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『VALKYRIE DRIVE』(ヴァルキリードライヴ)は、テレビアニメやゲームなど複数のメディアに渡って展開される日本のメディアミックスプロジェクトの名称[4][5]。このプロジェクトの主なものは、以下の作品で構成されている。
VALKYRIE DRIVE | |
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ジャンル | アクション |
アニメ:VALKYRIE DRIVE -MERMAID- | |
原作 | VALKYRIE DRIVE PROJECT |
監督 | 金子ひらく |
シリーズ構成 | 黒田洋介 |
脚本 | 黒田洋介、雑破業 |
キャラクターデザイン | 金子ひらく |
音楽 | 堤博明 |
アニメーション制作 | アームス |
製作 | VALKYRIE DRIVE PARTNERS |
放送局 | AT-X・TOKYO MXほか |
放送期間 | 2015年10月 - 12月 |
話数 | 全12話 |
ゲーム:VALKYRIE DRIVE -BHIKKHUNI- | |
ゲームジャンル | 攻撃的爆乳ハイパーバトル |
対応機種 | PlayStation Vita |
開発元 | メテオライズ |
発売元 | マーベラス |
キャラクターデザイン | マナカッコワライ |
シナリオ | 松智洋、ストーリーワークス |
音楽 | ノイジークローク |
メディア | パッケージ |
プレイ人数 | 1人(オフライン) 2人 - 4人(オンライン) |
発売日 | 2015年12月10日 |
売上本数 | 5万7,816本(2016年1月)[1] |
レイティング | CERO:D(17才以上対象) ESRB:M(17歳以上)[2] PEGI:16[2] USK:審査拒否[3] ACB:審査拒否[3] |
ゲーム:VALKYRIE DRIVE -SIREN- | |
ゲームジャンル | 美少女"興奮"武器化カードバトル |
対応機種 | iOS 6.1以上 Android 4.0.4以上 |
開発元 | マーベラス |
発売元 | マーベラス |
キャラクターデザイン | 呉マサヒロ |
メディア | ダウンロード |
発売日 | 2015年12月 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ・コンピュータゲーム |
ポータル | アニメ・コンピュータゲーム |
アニメーション監督金子ひらくと、ゲームプロデューサー高木謙一郎を筆頭[4]に、本プロジェクトにおける世界観の設定や、ストーリー原案を脚本家黒田洋介が担当[5]するなど、強力なクリエーター陣によって、テレビアニメや、コンシューマーゲーム、ソーシャルゲームを軸に物語を展開されたプロジェクト。
2015年3月20日にプロジェクトが始動[6]し、翌21日には、マーベラスが、コンシューマーゲーム『VALKYRIE DRIVE -BHIKKHUNI-』とソーシャルゲーム『VALKYRIE DRIVE -SIREN-』のニ作品を東京ビッグサイトで開催された「Anime Japan 2015」に於いて発表した。[4]3月29日にテレビアニメの公式サイトが設置された[7]。
このプロジェクトの誕生のきっかけは、高木謙一郎によると、2013年末から2014年初めごろ、金子ひらくや、黒田洋介との間でアニメについての話があり、以前自身が彼らと一緒にできたらいいねと話していたことが縁で声をかけられたとのこと[5]。また、これまでの作品の作風から考慮して、相性がいいのではと感じ、面白いものができるのではないかと思ったからとも述べている[5]。それから、構想を詰めていって、「Anime Japan 2015」での発表に至った[5]。その後の制作過程において、高木と金子はあまり会っておらず、イベントの時に一緒に作品の中身について話す程度である[5]。
構想開始当初のタイトルは「アームドガールズ」というシンプルなものであった[5]が、現在のタイトルになったのはコンシューマーゲーム版が最初である[5]。その理由は、わかりやすさとかっこよさ、語感の良さ[5]、そして、女の子が興奮することによって何かが起こるという意味も持っている[5]。
このプロジェクトで「女の子が興奮すると武器になってしまう」や、「5つの人工島が舞台」などの基本的設定は、アニメや、ゲーム二作で共通している[5]が、それ以外の箇所ではクリエイターの個々の裁量に任せられている[5]。
「女の子が武器になってしまう」という設定を大前提として、金子ひらくがシナリオの資料を制作し、黒田洋介が考案した[5]。その際武器になってしまう理由という必然性が求められたことから、作品の要素であるおっぱいと合わせるといいのではと思い、突き詰めていった結果、「女の子が興奮すると武器化する」という設定になった[5]。
作品の要素として、おっぱいが挙げられており、金子のこだわりが随所に散りばめられている[5]。このこだわりの原点は、彼の中学生時代に遡る[5]。その頃アニメ「ダーティペア」のキャラクターを好んで描いていたが、オリジナルと比べてキャラクターのおっぱいが大きく描いていたことから、友人にからかわれ、自身に「あれ?」という思いが芽生えた[5]。後に漫画家や、イラストレーターの作品を現実的視点から研究していき、リアリティを求めながらおっぱいをどこまで大きく描けるのかを追求したことで、クイーンズブレイドのカトレアが誕生するきっかけとなった[5]。また、金子は本作においておっぱい専門の作画監督を招聘して、彼に任せることで自身のこだわりを表現することとしている[5]。おっぱいへのこだわりは、徳島市でマチ★アソビの一環として開催されたトークショー「VALKYRIE DRIVEトークショー おっぱいっていいよね!」[8]。でも垣間見られ、金子や、高木からおっぱいや、乳首という単語が乱発し、彼らの過激なトークに声優の井澤美香子はたじろいだだけでなく、司会を務めたKADOKAWA メディアファクトリープロデューサー弓岡雅子の元に、警告が伝えられる事態に陥ってしまった程である[9][10][11][12]。これについて、高木は刺激的なコンテンツにしたいと切り返している[10]。2015年10月に開催された上映会後のトークショー[13]でも、高木は持論で過激なトークを展開し、大いに盛り上がるも弓岡と、金子の代打で壇上に立ったおっぱいでか実は困惑してしまう事もあった[13][14]。
金子の手がけた今までの作品に比べて、この作品では自身のこだわる表現への自由度が高く、時にはスタッフを困らせてしまうこともあった[5]。その片鱗を覗かせるのが、通常の作画監督とは別に、おっぱい専門の作画監督が存在すること[5]。その作画監督は、金子が唯一信頼のおけるアニメーターが務め、おっぱいを専門に作画を担当する[5]。このことを聞いた井澤は驚きを隠せなかった[5]。
作品の要素として先に挙げたおっぱいだけでなく、女の子が武器化して、これを扱う女の子とペアを組んでの物語の展開により、心境の描写も緻密であるため、作品の完成度が高くなっているが、その反面、濃い戦闘シーンを制作するにあたり、制作現場も難儀したという[5]。
本作のオーディションで、井澤はメインヒロインの一人である処女まもり役を絶対に合っているという理由により満場一致で勝ち取ったが、この結果を聞いた時、出演できる嬉しさと驚きの感情がこみ上げたという[5]。これは、井澤が一番やりたかった櫻美鳳役だけでオーディションを受ける予定であったが、急遽まもり役のオーディションを受けることになったこと、オーディション時のキャラクターの設定上では、美鳳は自分に近い性格と感じていたのに対し、まもりは魅力的なキャラクターでありながら、不向きな印象を感じていたためである[5]。また、周囲の友人から心配する声が寄せられたが、それに気にすることなく、まもりの純粋でかわいい性格には気に入っている[9][15][16]。その後現場では、金子と井澤はキャラクターや、演技を行う上でのやり取りで、互いに感謝しあっている[5][17]。
2015年10月11日には、マチ★アソビの企画の一環で、AT-X版第1話の上映とAT-X版第2話の先行上映とスタッフとの対談が行われた「『VALKYRIE DRIVE』presents 1話+2話上映会&おっぱいがいっぱいトークショー」が徳島市のufotable CINEMAで開催[18]され、上映された第1話と第2話について、GIGAZINEはおっぱいに関する描写から金子の気迫が感じられるが、その内容が過激すぎるレベルと評している。[13]また、高木はゲームでは厳しい規制があり、コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)の審査もほとんど通らないことから、アニメの内容に驚きつつ、「これがクールジャパン!」と評した[13]。
高木によるとコンシューマゲーム「VALKYRIE DRIVE -BHIKKHUNI-」については、爆乳ハイパーバトル(通称:BHB)というジャンルに分類[9]され、認知度はあまり高くないが、ジャンルとしてはアクション、シューティング、パズルのように確立している[9]。
CEROの審査ではD(17歳以上推奨)とされているが、ドイツのソフトウェア事前審査機構(USK)およびオーストラリア等級審査委員会(ACB)では、いずれも「18歳未満の少女が不自然かつ卑猥なポーズで描写されるコンテンツが、未成年者に対して極めて有害」との理由で「審査拒否」(国内発禁)処分が下された[3]。北米のエンターテインメントソフトウェアレイティング委員会(ESRB)ではM(17歳以上)、汎欧州ゲーム情報(PEGI)では16歳以上といずれもCEROと同水準の対象年齢に区分しているが、ESRBの審査では「登場キャラクターの喘ぎ声が卑猥に聞こえる」「一部に下品な言葉遣いがみられる」などの意見が付けられている[2]。
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2015年5月4日に、マチ★アソビの一環として新町橋東公園にて開催されたトークショー「VALKYRIE DRIVEトークショー おっぱいっていいよね!」において、アニメ版とコンシューマーゲーム版のキービジュアルが公表[10]され、アニメ版には処女まもりと敷島魅零が描かれ[9]、敷島魅零についてはバスト111cmのHカップで、その重さは3kgという設定も公表された[9]。また、処女まもりについては、後日GIGAZINEの取材でおっとりとした性格と、生真面目な性格を持ち合わせ、か弱くも正義感の強い女子高生で、物語を通じて成長していくところにも魅力のあるという設定である[5]。
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世界中の10代から20代の女性に、あるウイルス性の不治の病が流行し始めていた。それは外的要因で精神的高揚[注 1]を得ることによって感染者の肉体の構成が大きく変化し、身体そのものが武器化してしまうというものだった。その症状を引き起こすウイルスは「A-ウイルス」(アームド・ウイルス)、また発症者は「アーム」と呼ばれるようになる。
しかし、A-ウイルス感染者の増加は様々なアームを生み出し、自らの身体を自由自在に武器化できる者(行為はドライヴとも称する)は「エクスター」(脱魂者)、またアームを自らの手足の様に自由に操ることのできる者は(行為はシンクロとも称する)「リブレイター」(解放者)と呼ばれ、その力を重く見た非合法組織や軍隊に利用される様になる。これを憂いた世界政府はA-ウイルス感染者を秘密裏に作られた5つの人工島に「感染者保護」の名目で隔離することし、物語はその移送開始の5年後から始まる。
各コンテンツはA-ウイルス感染者を隔離した島ごとに分かれて展開され、登場キャラクターもそれぞれ異なる。
『VALKYRIE DRIVE -MERMAID-』(ヴァルキリードライヴ マーメイド)は、2015年10月より12月までAT-X、TOKYO MX、サンテレビ、KBS京都、テレビ愛知、BS11にて放送されたテレビアニメ作品。また、マチ★アソビの企画の一環で、2015年10月11日には、AT-X版第1話の上映とAT-X版第2話の先行上映とスタッフとの対談が行われた「『VALKYRIE DRIVE』presents 1話+2話上映会&おっぱいがいっぱいトークショー」が徳島市のufotable CINEMAで開催された。[18]
人工島の一つ「マーメイド」が舞台となる。
「乳」に特化したキャラクターが多い本作の特徴として、公式サイトのスペック欄には「乳重」なる表記もある。スリーサイズ中のアルファベットはカップ。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 |
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第1話 | 私、散らされます | 黒田洋介 | 金子ひらく | 川西泰二 | みうらたけひろ、内原茂 丸英男 | 吉岡毅 一居一平 きすいだこね |
第2話 | ヴァージン・ロード | 渡部穏寛 | Hue Hey Jung、Kim Yoo Mi Kim Hyou Enn | 一居一平 | ||
第3話 | ゼロ・アーム | 今泉賢一 | 熨斗谷充孝 | Lee Joung Kyung、Kim Yoon Joung Park Myeong Hun | 一居一平 金子ひらく | |
第4話 | グヴェルネア | 山本天志 | 西村博昭 | 高原修司、山崎克之 阿萬和俊、服部憲知 一居一平 | きすいだこね | |
第5話 | ジャイアント・ガール、リトル・ハート | 雑破業 | 朝倉カイト 金子ひらく | 川西泰二 | 吉田篤史、船道愛子 内原茂、原山智 | 石川健介 きすいだこね |
第6話 | ノー・マネー ノー・ライフ | 高本宣弘 | 渡部穏寛 | Hue Hey Jung、Kim Yoo Mi Chang Bum Chul、Choi Nak Jin Sin Hey Ran | きすいだこね | |
第7話 | 信じるために | 南浦たくみ | 熨斗谷充孝 | Lee Joung Kyung | 吉岡毅 | |
第8話 | ヴァルキリー・エフェクト | 黒田洋介 | 宮澤努 | 浅利藤彰 松本マサユキ | 阿萬和俊、内原茂 船道愛子、Hue Hey Jung Shin Hey Ran、Kim Yoo Mi | 石川健介 |
第9話 | テイクオーバー | 北村武蔵 | 川西泰二 | Kim Yoon Joung、Park Jai Ik Song Min Joo | きすいだこね | |
第10話 | オプレッション | 雑破業 | 高本宣弘 | 渡部穏寛 | Chang Bum Chul、Kim Yoo Mi Park Hey Ran、Choi Nak Jin Sin Hey Ran | - |
第11話 | ソルジャーアーム | 黒田洋介 | 頂真司 | 浅利藤彰 上野史博 松本マサユキ | Lee Joung Kyung、Kim Yoon Joung Park Myoung Hun | 石川健介 |
第12話 | ヴァルキリー・ドライヴ | 山本天志 | 渡部穏寛 | 石井ゆみこ、船道愛子 富山大輔、阿萬和俊 高原修司、河村明夫 | 吉岡毅 きすいだこね |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域[21] | 備考 |
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2015年10月10日 - 12月26日 | 土曜 23:30 - 日曜 0:00 | AT-X | 日本全域 | 製作委員会参加 / リピート放送あり / 視聴年齢制限あり |
2015年10月13日 - 12月29日 | 火曜 0:30 - 1:00(月曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | |
火曜 1:00 - 1:30(月曜深夜) | サンテレビ | 兵庫県 | ||
KBS京都 | 京都府 | |||
火曜 1:35 - 2:05(月曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 | ||
2015年10月17日 - 2016年1月2日 | 土曜 23:00 - 23:30 | BS11 | 日本全域 | 『ANIME+』枠 |
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | |
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BD | DVD | |||
1 | 2015年12月18日 | 第1話 - 第2話 | ZMXZ-10341 | ZMBZ-10351 |
2 | 2016年1月27日 | 第3話 - 第4話 | ZMXZ-10342 | ZMBZ-10352 |
3 | 2016年2月24日 | 第5話 - 第6話 | ZMXZ-10343 | ZMBZ-10353 |
4 | 2016年3月23日 | 第7話 - 第8話 | ZMXZ-10344 | ZMBZ-10354 |
5 | 2016年4月27日 | 第9話 - 第10話 | ZMXZ-10345 | ZMBZ-10355 |
6 | 2016年5月25日 | 第11話 - 第12話 | ZMXZ-10346 | ZMBZ-10356 |
Blu-ray&DVD各巻収録の映像特典短編アニメ。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
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1話 | 秘密・く・だ・さ・い | 黒田洋介 | 南浦たくみ | 宮澤努 | |
2話 | ふたりじゃなきゃだめなの | 雑破業 | 大藤玲一郎 | ||
3話 | 淋しくて眠れない | きすいだこね 大藤玲一郎 | |||
4話 | 鏡の中のアクトレス | 船道愛子 | |||
5話 | BELIEVE IN ME,BELIEVE IN YOU | 石川健介 | |||
6話 | ロンリーチェイサー | きすいだこね |
『ヴァルキリードライヴ 〜ラジオマーメイド〜』のタイトルで、2015年10月13日から12月29日までHiBiKi Radio Stationにて配信された[22]。毎週火曜日に更新。パーソナリティは井口裕香(敷島魅零 役)と井澤美香子(処女まもり 役)が務める。2015年11月10日(5回目)の放送より久保ユリカ(櫻美鳳 役)が加わる。
メガミマガジン応募者全員サービス『VALKYRIE DRIVE -MERMAID-』オリジナルドラマCD(2016年3月)
『VALKYRIE DRIVE -BHIKKHUNI-』(ヴァルキリードライヴ ビクニ)は、マーベラスより2015年12月10日に発売されたPlayStation Vita用ゲームソフト。島の一つ「ビクニ」が舞台で、希望を持った少女達がウイルスをコントロールできるという学園での戦いを描く。
ビクニはA-ウイルスとは異なる「V-ウイルス」の感染者達(基本的な症状はA-ウイルスと同じだが武器化の際の形状がエクスター由来ではなくリブレイター由来となる)が隔離されている島であり、中でもメインキャラクター達は更に「VR-ウイルス」と呼ばれる、エクスターにもリブレイターにもなれる特殊なウイルスに感染している。「島で治療プログラムを受ければウイルスをコントロール出来る」という説明が感染者にはされており、主人公達(一部例外あり)はそれを目標に島内で奮闘する。
『VALKYRIE DRIVE -SIREN-』(ヴァルキリードライヴ セイレーン)は、2015年12月よりマーベラスよりMobage、GREE、dゲームにて配信されていたゲームアプリ。島の一つ「セイレーン」が舞台で、強大な権力で島を統治する「エリザヴェータ」に立ち向かう「シェーレ学園」のレジスタンスの少女達を描く。2016年7月29日をもってサービス終了。
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