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西武鉄道の鉄道路線 ウィキペディアから
多摩湖線(たまこせん)は、東京都国分寺市の国分寺駅から東村山市の多摩湖駅を結ぶ西武鉄道の鉄道路線である。駅ナンバリングで使われる路線記号はST。
停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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定期列車の列車種別は現在各駅停車のみである。2013年3月16日のダイヤ改正より、ワンマン運転の線内折り返し列車が主体となっている[2]。基本的には国分寺駅 - 多摩湖駅間の全線通し運転で、国分寺駅 - 萩山駅および萩山駅 - 多摩湖駅間の区間運転列車も設定されている。昼間時間帯は、全線通しの列車が毎時3本と、国分寺駅 - 萩山駅が毎時3本、それぞれ交互に運転されるのが基本パターンになっている。そのため、昼間時間帯は国分寺駅 - 萩山駅間が10分おき、萩山駅 - 多摩湖駅間が20分おきのダイヤとなっている。
かつては後述のように、萩山駅 - 多摩湖駅間において拝島線・新宿線への直通列車が多数運転されていたが、2022年現在は小平発着・西武新宿発着合わせて平日1往復、土休日4往復(不定期運行)に限られる。拝島線直通列車は、平日は定期運行で早朝に小平駅発多摩湖駅行き、多摩湖駅発西武新宿駅行きの各駅停車がそれぞれ1本運転され、土休日はすべて不定期運行で朝に多摩湖発小平行きの各駅停車、西武新宿発多摩湖行きの急行、夕方に多摩湖発西武新宿行きの急行と小平発多摩湖行きの各駅停車がそれぞれ2本ずつ運転されるのみとなっている。
沿線地域の生活路線である一方、終点の多摩湖駅で接続する山口線と合わせて、西武新宿線の東京都内方面やJR中央線方面から、西武園ゆうえんち来園客および西武ドームへのイベント観客輸送を担っている一面もあり、野球やコンサート開催時を中心に、前述の国分寺駅 - 萩山駅間の区間運転列車の多摩湖駅までの延長運転や、不定期列車として西武新宿駅 - 多摩湖駅間の急行(土休日のみ)と小平駅 - 多摩湖駅間の各駅停車が運行され、多客輸送に対応している。
2022年3月のダイヤ改正までは昼間時間帯は、全線通しの列車が毎時3本と、国分寺駅 - 萩山駅が毎時2本運行され、国分寺駅 - 萩山駅間は10分-20分間隔と不規則であったが、国分寺駅 - 萩山駅間の列車増発により解消された。
2013年3月15日までは、国分寺駅 - 萩山駅間の折り返し運転と、西武遊園地駅から萩山駅を経由し拝島線の小平駅まで直通(一部は新宿線に乗り入れて西武新宿駅まで)運転される系統に二分されていたほか、平日朝に国分寺駅 - 一橋学園駅間の区間列車が運転されていた。
また、拝島線・新宿線と直通する急行も定期運転されていた。平日の急行は萩山駅で編成の分割・併結を行っていたが年々縮小され、2013年3月16日のダイヤ改正で消滅した。さらにこの改正と同時に平日朝の西武新宿駅行きの急行に設定されていた1号車の女性専用車両も消滅した。2016年3月26日のダイヤ改正で土曜休日の西武新宿駅 - 西武遊園地間の急行が不定期化[3]されたことで、拝島線・新宿線へ直通する定期運転の急行は消滅した。
1996年のダイヤ改正までは野球もしくはイベント開催時に限り国分寺駅 - 西武遊園地駅間を直通運転する「準急」が設定されており、萩山駅 - 西武遊園地駅間を通過運転していた。本来ならば「急行」または「快速急行」とすべきであるが、すでに急行と快速が萩山駅 - 西武遊園地駅間各駅停車として設定され、快速急行は国分寺駅 - 萩山駅での急行運転用に予約しており、苦肉の策として同区間で設定のなかった準急を割り当てた。
また、1998年のダイヤ改正までは不定期で萩山駅 - 西武遊園地駅間の区間運転列車として「快速急行」が設定されていた。途中停車駅はなかったが、のちに八坂駅・武蔵大和駅にも停車していた。主に西武ライオンズ球場(当時)で野球もしくはイベントが開催される時の西武新宿駅からの直通列車で、臨時として小平駅 - 西武遊園地駅間でも運転されていた。また当時の多摩湖線のホーム有効長の関係で4両編成で運転されていた時期もあった。
国分寺 - 萩山間は、かつて311系や351系といった17m車3両編成が中心に使われており、西武鉄道で最後まで吊り掛け駆動の旧型車両(いわゆる赤電)を使用していた線区であった。これは、多摩湖線国分寺駅のホーム有効長が60m程度しかなく、20m車4両編成の入線が不可能だったためである[注 1]。このため、1990年6月に多摩湖線ホームを現在の本町四丁目商店街の道路を連絡通路で跨いだ萩山寄りの西武バス折返場(国分寺駅北入口バス停[注 2])そばに移設し、営業キロを0.1km短縮、踏切1か所が除去された。これをもって351系は引退し、西武線内の冷房化率100%を達成した。その後は新宿線系統に配属されていた401系や701系・801系などに一旦は置き換えられたが、同車の廃車進捗により1996年には101系に統一された。
そして1998年11月から国分寺 - 萩山間でワンマン運転が開始[5]されることになり、これに合わせ新101系ワンマン車が3本投入された[注 3]。その後2005年から2006年にかけて新101系ワンマン車に更新工事が実施され、その際は多摩川線向けにワンマン改造された旧101系 (225F) が運用に就いていた。新101系ワンマン車は2008年からさらに投入されて6本体制となり[注 4]、2013年3月のダイヤ改正からは全線でワンマン運転が行われている。
2021年2月の国分寺駅へのホームドア設置のため、2020年から2021年にかけて9000系5本を4両・ワンマン化改造の上で投入し、新101系ワンマン車6本を置き換えた。なおそのうち4本は狭山線へ移されている。2020年2月に新101系に廃車が発生、2020年10月に9000系が運用開始となるが、その間ワンマン車は5本体制となり、多摩川線への甲種輸送時には車両不足が発生するため[注 5]、新2000系での代走が見られた。この際は駅の時刻表に4ドア車が運転される旨の掲示が出され、時刻が明記されていたのが特筆される。その後も2021年2月の新101系撤退までの間は3ドア・4ドアの車両が混在する状況となるため、駅の時刻表に注意書きが掲示されていた。また新101系撤退時点では9000系が出揃っておらず、4月までの間は再び新2000系での代走が見られた[注 6]。現在は4ドア車のみになっている。
前述の通りワンマン運転開始後にも運用の都合で新2000系などのワンマン非対応車が入線することがあり、その際は車掌が乗務しドア閉めなどは車掌が行っている。
ワンマン運用
拝島線・新宿線直通運用
萩山 - 多摩湖間では8両編成の直通列車が設定されているため、西武新宿線使用車両も乗り入れる。
元々は堤康次郎の箱根土地が所有する小平の分譲地[注 7]の輸送手段として国分寺-小平間の鉄道免許を取得したことがはじまりで、続いて1927年に完成した村山貯水池へ延伸する免許を取得し、子会社の多摩湖鉄道により開業した路線である。後に箱根土地系列となった武蔵野鉄道(現・西武鉄道の前身)と1940年に合併した。複雑な路線の伸縮、駅の改廃・改称を繰り返している。また、戦後かなりの間、1500Vの他線区とは異なり、架線電圧は600Vのまま残されていた。
多摩湖線のキロポストは、国分寺駅→萩山駅で一区切りになり、萩山駅→多摩湖駅については、拝島線小平駅からの通算となる。このため、拝島線も萩山駅で一旦途切れることになる(萩山駅 - 小川駅間は小川駅から萩山駅に向かってキロポストが打たれる)。なお、国分寺駅には0kmポストがなく、0.1kmから始まっているが、これは同駅の改良により駅の位置が変更されたためである[30]。
駅番号 | 駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 急行 | 接続路線 | 線路 | 所在地 | |
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国分寺 から |
西武 新宿 から | |||||||
ST01 | 国分寺駅 | - | 0.0 | - | 拝島線経由 新宿線直通 | 西武鉄道: 国分寺線 (SK01) 東日本旅客鉄道: 中央線 (JC 16) |
| | 国分寺市 |
本町信号場 | - | (1.2) | - | | | 小平市 | |||
ST02 | 一橋学園駅 | 2.4 | 2.4 | - | ◇ | |||
ST03 | 青梅街道駅 | 1.0 | 3.4 | - | | | |||
ST04 | 萩山駅 | 1.2 | 4.6 | 23.7 | ● | 西武鉄道: 拝島線 (SS30) ( 拝島線経由新宿線西武新宿駅まで直通運転) |
◇ | 東村山市 |
ST05 | 八坂駅 | 1.0 | 5.6 | 24.7 | ● | | | ||
回田信号場 | - | (7.0) | (26.1) | | | ◇ | |||
ST06 | 武蔵大和駅 | 2.5 | 8.1 | 27.2 | ● | | | ||
ST07 | 多摩湖駅 | 1.1 | 9.2 | 28.3 | ● | 西武鉄道: 山口線 (SY01) | ◇ |
「歴史」の節で記した通り、開業時と比べて改変が著しい路線である。特に萩山駅以南は廃駅が多い。一番駅数が多くなったのは1939年1月から1953年1月15日の間で、当時4.4kmだった南側の区間に8つもの駅がひしめき合っていた。当時の駅は以下の通り。括弧内は駅間距離/当時の国分寺駅起点の営業距離 (km)。
1953年から翌年にかけて東国分寺・桜堤・厚生村の各駅が休止のまま廃駅となったことで一気に5駅まで減り、さらに1966年の一橋大学駅・小平学園駅統合による一橋学園駅設置と本町信号場設置で現在のように4駅と1信号場という形になった。このためこの区間で開業当時からの駅は国分寺駅・青梅街道駅・萩山駅のみで、このうち国分寺駅と萩山駅は移転しているため、厳密に開業当時のままなのは青梅街道駅のみである。
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