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東京都調布市にある多目的スタジアム ウィキペディアから
東京スタジアム(とうきょうスタジアム)は、東京都調布市にある多目的スタジアム。設立当初は主に球技場として使用されていたが、陸上競技場も有する。施設は東京都が所有し、東京都と京王電鉄などが出資する第三セクターの株式会社東京スタジアムが指定管理者として運営管理を行っている。
東京スタジアム 味の素スタジアム | |
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味の素スタジアム | |
施設情報 | |
所在地 | 東京都調布市西町376-3 |
位置 | 北緯35度39分51秒 東経139度31分38秒 |
開場 | 2001年3月10日 |
所有者 | 東京都 |
運用者 | 株式会社東京スタジアム |
グラウンド | ハイブリッド芝(110.5 m x 75.4 m) |
ピッチサイズ | 105 m x 68 m |
大型映像装置 | オーロラビジョン |
建設費 | 約307億円[1](設計価格 約347億円[2]) |
設計者 | 東京スタジアム・日本設計 |
建設者 | 大成建設JV・鹿島建設JV |
使用チーム、大会 | |
FC東京(Jリーグ) 東京ヴェルディ1969(Jリーグ) 陸上競技(2012年 - )[注 1] 第97回日本陸上競技選手権大会(2013年) スポーツ祭東京2013(2013年) 第51回全国大学ラグビーフットボール選手権大会決勝戦(2015年) ラグビーワールドカップ2019(2019年) 2020年東京オリンピック(2021年)など | |
収容人員 | |
49,970人 |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒182-0032 東京都調布市西町376番地3 |
設立 | 1994年8月11日 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 4012401008278 |
事業内容 | 総合陸上競技場の建設及び管理運営の受託、各種イベントの企画及び開催、スポーツ施設の運営及び管理等 |
代表者 | 代表取締役社長 片寄光彦 |
資本金 | 96億5250万0000円 |
発行済株式総数 | 19万3050株 |
売上高 |
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営業利益 |
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経常利益 |
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純利益 |
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純資産 |
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総資産 |
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従業員数 | 30人(2024年3月31日現在)[3] |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
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外部リンク | https://www.ajinomotostadium.com/ |
特記事項:東京都生活文化スポーツ局が所管する東京都政策連携団体。 |
日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)所属のFC東京と東京ヴェルディ1969の2クラブがホームスタジアムとして使用している。
2003年3月1日から味の素が命名権を取得しており「味の素スタジアム」(あじのもとスタジアム、略称「味スタ」)の呼称を用いている(後述)。
1973年(昭和48年)に在日米軍から返還された東京調布飛行場(関東村)の跡地の一角に整備された多目的スタジアムで、2001年3月10日に行われた2001年J1開幕節・FC東京対東京V(東京ダービー)でこけら落としとなった。元々は2013年に開催される第68回国民体育大会(スポーツ祭東京2013)の主会場となることを想定して陸上競技場として設計されたが、補助グラウンドの整備が遅れ、日本陸上競技連盟(日本陸連)第1種陸上競技場の公認を得られないため、開場以来しばらくはサッカー・ラグビーなど球技専用の競技場として利用された。2012年に全天候型トラックの整備が行われ、同年4月に行われた国体の運営リハーサルを兼ねた「東京選手権」から陸上トラックの利用が開始された。2013年には同じく国体運営リハーサルを兼ねた「第97回日本陸上競技選手権大会」(兼2013年世界陸上競技選手権大会モスクワ大会日本代表選考会 6月7-9日)の会場として使用されたが、陸上競技場としての仕様は限定的となっている(後述)。
2002 FIFAワールドカップでは試合会場そのものとしては使用されなかったものの、サウジアラビア代表の練習場として使用された。また、FIFAワールドカップ・オフィシャルコンサートの開催地となり「INTERNATIONAL DAY」「KOREA/JAPAN DAY」と銘打ち、2日間のコンサートが行われた。
スポーツ以外にも野外コンサートやフリーマーケット、自動車メーカーの展示会など各種イベントの会場として使用されている。また、テレビドラマ・コマーシャルの撮影にも使用されており、特に「仮面ライダーシリーズ」「スーパー戦隊シリーズ」「相棒」など、東映が製作する作品では外観・スタンド・ピッチ・運営諸室を様々な設定でロケーションに多用している。
2011年には平日夜に施設コンコースなどを使用し活動する味の素スタジアム・ランナーズクラブが発足し[4]、2013年からは調布市市民駅伝大会のメイン会場となった[5]。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、東京都が被災者の避難場所として当施設を指定し、65世帯・約170人の被災者を約3か月間受け入れた[6][7]。
関東村住宅地区跡地の南端に位置しており、南には国道20号(甲州街道)及び京王線、北側には調布飛行場と調布基地跡地運動広場、北東は武蔵野の森公園(南地区)、北西は東京外国語大学、警察大学校を挟んだ反対側に西武多摩川線が走る。ちなみに、スタジアム敷地と国道20号が接する付近には、1964年東京オリンピックの際にマラソン競技の折り返し点となった地点がある。この国道20号線を越えるペデストリアンデッキと一体化したメインゲートを含め、入口が計8か所用意されている。
グラウンド面は掘り下げられて周囲の地平面より低くなっているが、これはスタンドや屋根などを隣接する調布飛行場の制限表面以下に下げるためである。
スタンドは上層(20,600席)、下層(29,370席)の2層からなっており、合計49,970席を擁する。各層とも便宜的にメイン・バック・南サイド・北サイドと区分されているが、構造上は一体化している。スタンド外周には、下層スタンド最上段に直結した開放型のコンコースが設置され、特に制限を設けない限りはコンコースを経由してスタジアムを1周できる。またコンコースから上層スタンドへは、計20ヶ所の階段を用いる。
上層スタンドのほぼ全体と下層スタンドの上段は、屋根で覆われている。屋根の素材は、メインスタンド及びバックスタンド部分が半透過のテフロン素材であるが、南北両サイドスタンド部分には全透過のポリカーボネート板を採用し、天然芝への日照を確保している。メインスタンドには、ペアシート・招待席・記者席に加え、VIP室・特別観覧室・放送ブース・レセプションホールなどの施設がある。大型映像装置は、南北両サイドスタンドに2001年開場から2011年までパナソニック製のアストロビジョンが設置されていたが、2012年3月からは三菱電機製のオーロラビジョンに変更となっている[8]。また、2019年よりメインスタンド側とバックスタンド側に縦0.96m×横230.6mのリボンビジョンが設置されている[9]。
スタンドの外側は周回車路となっており、それに沿う形で、ほぼ1周が駐車場となっている。バックスタンド下には東京都教育庁調布庁舎があり、体育館もある。正面のエントランスは、地下と1階の2層に分かれており、1階エントランス横には防災センターが存在する。
107m×71mの天然芝フィールドの周囲に400m×9レーンの全天候型舗装トラックを有する。
トラック整備が開始されたのは開場から10年が経過した2011年のことで、これは日本陸連の第1種公認を得るために必要な第3種陸上競技場の整備が遅れたためであった(後述)。トラック整備に当たっては、まず天然芝の周囲に固定して敷設されていた人工芝を脱着式に改修し、2012年に東京都内では国立霞ヶ丘競技場陸上競技場についで2箇所目となる日本陸連第1種公認の陸上競技用トラック(1周400m・直線100m9レーン、国際陸上競技連盟〈IAAF〉クラス2取得予定)の敷設が行われた[10]。
陸上トラックが整備された後も陸上競技場として使用される機会が少なく[注 2]、普段は陸上トラックの上に人工芝を敷き詰めている。陸上競技場として使用する場合はトラックに敷いている人工芝をはがすのに少なくとも3日間程度(その逆も同じ)の時間と、人件費がかかるという理由があるため、陸上競技大会を実施する場合には利用料が安い西競技場を使う傾向にあるという。調布市は東京新聞の取材に対し「メインスタジアムは割高になるので、市レベルの大会はサブグランド(西競技場)で十分」とする一方、東京都陸上競技協会は「国際大会を行える競技場なので、陸上競技場としても使いやすくしてほしい」としている[11]。
その後当競技場は2017年2月28日限りで日本陸連第1種公認が満了となっているため陸上競技の公認競技会は開催できないが[12]、国立競技場の利活用議論の中で、2020年東京オリンピック・東京パラリンピック終了後に同競技場から陸上競技用トラックを撤去し球技専用スタジアムに改修する構想があり、その場合に当競技場の第1種公認を復活させるための再整備を行う案が報じられている[13]。
メインスタジアムの東側に2001年開場。命名権により「アミノバイタルフィールド」と呼称されている。
元々は日本陸連第3種公認陸上競技場として整備予定であったが、用地確保が困難となったことから球技専用となり、現在はアメリカンフットボール競技場としての使用を念頭に全面人工芝の球技場となっている。
AGFフィールドと称する。味の素スタジアム西側に、2012年4月1日に開設された陸上競技場である[15]。
天然芝のピッチを有し、適度な観客席数であることから日本フットボールリーグや関東大学サッカーリーグ、日本女子サッカーリーグ、関東サッカーリーグなどで使用されており、2012年度から日テレ・ベレーザ、スフィーダ世田谷FCなどが試合を開催している。2019年には2020年東京オリンピックの近代五種競技リハーサル大会近代五種ワールドカップファイナルのフェンシングボーナスラウンド、障害飛越とレーザーランが行われた。
2003年の味の素株式会社による命名権取得により「味の素スタジアム西競技場」の名称が与えられ、「味スタ西」の略称が用いられていた。後に国立西が丘サッカー場(東京都北区)も味の素が命名権を取得し「味の素フィールド西が丘」の名称を用いることとなり、こちらの略称が「味フィ西」となったことで紛らわしくなったため[注 3]、味フィ西(西が丘)を所管する国立スポーツ科学センターが来場者に注意喚起をしていた[16]。なお、本競技場の名称は2018年10月の命名権契約更新の際に、2019年3月以降の命名権名称を子会社の味の素AGFに移譲し「AGFフィールド」とすることになった[17]。
2012年度グッドデザイン賞受賞[18]。
メインスタジアムと西競技場の間の空間はスポーツ祭東京2013のイベントスペース「ゆりーと広場」として使用されていたが、大会終了後に屋内競技場の整備が行われ「武蔵野の森総合スポーツプラザ」として2017年11月25日に完成した。
2020年東京オリンピック・パラリンピックではメインスタジアムが7人制ラグビーと近代五種、サッカーの試合会場として使われるため、またラグビーワールドカップ2019の東京都内での会場にも選ばれた(完成が遅れた国立競技場の代替)ことから、2019年春から2020年初夏にかけて、老朽化した箇所の改修を行っている。具体的には車いす席の増設や[20]、2階席最前列のリボンビジョンの設置(前述)、特別観覧室増設や音響設備の改良、デジタルサイネージの増設[21]、天然芝ピッチのハイブリッド芝への張り替えなどの工事が行われた[22]。
東京都は2002年秋、日本で初めて公共施設に命名権を導入することを決定した。食品メーカーの味の素が取得に名乗りを挙げ、翌2003年3月1日から2008年2月末までの5年間、12億円で契約に合意。東京スタジアムを「味の素スタジアム」、隣接する補助グラウンドを味の素の発売するサプリメントの名称を用いた「アミノバイタルフィールド」に呼称を変更した[24]。
2007年11月に、東京スタジアム(運営会社)と味の素との間で、2008年3月1日から2014年2月末までの6年間、14億円で命名権契約の更新が行われる。2013年10月には、2014年3月1日から2019年2月末までの5年間、10億円で再び契約を更新した[25][26]。2018年10月に、2019年3月1日から2024年2月末までの5年間、11億5千万円で4期目の契約を更新し、2003年から数えて合計21年間の契約期間となった。また、味の素スタジアム西競技場の命名も2019年3月から子会社(味の素AGF)の名称を使用した「AGFフィールド」に改称される[27]。2024年1月に、2024年3月1日から2029年2月末までの5年間、10億5千万円で5期目の契約を更新、契約期間合計26年となった。
命名権取得後も、国際サッカー連盟(FIFA)や国際オリンピック委員会(IOC)などが主催し、「クリーンスタジアム」規定を導入している大会の場合、正式名称の「東京スタジアム」を使用する例がみられる。例としては以下の大会が挙げられる。
ただし、クリーンスタジアム規定が用いられた場合でも、当スタジアム目の前にある味の素スタジアム前交差点や最寄り駅の京王線飛田給駅の副駅名である「味の素スタジアム前」の名称は変更されず、そのままである。
2001年の開場以来、アーティストによるコンサートを積極的に受け入れ、2002年の「FIFAワールドカップ・オフィシャルコンサート」を含めた、多くの音楽イベントが開催されている。コンサートを開催すると、スタンドが満員となる5万人を集客する場合もある。また、観客席を「アリーナ」と多く称される陸上トラック予定地(人工芝)やピッチ(天然芝)の上に設けて、それ以上の観衆を動員することが可能で、歩合制で入場者に応じた額を受け取るスタジアム運営会社の「東京スタジアム」の経営には欠かせないものとなっている。一方音楽業界にとっても、国立競技場が周辺住民への騒音問題のために音楽イベントの開催にほとんど応じない事情もあって、同スタジアムは貴重な都内の大型イベント会場として重用されている。
スポーツ祭東京2013で、電気通信大学が地上一般放送局の免許を受け、ワンセグエリア放送を実施した。
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