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マルチメディアコンテンツの配信方式のひとつ ウィキペディアから
ストリーミング(英語: streaming)とは、主に音声や動画などのマルチメディアファイルを転送・再生するダウンロード方式の一種である。
通常、ファイルはダウンロード完了後に開く動作が行われるが、動画のようなサイズの大きいファイルを再生する際にはダウンロードに非常に時間がかかってしまい、特にライブ配信では大きな支障が出る。そこで、ファイルをダウンロードしながら、同時に再生をすることにより、ユーザーの待ち時間が大幅に短縮される。この方式を大まかに「ストリーミング」と称することが多い。
類似した転送方式にプログレッシブダウンロードがある。ファイルをダウンロードしながら再生するという点ではストリーミングと同じだが、HTTPによる転送が可能であるため、別途ベンダロックインのストリーミングサーバを購入する必要がない、リバースプロキシやコンテンツデリバリネットワークとの相性が良いなど、安価に大規模配信できるという大きな利点がある。一方でストリーミングと異なり、再生後、ハードディスクの一時ファイルを保存する一時フォルダにマルチメディアファイルがアクセス可能な状態で残ってしまうため、著作権保護の観点からサービス提供者に忌避された時期があった。プログレッシブダウンロードが可能な代表的なファイル形式として、Flash動画などが挙げられる。YouTubeやニコニコ動画などの投稿型動画配信サイトを始め、無料コンテンツ配信でも一般的に利用されている。最近は、プログレッシブダウンロードに帯域制御などを追加したストリーミング技術も出てきており(Microsoft Smooth Streaming、Adobe Dynamic Streaming、HTTP Live Streaming、MPEG-DASHなど)、GYAO!やYahoo! JAPANなどが採用していた[1]。
その他、JavaアプレットによるP2Pマルチキャスト配信も使われている。
HTTPベースのプロトコルは、HTTPの代わりにHTTPSを通すことで通信経路の暗号化が可能。
ストリーミング形式では配信目的のためにコピーガードが用意されていることが多く、映像や音楽をファイルに保存することを困難にさせることができる。ただし、コピーガードは視聴者の見られる環境を狭め、視聴者の合法的な利用を妨害し、競合他社の製品も排除するという設計の欠陥を故意に作り出すため批判されており(Defective by Design)、何時でも何処でもどんなデバイスでもオンデマンドで見られることを目指すニューメディア(New media)には使われないことが多い。
これらはレガシーであり、ハリウッドスタジオ(除ディズニー)ではUltraViolet対応のDRMを推進している。
現在はHTTPベースのストリーミングプロトコルの普及により、動画をフラグメント化してHTTPサーバで送出することが主流になりつつある。
ライブストリーミング(Live streaming)はライブメディアをストリーミングすることである。より限定的には、その場で記録された(ライブ)メディアをコンピュータネットワークを介してリアルタイムにストリーミング配信すること(生配信)を指す。生配信されるメディアの例として以下が挙げられる。
ライブストリーミングはインターネットを介した生配信であるため、生放送(Live broadcast)の一種とも捉えられる。公共の電波を利用するテレビメディアの様な複雑な放送認可手続き・審査・取得を必要としない。ゆえにネットにて擬似的なラジオ放送、およびTV放送を開局可能であり、個人や小規模な各種法人団体、既存のラジオ放送局(放送局スタジオ内のライブカメラ映像とセットで流してTV放送化)も積極的にライブストリーミングへ参入している。前述の通り、(放送コンテンツの著作権関係さえクリアしていれば)規制の殆ど存在しないメディア形態である為、機材さえ用意すれば刑務所の中までネットワーク中継をすることも可能である。
短所としては、下記が挙げられる。
様々なライブストリーミングプラットフォームが存在する。
音楽ストリーミングサービスは、主に音楽を中心としたメディアストリーミングサービスである。一部のサービスではポッドキャストなどのデジタル音声コンテンツも提供している。これらのサービスは通常、サブスクリプション方式の有料サービスとして運営されており、消費者はインターネットを通じて、サービスが提供する大規模な音楽ライブラリから、著作権で保護された楽曲をオンデマンドで聴くことができる。一部の企業は、広告付きの無料プランを提供している。
音楽ストリーミングはSpotify、Apple Musicなどの登場により2010年代に急速な成長を遂げた。2015年には米国の音楽業界において、デジタルダウンロードを上回り最大の収益源となり、2016年以降は業界収益の過半数を占めるようになった[25]。
この成長に伴い、ストリーミングサービスでの再生回数が主要な音楽チャートの集計方法に組み込まれるようになった。また、デジタル音楽とストリーミングを考慮した新しい指標として「アルバム相当単位」という概念も生まれた。
音楽ストリーミングサービスの普及は音楽産業全体に大きな変革をもたらし、消費者の音楽との関わり方に変化が生じた。従来の「音楽を購入して所有する」という形から、「音楽に接触する」という形へと移行しつつある[26][27]。
消費者にとっては、利便性の高さ、幅広い音楽へのアクセス、比較的安価な料金などが利点として挙げられる。その一方で、一部のアーティストからは、従来の物理メディア(CDなど)と比べて得られる収入が少ないという批判がある。
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