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日本の雑誌 ウィキペディアから
『テレビブロス』(題字表記:TV Bros.)とは、かつて東京ニュース通信社が発行していたテレビ情報誌である。2018年4月より隔週刊から月刊になり、2020年4月号をもって定期刊行を終了した。
2024年現在、noteにおいて有料コンテンツ「TvBros.note」(月額500円)が提供されている。
定価180円。2000年代以降は「特別定価」として190円以上で販売される場合が多くなり始め、その後210円を経て、2011年10月以降は230円、2013年以降は240円、同年9月14日号以降は250円で販売されている。
同社の主力テレビ情報誌『週刊TVガイド』の廉価版・サブ的な位置づけとして1987年7月1日に創刊された(創刊号は7月4日号)。他のテレビ雑誌とは一線を画した編集姿勢は根強い支持を得ている。キャッチフレーズは"the TV magazine of the future"、"ありえないテレビ誌"。
2018年までの隔週刊誌時代、北海道版、関東版、中部版、関西版、九州版を発行。かつては宮城・福島版、長野・新潟版、静岡版、広島・岡山・香川版も発行していたが、いずれも2006年に休刊した。
2012年に、創刊25周年を迎える。同年3月28日には、『創刊25周年記念 ピピピクラブ 傑作選 1987-2012』と題して本誌の読者投稿コーナー『ピピピクラブ』の投稿作品などをまとめた臨時増刊号(5月10日号)を発売した。7月4日には、7月7日号が「創刊25周年超特大号第1弾」として発売。本誌25年の歴史を振り返る企画「テレビとブロスの25年大特集」が掲載された。
2013年7月17日発売の7月20日号で、累計販売数1億冊を達成(本誌で告知)。
2018年3月20日発売の同年3月24日号で、月1回刊行(以後は毎月24日発売)、「番組表」の掲載を終了することが発表。この号より全国発売となった(=地方版の発売を終了した)[1]。
2020年2月22日発売の同年4月号をもって月刊発売を終了し、以降は「別冊TV Bros.」「Bros.BOOKS」などによる不定期刊行と、同年春から予定されているデジタル媒体へ変更されることが、定期購読者あてに1月に届いた3月号に同封された文書で明らかになり、定期購読料金の残金は返金されると伝えられた[2]。
2020年4月22日に「総集編特大号」として同年6月号が発売され、アオリとして「いつまでもあると思うな親とブロス」「さらば、紙の定期紙!これからは不定期紙&ウェブでよろしく!」と表紙に書かれていたが、同年8月24日に同年10月号が、同年10月23日に同年12月号が発売され、2020年10月の時点では隔月刊誌的な刊行状況になっている。なお、同年4月号と6月号の間に「月号」の表記はないが同年3月25日に「別冊TV Bros.全国ラジオ特集 powered by radiko」が刊行されており、実質的な5月号である。
2020年5月13日よりデジタル媒体として、noteで「TV Bros. note版」をスタートした。
他のテレビ雑誌が誌面をカラー化している中、創刊当時から2013年8月31日号(同28日発売)までの26年間にわたり、番組表は赤・黒の2色刷りでそれ以外はモノクロページのみで構成されていた。2013年9月11日発売の同14日号から、赤・黒2色の番組表ページとモノクロページを残しつつ、特集ページをオールカラー化させた。
特集記事についても他誌のように人気ドラマやアイドルばかり取り上げることはせず特撮番組のDVDや深夜番組など狭隘な分野を好んで取り上げ、徹底した差別化を図っている。編集の自由度も高く音楽欄では日本国外のロック・テクノ・ヒップホップなどが中心、アジアのアングラ音楽なども取り上げ映画欄はミニシアター系やマイナーな海外作品が主でコアなアーティスト・作品をフィーチャーし、本来のテレビ記事では番組に対する遠慮のない毒性の強い批評でも[注 1]知られる。ただ、その強い個性からテレビ雑誌ではなくサブカルチャー雑誌とみなされることもある[3]。またテレビ雑誌には珍しく、購入できるバックナンバーが豊富である。かつては誤植の多さでも有名だった。
コラム執筆陣の豊富さも強い特徴の一つであり大人計画の松尾スズキや爆笑問題、キリンジから海洋堂の専務、ラーメンズにいたるまであまりテレビとは関係ないバラエティ豊かなコラムが多数連載されている。創刊当初は泉麻人・いとうせいこうをメインにブレイク前のナンシー関など宝島系のコラムニストが参加し、ナンシー関は署名なしで番組欄のミニコラム『ブロス探偵団』も執筆していた(のちに山田美保子→スージー鈴木も担当[4])。その後には石野卓球・ピエール瀧(電気グルーヴ)、小山田圭吾、スチャダラパー、忌野清志郎などミュージシャンの連載も多い。特に電気グルーヴはかつての高校の同級生がテレビブロス編集部に在籍していたためよく取り上げられ『テクノ専門学校』などの特集企画にも多数参加しており、一時期「隠れテクノ雑誌」とまで呼ばれていた。「面白いコラム満載のサブカル誌」と紹介されたこともある[3]。雑誌編集者の花田紀凱は、『Web & Publishing 編集会議』編集長当時、『ダカーポ』のインタビューで愛読誌の一つに挙げ、「コラムがずばぬけておもしろい」「テレビ欄がいらないくらい」と発言したことがある[5]。
この雑誌の行う「好きな男・嫌いな男」ランキングは芸能人と一緒に仕事をした女性タレントや女性スタッフたちが選ぶランキングであり、他誌のランキングとは上位の結果が異なることが多い。例えば女性誌『anan』の「好きな男」No.1の木村拓哉がこの雑誌では嫌いな男にランキングされており、主演ドラマ『プライド』での事故を酷評したテレビ雑誌もこの雑誌だけである。また2005年4月に発表されたランキングではライブドアショック以前の調査でありながら、堀江貴文が「嫌いな男」1位になった。前年の2004年の「嫌いな男」1位は当時防衛庁長官だった石破茂だった。
また、他の雑誌でも扱わないマニアックなランキングも扱っている。
※50音順。特記ない限り、コラム・エッセイの担当者を記載。『』内は連載タイトル。
『Wikipedia本人確認 ウィキ直し!』(ウィキペディアほんにんかくにん ウィキなおし)は、2010年春[11]より連載しているコーナー。ウィキペディア日本語版に掲載されている人物記事のコピーを本人が直筆で添削していくという企画である[10][11][12][13]。第1回は「堀江貴文」[11]。
人物以外の記事を扱う場合もあり、2010年10月30日号には「ねるねるねるね」を発売元であるクラシエフーズの開発担当者が、2011年9月3日号から12月10日号までは「大麻」を『大麻入門』[注 3]の著者である長吉秀夫が[12]、2013年8月3日号から9月28日号までは全5回に渡り「去勢」を丸屋九兵衛が[14]、それぞれ添削を担当した。
2012年3月31日号は、既存記事の添削ではなく「あったらいいな編」として、2012年3月16日(日付は同誌面より)時点で記事が作成されていなかったコスプレイヤー「うしじまいい肉」の本人直筆による記事が掲載された。
その年に新刊が発売、または発売が決まっている作品を対象に、マンガ好きのブロス関係者50人が選ぶマンガ賞。2013年より、「アニメ化コミック部門」が新設された[15]。
2012年11月、WOWOWでテレビ番組化された。番組名は『大人番組リーグ TV Bros.TV〜異色テレビ誌・テレビブロスがテレビになったよ。〜』(おとなばんぐみリーグ テレビブロステレビ いしょくテレビしテレビブロスがテレビになったよ)。11月18日に23:00 - 23:40の『大人番組リーグ』枠で放送[29]。また、WOWOWの『大人番組リーグ』公式サイト内でも動画配信を開始した。バックナンバーが売れる秘密を解き明かすほか、連載陣と作り出す企画コーナーを盛り込んだ構成。
プロデューサーは、石川彰子(WOWOW編成部)[29]。本誌の連載担当者と編集者が企画に携わった[29]。
視聴者投票でレギュラー番組化が約束される上位4番組に入ったことにより、2013年7月28日から毎月最終日曜23:00 - 23:30でレギュラー番組が放送されている(全6回)。また、レギュラー化に際し、本誌7月20日号では「祝!レギュラー化『TV Bros. TV』放送直前大特集」と題した特集記事を掲載。
内容は主にコラム執筆陣によるロケーション企画やパロディコーナーなどで構成。
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