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東映映像本部テレビプロデューサーの共同ペンネーム ウィキペディアから
八手 三郎(やつで さぶろう、はって さぶろう)は、東映映像本部テレビプロデューサーの共同ペンネーム[1][2]。「スーパー戦隊シリーズ」をはじめとする東映制作の特撮テレビドラマ作品の原作者、およびその主題歌などの作詞者として扱われる。
1970年代から現在に至るまで、数多くの作品の制作クレジットで(日本版スパイダーマンや、『超電磁ロボ コン・バトラーV』をはじめとする東映が直接制作を手がけていたテレビアニメ作品も含め)「原作」としてほぼ最初に表示されるが、単独の個人(自然人)の名義ではない。『動物戦隊ジュウオウジャー』公式サイトのインタビュー記事では、「時代とともに身体と顔が変わる特異体質」「顔年齢はもちろん、性別が変わることもある」とされている[3]。
元々は、『仮面ライダーZX』までの「仮面ライダーシリーズ」などを手がけた東映テレビ部プロデューサーの平山亨のペンネームである[1]。彼が東映京都撮影所の演出部に所属していた当時[1]、他社の作品を手がける際に「東映の社員が他社の作品で名前を出すのはまずい」という考えから使用された[2]もので、その後1976年あたりから東映テレビ部を指す名称となる[2]。平山は1990年に東映を定年退職したが、この名義は彼が所属していた東映テレビ事業部、後には機構改革により映像本部テレビプロデューサー集団の共同ペンネームとなり、2024年現在も引き続き使われている。
ブラザー劇場版『水戸黄門』[4]や一部の「スーパー戦隊シリーズ」では脚本家名としてクレジットされる。1984年の『星雲仮面マシンマン』最終話(総集編)では監督としてクレジットされている。
2012年および2013年に放送されたパロディ特撮作品『非公認戦隊アキバレンジャー』では作品中のキャラクターとして登場するが、同作品では合同ペンネームではなく単一の人物、かつ物語を左右するキーパーソンとして登場しているうえ、作中では顔がはっきり映っておらず、台詞は1回だけ作中キャラクターに憑依してしゃべるという形式が取られた(実際に演じた俳優についても言及はなされていない)。2016年制作の『動物戦隊ジュウオウジャー スーパー動物大戦』(『ジュウオウジャー』Blu-ray COLLECTIONの映像特典作品)で八手三郎(はってさぶろう)がカメオ出演した際には、当時の東映テレビ・プロダクション代表取締役社長であった日笠淳がこれを演じている。
由来は平山がプロデューサーからの催促の電話を受けたときの返事「やって候」(「やってますよ」を時代劇調にしたもの)から[1][2]。アニメ『超電磁マシーン ボルテスV』で剛日吉を演じた声優の小原乃梨子の著書においては「やってみろ」の転化であるとされている[5]。
読み方については資料によって「やつで さぶろう」もしくは「はって さぶろう」[1]とばらつきがあるが、平山自身は「やつで さぶろう」と読むつもりでつけたとしている[2]。スーパー戦隊シリーズを海外向けにリメイクした「パワーレンジャーシリーズ」では、リメイク元の原作者として、『ニンジャストーム』の第3話までローマ字表記で「SABURO YATSUDE」(やつで さぶろう)、その後は『スーパーメガフォース』まで「SABURO HATTE」(はって さぶろう)とクレジットされており、『アキバレンジャー』『スーパー動物大戦』では登場人物に「はって さぶろう」と呼称されている。「なんでもやってみよう」という意味から「やって みろ」とも読める[2]。
昭和仮面ライダーシリーズなど初期の作詞は概ね平山亨であるとされ、主に副主題歌(エンディングテーマ)を担当した[1]。
「駆けろ!スパイダーマン」は平山亨が、「誓いのバラード」は吉川進が作詞したことが『スパイダーマン』DVD-BOXの特典解説書で明かされている。
また白倉伸一郎は「大獣神のうた」「ドラゴンシーザーのうた」「俺たち無敵さ!!ダイレンジャー」「龍星王〜大連王のテーマ〜」の作詞を担当したことをTwitter上で自ら明かしている。
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