下川町
北海道上川郡の町 ウィキペディアから
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下川町(しもかわちょう)は、北海道上川地方の天塩国上川郡にある町である。北海道内では道北に位置付けられる。
しもかわちょう 下川町 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 北海道地方 | ||||
都道府県 | 北海道(上川総合振興局) | ||||
郡 | 上川郡 (天塩国) | ||||
市町村コード | 01468-1 | ||||
法人番号 | 9000020014681 | ||||
面積 |
644.54km2 | ||||
総人口 |
2,854人 [編集] (住民基本台帳人口、2024年10月31日) | ||||
人口密度 | 4.43人/km2 | ||||
隣接自治体 |
上川総合振興局 名寄市、士別市 オホーツク総合振興局 紋別郡:滝上町、西興部村、雄武町 | ||||
町の木 | トドマツ | ||||
町の花 | エゾリンドウ | ||||
下川町役場 | |||||
町長 | 田村泰司 | ||||
所在地 |
〒098-1206 北海道上川郡下川町幸町63番地 北緯44度18分09秒 東経142度38分07秒 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
かつては農林業および鉱業(銅などを産出した下川鉱山、金や銀が採れた珊瑠鉱山)で繁栄し、人口はピーク時の1960年(昭和35年)には15,555人に達した。鉱山の閉鎖など産業構造の変化とともに過疎化が進んで人口が減少し、現在の人口はピーク時の5分の1を下回っている。
2000年代に入って「持続可能な地域社会の実現」を掲げて、バイオマスを含む森林資源の活用とそれによるエネルギー自給率の向上、集住によるコンパクトタウン化などに取り組んだ。2017年には、国際連合が提唱した持続可能な開発目標(SDGs)に基づく「ジャパンSDGsアワード」第1回で総理大臣賞を受賞した[1]。
スキージャンプが有名で、郊外にはミディアムヒル(K点65m)、スモールヒル(K点40m、26m)、ミニヒル(K点8m)と4つのジャンプ台がある。出身者や北海道下川商業高等学校の卒業生からは、スキージャンプやノルディック複合競技において、ワールドカップ大会やオリンピックの日本代表選手が選抜されている。
近年は移住促進も盛んで、下川町内の移住者起業も増えている。主な移住サポートはtanoshimo(タノシモ)というサイトから発信されている。
移住を伴う起業サポートとして、起業型地域おこし協力隊「シモカワベアーズ」も設立された。
当地で名寄川に「パンケヌカナン(panke-nukanan)」(下流の・ヌカナン川)、「ペンケヌカナン(penke-nukanan)」(上流の・ヌカナン川)の2本の支流が流れ込んでおり、このうち前者を「下の川」と意訳し「下川」としたとされている[2]。
なお「ヌカナン」の意味は現在では分からなくなっている[2]。
おいでよ 森林(もり)と人が輝く町 しもかわ
北海道北部を流れる天塩川の支流名寄川の上流部、名寄盆地の東縁にある。北見山地の斜面が大部分を占める。
真夏には30℃、真冬には-30℃に達し寒暖の差が大きく、四季の変化に富む[3]。
下川のアメダスは1977年10月に統計を開始した。最高気温の極値は37.3℃(2021年7月28日)で、猛暑日はこれまでに5回観測されている。最低気温の極値は-36.1℃(1978年2月17日)。平年値で冬日の年間日数は181.9日、真冬日86.2日。夏日47.1日、真夏日5.1日、猛暑日0日、熱帯夜0日。熱帯夜は最低気温25.0℃(2010年8月6日、1994年8月7日)を2回観測した。
降水量は7月から10月にかけて多く、10月から1月にかけて雪または雨の降る日が多い。平年値で年間降雪量820cm、年間の最深積雪は116cm(1983年10月統計開始)。最深積雪の極値は175cm(2013年3月12日)。日照時間は11月から1月にかけて少なくなっている(1987年6月統計開始)。最大風速の極値は16.0m/s(風向:南西、2010年3月21日)、最大瞬間風速の極値は25.9m/s(風向:南西、2010年3月21日、2009年9月統計開始)
下川(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 6.4 (43.5) |
13.6 (56.5) |
15.1 (59.2) |
26.6 (79.9) |
31.9 (89.4) |
34.0 (93.2) |
37.3 (99.1) |
36.2 (97.2) |
31.5 (88.7) |
26.7 (80.1) |
19.8 (67.6) |
12.4 (54.3) |
37.3 (99.1) |
平均最高気温 °C (°F) | −3.9 (25) |
−2.7 (27.1) |
1.7 (35.1) |
9.3 (48.7) |
17.1 (62.8) |
21.3 (70.3) |
24.7 (76.5) |
25.0 (77) |
21.0 (69.8) |
13.9 (57) |
5.2 (41.4) |
−1.7 (28.9) |
10.9 (51.6) |
日平均気温 °C (°F) | −8.8 (16.2) |
−8.2 (17.2) |
−3.3 (26.1) |
3.6 (38.5) |
10.2 (50.4) |
14.8 (58.6) |
18.8 (65.8) |
19.4 (66.9) |
14.7 (58.5) |
7.9 (46.2) |
1.3 (34.3) |
−5.4 (22.3) |
5.4 (41.7) |
平均最低気温 °C (°F) | −15.7 (3.7) |
−15.8 (3.6) |
−9.8 (14.4) |
−2.4 (27.7) |
3.3 (37.9) |
8.8 (47.8) |
13.8 (56.8) |
14.7 (58.5) |
9.1 (48.4) |
2.4 (36.3) |
−2.7 (27.1) |
−10.7 (12.7) |
−0.4 (31.3) |
最低気温記録 °C (°F) | −35.1 (−31.2) |
−36.1 (−33) |
−32.3 (−26.1) |
−15.8 (3.6) |
−6.0 (21.2) |
−2.1 (28.2) |
1.5 (34.7) |
2.7 (36.9) |
−1.0 (30.2) |
−7.5 (18.5) |
−20.9 (−5.6) |
−31.7 (−25.1) |
−36.1 (−33) |
降水量 mm (inch) | 36.8 (1.449) |
28.2 (1.11) |
37.3 (1.469) |
42.8 (1.685) |
62.9 (2.476) |
64.1 (2.524) |
126.8 (4.992) |
143.6 (5.654) |
147.0 (5.787) |
118.8 (4.677) |
95.8 (3.772) |
60.7 (2.39) |
964.8 (37.984) |
降雪量 cm (inch) | 184 (72.4) |
150 (59.1) |
139 (54.7) |
40 (15.7) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
3 (1.2) |
82 (32.3) |
204 (80.3) |
820 (322.8) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 14.3 | 11.8 | 12.9 | 10.8 | 10.9 | 9.8 | 12.3 | 12.1 | 14.8 | 16.4 | 18.7 | 18.8 | 163.6 |
平均月間日照時間 | 64.9 | 88.7 | 124.4 | 151.3 | 181.9 | 161.4 | 157.4 | 148.2 | 150.2 | 119.2 | 55.5 | 41.7 | 1,443.6 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[4] |
町名は、アイヌ語の「パンケ・ヌカナン」(川下の・ヌカナン川)に由来する。町内に存在する最も古い遺跡は最終氷期の終期頃のものと推定されている。
特別豪雪地帯、過疎地域、振興山村、山間農業地域に指定されている。2008年(平成20年)には環境モデル都市に、2011年(平成23年)には環境未来都市に選定された。
酪農が盛んである。稲作の北限地帯に近く、かつての水田は減反政策により大部分が転作された。主な農産物は、地元で加工されるジュース用や高糖度栽培のトマト、絹さやえんどう等の野菜、小麦、ソバ、もち米などである。
町の面積の約9割を森林が占め、その8割以上を国有林が占める。木材の搬送は、開拓当初は流送に頼ったが、鉄道の開通で輸送効率が改善され、関東大震災の復興材需要の急増で繁栄した。その後、1954年(昭和29年)の洞爺丸台風では約280万石の風倒木被害が発生し、その処理による特需があったが、森林資源の減少、輸入材の台頭などで徐々に衰退している。一方、町では1953年(昭和28年)より本格的な町有林経営を開始し、2003年(平成15年)には4,300haを超える町有林を有し、法正林思想に基づき年間50ha程度ずつを伐採・栽植する「循環型林業経営」に取り組んでいる。また、町内の民有林や国有林を含めて森林認証を取得し、森林の適正管理を推進している。
金・銀を産出した珊瑠鉱山と、銅・亜鉛を産出した下川鉱山は、いずれも現在は休山し、事実上廃鉱となっている。これらの他にマンガン、砂チタン、亜炭等の鉱床が確認されている。
下川町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 下川町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 下川町
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
下川町(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
2015年国勢調査によれば、以下の集落は調査時点で人口0人の消滅集落となっている[5]。
町内を通る鉄道路線は存在しない。現在の最寄りの駅は宗谷本線名寄駅である。
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