大椿 裕子(おおつばき ゆうこ、1973年8月14日 - )は、日本の政治家、労働運動家。社会民主党所属の参議院議員(1期)。同党副党首[1]。
大阪教育合同労働組合執行委員長を歴任[2]。既婚で配偶者は外国籍[3][4]。
経歴
岡山県高梁市生まれ[2]。1992年、岡山県立高梁高等学校卒業。1996年、四国学院大学社会学部社会福祉学科卒業[2]。卒業後は四国で非正規雇用を掛け持ちしながら暮らす。この間、社会福祉士、保育士の資格を取得[5]。
2002年、フィリピン・ネグロス島に遊学[2]。姉が住んでいた神戸市に移り[5]、2004年、NPO法人被災地障害者センターに就職[6]。
2006年、関西学院大学に上限4年の有期雇用で障害学生支援コーディネーターとして就職。2010年、任期満了での退職に反発し、大阪教育合同労働組合に加入した。そして、原職復帰を求め3年9ヵ月の闘争を行うが、再雇用とはならなかった[2]。2016年には、同労組の執行委員長に就任する[2]。
2019年3月末で大阪教育合同労働組合執行委員長を退任[7]。同年7月21日の第25回参議院議員通常選挙で、社民党の比例区に立候補した。同党は比例代表で1議席を獲得。大椿は党内候補者4人中、4番目の得票数で落選した[8]。
2020年、社民党全国連合常任幹事、全国連合労働・女性・多様性政策委員長に就任[2]。4月16日第49回衆議院議員総選挙に社会民主党公認で大阪9区への立候補が内定した。
2021年4月12日、社会民主党副党首に就任する[1]。同年10月31日の総選挙では大阪9区で3位で落選し、社民党が比例近畿ブロックの議席を獲得できなかったため、重複立候補していた比例においても落選。
2022年7月10日の第26回参議院議員通常選挙にも立候補し、社民党は比例代表で1議席を獲得。大椿は党内候補者8人中、5番目の得票数で落選した[9]。
2023年3月30日、参議院本会議で、同年4月23日に挙行される参議院議員大分県選挙区補欠選挙立候補のため同月28日に辞表を提出した吉田忠智(立憲民主党)の辞職が了承された。吉田は2019年の参院選では社民党から立候補し比例区名簿1位で当選しているため補充議員は立憲民主党ではなく社民党からとなり、同党名簿順位2位と3位の候補者が削除(なお、比例2位の仲村未央は2021年に離党し、立憲民主党に入党している[10])されているため、同4位かつ最下位だった大椿の繰り上げ当選[11]が4月6日、決定した[12][13]。第211回国会では農林水産委員会に所属した[14]。 繰り上げ当選の可能性を受け、大椿は予定していた大阪府議会議員選挙茨木市選挙区への立候補を取り止め、代わりに社民党大阪府連代表の長崎由美子が同選挙区から立候補した(結果は落選)[15]。
政策・主張
憲法
外交・安全保障
- 敵基地攻撃能力を持つことについて、2022年のNHKのアンケートで「反対」と回答[16]。
- ロシアは2022年2月24日、ウクライナへの全面的な軍事侵攻を開始した[18]。日本政府が行ったロシアに対する制裁措置についてどう考えるかとの問いに対し、2022年のNHKのアンケートで回答しなかった[16]。同年の毎日新聞社のアンケートで「今の制裁で妥当だ」と回答[17]。
- 2022年6月7日、政府は経済財政運営の指針「骨太方針」を閣議決定した。NATO加盟国が国防費の目標としている「GDP比2%以上」が例示され、防衛力を5年以内に抜本的に強化する方針が明記された[19]。「防衛費を今後どうしていくべきだと考えるか」との問いに対し、2022年のNHKのアンケートで「大幅に減らすべき」と回答[16]。
- 徴用工訴訟問題や慰安婦問題などをめぐり日韓の対立が続くなか、関係改善についてどう考えるかとの問いに対し、2022年の毎日新聞社のアンケートで「互いに譲歩すべきだ」と回答[17]。
ジェンダー
その他
発言
- 2022年2月1日、同日に死去した石原慎太郎について「今後、追悼番組が放送されるだろうが、称賛で終わるのではなく、彼が撒き散らしたレイシズム、性差別、障害者差別等についても、無かったことにしないでもらいたい。」とのツイートを行い[20]、この発言が物議を醸した[21]。
- 2023年9月13日、X(旧twitter)にて、『「日本人の日本人による日本人のための政治をする人を選ぶ」と言うのがそもそも間違いです。国籍にかかわらず、この国で暮らす人々のことを考えるのが政治です。』と発信した[22]。
- X(twitter)で「連れ合いが外国籍」「定期的に入管に行きます。入管で、何があるかわからないので、必ず私が付いていきます。」など発信して、夫婦別姓の外国籍の夫がいることを公表している[23][24]。また、「外国籍の人のために働く国会議員が必要」「連れ合いが外国籍。納税しないと永住許可を取り消していいと、あたかも真っ当な事のように広がっている。政治が生み出した差別煽動」と、令和5年入管法等改正(難民申請で送還が止まる回数を2回までに限定)[25]に反対している[26]。
脚注
外部リンク
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