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角野隼斗

日本のピアニスト ウィキペディアから

角野隼斗
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角野 隼斗(すみの はやと、Hayato Sumino、1995年平成7年〉7月14日 - )は、日本ピアニスト作曲家編曲家千葉県八千代市出身。YouTube上では「Cateen かてぃん」名義。所属レコード会社はソニー・クラシカル

概要 角野(すみの) 隼斗(はやと), 基本情報 ...
概要 Cateen かてぃん, YouTube ...
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略歴

1995年7月14日千葉県八千代市生まれ。家のリビングにあるグランドピアノに物心がついた頃から触れていた[6]。3歳からピアノ講師である母・角野美智子の指導を受け始め、6歳から金子勝子に師事[6]。9歳時のテレビ出演において絶対音感、小学2年時点で作曲能力を有している「天才音楽家」として紹介された[動画 1]

千葉県八千代市の公立小学校から受験をし開成中学校に合格。入試時の算数は満点と推定される(通っていた塾による採点)。開成高等学校から東京大学理科一類に現役合格。大学では、「東大ピアノの会」(クラシックピアノを弾くサークル)と「東大POMP」(バンドサークル)に所属[7]

東京大学3年次に工学部計数工学科数理情報工学コースに進学し、音声情報処理(特に音源分離)の手法について研究[8]。東京大学大学院進学後は情報理工学系研究科創造情報学専攻にて機械学習を用いた自動採譜[注 1]自動編曲について研究[9]

2018年8月、恩師金子勝子の強い勧めもあってピティナ・ピアノコンペティション(PTNA/ピティナ)に挑戦。卒業後の就職を考え、インターンシップをしながらも猛練習をこなし特級グランプリを受賞。音響工学研究者よりも音楽家になる決意を固め、コンサートピアニストとして活動を始める。

2018年9月より東大研究室の教授推薦により、フランス音響音楽研究所 (IRCAM) に留学。音楽情報処理の研究に従事。

2019年に東大POMPの先輩らと男女混成6人のシティソウルバンド「Penthouse」を結成し、Cateen名義でPf.(ピアノ/キーボード)を担当

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2020年

2020年3月、在学中のピティナ特級グランプリ受賞・国内外でのピアニストとしての活躍が評価され、課外活動の分野で東京大学総長大賞を受賞[10]。大学院(修士課程)を修了した[11]

その後コンサートピアニストとして数々のコンサートに出演。[12]

2023年4月よりアメリカ合衆国ニューヨークにも部屋を借り、東京とニューヨークの二拠点で活動

[13]

2024年3月、ソニー・クラシカルと契約[14]。10月30日に世界デビュー・アルバム『Human Universe』をリリースした[15]

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人物

東大では音や音楽に関わる工学的な研究をするため[6]工学部計数工学科数理情報工学コースへ進学。人工知能機械学習を『音源分離』に用いる研究に従事し[6]、論文「独立深層学習行列分析に基づく多チャネル音源分離[16]」(共同研究 / 筆頭著者)で日本音響学会・学生優秀発表賞を受賞[17]。東京大学大学院進学後も『音源分離』の研究をしていた[6]が、音楽を専門的に研究できる環境のあるフランスへ留学し、以後自動採譜[注 1]や自動編曲をテーマに研究[18]を重ね、修士論文「音響特徴空間の聴覚的な類似度を考慮した自動採譜および自動編曲への応用[19]」により2020年3月に大学院を修了。「今後もこれまで得た知見を活かしつつ、演奏者の立場から研究に関わっていく予定である[20]」と語っている。

角野の中では、ピアニスト(バンド活動も含めて)・YouTubeでの活動・研究者であることは、全て「音楽」に関わることでつながっている。クラシックピアノで培った技術や表現力がYouTube動画やバンド活動に生かされ[18]、バンド活動などで出会った音楽やコード進行やリズム感がピアノの演奏やYouTubeでのアレンジに生かされ[21]AIを使って楽曲の音を取り出し特徴を分析して自動採譜[注 1]・自動編曲する研究とピアニストとしての活動は、双方を支え合い両軸となっている[18][20]。東大を卒業するにあたって大学に提出した進路状況調査には「ピアニスト」ではなく「音楽家」と書かれている[22]

好きな音楽家・アーティストは、フレデリック・ショパンフランツ・リストセルゲイ・ラフマニノフ坂本龍一、小曽根真上原ひろみジェイコブ・コリアー[21][23]。坂本龍一や小曽根真については、音楽家としてさまざまな面で影響を受けていると各種メディアで公言している[動画 2][24]

好きな食べ物は、ベビーカステラゴーヤチャンプルーチャーハンコーラ[21][動画 3]

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エピソード

  • ピアノは3歳から始めたが単調な練習はあまり好きではなかったので、しばしばゲームをしたり、ピアノと同じくらい好きだった数学の本を図書館で読みふけっていた[18][25]
  • 音ゲーを始めたのは5歳の頃。本格的にやり始めたのは中3[18]。高3の時に『jubeat』の全国大会でベスト8入りした[26]
  • 高校時代はピアノよりも音ゲー(特に『jubeat』)やロックなどに傾倒し、学内のバンド編曲ドラムを担当[18][26]
  • 東京大学への進学理由は大学に進むにあたり、東京藝術大学東京大学か迷ったものの、両親からの助言と「東大の方が、より多くの選択肢をもち続けられる」と考えたため[7]。また、周囲に芸大を受験する友人はおらず、「だったらみんなと一緒に塾に通って、帰りにうどん食ったりしながら、勉強したい」と東大受験を決めた[27]
  • 2019年の夏にはポーランドでのマスタークラスに参加し、ピアニストの反田恭平と同部屋になった[28]。『角野隼斗のはやとちりラジオ』での対談によると、反田から見た第一印象は「道端のダンボールに入っている子猫[動画 4]」だったが、角野が部屋のキーボードを弾き始めたことで打ち解け、マスタークラスの終わるころには親友になった[動画 4]
  • 自宅のグランドピアノは「スタインウェイ B-211 ニューヨーク製」。もともとピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリの副賞として2019年4月から1年間貸与され、2020年4月に返却することになっていた。貸与される際、ピアノは3台の中から1台を選ぶことができたが、「弱音の美しさ」に惚れこんでこのピアノを選んだ。1年を共にして「相棒」と呼ぶほどに手離したくなくなったため、思い切って購入を決断した[29]

家族・親族

家族構成は、父母と妹・2匹(プリンとチェロ)を飼っている。プリンとチェロは、オリジナル曲『大猫のワルツ』のモデルとなっている。

母はピアノ講師の角野美智子(桐朋学園大学ピアノ科を経て、ニューイングランド音楽院に留学)[30]。Sumino Piano Academyを主宰。自宅だけでなく、東京都港区にもレッスン室を持つ。

妹は同じくピアニストの角野未来(東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校東京藝術大学を経て、東京藝術大学院音楽研究科2年在学中)[31]

宇宙飛行士山崎直子宇宙政策委員会委員、女子美術大学客員教授)は、従叔母(父のいとこ)に当たる[注 2][32]

主な受賞歴

  • 2000年 - 第24回ピティナ・ピアノコンペティション全国大会A2級優秀賞受賞[6][26]
  • 2002年 - 第26回ピティナ・ピアノコンペティション全国大会B級銀賞受賞[33]
  • 2002年 - 第11回ちば音楽コンクール全部門最優秀賞を史上最年少で受賞[34]
  • 2003年 - 第4回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA小学1.2年生部門金賞[35]
  • 2003年 - 第27回ピティナ・ピアノコンペティション全国大会C級銀賞受賞[36]
  • 2004年 - 第28回ピティナ・ピアノコンペティション全国大会D級銀賞受賞[37]
  • 2005年 - 第29回ピティナ・ピアノコンペティションJr.G級全国大会金賞受賞[38]
  • 2011年 - 第12回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA中学生部門金賞受賞[39]
  • 2017年 - 第18回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA 大学・一般部門において金賞、および特別優秀賞・ソリスト賞受賞[40]
  • 2017年 - 第27回日本クラシック音楽コンクール大学男子の部第3位(最高位)[41]
  • 2018年 - 第42回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ[42]、文部科学大臣賞およびスタインウェイ賞受賞[43]
  • 2019年 - リヨン国際ピアノコンクール(Concours International de Piano de Lyon 2019)第3位(2位なし)[44]
  • 2021年 - 第18回ベストデビュタント賞 音楽部門
  • 2025年 - 第39回日本ゴールドディスク大賞 クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー『Human Universe』[45]
  • 2025年 - シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭レナード・バーンスタイン賞受賞(The Schleswig-Holstein Music Festival 2025,The Leonard Bernstein Award)[46]
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活動

要約
視点

ピアニストとして

  • 2025年11月18日、自身初のカーネギー・ホールでの『Keyboard Virtuosos II – Recital』リサイタルを開催。ニューヨークデビューを果たす[80][81]
  • 2025年11月29日、神奈川・Kアリーナ横浜で「角野隼斗 ピアノリサイタル “Klassik Arena” supported by ロート製薬」を開催。舞台演出はメディアアートの分野で世界的に活躍する真鍋大度。またこの公演は「屋内のソロピアノリサイタルで販売されたチケットの最多枚数」としてギネス世界記録に認定された[82]

2019年の結成以来、6人組のシティソウルバンド「Penthouse」のメンバーとしても活動。バンドメンバーとして2021年11月にビクターエンタテインメントからメジャー・デビュー

YouTubeでの活動

YouTube名「かてぃん」は、中学一年生の時に『太鼓の達人』をプレイする際にひらがな4文字の名前を登録することになり、ゲームのキャラクターの「かっちゃん」の名前をもじってつけたのが「かてぃん」だったことに由来する[動画 7]

中3のころからボカロ音ゲーの曲をニコニコ動画に投稿[26]。2011年9月(高1)にYouTubeチャンネルに初めて動画を投稿。当初はjubeatなどの趣味のゲームのプレイ動画やゲーム音楽の動画を投稿していたが、2019年春ごろからYouTubeを「自分の音楽を自由に発信する場[83]」として、クラシックゲームミュージック・国内外のポピュラー音楽ジャズなど、ジャンルを問わずさまざまな曲を自ら演奏編曲作曲して投稿してきた。

研究職や内定先の企業への就職を断ってピアニストとして独立したが、その直後の2020年に新型コロナウイルスの流行が始まり、予定されていたコンサートはすべて中止となった[84]。また、当時は無名の学生として応募していた2020年開催予定のショパン国際ピアノコンクールは、新型コロナウイルスの影響で1年延期された。その延期期間・自粛期間中に公開したピアノ演奏動画が注目を集め、YouTubeチャンネルの登録者数を大きく伸ばした[85](2020年4月6日からは、外出自粛やコンサート開催自粛の流れを受け、誰でも参加できる「#playwithcateen」企画を実施した。参加者が投稿した短いパフォーマンス動画に本人が伴奏や演出を加え、コラボレーション動画として公開した[動画 8][動画 9])。

チャンネル登録者数は2019年12月に10万人、2020年10月に50万人、2022年6月には100万人2025年9月に150万人に達し、総再生回数も2億回を越えている。2020年からピアノのほかにトイピアノピアニカ、ルーパー[86]カホンシンセサイザー自動演奏ピアノなども使用した動画を制作している。

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ディスコグラフィ

角野名義の作品

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オリジナル曲

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参加作品

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楽曲提供


コンサート・ツアー

要約
視点

※所属エージェントイープラス主催ツアーのみ記載

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出演

テレビ番組

ラジオ番組

  • メゾン・ド・ミュージック「角野隼斗のはやとちりラジオ」(2020年4月 - 2023年3月、MBSラジオ[88] - 毎月第2水曜日の深夜25時30分 - 26時30分
  • RadioCrossOver(2021年12月30日、NHK FM)[115]
  • かてぃんのオールナイトニッポン0(ZERO)(2022年1月4日、ニッポン放送)[116]
  • TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES(2024年4月-、J-WAVE)毎週日曜日11:30-11:50 [117]

CM

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脚注

関連項目

外部リンク

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