能の発達、文字や数、物の名前など知識の習得を促し、学習の手助けを行う。
1993年6月26日[1]に日本国内向けとして発売。1990年代前半には子供向けのワープロや電子手帳などの電子玩具が多数発売されたが、テレビでのお絵かき遊びを目的としたコンピュータ玩具もその1つに数えられる。セガはピコの発売以前にも知育コンピューター部署は「セガAIコンピュータ」を販売しており、それなりのノウハウを積んでいた。他社ではソニーによるマイファーストソニーシリーズのグラフィックコンピュータ、コナミのピクノなどが存在した。
ピコはこれら類似機器の中では後発となったが、前機種「セガAIコンピュータ」の後継機として遊びだけでなく勉強目的の利用を強調し、対象年齢を就学前の幼児から小学生低学年程度までと絞ることで一般のゲーム機とは異なる新たな層を開拓した。ソフトは内蔵せず取り替え式とし、テレビアニメや特撮テレビ番組に登場する子供にも親しみやすい人気キャラクターを採用し簡単なゲームを挿入するなど、遊びと教育を融合させた「エデュテインメント」の概念を盛り込み勉強を意識させない作りとした。
発売8周年となった2001年6月1日には、基本性能はそのままに省スペース化やデザインの変更などの改良を行った新型機を発売すると共に、機器名称をキッズコミュニケーション・ピコに改めた。さらに機器マークも長年使用された切手のような縁取りがされた長方形のデザインから地球儀を模した丸いデザインに変更した。このリニューアルと同時に、ピコを利用したインターネット接続サービス「ピコタウン」を開始し専用接続ソフトを発売した[3]が、セガトイズはピコの機器性能では通信技術の進歩に対応できないとし、2002年12月26日でサービスを終えた。
セガトイズはセガがドリームキャストを最後に家庭用ゲーム機事業から撤退した後もピコ本体と新作ソフトの供給を続けたが、2005年4月発売の『甲虫王者ムシキング あつめてあそぼう甲虫図鑑』を最後に新作ソフトの供給を終了した。同年8月には表現能力を向上させ、より幅広い年齢層への普及を図った後継機アドバンスピコ・ビーナを発売し、急速に移行を推し進めた。新作ソフトウェアの供給期間は、日本国内のセガのハードウェアでは最も長い約12年間となり、本体の累計出荷台数は約340万台に達した[2]。
2005年の本体販売終了後も「セガトイズお客様センター」にて修理などのアフターサービスやACアダプターやタッチペンなどの部品販売を行っていたが、2010年10月29日をもって全てのサポートを終了した。
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ピコ専用ソフトは絵本ソフトと呼ばれ、ロムカセットの上部に絵本を模したページが数枚付いている。多くのソフトはタイトルとなる表紙と見開き5ページで構成されており、最終ページにはテレビを利用したお絵かき遊びが用意されている。お絵かきの他には『キテレツ大百科 えどにいってキテレツさいさまにあうナリ』の発明遊び、『世界名作劇場』の物語作成機能、『クッキングピコ』の料理大会などが用意されているソフトや、お絵かきに特化した『クレヨンしんちゃんのおえかきノート』などでは表紙以外のページを多数のアイコンで占めたものもある。絵本ソフトに取り付けられたページの紙質はソフトや発売時期により異なり、同一ソフトでも製造時期により異なる場合がある。
絵本ソフトの角上部には丸い6つの穴が、各ページの角上部には異なる切り欠きがあり、本体のセンサーがページの有無を判断しテレビ画面に表示する場面の決定および絵本ソフトのタッチ箇所変更を行う。ページをめくることで容易に場面転換ができるため、一般のコンピューターゲームのように初めから順番に物語を進める必要はなく、好きなページからゲームやイベントを始めることができる。
製品の箱には実際の購入者となる保護者に向け、教育専門家の顔写真や推薦文、学習要素を掲載する、タイトルに「知育」「知能」などの語句を添える手法が用いられた。価格は通常の絵本ソフトが3,980円、周辺機器付きの絵本ソフトが6,980円程度に設定された。
また絵本ソフトには固有の大規模な入力デバイスを用いるものもあり、トイザらスなどを始めとする販売店では実際にソフトや新発売のデバイスを試遊できるデモ機が設けられる場合も多く、売り場ではピコ本体のデザインにあわせカスタマイズされたテレビモニターや展示ディスプレイが使用される様子が見られた[4]。
絵本ソフトの販売に関してはサードパーティー制が取られ、セガおよびセガトイズ以外の企業からも発売された。特にバンダイはピコ発売当初から継続的に自社の管理するキャラクターを使用した新作ソフトの供給を行い、セガと共に多数のソフトを供給した。
セガやセガトイズ、バンダイが遊びに比重を置いたソフトを発売した一方で、小学館や講談社、学習研究社はより教育に比重を置いたソフトを開発、発売した。この他絵本ソフトを発売した企業にはゼネラル・エンタテイメント、バンプレスト、イマジニア、エポック社、タカラ、旺文社、ポニーキャニオン、セガトイズの前身となるセガ・ヨネザワなどがある。
1998年から旧作ソフトの廉価版が、以下のシリーズ名で数回販売された。箱は廉価版を強調するデザインに変更され、価格はすべて税抜2,980円に統一された。
1994年以降発売の絵本ソフトでは、そのソフトの主題を小学校の教科に例えてジャンル分類を行った。ひらがなやカタカナの学習を主題としたソフトは国語、数字や計算、図形の学習を主題としたソフトは算数、動物の生態や天体の学習を主題としたソフトは理科、歴史や地理の学習を主題としたソフトは社会科、スポーツゲームは体育と分類される。その他学習要素の薄いソフトのジャンルは放課後とされた。
1998年以降は教科によるジャンル分類を廃止し、対象年齢、主要な学習要素、学習または遊びのどちらかを示すアイコンがパッケージ表面に示された。
ピコ本体は長期に渡る販売時期からコストダウンと低廉化を目的としたモデルチェンジが繰り返された。本体の種類は大きく以下の3モデルに分類できる。いずれの機種もACアダプタ、テレビと接続するためのケーブルが同梱され、タッチペンはあらかじめ本体へ取り付けられている。
特に記載のない製品の発売元はセガまたはセガトイズとなる。
ピコの互換機としてヤマハからはミクストブックプレーヤー コペラ (MIXT BOOK PLAYER COPERA) が、イマジニアからは育脳塾(いくのうじゅく)が発売された。いずれも1990年代後半までに本体、対応ソフトとも販売を終えた。
後述のとおり、ソフト互換性としては育脳塾=ピコ<コペラとなっている。
1993年12月1日発売。メーカー希望小売価格は税抜3万5000円[5]。通称コペラ。メーカー型番はMMG-1。セガとの共同開発品としてピコへ音楽教育に対応した機能を追加した上位互換機。ピコ用の絵本ソフトは全て使用でき、コペラ専用に用意された音楽教育絵本ソフトミクストブックも使用できる。反対にミクストブックをピコで起動しても、警告画面が表示されるのみで使用できない。当時のテレビCMでは「ピコのお兄さん」と表現された。マスコットキャラクターは機器名と同じコペラ。
配色は紫がかった水色と濃灰色および薄灰色を基調とし、タブレット横の操作ボタンもピコより淡い色調にされた。外装は端子部を除きピコの初期モデルと同一であり、拡張コントロール端子の名称でメガドライブ用コントローラと同様の9pin端子が用意されている。ピコと色違いのタブレットシートのほか鍵盤の描かれたタブレットシートも同梱された。
追加された機能は以下の通り。これらはミクストブック使用時のみ機能する。
ヤマハの音楽教室で教材として使用されたほか、楽器店や大手スーパーでの一般販売も行われた。ミクストブックは全10本発売され、本体と同時発売されたミクストブック『メロディランド』『コペラのタイムマシン』『ドレミファ伝説』の価格はピコ用絵本ソフトの2倍以上となる税別8,500円に設定された。
型番はIMC-001。基本性能や外形はピコのHPC-0003と同一の相互互換機で、違いは本体やタブレットシートの色、ロゴの変更、タッチペンの呼称が「ハイパーペン」に変更された程度となる。オリジナルの育脳塾とは別に、北米版ピコ(SEGA Pico)の余った在庫を育脳塾として発売もなされた。
育脳塾ソフトはすべてピコで使用することができ、反対にピコソフトを育脳塾で使用することもできる。育脳塾ソフトの中にはピコソフトとして再発売されたものも存在し、ピコ版の箱にも育脳塾のロゴが併記された。
育脳塾ソフトの説明書はピコソフトの物に準じて作成されており、構成や注意文・警告文もほぼ同一である。しかしピコソフトでは「楽しむ、遊ぶ」とされた表現が育脳塾ソフトではすべて「勉強する、学習する」などの表現に置き換えられ、学習目的の利用が強調された。
ただ、育脳塾ソフトは、所有者のほとんどがピコユーザーであり、機種としての育脳塾はよほど売れなかった割にキッズコンピューター・ピコ本体が品薄の状態であったため、オリジナルの育脳塾本体の在庫をセガが引き取ったうえで、前述の通りキッズコンピューター・ピコの『HPC-0003A』として発売されたので、育脳塾ソフトは、本体の販売が終了した後も引き続き発売された。
絵本ソフトではアニメなどで有名なキャラクターを導入役として採用することが多い。ピコソフトのために独自制作されたキャラクターを使用したソフトや、勉強を主目的としキャラクターが存在しないソフトもある。
本体と同時、または同時期に発売されたソフトは以下の通り。子供世代、親世代の両方になじみのある有名なキャラクター、テレビ番組が選ばれた。
セガおよびセガトイズはピコを幼児、低学年向けの教育・教養の総合ブランドと位置づけ、ピコの名を冠した製品を数種発売した。玩具には「ピコ with Me シリーズ」の名が付けられたものがある。
セガトイズ企画原案、コンパイルハート発売のニンテンドーDS専用知育ソフトシリーズ。
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