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日本の文学賞 ウィキペディアから
江戸川乱歩賞(えどがわらんぽしょう、通称:乱歩賞、英称:Edogawa Ranpo Award)は、1954年、江戸川乱歩の寄付を基金として、日本推理作家協会(旧:日本探偵作家クラブ)により、探偵小説を奨励するために制定された文学賞。
第3回以降は、長編小説を公募し、優秀作品に与えられることになった。現在では推理作家への登竜門として知られている。
正賞として江戸川乱歩像が、副賞として1000万円が贈呈される。また、受賞作は講談社から出版される。1992年の第38回からはフジテレビが後援に加わり、受賞作が同局にて単発ドラマ化、あるいは、映画化されるようになった。
正賞として与えられる像は、第48回までは「シャーロック・ホームズ像」であったが、第49回からは「江戸川乱歩像」に変更された[1]。
受賞作は講談社文庫に収録されるが、近年では絶版入手不能となるものも増えてきたため、1989年9月より講談社文庫から江戸川乱歩賞全集が刊行され、受賞作および全選評を収録することとなった。2006年9月時点で18巻までが刊行されている。しかし刊行当初には全受賞作を収録する予定であったが、一部受賞作については著者の了解が得られなかったとして収録されていない作品もある。
2004年4月には、乱歩賞作家が執筆した中篇を集めた単行本『乱歩賞作家 赤の謎』が刊行された。その後、1か月ごとに『白の謎』『黒の謎』『青の謎』の計4冊が刊行された。
受賞者は第2作発表の場も含め、講談社の強いバックアップによって育成されていくという慣行がある。そのため、新人賞としてものちのち活躍していく作家の率が非常に高い。岡嶋二人は受賞後、編集者に「直木賞を受けて消えた作家はいても、乱歩賞を受けて消えた作家はいない」(消えた、の定義にもよるが、実際はゼロではない)と言われたという。
第68回より、江戸川乱歩ゆかりの豊島区とパートナーシップを結び、贈呈式を一般公開する[2]。併せて賞金を500万円に減額することが発表された。
贈呈式の一般公開に踏み切った経緯は、非公開は明確な理由が無く慣例だったことや、「社会派ミステリに限定」「大人向け」「プロフィールで判断される」などの噂が広まったことで、応募のハードルが高いと思われている賞をオープンにしたいという理由である[2]。
回(年度) | 応募総数 | 賞 | 受賞作 | 著者 | 初刊 | 文庫化 |
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第1回(1955年度) | 受賞 | 探偵小説辞典 | 中島河太郎 | |||
第2回(1956年度) | 受賞 | ハヤカワ・ポケット・ミステリ の出版 | 早川書房 | |||
第3回(1957年度) | 96編 | 受賞 | 猫は知っていた | 仁木悦子 | 1957年12月[注 1] | 1975年1月 |
候補 | 背徳の街[注 2] | 飛鳥高 | 1958年10月 | |||
お天狗様の歌[注 3] | 土屋隆夫 | 1958年6月[注 4] | 1975年8月[注 5] | |||
第4回(1958年度) | 107編 | 受賞 | 濡れた心 | 多岐川恭 | 1958年11月 | 1977年3月 |
候補 | 哀傷日記 | 志保田泰子 | ||||
黒百合はなぜ咲いた | 朝吹賢司 | |||||
天に代りて不義を討つ | 佐世保太郎 | |||||
第5回(1959年度) | 113編 | 受賞 | 危険な関係 | 新章文子 | 1959年10月 | 1978年9月 |
候補 | 招かざる客[注 6] | 笹沢佐保 | 1960年3月 | 1971年8月[注 7] | ||
罠をさがせ | 松尾糸子 | |||||
当選させたのは誰だ | 大雅寛生 | |||||
第6回(1960年度) | 受賞作なし | |||||
候補 | すれ違った死 | 五十嵐静子[注 8] | ||||
北大東島 | 宇治千介 | |||||
醜聞 | 黒川俊介[注 9] | |||||
白い廃園 | 膳哲之助 | |||||
ハイムダールの誘惑 | 藤井礼子[注 10] | |||||
第7回(1961年度) | 86編 | 受賞 | 枯草の根 | 陳舜臣 | 1961年10月 | 1975年6月 |
候補 | 紙の墓碑[注 11] | 垂水堅二郎[注 12] | 1962年10月[注 13] | |||
紙の爪痕 | 花屋治[注 14] | 1962年1月[注 15] | ||||
土のハンター | 松尾糸子 | |||||
重い影 | 谷達郎 | |||||
第8回(1962年度) | 96編 | 受賞 | 大いなる幻影 | 戸川昌子 | 1962年9月 | 1978年8月 |
華やかな死体 | 佐賀潜 | 1962年9月 | 1978年10月 | |||
候補 | 山の唄 | 内田正 | ||||
道楽のすすめ | 谷達郎 | |||||
陽気な容疑者たち | 天藤真 | 1963年4月[注 16] | 1980年8月[注 17] | |||
虚無への供物 | 塔晶夫[注 18] | 1964年2月 | 1974年3月 | |||
第9回(1963年度) | 168編 | 受賞 | 孤独なアスファルト[注 19] | 藤村正太 | 1963年8月 | 1976年6月 |
候補 | 愛と血の復活 | 斎藤栄 | ||||
妻よねむれ | 朝倉三郎 | |||||
第10回(1964年度) | 158編 | 受賞 | 蟻の木の下で | 西東登 | 1964年8月 | 1976年7月 |
候補 | 茶木良介の即興的な犯罪 | 加津珊 | ||||
未亡人の見積書 | 伏見丘太郎 | |||||
夜の審判 | 雄谷鶏一 | |||||
回(年度) | 応募総数 | 賞 | 受賞作 | 著者 | 初刊 | 文庫化 |
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第11回(1965年度) | 174編 | 受賞 | 事件の核心[注 20] | 西村京太郎 | 1965年8月 | 1976年5月 |
候補 | 愛と血の港[注 21] | 斎藤栄 | 1968年5月[注 22] | |||
東海岸への道 | 瀬戸彦三 | |||||
第12回(1966年度) | 118編 | 受賞 | 王将に児あり[注 23] | 斎藤栄 | 1966年8月 | 1975年3月 |
候補 | 不毛の愛 | 内田正 | ||||
四つのギター | 大谷一夫[注 24] | |||||
雪の扇 | 松尾糸子 | |||||
接点 | 石沢英太郎 | |||||
第13回(1967年度) | 136編 | 受賞 | 伯林 一八八八年 | 海渡英祐 | 1967年8月 | 1975年6月 |
候補 | 失われた街[注 25] | 草野唯雄 | 1988年9月[注 26] | |||
野望の接点 | 黒木曜之助 | 1967年[注 27] | 1977年9月[注 28] | |||
美談の報酬 | 大谷羊太郎 | 1972年[注 29] | 1986年1月[注 30] | |||
第14回(1968年度) | 102編 | 受賞作なし | ||||
候補 | 日本女性史 | 志保田泰子 | ||||
奴隷船 | 川奈完[注 31] | |||||
転石止まるを知らず[注 32] | 草野唯雄 | 1969年[注 33] | 1974年[注 34] | |||
火山脈 | 緒方晶彦 | |||||
有罪と無罪の間 | 和久一[注 35] | |||||
第15回(1969年度) | 110編 | 受賞 | 高層の死角 | 森村誠一 | 1969年8月 | 1974年4月 |
候補 | 鮮血のパプテスマ | 永井ばく [注 36] | ||||
虚妄の残影 | 大谷羊太郎 | 1972年5月[注 37] | 1981年9月[注 38] | |||
明かりのない部屋 | 愛里収 | |||||
天使が消えてゆく[注 39] | 夏樹静子 | 1970年2月 | 1975年6月 | |||
第16回(1970年度) | 82編 | 受賞 | 殺意の演奏[注 40] | 大谷羊太郎 | 1970年8月 | 1975年4月 |
候補 | ベネトナーシュの矢[注 41] | 幾瀬勝彬 | 1971年3月[注 42] | |||
赫の盲点 | 里生香志 | |||||
私の虚像 | 愛里収 | |||||
京城の死[注 43] | 山村美紗 | 1984年9月[注 44] | ||||
第17回(1971年度) | 112編 | 受賞作なし | ||||
候補 | フィルムの葬列 | 小林久三 | ||||
テロリストへの挽歌 | 福田洋志 | |||||
藤大夫谷の毒[注 45] | 藤本泉 | 1974年[注 46] | 1982年1月[注 47] | |||
幻の罠 | 金井貴一 | |||||
そして死が訪れる[注 48] | 中町信 | 1973年6月[注 49] | 1987年2月[注 50] | |||
第18回(1972年度) | 136編 | 受賞 | 仮面法廷[注 51] | 和久峻三[注 52] | 1972年8月 | 1975年9月 |
候補 | ジャン・シーズの冒険 | 皆川博子 | ||||
怒りの道 | 井口泰子 | 1973年[注 53] | ||||
空白の近景[注 54] | 中町信 | 1974年[注 55] | 1987年8月[注 56] | |||
死の立体交差[注 57] | 山村美紗 | 1976年12月[注 58] | 1980年8月[注 59] | |||
第19回(1973年度) | 124編 | 受賞 | アルキメデスは手を汚さない | 小峰元 | 1973年8月 | 1974年10月 |
候補 | 『禿鷹城』の惨劇 | 高柳芳夫 | 1974年1月 | 1984年6月[注 60] | ||
いきものの挽歌 | 金井貴一 | |||||
蒼白の盛装[注 61] | 笠原卓 | 1973年11月 | 産報 | |||
ゆらぐ海溝[注 62] | 山村美紗 | 1974年1月 | 1978年6月 | |||
第20回(1974年度) | 110編 | 受賞 | 暗黒告知 | 小林久三 | 1974年9月 | 1977年9月 |
候補 | 金右衛門の死 | 嵯峨崎遊 | ||||
悪夢の中のあなた | 木村嘉孝 | |||||
豚走また豚走 | 古賀敦 | |||||
回(年度) | 応募総数 | 賞 | 受賞作 | 著者 | 初刊 | 文庫化 |
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第21回(1975年度) | 138編 | 受賞 | 蝶たちは今… | 日下圭介 | 1975年8月 | 1978年7月 |
候補 | 仕手株殺人事件 | 多賀親 | ||||
倒錯の報復 | 井沢元彦 | |||||
虹の叛旗 | 福田洋志 | |||||
蒔く如く穫りとらん | 余志宏 | 1977年3月 | ||||
第22回(1976年度) | 162編 | 受賞 | 五十万年の死角 | 伴野朗 | 1976年9月 | 1979年10月 |
候補 | ライン河の舞姫 | 高柳芳夫 | 1977年3月 | 1984年1月[注 63] | ||
殉死の設計 | 嵯峨崎遊 | |||||
魔性の石 | 川奈寛 | |||||
虎の目は青かった | 余志宏 | |||||
第23回(1977年度) | 168編 | 受賞 | 時をきざむ潮 | 藤本泉 | 1977年9月 | 1980年9月 |
透明な季節 | 梶龍雄 | 1977年9月 | 1980年9月 | |||
候補 | 推理小説・国定忠治 | 嵯峨崎遊 | ||||
幽霊要塞[注 64] | 玉塚久純 | 1979年9月[注 65] | ||||
タジ・マハールの再会 | 水島圭三郎 | |||||
第24回(1978年度) | 196編 | 受賞 | ぼくらの時代 | 栗本薫 | 1978年9月 | 1980年9月 |
候補 | 盲執の人 | 二瓶寛 | ||||
狙撃[注 66] | 福田洋 | 1979年2月 | 1982年6月 | |||
タリア[注 67] | 樽谷新 | 1995年7月[注 68] | ||||
バイキング号の遺産 | 帰山六郎 | |||||
第25回(1979年度) | 216編 | 受賞 | プラハからの道化たち | 高柳芳夫 | 1979年9月 | 1983年7月 |
候補 | 波切の怪[注 69] | 久司十三 | 1980年10月 | |||
ショケラ | 宮田亜佐[注 70] | |||||
六方晶系の女 | 霜月信二郎 | |||||
教習所殺人事件[注 71] | 中町信 | 1980年2月[注 72] | 1980年2月[注 73] | |||
第26回(1980年度) | 198編 | 受賞 | 猿丸幻視行 | 井沢元彦 | 1980年9月 | 1983年8月 |
候補 | 占星術殺人事件[注 74] | 島田荘司 | 1981年12月 | 1987年7月 | ||
北溟の鷹 | 関口甫四郎 | 1991年3月[注 75] | ||||
M8以前[注 76] | 長井彬 | 1983年1月[注 77] | 1990年9月 | |||
第27回(1981年度) | 142編 | 受賞 | 原子炉の蟹 | 長井彬 | 1981年9月 | 1984年8月 |
候補 | あした天気にしておくれ | 岡嶋二人 | 1983年10月[注 78] | 1986年8月 | ||
未来の詩人たちのメッセージ | 高橋孝夫 | |||||
ショパンの告発 | 林芳輝 | 1982年11月[注 79] | ||||
第28回(1982年度) | 232編 | 受賞 | 焦茶色のパステル | 岡嶋二人 | 1982年9月 | 1984年8月 |
黄金流砂[注 80] | 中津文彦 | 1982年9月 | 1984年8月 | |||
候補 | 長い愛の手紙 | 須郷英三[注 81] | ||||
ローウェル城の密室 | 高沢則子[注 82] | 1995年9月[注 83] | 1998年5月[注 84] | |||
ミスターXを捜しましょう | 雪吹学 | |||||
ハーメルンの笛を聴け | 深谷忠記 | 1989年5月[注 85] | 1995年8月[注 86] | |||
第29回(1983年度) | 262編 | 受賞 | 写楽殺人事件[注 87] | 高橋克彦[注 88] | 1983年9月 | 1986年7月 |
候補 | トワイライト | 鳥井加南子[注 89] | 1985年10月 | |||
港名コード・531 | 大須賀祥浩 | |||||
星狩人(コメット・ハンター) | 矢島誠 | |||||
消えた添乗員[注 90] | 有馬秀治[注 91] | |||||
第30回(1984年度) | 280編 | 受賞 | 天女の末裔[注 92] | 鳥井加南子[注 93] | 1984年9月 | 1987年7月 |
候補 | 黄金艦隊の海 the Caribbean Sea | 大須賀祥浩 | 1985年11月 | |||
魔球 | 東野圭吾 | 1988年7月 | 1991年6月 | |||
G線上の悪魔 | 邦城紀男 | |||||
回(年度) | 応募総数 | 賞 | 受賞作 | 著者 | 初刊 | 文庫化 |
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第31回(1985年度) | 272編 | 受賞 | 放課後 | 東野圭吾 | 1985年9月 | 1988年7月 |
モーツァルトは子守唄を歌わない | 森雅裕 | 1985年9月 | 1988年7月 | |||
候補 | 風燈 | 玉塚久純 | ||||
極秘新薬殺人事件 | 池上敏也 | |||||
阿片戦争殺人事件 | 大須賀祥浩 | |||||
第32回(1986年度) | 320編 | 受賞 | 花園の迷宮 | 山崎洋子 | 1986年9月 | 1989年7月 |
候補 | 軍艦旗北へ | 玉塚久純 | ||||
鳩は死んだ | 池上敏也 | |||||
大河の殺意 | 高橋幸春 | |||||
ブラック・バード | 石井敏弘 | |||||
第33回(1987年度) | 349編 | 受賞 | 風のターン・ロード[注 94] | 石井敏弘 | 1987年9月 | 1990年7月 |
候補 | 土喰霊(つちくれ) | 三谷海幸 | ||||
再生バレンブルク | 樽谷新 | |||||
上海カタストロフ | 柏木智光[注 95] | 1996年7月 | ||||
象が食った完全犯罪 | 余志宏 | |||||
第34回(1988年度) | 369編 | 受賞 | 白色の残像 | 坂本光一 [注 96] | 1988年9月 | |
候補 | 倒錯のロンド | 折原一[注 97] | 1989年7月 | 1992年8月 | ||
衛星作戦の女 | 池上敏也 | |||||
鬼火列車 | 吉岡道夫 | 1990年7月 | ||||
第35回(1989年度) | 287編 | 受賞 | 浅草エノケン一座の嵐 | 長坂秀佳 | 1989年9月 | 1992年7月 |
候補 | クレムリンの道化師 | 阿部陽一 | ||||
メビウスの魔魚[注 98] | 吉岡道夫 | 1990年2月 | 1994年6月 | |||
泣き顔のクピド[注 99] | 花木深 | 1997年3月[注 100] | ||||
第36回(1990年度) | 289編 | 受賞 | 剣の道殺人事件 | 鳥羽亮 | 1990年9月 | 1993年7月 |
フェニックスの弔鐘 | 阿部陽一 | 1990年9月 | 1993年7月 | |||
候補 | ツール・ド・みちのくが狙われる | 広瀬光朗 | ||||
200メガバイトを追え! | 梅原克文[注 101] | |||||
代償[注 102] | 真保裕一 | 2002年11月[注 103] | 2005年11月[注 104] | |||
第37回(1991年度) | 261編 | 受賞 | ナイト・ダンサー | 鳴海章 | 1991年9月 | 1994年7月 |
連鎖 | 真保裕一 | 1991年9月 | 1994年7月 | |||
候補 | 地獄のウェーブ | 竹本みやこ | ||||
ロボットは、ためらいなく殺す | 梅原克文[注 105] | |||||
かぐや姫殺人事件 | 瑞木晶子 | |||||
第38回(1992年度) | 279編 | 受賞 | 白く長い廊下[注 106] | 川田弥一郎 | 1992年9月 | 1995年7月 |
候補 | ヘルン先生行状記 | 千葉良 | ||||
村正殺人事件[注 107] | 松本豊[注 108] | 1993年1月[注 109] | 2000年2月[注 110] | |||
夏の果て[注 111] | 若竹七海 | 1993年1月 | 1998年7月 | |||
至福のとき | 森健次郎[注 112] | |||||
第39回(1993年度) | 286編 | 受賞 | 顔に降りかかる雨 | 桐野夏生 | 1993年9月 | 1996年7月 |
候補 | リセット | 桃河和行 | ||||
零れる闇 | 有明游 | |||||
河童が人を殺した話 | 村井貞之 | |||||
夜間検証 | 森健次郎[注 113] | 1996年5月[注 114] | ||||
慟哭の錨 関門海峡シージャック事件[注 115] | 阿部智 | 1994年6月[注 116] | ||||
第40回(1994年度) | 296編 | 受賞 | 検察捜査[注 117] | 中嶋博行 | 1994年9月 | 1997年7月 |
候補 | AV-BLUES | 霧島皐 | ||||
神々の砂漠 | 園田幸夫 | |||||
白き煉獄 | 三宅彰 | |||||
川沿いの町[注 118] | 釣巻礼公 | 1997年4月[注 119] | ||||
回(年度) | 応募総数 | 賞 | 受賞作 | 著者 | 初刊 | 文庫化 |
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第41回(1995年度) | 291編 | 受賞 | テロリストのパラソル | 藤原伊織 | 1995年9月 | 1998年7月 |
候補 | ヒポクラテスの柩 | ヘンリー川邊 | 2004年6月[注 120] | |||
あなたに夢印 | 小林仁美 | |||||
北緯35度の灼熱 | 野沢尚 | |||||
流石[注 121] | 渡辺牡丹[注 122] | 1999年10月[注 123] | 2003年1月 | |||
第42回(1996年度) | 293編 | 受賞 | 左手に告げるなかれ | 渡辺容子 | 1996年9月 | 1999年7月 |
候補 | 閻魔のいるミートパイ | 桃河和行 | ||||
魔笛 | 野沢尚 | 2002年9月 | 2004年9月 | |||
サンキュウ・デール | 山瀬球平[注 124] | |||||
ペトロバグ[注 125] | 高嶋哲夫 | 2001年5月[注 126] | 2002年5月[注 127] | |||
第43回(1997年度) | 308編 | 受賞 | 破線のマリス | 野沢尚 | 1997年9月 | 2000年7月 |
候補 | 神が殺す | 青井祐[注 128] | ||||
川の深さは | 福井晴敏 | 2000年8月 | 2003年8月 | |||
トルーマン・レター | 高嶋哲夫 | 2001年5月[注 129] | 2004年7月[注 130] | |||
榧と柘植の迷宮[注 131] | 釣巻礼公 | 1999年2月[注 132] | ||||
第44回(1998年度) | 299編 | 受賞 | 果つる底なき | 池井戸潤 | 1998年9月 | 2001年6月 |
Twelve Y. O.[注 133] | 福井晴敏 | 1998年9月 | 2001年6月 | |||
候補 | ビッグタウン | 賀芳文吾 | ||||
カマクラ動乱 | 犬神鳴海 | |||||
天馬誕生 | 中野順市 | |||||
第45回(1999年度) | 289編 | 受賞 | 八月のマルクス[注 134] | 新野剛志 | 1999年9月 | 2002年6月 |
候補 | そして、僕はいなくなった。 | 木村千歌 | ||||
うじ虫の災厄 | 首藤瓜於 | |||||
落日の使徒 | 奈津慎吾 | |||||
ダブル・トラブル | 堂場瞬一 | |||||
第46回(2000年度) | 364編 | 受賞 | 脳男 | 首藤瓜於 | 2000年9月 | 2003年6月 |
候補 | escape エスケープ | 大司海 | ||||
フェンス | 松浦茂史 | |||||
カーティス・クリークの畔で | 三浦明博 | |||||
鋼の使命 | 宮崎連 | |||||
第47回(2001年度) | 325編 | 受賞 | 13階段 | 高野和明 | 2001年8月 | 2004年8月 |
候補 | きみは嘘を詠う | 新井吾土 | ||||
グッバイ、ジャズ・ライン | 瀬戸信也[注 135] | 2004年5月[注 136] | ||||
接続 | 匠勇人 | |||||
機械室 | 白石泉 | |||||
第48回(2002年度) | 330編 | 受賞 | 滅びのモノクローム[注 137] | 三浦明博 | 2002年8月 | 2005年8月 |
候補 | 境界 | 永見功平 | ||||
Lost Moment | 佐藤仁 | |||||
ボッサ・ファミリア | 瀬戸信也[注 138] | 2004年5月[注 139] | ||||
未還 | 萩原昇 | |||||
第49回(2003年度) | 356編 | 受賞 | マッチメイク | 不知火京介 | 2003年8月 | 2006年8月 |
翳りゆく夏[注 140] | 赤井三尋 | 2003年8月 | 2006年8月 | |||
候補 | Shift | 佐藤仁 | ||||
犯意 | 櫻木そら | |||||
パドックにて | 税所隆介 | |||||
第50回(2004年度) | 308編 | 受賞 | カタコンベ | 神山裕右 | 2004年8月 | 2007年8月 |
候補 | ばら撒け! | 藤井貴裕 | ||||
裏金街 | 大久保権八 | 2009年4月[注 141] | ||||
ゴドルフィンの末裔 | 永橋流介[注 142] | 2009年6月[注 143] | 2009年10月[注 144] | |||
孤独な巡礼者 | 井川衆行 | |||||
回(年度) | 応募総数 | 賞 | 受賞作 | 著者 | 初刊 | 文庫化 |
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第51回(2005年度) | 334編 | 受賞 | 天使のナイフ | 薬丸岳 [注 145] | 2005年8月 | 2008年8月 |
候補 | 通過人の31 | 早瀬乱 | ||||
ダンスフロア | 柳瀬勇介 | |||||
領事代理の密使 | 光月涼那 | |||||
かしわでヘイルメリー | 須藤靖貴 | |||||
第52回(2006年度) | 323編 | 受賞 | 東京ダモイ | 鏑木蓮 | 2006年8月 | 2009年8月 |
三年坂 火の夢 | 早瀬乱 | 2006年8月 | 2009年8月 | |||
候補 | オクタゴンの密室 | 井川衆行 | ||||
メッセージ | 松浦茂史 | |||||
ライダーズ・ハイ | 横関大 | |||||
第53回(2007年度) | 343編 | 受賞 | 沈底魚 | 曽根圭介[注 146] | 2007年8月 | 2010年8月 |
候補 | 聖クレーマーの憂鬱 | 横席大 | ||||
暗き情熱のアレーナ | 下村淳史 | |||||
ロスト・ソルジャー | 松浦茂史 | |||||
ゼロ・ゼロ | 及川孝男 | |||||
第54回(2008年度) | 331編 | 受賞 | 誘拐児 | 翔田寛 | 2008年8月 | 2011年8月 |
訣別の森[注 147] | 末浦広海 | 2008年8月 | 2011年8月 | |||
候補 | 止まり木 | 新城利之 | ||||
ハーネス | 横関大 | |||||
贖罪に鳴る鐘 サグラダ・ファミリア | 下村敦史 | |||||
第55回(2009年度) | 398編 | 受賞 | プリズン・トリック[注 148] | 遠藤武文 | 2009年8月 | 2012年1月 |
候補 | 七年誘拐 | 伊兼源太郎 | ||||
謀略の翼 | 長瀬遼 | |||||
オルドリンの無念 | 直原冬明 | |||||
二度目の満月 | 伊予原新 | |||||
第56回(2010年度) | 387編 | 受賞 | 再会[注 149] | 横関大 | 2010年8月 | 2012年8月 |
候補 | ヘブン・ノウズ | 川瀬七緒 | ||||
ベタ記事 | 伊兼源太郎 | |||||
警察と戦うという選択 | 藤井貴裕 | |||||
ルカの方舟 | 伊予原新 | 2013年6月 | ||||
第57回(2011年度) | 324編 | 受賞 | よろずのことに気をつけよ | 川瀬七緒 | 2011年8月 | 2013年8月 |
完盗オンサイト[注 150] | 玖村まゆみ | 2011年8月 | 2013年8月 | |||
候補 | 卒業試合 | 伊兼源太郎 | ||||
牙を剥く大地 | 下村敦史 | |||||
放獣区 | 森岡英貴 | |||||
第58回(2012年度) | 367編 | 受賞 | カラマーゾフの兄妹[注 151] | 高野史緒 | 2012年8月 | 2014年8月 |
候補 | 宙返りの途中 | 香川伸夫 | ||||
希望の地は、はるか遠く | 下村敦史 | |||||
焼け跡のジハード | 長瀬遼 | |||||
南の島の鋼鉄平原 | 一ツ木佑輔 | |||||
第59回(2013年度) | 397編 | 受賞 | 襲名犯[注 152] | 竹吉優輔[3] | 2013年8月 | 2015年8月 |
候補 | 運命の箱舟 | 長瀬遼 | ||||
人外領域 | 高原英理 | |||||
家鴨たちの運動会 | 香川伸夫 | |||||
番外、ヨーソロー | 牧本圭太 | |||||
第60回(2014年度) | 349編 | 受賞 | 闇に香る嘘[注 153] | 下村敦史 | 2014年8月 | 2016年8月 |
候補 | 極星クラブ | 檎克比朗[注 154] | ||||
ダンテの教え | 新木利之 | |||||
国会の迷宮 | 木山穣二 | |||||
変節の森 | 牧本圭太 | |||||
回(年度) | 応募総数 | 賞 | 受賞作 | 著者 | 初刊 | 文庫化 |
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第61回(2015年度) | 316編 | 受賞 | 道徳の時間 | 呉勝浩[注 155] | 2015年8月 | 2017年8月 |
候補 | 強き者よ、汝の名は女なり | 春畑行成 | ||||
反魂 | 和久井清水 | |||||
セイレーンの慟哭 | 一ツ木佑輔 | |||||
白碑 | 拓見享 | |||||
第62回(2016年度) | 338編 | 受賞 | QJKJQ | 佐藤究 | 2016年8月 | 2018年9月 |
候補 | (仮)ヴィラ・アーク 設計主旨 VILLA ARC (tentative) | 家原英生 | 2017年3月[注 156] | |||
ラリックの天球儀 | 光月涼那 | |||||
キャパの遺言 | 十河進[注 157] | |||||
第63回(2017年度) | 326編 | 受賞作なし[4] | ||||
候補 | バイオスフィア3 | 栁沼庸介 | ||||
タンポポの種は蒔いてはいけない | 竹原千尋 | |||||
夜のトリケラトプス | 山田風太 | |||||
古傷同志 | 牧本圭太 | |||||
アップルピッキング | 光月涼那 | |||||
第64回(2018年度) | 348編 | 受賞 | 到達不能極 | 斉藤詠一[注 158] | 2018年9月 | 2020年12月 |
候補 | 魔境の墓堀人 | 碧井行隆 | ||||
あかね町の隣人 | 倉井眉介 | |||||
狩人たちの原罪 | 寺田剛 | |||||
第65回(2019年度) | 354編 | 受賞 | ノワールをまとう女[注 159] | 神護かずみ | 2019年9月 | 2021年9月 |
候補 | 日陰蝶 | 小林しゅんすけ | ||||
消尽屋 | 小林宗矢 | |||||
歌舞伎町 ON THE RUN | 箕輪尊文 | |||||
シャドウワーク | 佐野広実 | |||||
第66回(2020年度) | 387編 | 受賞 | わたしが消える | 佐野広実 | 2020年9月 | 2022年9月 |
候補 | ブルー オン ブラック | 井上雷雨 | ||||
エスカレーションラダー | 小塚原旬 | |||||
インディゴ・ラッシュ | 桃ノ雑派 | |||||
第67回(2021年度) | 386編 | 受賞 | 北緯43度のコールドケース[注 160] | 伏尾美紀 | 2021年10月 | 2024年3月 |
老虎残夢 | 桃野雑派[注 161] | 2021年9月 | 2024年2月 | |||
候補 | キッドナップ・ショウ | 日野瑛太郎 | ||||
ドロップトキシン | 水谷朔也 | |||||
夜が明けたら | 箕輪尊文 | |||||
第68回(2022年度)[5] | 385編 | 受賞 | 此の世の果ての殺人 | 荒木あかね | 2022年9月 | |
候補 | 神様の盤上 | 才川真澄 | ||||
二〇四五年 | 日野瑛太郎 | |||||
円卓会議に参加せよ | 宮ヶ瀬水 | |||||
あなたの人生の謎解きゲーム | 八木十五 | |||||
第69回(2023年度) | 390編 | 受賞 | 蒼天の鳥[注 162] | 三上幸四郎 | 2023年8月 | |
候補 | ホルスの左眼 | 竹鶴銀 | ||||
籠城オンエア | 日野瑛太郎 | |||||
おしこもり | 八木十五 | |||||
第70回(2024年度) | 395編 | 受賞 | 遊廓島心中譚 | 霜月流[注 163] | ||
フェイク・マッスル | 日野瑛太郎 | |||||
候補 | 容疑者ピカソ | 相羽廻緒 | ||||
陽だまりのままでいて | 雨地草太郎 | |||||
ハゲタカの足跡 | 工藤悠生 | |||||
許されざる拍手 | 津根由弦 |
過去、落選した作者がその後活躍する例があるのが乱歩賞の特色の一つである。また、後に受賞作よりも高く評価された作品もある。しかしながら公刊されている落選作はほとんど加筆や修正があると明記されており、選考に問題があったか否かは測りがたい。そのうちの主な作者・作品について以下に記す。()内は現行の名義及び題名。
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