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大阪府大阪市の行政区 ウィキペディアから
旭区(あさひく)は、大阪市を構成する24行政区のうちの一つ。
大阪市の北東部で淀川左岸側に位置し、北に淀川、西におおさか東線(城東貨物線)、南に国道163号・都島通が隣接している。大半は住宅地として形成されているが、千林・森小路は大阪有数の千林商店街を中心に多くの商店街が連なっており、大規模な商業地が形成されている。大宮北部は大阪工業大学があるため学生が多く住んでいる。公共施設などは大宮南部・中宮南部に東の国道1号から西の城北筋まで東西に設置されている。淀川右岸側へは豊里大橋、菅原城北大橋、赤川鉄橋(2013年に歩行者通路使用停止)が架かっている。
人口は1960年(昭和35年)には14万人を超えていたが、それ以降から2015年(平成27年)までは年々減少している[1]。全人口の内65歳以上の割合は28.9%と大阪市内の区で4番目に高い[2]。木造建築物が比較的多く、重点密集市街地が存在する市町村の1980年(昭和55年)以前木造住宅密度は、全国の自治体の中で上位5位である[3]。また、周辺地域と比べて戦時の被害を受けていないため戦前の建築物が多く、特に1937年、千林に建てられた2階建の長屋は、2010年に大阪市都市景観資源に指定され、現在も根強く残っている。
「日の出ずる東部」を意味するとともに、「旭日昇天」の勢いで将来の発展が約束されるということに由来する、いわば瑞祥地名である。分区前の命名案としては「南淀川区」という案が出たものの、異論が出たことで撤回。次に城東区や城北区という案が出たものの、東成郡時代に同一名称の村名があり、一エリアを指す地名は、区名としてふさわしくないという理由から、旭に決まった経緯がある。[4]
森小路・新森付近は淀川と大和川から運ばれた土砂による堆積地であったため、ムラが確立され人が住み始めていた。そこでは、弥生土器・類似の土師器・釜を使用して焼いた須恵器・製塩土器が発掘され、出土品は現在旭区民センターの郷土資料室で保管されている。また、新森中央公園内にある森小路遺跡は1931年に発見され、そこに石碑が建てられている。大阪平野のかなりの部分が淀川と大和川の土砂で埋まっていき、出来上がった土地でも稲作が始まり、焼けた米粒・木製の鍬や杵・石包丁が採掘されていたため水田があると推測されているが、2016年現在発見されてない。しかし、森小路村落の北側の淀川は氾濫がよく起こったため農作物に大きな被害を及ぼしていた。
古墳時代では、長雨が続くと、淀川や大和川の氾濫や大阪湾からの海水が逆流し、大きな被害を受けることがあった。当時、災害に対する備えを持たなかったため、仁徳天皇は治水工事を開始した。堤(茨田の堤)を建設するとともに、河の神に生贄を捧げることを決め、神のお告げによって武蔵国の強頸(こわくび、无邪志国造#子孫参照)と河内国の茨田連衫子(まむたのむらじころもこ)の2人が選ばれた。強頸は生贄として淀川に沈められたが、茨田連衫子は川にヒョウタンを投げ込み沈まなかったことからこの生贄が神の意志によるものでないとして、生贄をまぬがれた。また、強頸が没した場所は現在の千林周辺で、強頸絶間(こわくびたえま)として石碑が建てられている。
マスコットキャラクターの「しょうぶちゃん」は、2012年(平成24年)10月に旭区80周年記念として公募により決定された。旭区の花のハナショウブをモチーフで、首に巻いているマフラーは淀川をイメージし、胸に「あさひ」のマークをつけている。
Osaka Metro谷町線・今里筋線、京阪電気鉄道京阪本線は中央・東部に位置し、西端にJRおおさか東線城北公園通駅が存在する。また、西部は城北公園通に大阪シティバス34号系統が走行しており、大阪駅や梅田へ乗り換えなしでアクセス可能であることから、事実上、地下鉄谷町線の下位互換路線として位置付けられているため、終日にわたり本数も多く、市バスの中で平成22年度の全日利用客は最多の系統でもある[6]。
「あさひあったかバス」は2013年4月1日から大阪市営バス赤バス旭ループの代替として北港観光バスにより運行されている[7]。赤バスの全系統廃止後、現在も代替として運行しているのは旭ループが唯一である。
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