サントリーホール
東京・赤坂にあるコンサートホール ウィキペディアから
サントリーホール(Suntory Hall)は、東京都港区赤坂一丁目にあるコンサートホール。アークヒルズの一画に1986年10月12日に開館した。敷地は森ビルが、建物は森ビルとサントリーホールディングスが所有し、公益財団法人サントリー芸術財団が運営する。
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概要
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東京初のクラシック音楽コンサート専用設計ホールである。多くの来日オーケストラや著名なソリストの東京圏に於ける公演が行われている。大ホールは舞台後方にも客席があるヴィンヤード型コンサートホールであるが、座席の配置上、本格的舞台装置や背景を必要とする伝統的なオペラやバレエは上演できない。クラシック専用設計であるが、他のジャンルの演奏会が開催される事もある[1]。
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団を除くすべての在京プロ・オーケストラが、ここで定期演奏会を行う。
「ホール・オペラ」という独自のオペラ上演形態(本格的な舞台装置や照明は用いずに演奏する方式で、基本的には一般に「演奏会形式」と呼ばれている上演方式の一種)を生み出すなど、開館以来日本のクラシック音楽業界を牽引し続けているホールの一つである。
2007年4月2日から同8月31日まで改修工事のため休館し、2007年9月1日にリニューアルオープン。ユニバーサルデザイン対応(後述)や座席などの改修が行われた[2]。それに合わせ佐治信忠(サントリー代表取締役社長)に代わり佐治敬三の娘婿でチェリストの堤剛が館長に就任した。
2013年8月から2014年9月まで、休館日と夜間に天井耐震化工事を実施し、国土交通大臣特定天井認定の国内第1号を取得した[3]。
2017年2月1日から7ヶ月間、3度目の大規模改修工事で客席・舞台・照明のLED化・エントランス・大ホール1、2階客席用のエレベーター新設の改修を行い、同年9月1日にリニューアルオープンした[4][5][6][7][8]。
2022年4月4日から5月2日の間にも改修工事を実施した[9]。
施設
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- 大ホール
- 客席数は2,006席(1階:858席、2階:1,148席)。クラシック音楽の演奏のためのコンサートホールとして設計された。舞台後ろにもP席と呼ばれる客席があり、客席全体が舞台を囲むような形(ヴィンヤード形式の中でもアリーナ形式と呼ばれる)となっている。これは、ホール建設にあたりドイツの同形式のコンサートホールを参考にしており、指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンの助言も参考にされている。ホール形式(ヴィンヤード形式)の決定は、カラヤンの助言を受けた佐治敬三がその場で発した「ほな、そうしましょ」の一言で決まった[10]。
- 4段手鍵盤とペダル鍵盤、ストップ数74、パイプ数5,898本を有する世界最大級のパイプオルガンはオーストリアの名門リーガー社製。設計当初、パイプオルガンを設置する計画はなかったが、カラヤンから「オルガンのないホールというのは、家具のない家のようなもの」とのアドバイスを受け、設置が決定した。なお、参考とされたベルリン・フィルハーモニーでは、オルガンの位置に失敗した経験から、ここでは現在の位置に設けられた[11]。
→「ベルリン・フィルハーモニー § 概要」も参照
- 小ホール
- 客席数は、384 or 432名(演奏会標準)。リサイタルや室内楽の演奏を想定して設計された。舞台は昇降式でフラットなフロアにする事もでき、大ホールのレセプションなどに使われることもある。
- 2007年9月1日のリニューアルオープンに合わせ、「ブルーローズ」という名称が与えられた。
- ユニバーサルデザイン対応
- 2007年9月1日のリニューアルオープンにより、ホワイエにスロープや昇降機を設置するなど、車椅子のまま正面玄関から直接大ホール1階客席にたどり着けるようになった他、車椅子からの乗り移りがしやすい座席の導入[2]、オストメイト対応の多機能トイレ6基も新たに設置するなどといったバリアフリー強化が図られている。
- 2017年の改修工事では、大ホール1、2階客席用のエレベーター新設、1階ホワイエのスロープ増設などを実施した[6]。
- その他
- 大ホールの舞台裏にはリハーサル室、ホワイエにはシャンデリア、ギフトショップ、バー&ドリンクコーナーなどがある。エントランス上部にはパイプオルゴールが仕込まれ、正午と開場時に音楽を奏でる。建物の前の広場はホールの設計にアドバイスを与えたヘルベルト・フォン・カラヤンの名に因んで「アーク・カラヤン広場」と名付けられている。建物の屋上は緑化され、アークガーデンの一部を構成している。
設計・施工
所在地・アクセス
脚注
関連項目
外部リンク
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