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ふらんす亭(ふらんすてい)は、株式会社ふらんす亭が経営するステーキと焙煎カレーを主力商品としたチェーンファミリーレストランである。首都圏を中心に2018年現在20店舗を展開している。過去に約200店舗を展開していた時期もある[2]。
「ふらんす亭」という店名は、創業者・松尾満治が22歳時に修行した長崎県佐世保市のレストランの名に由来する[2](佐世保ふらんす亭は現在閉店している[3])。松尾が大学入学のため東京へ行く列車待ちの時間に佐世保ふらんす亭に飛び込んだ際、カレーライス単品を注文するも温かい応対に接した[4]。のちに松尾が大学卒業後、飲食業での起業を志した際に1年間の期限付で修行を頼み込んだ[4]。修行を終え、東京での起業時に「ふらんす亭」の名を使うことを許された[2][5]。屋号には、味とサービス両方共に妥協しない強い思いを込めている。
1979年に東京・下北沢のビル地下で10坪の店舗を開業[2][3][5]。当初はカレーを売りにしていたが[5]、ステーキをメインとする店舗に移行[6]。レモン果汁の入ったステーキソースを用いた「レモンステーキ」を開発して好評を博した[2]。
1999年、ベンチャー・リンクと合弁会社を設立して事業拡大とフランチャイズ化を行い、最大時に約200店舗(うちフランチャイズ店が6割)を展開した[2]。しかし、経営不振から2006年にファンドに事業譲渡した[2]。
その後は2008年にスターゼン、2012年にエムグラントフードサービス社長の井戸実とオーナーが変わっていたが、2019年になって創業者の松尾とジー・テイストの合弁により新たに設立した「株式会社ふらんす亭」へ事業が譲渡され[1]、再び創業者の手に経営が戻ることとなった[7]。
旧運営会社であったフードデザインの本社は、事業譲渡と同時に東京都中野区からエムグラントフードサービス本社と同じ東京都渋谷区へ移転している[8]。
株式会社フードデザインは「ふらんす亭」を主力に「キッチンふらんす亭」、ラーメン「源火」、「居酒屋じゃんけん」、「cafeパリ蔵」、「イタリア食堂Mrs.KONG」をプロデュースしていた。しかし経営難から、現在はフードデザインが経営権を有しつつ、エムグラントフードサービスが運営しており、主力のレモンステーキソースや焙煎カレーなどは開店当時に人気を博していた風味や素材と異なっている。有限会社松蔵が当時のカレーやレモンステーキを消費者向けに通信販売しているが、資本などの関係性は皆無である。
エムグラントフードサービスによる管轄時、当時の経営者である井戸実はFacebookに寄せられる利用客のクレームを目にし、「たった1000円の食事でクレームをするな!」「ホントにうぜーなぁ」「(肉が固いとの指摘に対して)僕はそのお客様に『顎を鍛えてください。』とメールで返信したことがある」など[9]コメントしている。提供する料理のクレームは調理方法に問題があると思われる場合を除き無視している、と「ロードサイドのハイエナのブログ」(2011年8月17日)で記し、「『口に合わないんだから来なければ良い』とのスタンスでいることが至極大事」「味に関してのクレームは受け付けない様にする事が大事」「クレームをしてくる人とか本当に如何なものかと思います」「全てのお客様の嗜好にあうものを作るのは不可能」「本部が決定している商品を正確に提供していれば不味いといわれてもめげる必要はありません」[10]と記している。
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