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神奈川県の市 ウィキペディアから
三浦市(みうらし)は、神奈川県南東部、三浦半島最南端に位置する市。マグロの水揚げで有名な三崎漁港や農業などで知られる。
三浦半島の最南端に位置する。三方を海に囲まれ、西岸は相模湾、東岸は浦賀水道(東京湾)、南岸は太平洋に面し、南端部には城ヶ島が浮かぶ。北部は、横須賀市のみと接しており、市境は河川など地形的に区切られたものではない。
市内は三浦丘陵が広がり、そのため市内全域で坂が多い。市域の大部分は標高40-60mの台地で、その間に小さな谷戸が入り組んでいる。平地は少ないが標高の高い山は無く、最高峰は神奈川県最低峰でもある岩堂山となっている。起伏に富み、水田に適した低地が少ない。そのため、台地上には野菜畑がつくられ、低地の多くは住宅地として利用されている。大きな河川が少ないこともあり、水田は約3%と少ない[1]。
三浦市付近の地盤は地殻変動により隆起を続けている。三崎町内陸にある「諸磯の隆起海岸」は第三紀凝灰岩の崖にある穿孔貝が作った穴が残る遺跡で、国の天然記念物に指定されている。平安時代、江戸時代、大正時代の大地震により地層のずれが4段に分かれており、古い地層を観察することができる。また、三浦半島断層群が存在しており大地震の発生が危惧されている。
海岸は岩場が多く砂浜は比較的少ないが、北東部の金田湾沿岸には三浦海岸と呼ばれる浜が続き、西部にも三戸海岸など小規模な砂浜が見られる。城ヶ島や、東部の金田漁港から東端の剱崎、南端の三崎漁港を経て西部の小網代湾に至るまでの海岸線には離水海岸に特有の海食崖や海岸段丘が多く見られる。
西部の小網代湾には干潟が残り、湾に注ぐ小川とその背景にある雑木林(休耕田跡)を合わせ一体的な自然環境を今に留めている。そのため、これらを「小網代の森」として保護しようというナショナルトラスト運動が起きている。
三浦市(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 18.7 (65.7) |
21.8 (71.2) |
24.3 (75.7) |
26.5 (79.7) |
29.6 (85.3) |
32.8 (91) |
36.4 (97.5) |
36.0 (96.8) |
35.9 (96.6) |
30.0 (86) |
25.0 (77) |
23.1 (73.6) |
36.4 (97.5) |
平均最高気温 °C (°F) | 10.6 (51.1) |
11.2 (52.2) |
14.0 (57.2) |
18.5 (65.3) |
22.4 (72.3) |
24.9 (76.8) |
28.5 (83.3) |
30.6 (87.1) |
27.4 (81.3) |
22.2 (72) |
17.4 (63.3) |
13.0 (55.4) |
20.1 (68.2) |
日平均気温 °C (°F) | 6.6 (43.9) |
7.0 (44.6) |
9.9 (49.8) |
14.3 (57.7) |
18.4 (65.1) |
21.3 (70.3) |
24.8 (76.6) |
26.5 (79.7) |
23.6 (74.5) |
18.5 (65.3) |
13.7 (56.7) |
9.1 (48.4) |
16.1 (61) |
平均最低気温 °C (°F) | 2.7 (36.9) |
3.0 (37.4) |
5.8 (42.4) |
10.4 (50.7) |
14.9 (58.8) |
18.5 (65.3) |
22.2 (72) |
23.8 (74.8) |
20.7 (69.3) |
15.4 (59.7) |
10.2 (50.4) |
5.3 (41.5) |
12.8 (55) |
最低気温記録 °C (°F) | −3.8 (25.2) |
−3.6 (25.5) |
−1.8 (28.8) |
−0.2 (31.6) |
7.2 (45) |
11.8 (53.2) |
14.8 (58.6) |
17.1 (62.8) |
11.8 (53.2) |
6.2 (43.2) |
0.5 (32.9) |
−1.7 (28.9) |
−3.8 (25.2) |
降水量 mm (inch) | 61.3 (2.413) |
68.1 (2.681) |
129.0 (5.079) |
132.1 (5.201) |
139.4 (5.488) |
179.6 (7.071) |
166.4 (6.551) |
102.8 (4.047) |
205.5 (8.091) |
211.4 (8.323) |
110.5 (4.35) |
67.9 (2.673) |
1,573.9 (61.965) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 5.9 | 6.4 | 10.5 | 10.5 | 10.3 | 11.4 | 9.4 | 6.5 | 10.9 | 11.0 | 8.3 | 6.3 | 107.4 |
平均月間日照時間 | 192.4 | 173.1 | 178.4 | 194.0 | 197.2 | 143.5 | 184.5 | 234.4 | 161.5 | 149.4 | 158.8 | 180.0 | 2,147.3 |
出典1:気象庁 | |||||||||||||
出典2:観測史上1〜10位の値(年間を通じての値) |
漁業と農業が産業の中心だったことから、就業や教育面で横須賀市や京浜地区への流出が著しく、昼間人口は少ない。また、居住人口は1996年を境に減少に転じ、現在4万人を下回っている。神奈川県内の市では唯一消滅可能性都市に分類された。神奈川県内では南足柄市に次いで2番目に人口の少ない市である。
三浦市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 三浦市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 三浦市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
三浦市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
三浦市では、一部の区域で住居表示に関する法律に基づく住居表示が実施されている。
町名 | 町名の読み | 設置年月日 | 住居表示実施年月日 | 住居表示実施直前の町名 | 備考 |
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三崎一〜五丁目 | みさき | 1965年4月1日 | 1965年4月1日 | 大字三崎町花暮、大字三崎町日ノ出、大字三崎町入舟、大字三崎町仲崎、大字三崎町海南、大字三崎町西野、大字三崎町宮城、大字三崎町西浜の各全部並びに大字三崎町六合の一部 | |
城山町 | しろやまちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合、大字三崎町日の出の各一部 | |
東岡町 | ひがしおかちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合、大字三崎町天神堂の各一部 | |
白石町 | しらいしちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合、大字三崎町西野、大字三崎町宮城の各一部 | |
海外町 | かいとちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合、大字三崎町諸磯の各一部 | |
尾上町 | おがみちょう | 1984年7月1日 | 1984年7月1日 | 大字三崎町諸磯、海外町の各一部 | |
天神町 | てんじんちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合、大字三崎町天神堂の各一部 | |
栄町 | さかえちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合の一部 | |
原町 | はらまち | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合の一部 | |
岬陽町 | こうようちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合の一部 | |
宮川町 | みやがわちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合の一部 | |
諏訪町 | すわちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合の一部 | |
向ヶ崎町 | むこうがさきちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合の一部 | |
晴海町 | はるみちょう | 1964年6月1日 | 1964年6月1日 | 大字三崎町六合、大字三崎町通り矢の各一部 | |
三崎町六合 | みさきまちむつあい | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
三崎町諸磯 | みさきまちもろいそ | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
三崎町小網代 | みさきまちこあじろ | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
三崎町城ヶ島 | みさきまちじょうがしま | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
南下浦町上宮田 | みなみしたうらまちかみみやだ | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
南下浦町菊名 | みなみしたうらまちきくな | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
南下浦町金田 | みなみしたうらまちかねだ | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
南下浦町松輪 | みなみしたうらまちまつわ | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
南下浦町毘沙門 | みなみしたうらまちびしゃもん | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
初声町三戸 | はっせまちみと | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
初声町下宮田 | はっせまちしもみやだ | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
初声町入江 | はっせまちいりえ | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
初声町高円坊 | はっせまちこうえんぼう | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
初声町和田 | はっせまちわだ | 1955年1月1日 | 未実施 | ||
古くから人の居住があり、市内から縄文時代の諸磯貝塚や弥生時代の赤坂遺跡などの遺跡が発見されている。平安時代後期から鎌倉時代、室町時代、戦国時代初期まで三浦氏の支配のもとにあった。
天正18年(1590年)に徳川家康が関東へ入った際、三浦半島も家康の領地となり、すでに港として発展していた三崎は天領とされた。その後も漁港である三崎を中心に発展してきた。
2001年(平成13年)度からスタートした「第4次三浦市総合計画(三浦ニュープラン21)」では、2025年(令和7年)の将来像を「人・まち・自然の鼓動を感じる都市 みうら」としている。
市内には存在しない。
大学関係施設
就業人口は2,172人(2010年現在)[3]。水田は少なく、三浦ダイコンやスイカなど、畑作が中心である。主な作物の生産量はキャベツ39,100トン、ダイコン75,900トン、スイカ12,100トンなどとなっており、首都圏への野菜供給地となっている[1]。
市内にある三崎漁港は遠洋漁業の拠点であり、日本有数のマグロ水揚げ港である。 市内の漁船数690隻、年間漁獲金額129億2994万円(2003年11月調査)となっており、漁船の約8割が三崎漁港に属する。就業人口は432名(2010年現在)[3] であり、昭和40年代と比べて激減している。一方、三崎魚市場は取扱高50,742トン、取扱い金額408億720万円(2005年)と規模が大きく、三浦市の漁業は自ら漁を行う形態から市外の漁獲が集積する形態に移行してきている。
三浦市松輪で一本釣り漁で漁獲されるサバは松輪サバと呼ばれ、高級食材として扱われている。
市内にある神奈川県水産技術センターは、磯焼け対策として駆除されるウニを三浦市特産のキャベツ(規格外品)を与えて養殖し、「キャベツウニ」としてブランド化した[4]。2021年現在、三浦市のほか、逗子市・小田原市・横須賀市などでも養殖されている[4]。
京急久里浜線が市域の北西部を通過しており、中心部には乗り入れていない。三崎口駅から三崎駅(仮)まで延伸する計画が存在したが、三崎駅までの延伸は1970年に取り下げ[11]、2016年3月16日に油壷駅までの延伸計画は凍結され白紙となった[12]。三崎口駅から中心市街地の三崎漁港周辺へのアクセスは京浜急行バスが担っている。
京急では観光用の企画乗車券として「みさきまぐろきっぷ」を取り扱っている。これを利用して特に2月後半の河津桜の季節には多くの日帰り客が訪れる。
現在、東京近郊でこれらの古く情緒ある町並みが残っていることから、映画やドラマなどのロケがよく行われている。フィルムコミッション事業は、現在NPO法人みうら映画舎が行っている。
また、2004年4月に県立初声高校と共に県立三浦臨海高校に統廃合され、廃校になった神奈川県立三崎高等学校廃校舎・跡地(2007年に三浦市が取得)は学校を題材としたCM・ドラマ・映画のロケ地として人気があった。 現在は、三浦市の施策として市民交流拠点として整備することとなり、ベイシアが、自社店舗とともに整備することになり、 現在、営業中である。[13]
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