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株式会社シネカノン(cinequanon)は、 かつて存在した日本の独立系映画会社。映画制作、映画配給、映画館運営、飲食店運営を主な事業とする。代表作は『月はどっちに出ている』『パッチギ!』『フラガール』など。社名はラテン語のsine qua non(絶対不可欠な)とcine(映画)をかけた造語。
2006年2月、シネカノンは日本国内で、「シネマ信託〜シネカノン・ファンド第1号〜」を開始することを発表した。これは、シネカノンが製作および買付けを行う劇場用映画を投資対象とする個人投資家向け信託商品である。ファンドの総額は46億円で、シネカノンが2006年から2007年に制作または買付ける約20作品を投資対象とした、日本最大規模の映画ファンドである。ファンド期間は、2006年4月24日 - 2011年3月31日である。
シネカノンは作品の知的財産権などを「ジャパン・デジタル・コンテンツ信託株式会社(現・JDC株式会社)」に信託し、ファンド化することで投資家に販売した。これにより、シネカノンは借金をしないで制作資金を確保し、映画興行の当たり外れのリスクを負うことなく映画の制作や買付けができた。興行収入など作品からの収益の多くは信託会社に渡り、一部が投資家に分配される。
ジャパン・デジタル・コンテンツ信託株式会社は、顧客の資産流用など経営体制に問題があるとされ、2009年9月15日に金融庁から信託免許を取り消される行政処分を受けた[5]ため、同年11月1日付で東証から上場廃止となった。
2010年7月時点で同信託会社は存続しており、同社サイトにて事業報告が公表されたが、シネカノン・ファンドについての記述はない。その後、2010年10月までに同サイトにはアクセス制限がかけられ、ユーザー名とパスワードによる認証を得た者のみ閲覧可能な状態となっている。
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