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茨城県龍ケ崎市にある東日本旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
龍ケ崎市駅(りゅうがさきしえき)は、茨城県龍ケ崎市佐貫町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐線の駅。
龍ケ崎市駅・佐貫駅は龍ケ崎市の西部に位置しており、中心市街地へは、佐貫駅より関東鉄道竜ヶ崎線が竜ヶ崎駅まで連絡している。
かつてはJR東日本の駅名も佐貫駅であったが、2020年3月14日に現在の駅名に改称され、一方で関東鉄道は従来の駅名を維持することとなった。JR東日本で駅名が「○○市」となっているのは、当駅と山梨市駅(中央本線)のみである。
JR東日本の駅名である龍ケ崎市駅は、市名「龍ケ崎市」に由来する。すでに関東鉄道竜ヶ崎線に竜ヶ崎駅があることから「市」が駅名につけられた。現在は関東鉄道のみの駅名となっている佐貫駅は開業当時の地名に由来し、開業当時から現在に至るまで駅周辺の地名として使用されている。
駅が開業した1900年当時は馴柴村佐貫となっており、旧龍ケ崎町域ではなかった。その後、1954年に馴柴村ほか5村が龍ケ崎町に編入され、龍ケ崎町が市制を施行し龍ケ崎市となり、駅所在地も龍ケ崎市内となった。
常磐線の当駅に市名を冠する必要があると考えた龍ケ崎市はJR東日本と協定書を締結し、2017年4月にJR線の当駅を「龍ケ崎市駅」に改称することが一旦は予定されていた[6][新聞 4][新聞 5]。覚書を交わした当初の段階で、2017年4月に予定されていた消費税増税に伴うJR東日本のシステム変更に合わせることで、市が負担する改称の経費を削減する事を見込んでいた。
その後、消費税増税の延期が決まり、市の負担が増える可能性が出てきたことで[新聞 6]、改称時期を延期することとなった[7]。その後、市は2020年春に改称する方針を固め、JRが予定する大規模な施設更新に合わせて行うことで負担を減らすこととなった[新聞 7]。
2018年7月10日、JR東日本水戸支社が「龍ケ崎市駅」への2020年春の改称を正式に発表し[8][報道 5]、2019年12月13日に、2020年3月14日のダイヤ改正時に「龍ケ崎市駅」への改称を行うことを発表した[報道 3][報道 4]。
2015年6月時点での駅名改称に関する「龍ケ崎市長への手紙」の企画課の回答によれば、市の打診に対し関東鉄道は「竜ヶ崎線の駅名は現状の佐貫駅のままとしたい」旨を回答したとされ[9]、その後も関東鉄道は駅名変更を予定していない。
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅[10]。南西(日暮里方)から北(水戸方)にカーブしている。出発時は2番線を除き駅係員が乗降終了合図を送っている。
下り本線(3番線)はカーブがきつく、列車とホームの間に大きな隙間が生じるため、中線(2番線)を使用する列車が多い。中線進入時は本線と比べてより手前から徐行する必要があり、連続停車区間とは言え全体の所要時間を短縮する必要がある特急列車[注 1]や特別快速列車(終点土浦駅まで各駅停車)は本線(3番線)に停車する。
橋上駅舎を有する[新聞 2]。改札口は1箇所、出入口は西口と東口の2箇所があり、東口前に関東鉄道竜ヶ崎線の佐貫駅がある。自動券売機・みどりの窓口・指定席券売機・Suica対応自動改札機設置駅。直営駅であり管理駅として藤代駅・牛久駅・ひたち野うしく駅を管理している[11]。
かつては駅の南東側に併設されていた片倉チッカリンの工場と日本通運配送センターとの貨物操車場が存在していた。この貨物操車場にて関東鉄道竜ヶ崎線の線路とも接続されていたこともあり、郵便関係や米の物流として昭和中期までは関東鉄道竜ヶ崎線への貨物輸送で利用されていた。
前述の通り、2020年3月13日までは駅名が「佐貫駅」であったことから、千葉県富津市にあるテーマパーク「マザー牧場」の最寄り駅である内房線佐貫町駅と間違えて当駅に来る乗客もいたため、構内に「ご注意! 当駅は、マザー牧場の最寄り駅ではありません」という貼り紙をして注意喚起を行っていた[12][新聞 8]。また、マザー牧場側でも検索上の注意として当駅の存在に言及していた[13]。
(出典:JR東日本:駅構内図)
1990年代から東洋メディアリンクス制作の発車メロディを使用していたが、龍ケ崎市からの要望により2017年6月3日に、龍ケ崎に関連する楽曲をアレンジしたメロディに変更している[報道 2]。これは同市のイメージアップを目的としたもので、一般公募によって集まった156の曲の案の中から、龍ケ崎市音楽協会の会員や流通経済大学の学生等で構成された「JR常磐線佐貫駅ご当地発車メロディー選考会議」によって選ばれた3曲が採用されている[注 2][14][15]。メロディは全てスイッチの制作で、編曲は福嶋尚哉が手掛けた[16]。
単式ホーム1面1線を有する地上駅。2009年1月10日[2]に駅ビル化され、ビルの竜ヶ崎方に駅用フロア(コンコース)がある。
列車の到着・発車直前になると自動で案内放送が流れ、発車時には発車メロディを使用する。色灯式の出発信号機はなく、代わりに出発反応標識が設置されている。
自動券売機・PASMO簡易改札機設置(竜ヶ崎線は交通系ICカード全国相互利用サービスの対象外であるため、PASMO・Suica以外のICカードは利用できない)。インターホン設置(竜ヶ崎駅対応)。
かつては現在のJR常磐線と線路が接続されており、貨車が行き来していた。竜ヶ崎線での貨物輸送廃止後に撤去・分断され、跡地は駐輪場や飲食店などになっている。ワンマン運転開始前は、現行のホームの反対側(駅前広場側)に駅舎とホームがあった。構内を流れる用水路に当時の名残がある。
出口はJR東口連絡通路と東口タクシー乗り場前の2箇所にある。前者はさらに二手に分かれ、JR東口もある東口正面と駐車場経由で南口商店街に出られる。JR東口と駅前広場の間の通路と店舗はかつての名残から現在も関鉄の所有地である。
出口名称は表示されていない。こうした構造のため、JR駅西側へ出るにはJR龍ケ崎市駅の橋上駅舎を経由することになる。
2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は10,318人である[JR 1]。
2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移[注 3] | ||
---|---|---|
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
2000年(平成12年) | 16,842 | [JR 2] |
2001年(平成13年) | 16,746 | [JR 3] |
2002年(平成14年) | 16,316 | [JR 4] |
2003年(平成15年) | 16,239 | [JR 5] |
2004年(平成16年) | 15,743 | [JR 6] |
2005年(平成17年) | 15,497 | [JR 7] |
2006年(平成18年) | 15,429 | [JR 8] |
2007年(平成19年) | 15,553 | [JR 9] |
2008年(平成20年) | 15,370 | [JR 10] |
2009年(平成21年) | 15,017 | [JR 11] |
2010年(平成22年) | 14,550 | [JR 12] |
2011年(平成23年) | 14,030 | [JR 13] |
2012年(平成24年) | 14,001 | [JR 14] |
2013年(平成25年) | 13,833 | [JR 15] |
2014年(平成26年) | 13,377 | [JR 16] |
2015年(平成27年) | 13,459 | [JR 17] |
2016年(平成28年) | 13,173 | [JR 18] |
2017年(平成29年) | 12,995 | [JR 19] |
2018年(平成30年) | 12,824 | [JR 20] |
2019年(令和元年) | 12,529 | [JR 21] |
2020年(令和 | 2年)8,625 | [JR 22] |
2021年(令和 | 3年)9,000 | [JR 23] |
2022年(令和 | 4年)9,837 | [JR 24] |
2023年(令和 | 5年)10,318 | [JR 1] |
JR東日本の駅は竜ヶ崎線との乗換駅として開業した歴史があるが、大規模住宅地である竜ヶ崎ニュータウンへ当駅から路線バスが走り、龍ケ崎市東部まで広がるニュータウンの全地区は主要道路がすべて市西部の当駅に通じており、ニュータウンからの東京通勤者が多い。流通経済大学も中心市街地に隣接した場所にあるが、送迎バスは当駅を発着するため、学生・関係者の利用も多く、JR駅案内サインは茨城県内では数少ない多言語表記である。龍ケ崎市の玄関口として、また稲敷市江戸崎地区・新利根地区から自家用車で当駅まで来てから列車に乗車する住民もおり、当駅の利用範囲は広い。駅西側は取手市の藤代地区である新川、双葉地区に近く、双葉団地までのバスも発着する。
隣の藤代駅と同様、つくばエクスプレス開業による利用者減少を受けないと考えられる駅であるため、特急等の列車の停車が増加傾向にある。
近年は利用者数が年々減少傾向にあり、特に少子化と転入人口減に伴う高校生の通学利用の減少が大きい。現在は牛久駅の利用者を上回り、茨城県内の常磐線の駅では、水戸駅・取手駅・土浦駅・勝田駅についで5番目の駅利用者数となっている[注 4]。
2019年度(令和元年度)の1日平均乗降人員は2,245人である[関東鉄道 1]。近年の推移は以下のとおりである。
竜ヶ崎ニュータウンや、最も近い旧宿場町の若柴宿とは住宅街がつながっておらず、駅周辺の住宅地を東へ出ると田園地帯が広がる。西方面には牛久沼がある。
駅周辺には商店やスーパーマーケット、居酒屋が何軒か立地するが商店街と呼べるほど密集はしていない。
関東鉄道竜ヶ崎営業所が運行する路線バスと流通経済大学特定バスが発着する。駅前広場内の停留所名は「龍ケ崎市駅」(行先案内上は「JR龍ケ崎市駅」)。
東口駅前広場先の道路上にある。俗称郵便局のりば[17]。停留所名は 「龍ケ崎市駅東口前」、「龍ケ崎市駅東口」(コミュニティバス)である。
「龍ケ崎市駅西口」停留所にて、取手市コミュニティバス・龍ケ崎市コミュニティバスの路線バスが発着する。
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