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ナムコの1984年のビデオゲーム ウィキペディアから
『ドルアーガの塔』(ドルアーガのとう、The Tower of Druaga)は、ナムコが開発し、1984年7月に発売された業務用アクションRPG[7]。また、ゲームの舞台となる塔の名称でもある[7]。『バビロニアン・キャッスル・サーガ』の第1作。略称は『TOD』。
ジャンル |
アクションゲーム[1] アクションRPG[2][3] ロールプレイングゲーム[4] アドベンチャーゲーム[5] |
---|---|
対応機種 | アーケード (AC) |
開発元 | ナムコ |
発売元 | ナムコ |
デザイナー | 遠藤雅伸 |
プログラマー | 内藤智 |
音楽 | 小沢純子 |
美術 | 篠崎雄一郎 |
シリーズ | バビロニアン・キャッスル・サーガ |
人数 | 1 - 2人(交互プレイ) |
メディア |
業務用基板 (61.53キロバイト) |
稼働時期 |
AC 1984年7月20日[6] 発売日一覧
|
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) IARC:7+ |
デバイス |
4方向レバー 1ボタン |
CPU | MC6809 (@ 1.536 Mhz) |
サウンド |
MC6809 (@ 1.536 Mhz) Namco WSG (@ 1.536 MHz) |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 縦モニター 288×224ピクセル 60.61Hz パレット32色 |
主人公ギルが悪魔・ドルアーガの住まう60階建ての塔を攻略する内容である。制限時間内に各種のモンスターを倒しつつ、迷路状の各フロア(ステージ)に配された鍵を取得し扉を開けて次のフロアに進むことを繰り返すというもの。各フロアにはギルの戦いを有利にするアイテムの入った宝箱も隠されている。最終的な目標は平和のシンボルでもあるクリスタルロッドの奪回とドルアーガの打倒、そして最上階に囚われている巫女のカイの救出である。
ドルアーガを倒しカイを助けるためには、各種のアイテムを取得してギルを強化しなければならない。宝箱を出現させるにはフロア毎に設定された条件を満たす必要がある。出現条件としては「特定の敵を数匹倒す」「ギルを特定位置に移動させる」等のほか、「スタートボタンを押す」「レバーを各方向に特定回数ずつ入力する」といった風変わりなものも設定されている。アイテムの中にはギルにとって不利となるものもあり、また宝箱が出現しないフロアも存在する。
ファミリーコンピュータをはじめとしたゲーム機、MSXをはじめとする各種パソコン(Windowsを含む)や携帯電話など、また単体パッケージとして以外にもナムコのレトロアーケードゲームのオムニバス作品『ナムコミュージアム』にも度々収録[注釈 1]されている。
カバヤ食品の食玩「ゲーム伝説」には一部ステージがプレイできるWindows版CD-ROMが同梱されていた[注釈 2]。また、2003年12月5日にナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)から発売されたニンテンドーゲームキューブ用のRPG『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』の予約特典として、ファミリーコンピュータ版が復刻されている。
2024年10月には40周年を記念した公式記録全集の受注販売を開始した[9]。
4方向レバーと1ボタンを使用して主人公のギルを操作する。ギルは迷路の壁沿いにしか移動できないが、アイテムの一つであるマトック(つるはし)や、敵キャラクターが発する呪文などを利用し壁を壊すことで壁のあった場所も通過可能となる。
攻撃には主に剣を使う。ボタンを押すと剣を抜き、押している間は前方に構える。剣を構えた状態で敵の方向に移動(交差)することでダメージを与えられ、スライム等は一撃で倒せるがナイト等は1回の交差では体力を奪うのみであり、倒すためには交差を繰り返す必要がある。ボタンを離すと剣をしまう。剣を抜く・しまう動作中は防御も出来ない無防備な状態となる。
マジシャン等が出す呪文は、盾で受け止め防ぐことができる。盾は剣をしまった状態ではギルの正面、剣を抜いた状態では左側を向く。これを応用し、剣を出したまま呪文を受け止めることも可能であり、この動作を行わないと出現しない重要アイテムも存在する[10]。この方式は本ゲームに限らず、ゼルダの伝説シリーズでも採用されている[注釈 3]。
マトックを入手している場合は、壁に向かって停止した状態でボタンを押すと壁を壊すことが可能である。この際にボタンを使用するため、同時に剣も抜き差しされる。ただし外周の壁は壊せず、マトックの方が破損してしまう。
各フロアには原則として1つの宝箱が用意されている。フロア開始時は隠されており、ギルの行動やそれによる結果が、フロアごとに設定された特定の条件を満たした場合に出現する。ギルが宝箱に接触すると、フロアごとに決まったアイテムを取得することができる。アイテムにはゲームの進行を支援(阻害)するもの、直接的なパワーアップ(ダウン)をもたらすもの、物語の完結に必要なもの、他のアイテムに影響を与えるものなどがあり、取得することで様々な効果を発揮する。
各カテゴリに属するアイテムは排他装備であり、上位アイテムの取得によって下位のアイテムは消滅する。同じカテゴリであれば、原則として緑→赤→青の順に上位となる。ただしファミリーコンピュータ(以下FC)版では配色に制限があり、白・赤とその逆の配色、青・黄の3通りしかない。
ドルアーガ打倒のために最低限必要なアイテムは最上位の剣・篭手・鎧・楯・兜とブルークリスタルロッド、ルビーメイスだが、これらを取得するために必要なアイテムが連鎖的に存在する。上記のバランスもこのためのもので、クリスタルロッドとルビーメイス以外のすべてに必要。
RPG的要素の一つとして、ギルや一部の敵が固有の体力値を持つことが挙げられる。体力値が設定された敵に対しては繰り返し攻撃することで倒せるが、ギルも敵の攻撃で体力がなくなるとミスになる。ゲーム画面からはギルや敵の体力値に関する情報が一切与えられないため、プレイヤーはデータ収集やプレイ経験からギルの体力値の余裕を推定する必要がある。フロア開始時にはギルの体力値が最大値まで回復する[注釈 7]。
本作では以下の要因によりスコアが加算される。ただし本作ではコンティニューボーナスが不当に高すぎるため、スコアが腕前と一致していない。当時ハイスコア集計「CHALLENGE HIGH SCORE!」を掲載していた『マイコンBASICマガジン』誌も、本作については「60階クリア」の人数のみ集計された[11]。後に遠藤が掲示板で語ったところ[要文献特定詳細情報]によると、当時の過剰なスコアアタック至上主義に対する皮肉の意味合いがあったという。
59・60階で本来の目的から外れる行動を取ると、「YOU ZAPPED TO ...」と表示され、取得済みアイテムのいくつかを没収された状態で遥か下の階(6 - 18階でランダム[注釈 8])へ落とされる(ZAP)。ドルアーガ打倒に不可欠なアイテムの多くも失われることから、このままではゲームクリア不可能となりゲームそのものが成立しなくなる。クリアのためには5階の宝を取り直さなければならない。ZAPの発生条件は「59階でドルアーガを倒さないまま鍵を開けて扉を抜ける」「60階で壁を壊す、イシターやカイを剣で刺す、タイムオーバー等でミスになる」である。カイを刺した場合はすぐにZAPとはならず、クリアできなくなりタイムオーバーで結果的にZAPとなる。
ZAP後クリアは不可能となるが、59階までは到達できるため、意図的に何度もZAPを起こしスコアを伸ばす永久パターンが可能である。ハイスコアランキングを提示しているゲームセンターによっては「ZAP禁止」の貼紙を出す店舗すら現れた。
ギルをすべて失うとゲームオーバーとなるが、このゲームにはエンディングがあるため、60階をクリアした場合も強制的に終了(ゲームオーバー)となる。
以下の条件で1ミスとなる。
ゲームオーバー後のコイン投入時に剣ボタンを押したままスタートボタンを押すと、1階からそれまで進んだ階までの範囲でスタートする階を選んでコンティニューすることができる。この時、ゲームオーバー時に所持していたアイテムはすべて持ち越される。ただし前回のプレイが60階クリアだった場合は無効であり、1階からのスタートとなる。同様にZAPだった時は1階から転落先のフロアまでの範囲となる。取り忘れや消失した宝をコンティニュープレイで取り直すことは可能であるが、3階のポーション・オブ・ヒーリングについては初めて使用したものだけが有効で、その後取り直したものには効果が無い。
広大なユーフレイト河のほとりに位置する小国バビリム王国は、天の神アヌが授けたブルークリスタルロッドの輝きにより栄えていた。しかし、その噂を聞きつけた隣国のスーマール帝国はバビリム王国を蹂躙し、天に掲げられたロッドを奪うべくバビリムの民を奴隷にして天高くそびえる塔を作らせていた。これを知った神王アヌは怒りの雷を落とし、塔を破壊する。しかし時すでに遅く、塔によってロッドの光が遮られたことにより、王国の守護神である女神イシターとの戦いに敗れロッドに封じられていた悪魔ドルアーガが復活を果たしていた。ドルアーガは魔力を用いて塔を修復して天上界からブルークリスタルロッドを盗み出して塔内に立てこもる。イシターの巫女のカイはロッド奪還のため塔に挑むもドルアーガの魔力に敗れて石に変えられ、囚われてしまった。
バビリム王国の王子であるギルは、ドルアーガを倒してロッドを奪還し囚われた恋人のカイを救うべく、アヌ神より授かった黄金の鎧を身にまといドルアーガの塔に挑む[12]。
ゼリー状のモンスター。止まっている時に剣で刺せば一撃で倒せるが、接触するとギルの体力値に関わらずミスとなる。
また、本作のスライムは移動中に攻撃判定を持ったままやられ判定が消える時間、つまり無敵攻撃が存在するため、ギルがどれほど強化されていても攻撃のタイミングが悪いと一方的に負ける。更に、上級のものになると活発に動き回り、様々な呪文を使う。そのため、他のモンスターと戦っている最中にスライムが接近してくると大きな脅威となる。
名前 | 呪文 | 点数 | 出現フロア | 備考 |
---|---|---|---|---|
グリーンスライム | - | 30 | 1 2 3 5 11 15 22 43 | 太字はアイテム出現条件に関与するフロア(以下同様 ) |
ブラックスライム | - | 50 | 2 4 8 12 18 29 43 | |
レッドスライム | 白 | 60 | 7 10 14 19 25 33 43 51 | |
ブルースライム | 青 | 40 | 13 17 23 31 39 43 50 | |
ダークグリーンスライム | 緑 | 70 | 28 32 35 43 48 52 | |
ダークイエロースライム | すべて | 90 | 43 46 54 |
ドルアーガの魔力により作られた騎士[注釈 14]。フロアを常に歩き回り立ち止まることはない。固有の体力値を持ち、ギルが剣を出して移動している状態(足踏み状態も可)で数回交差しなければ倒せない。交差中はギルもダメージを受ける。ギルが剣を出していても立ち止まった状態でナイトと交差すると、大ダメージを受けた後やられてしまう。同時に固有のリカバリーポイントを持っており、倒すことによってギルの体力値がその分回復する。リカバリーポイントはギルが持っている剣により異なるが、初期装備およびホワイトソード(5階の剣)では倒した敵の最大体力値とおおむね同値、ドラゴンスレイヤー(18階)やエクスカリバー(45階)ではその半分程度となる。
名前 | 体力値 | リカバリー ポイント*1 |
点数 | 出現フロア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
ブルーナイト | 24 | 24 / 9 | 1000 | 3 7 15 27 45 | |
ブラックナイト | 48 | 48 / 21 | 1000 | 6 10 15 20 32 45 57 | |
ミラーナイト | 48 | 48 / 21 | 2000 | 16 21 27 34 45 53 57 | *2 |
ハイパーナイト | 96 | 96 / 48 | 3000 | 26 30 37 45 49 53 57 59 | |
リザードマン | 96 | 96 / 48 | 200 | 36 40 45 49 55 57 58 | *3 |
レッドナイト | 144 | 24 / 9 | 1200 | 39 44 45 53 58 |
突然現れて呪文を放ち、またたく間に姿を消す神出鬼没の魔法使い。呪文は盾で防ぐことができ、姿を消す前に剣で刺すと一撃で倒せるが剣を出さずに触れるとミスになるので注意。出現位置は縦・横共通してギルの座標から1ブロック隔てて向こう2ブロック、またはチェスのナイトのようにギルの座標から八方に位置したブロックに出現する。ギルがフロアの柱と柱の間、または外周での柱と外壁の間で止まっている時は出現することはなく、ギルが移動している時や通路上で止まった時に出現 → 呪文発射 → 消滅を繰り返す。各マジシャンとも呪文を放つ方向によって杖を持ち替えている。
名前 | 呪文 | 点数 | 出現フロア | 備考 |
---|---|---|---|---|
メイジ | 白 | 50 | 4 5 8 11 16 24 33 40 44 | |
ソーサラー | 赤 | 70 | 6 9 13 18 22 30 36 44 51 | |
ドルイド | 青 | 90 | 9 12 17 20 26 35 44 52 57 | |
ウィザード | 緑 | 100 | 14 19 23 25 31 34 38 41 44 49 50 55 56 59 |
死んだマジシャンの亡霊。ギルを執拗に追跡し、ワープで壁を通過する。6階他3ヶ所で取得可能なキャンドル(ろうそく)がなければ、ワープ時以外は姿を見ることができない。頻繁に呪文を放ちながら移動し、画面外から呪文を飛ばしてくることもあるがゴースト自身には接触してもミスにはならない。壁で2ブロックに区切られた空間に入ると内側にはスペルを吐かなくなるため、倒すには2ブロックゾーンに誘い込む戦法が有効である[注釈 15]。止まったまま進行方向に対して横から剣を伸ばして倒すことも可能である。
初期装備の剣およびホワイトソードで攻撃すると1フレームあたり1、ドラゴンスレイヤーでは2、エクスカリバーでは3のダメージを与えることができる。ゴーストは剣のパワーアップを最も感じさせる相手ではあるが、FC版の裏ドルアーガ等では宝箱の出現条件にゴーストを倒さないことが含まれているフロアが複数あるため、耐久力の低さが逆の意味で脅威となる。
名前 | 呪文 | 体力値 | リカバリー ポイント |
点数 | 出現フロア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
メイジゴースト | 白 | 24 | 0 | 150 | 9 12 17 24 39 52 | |
ドルイドゴースト | 青 | 24 | 0 | 250 | 14 18 20 28 33 37 46 48 | |
ウィザードゴースト | 緑 | 24 | 0 | 350 | 21 29 33 42 |
イソギンチャクのように多数の触手を持つ怪物で、剣を出して交差するとギルの体力値を消耗する。その結果、ローパーと接触した後にナイト系の敵と戦うと、体力不足でミスになることがある。剣を出さずに交差すると体力が最低値になるが、この接触でギルが死ぬことはない。
ナイト系と同様、リカバーポイントを持つ。色による能力差はないが、同色でも倒した時の得点が異なる場合はある。ダメージを与えるにはドラゴンスレイヤー以上の剣が必要となる。
名前 | 体力値 | リカバリー ポイント |
点数 | 出現フロア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
グリーンローパー | 48 | 21 | 1000~15000 | 25 28 30 35 40 46 51 | |
レッドローパー | 48 | 21 | 1000~15000 | 37 47 51 | |
ブルーローパー | 48 | 21 | 1000~15000 | 50 51 54 56 |
この他にファミコン版では、オールグリーンローパー(ALL-GREEN ROPER)とオールレッドローパー(ALL-RED ROPER)も登場するがこれはファミコンの表示色数の関係上キャラクター用パレット不足が原因で色が変わってしまっているのを当時の攻略本編集者が便宜上呼称したもの。
翼を持つ竜。元々はクォックスと呼ばれるブルークリスタルロッドの光から生まれた善良なドラゴンだったが、ドルアーガの魔力によってクリスタルロッドがブルー、レッド、グリーンの3つに分割された際に、シルバードラゴン、ブラックドラゴンに分かたれた末に操られた。[13]。
ゆっくりと歩き、曲がり角や分岐点に着くと首を左右に振ってから方向転換する。同軸上にギルがいると壁を壊しながら向かってくる。時折り翼をはためかせてから、進行方向に長大なファイヤーブレス(炎)を吐く。ブレスは方向転換と同時や、壁を突き破るのと同時に吐く場合もある。ギルがブレスに接触するとミスになるが、青いネックレスを取得すると通過可能になる。また、パールというアイテムがあれば一定範囲内にいるドラゴン系の動きを止められる。ダメージを与えるにはドラゴンスレイヤー以上の剣が必要となる。正面からの攻撃ではダメージを与えられない。剣を収めたままでもドラゴンを通過できるが、剣を出した時と同様に体力が減るので注意。
ドラゴン系が出現するフロアでは専用のBGMが用いられる。
名前 | 体力値 | リカバリー ポイント |
点数 | 出現フロア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
クオックス | 48 | 0 | 3000 | 15 19 22 26 30 32 41 47 48 58 | *1 |
シルバードラゴン | 80 | 0 | 3000 | 33 38 42 52 | |
ブラックドラゴン | 112 | 0 | 3000 | 46 50 52 |
*1 体力値は攻略書籍等による値。プログラム上では58に設定されている。[要出典]
フロアの残り時間が60秒(表示が赤くなる)を切った時に登場する火の玉。フロアによっては始めから登場する。倒すことはできず、接触するとミスになるが指輪系アイテムの取得で通過が可能になる。緩やかに動くタイプと、非常に早い動きをするタイプがある。移動パターンでは以下の2種類があり、それぞれの特徴を理解すれば壁を壊すことによって同じルートを回らせ回避することも可能。
名前 | 始めから登場するフロア | 備考 |
---|---|---|
ブルー・ウィル・オー・ウィスプ | 21 24 27 29 31 34 38 42 47 54 56 | |
レッド・ウィル・オー・ウィスプ | 39 41 42 54 56 |
名前 | 体力値 | リカバリー ポイント *1 |
点数 | 出現フロア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
擬態ハイパーナイト | 96 | 48 / 48 | 3000 | 59 | *2 |
ドルアーガ | ? | (不可) / 0 | 0 | 59 | *2 *3 |
名前 | 体力値 | リカバリー ポイント |
点数 | 出現フロア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
サッカバス | ? | ? | 500 | 57 |
この節では発売当時の社名で記載(一部の長い社名のみ、略記する場合あり)。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 | 出典 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ドルアーガの塔 | 1985年8月6日 |
ファミリーコンピュータ | ナムコ | ナムコ | 320キロビットロムカセット[16] | NTD-4900 | ||
2 | ドルアーガの塔 | 1985年10月 |
MZ-1500 | マイコンソフト | 電波新聞社 | クイックディスク | DP-3201208 | ||
3 | ドルアーガの塔 | 1986年夏 |
MZ-2500 FM77AV専用版 X1/turbo |
マイコンソフト | 電波新聞社 | MZ25:3.5インチ2DDフロッピーディスク FM77AV:3.5インチ2Dフロッピーディスク X1:カセットテープ/5.25インチ2D |
- | ||
4 | ドルアーガの塔 | 1986年10月27日 |
MSX | ナムコ | ナムコ | ロムカセット | 12 | ||
5 | ドルアーガの塔 | 1987年6月 |
FM-7/77 | マイコンソフト | 電波新聞社 | 5.25インチ2Dフロッピーディスク | - | ||
6 | ドルアーガの塔 | 1990年12月31日 |
ゲームボーイ | エンジェル | エンジェル | 1メガビットロムカセット[17] | DMG-ADA | ||
7 | ドルアーガの塔 | 1992年6月25日 |
PCエンジン | ゲームスタジオ | ナムコ | 4メガビットHuCARD[18] | NC92003 | リメイク版 | |
8 | ナムコミュージアムVOL.3 | 1996年6月21日 1997年1月31日 1997年2月12日 |
PlayStation | ナウプロダクション | ナムコ | CD-ROM | SLPS-00390 SLUS-00398 SCES-00268 |
アーケード版の移植 | |
9 | ナムコギャラリーVOL.2 | 1996年11月29日 |
ゲームボーイ | ナムコ | ナムコ | ロムカセット | DMG-AN2J-JPN | ゲームボーイ版の移植 | |
10 | ナムコヒストリーVOL.2 | 1997年11月28日 |
Windows | ナムコ | ナムコ | CD-ROM | - | アーケード版の移植 | |
11 | ナムコミュージアムVOL.3 PlayStation the Best |
1999年10月28日 |
PlayStation | ナウプロダクション | ナムコ | CD-ROM | SLPS-91160 | 廉価版 | |
12 | Ultra 2000 ドルアーガの塔 |
2001年9月5日 |
Windows | ナムコ | メディアカイト | CD-ROM | - | [19] | |
13 | ドルアーガの塔 | 2002年11月1日 |
Jスカイ (Javaアプリ) |
ナムコ | ナムコ | ダウンロード (ナムコアプリキャロットJ) |
- | [20][21] | |
14 | ドルアーガの塔 | 2003年2月21日 |
504i (iアプリ) |
ナムコ | ナムコ | ダウンロード (アプリキャロットナムコ) |
- | [22] | |
15 | ドルアーガの塔(復刻版) | 2003年12月5日 |
ゲームキューブ | ナムコ | ナムコ | 8センチ光ディスク | - | ファミリーコンピュータ版の移植 『バテン・カイトス』先行予約特典(非売品) |
|
16 | Namco Museum Battle Collection Namco Museum Battle Collection ナムコミュージアム Vol.2 |
2005年8月23日 2005年12月9日 2006年2月23日 |
PlayStation Portable | ナムコ | ナムコ | UMD | ULUS-10035 UCES-00116 ULJS-00047 |
日本国外版は『VOL.1』と『VOL.2』が統合されている | |
17 | ドルアーガの塔 | 2007年9月27日 |
Wii | ナムコ | ナムコ | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | ファミリーコンピュータ版の移植 2019年1月31日 配信・発売終了 |
|
18 | ナムコミュージアムDS | 2007年10月11日 |
ニンテンドーDS | ナムコ | ナムコ | DSカード | - | アーケード版の移植 | |
19 | ドルアーガの塔 WIDE版 | 2008年4月22日 |
F903i、F903iX、F904i F905i、P905i、SH905iTV (iアプリ) |
バンナム | バンナム | ダウンロード (ナムコ・ゲームス) |
- | アーケード版の移植 | [23][24][25] |
20 | ドルアーガの塔 | 2009年3月25日 PAL 2009年3月25日 2009年5月12日 |
Wii | ナムコ | ナムコ | ダウンロード (バーチャルコンソールアーケード) |
- | アーケード版の移植 2019年1月31日 配信・発売終了 |
[26] |
21 | ナムコミュージアム バーチャルアーケード | 2009年11月5日 |
Xbox 360 | バンナム | バンナム | DVD-ROM | - | ||
22 | ドルアーガの塔 | 2012年12月19日 |
ニンテンドー3DS | ナムコ | バンナム | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | ファミリーコンピュータ版の移植 2023年3月28日 配信・発売終了 |
[27] |
23 | ドルアーガの塔 | 2013年8月21日 |
Wii U | ナムコ | バンナム | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | ファミリーコンピュータ版の移植 2023年3月28日 配信・発売終了 |
[28] |
24 | ナムコミュージアムVOL.3 | 2013年12月11日 |
PlayStation 3 PlayStation Portable (PlayStation Network) |
ナウプロダクション | バンナム | ダウンロード (ゲームアーカイブス) |
- | アーケード版の移植 | |
25 | ナムコミュージアム | 2017年7月28日 2017年7月28日 2017年7月28日 |
Nintendo Switch | バンナム | バンナム | ダウンロード | - | アーケード版の移植 | |
26 | ナムコットコレクション | 2020年6月18日 |
Nintendo Switch | B.B.スタジオ エムツー |
バンナム | Switch専用ゲームカード ダウンロード |
- | ファミリーコンピュータ版の移植 | |
27 | NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol.1 | INT 2020年6月18日 |
Nintendo Switch(日本国外) PlayStation 4 Xbox One Windows(Steam) |
B.B.スタジオ エムツー |
バンナム | ダウンロード | - | ファミリーコンピュータ版を収録 | |
28 | ドルアーガの塔 | 2022年6月2日 |
PlayStation 4 Nintendo Switch |
ナムコ | ハムスター | ダウンロード (アーケードアーカイブス) |
- | アーケード版の移植 | [29][30][31][32] |
FC版には、宝箱の出現条件が通常版とは異なる「アナザー・ドルアーガの塔」と呼ばれるバージョンがあり、選択するとタイトル文字の色が灰色から濃緑に切り替わる。以後に発表された移植版でも、それぞれのプラットフォームオリジナルの特別版、いわゆる「裏ドルアーガ」が収録されることが多い。
特にPlayStation版(『ナムコミュージアムVol. 3』収録)には、裏ドルアーガとは別に「闇ドルアーガ」もあり、宝箱の出現条件の他にフロアのマップや獲得するアイテムそのものが通常版と異なっていた。PlayStation版で闇ドルアーガを呼び出すと、プログラムされているが本編では使われていないファンファーレが鳴り闇ドルアーガモードに突入する。表ドルアーガではあり得ない、サイズ2倍のスライムが出現したり、宝箱の中身が「数十万ポイント分のスコア」というものがあったりと、新たな要素が加えられている。
以下はFC版の特徴で、オリジナルであるアーケード版では異なるか起こらない現象である。
また、FC版では攻略本が数種類出版されたが、正しい本もある一方、中にはアイテムの出現方法が違う内容で記載されていたり、60Fのクリア方法は全く違う内容が記載されていたものもあった。
ゲームボーイ版はナムコではなくエンジェルから発売された。発売日は1990年12月31日。
体力値が画面に数字で表示されており、スライムの体当たりやマジシャン等の呪文を受けてもダメージを受けるだけで済む。基本的にどのモンスターに対して剣を出しての交差で5の減少、剣を出さない場合や呪文の被弾で10の減少となる。鎧等のアイテムは最大HPの上昇に割り当てられており[35]、取得せずともクリアが可能。各階層をクリアしてもHPは固定値回復のみとなる。 残機(プレイヤーストック)の概念がなく体力が尽きるとその場でゲームオーバーになるが、パスワードによる継続機能があったりとゲームシステムがアレンジされている[12]。一部のフロアでは宝箱の出現方法がオリジナル仕様になっている[12]。また、一部フロアに関しては迷路ではなく大部屋でのボス戦に差し替えられている。
のちに発売された『ナムコギャラリーVOL.2』にも収録された。
PCエンジン版は1992年6月25日に発売された。メディアはHuカード。
画面が俯瞰(斜め上からの見下ろし)であったりアイテムを好きな時に使用できるといった改変がなされた。遠藤は「オリジナルの迷路は長方形で塔らしくなくて嫌だったが、基板の問題でどうしようもなかった。PCエンジン版の正方形の迷路が本当にやりたかった『ドルアーガの塔』の迷路だった」と語っている[36]。
『カイの冒険』同様にフロアごとにイシターが登場して宝箱の出現条件のヒントを教えてくれるほか、ビジュアルシーンによるキャラクターのセリフが追加され設定上でしか語られなかったストーリー要素がゲームに反映されている。また、タイトル画面でFC版の隠しコマンドを入力すると「ウラめんなんてありませんよ」などといったメッセージが表示されたりと、過去の移植版をもじった要素もある。以下に主だった変更点について記す。
電波新聞社より、FM-7/77版、FM77AV専用版、MZ-1500版、MZ-2500版、X1シリーズ版が、それぞれ発売された。一部の移植作品には、宝箱の出し方が異なる「裏ドルアーガ」が存在する。
MSX版はナムコよりナムコットシリーズとしてROMカートリッジで発売された。ハードウェアスペックの限界から「キャラクターは単色」「スクロールは8ドット単位」など、FC版をさらにダウンスケールさせたような内容となっている。
2002年より、フィーチャーフォン用アプリケーションとしてNTTドコモ、au、ソフトバンクの各キャリア向けに移植された。これらは宝箱の出し方を記した「攻略ウィンドウ」や、最初から宝箱が出現した「EASYモード」を搭載している。また、下位機種向けに全16階構成の『ドルアーガの塔mini』も配信された[20]。
2008年には、F903iなどのディスプレイを90度横に回転させられる機種向けの『ドルアーガの塔 WIDE版』が登場。ステージを横長のディスプレイいっぱいに表示し、横スクロールがほぼ抑えられている[23][24][25]。
さらに2011年2月17日頃 - 5月16日、携帯SNSサイト「モバゲータウン」にて、『ドルアーガの塔 for モバゲー』を無料配信。本作のみ「SHORT」というスコアアタックモードが用意されていた。
DSの特徴である2画面を使って、ゲーム画面以外の別画面にはそのフロアで出現する宝箱アイテム、宝箱の出し方やアイテム解説などが表示されるお手軽攻略「プレイナビ」機能が搭載されており、攻略本や攻略サイトに頼らなくても全フロアの宝箱出現方法が分かる。また縦画面モードにも対応している。
「こだわり設定」で起動画面の表示、ゲームスピードの調整、原作挙動の再現、メッセージテキストの原作再現、体力とマトック数と宝物出現通知の表示の設定が可能。ただし、原作挙動の再現はゲームの進行が不可能になる場合がある。また、「ボタン設定」にて「マップ情報の表示」をボタンに割り当てると、ゲーム中にフロアのマップや宝物の出し方などの情報を見る事ができる。ZAPした場合、オンラインランキング登録にてスコアの横にZAPの表示が付く。
開発者の遠藤雅伸によれば、本ゲーム開発の際の大きな目的の一つは「当時稼働率の下がっていた『マッピー』の基板のROM交換で、開発コストを下げる」ことであった(縦長の画面で横スクロールするなど、両ゲームの共通点は多い)。つまり、元々大ヒットを狙っていたわけではなく、2000枚のROMが償却できればプロジェクト的には成功であった。
また、『ゼビウス』をはじめとする当時のアーケードゲームは、残機がある限り延々と遊ぶことができたため、難易度を高くした上でコンティニューを誘発したり、プレイヤーが達成感を味わいながらエンディングにたどり着くための仕組みがとられた[37]。
現在と同じく、当時も本作の難易度に対して「万人向けでない」「攻略本を前提としているかのようなゲーム設定は、アーケードゲームとして妥当か」という批判がなされたが、これは予想外に人気が出たための副作用であった。皮肉なことに本作の人気のため、当初想定していたROM交換だけでは需要に追いつかず、基板の再生産も行われた。
基板の再生産にあたりいくつかのバグが修正されている[注釈 19]。この区別のため、『マッピー』のROM交換基板を「OLDバージョン」、再生産された基板を「NEWバージョン」と表現することもある[注釈 20]。
開発に当たり、遠藤はTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D)から着想を得、『D&D』および同時期に日本に輸入された『ウィザードリィ』を参考にした[38][37]。
例えば本作におけるスライムは、『ウィザードリィ』のイメージを踏襲してスライムを序盤から登場する弱い敵として設定され、デザインもシンプルでかわいらしいものとなった[39]。 迷路を舞台とした本作では、1体のモンスターにつき4方向分のグラフィックを用意する必要があった一方、シンプルなデザインのスライムは方向を示すグラフィックが不要であることから容量と工数の節約に役立ったほか、節約した分をアニメーションに割り振ることもできた。
また、ラスボスであるドルアーガは『アドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ』のサプリメントである"Deities & Demigods"をヒントに誕生した[40]。
本作は、日本におけるスライムのキャラクター性を大きく認知させた一方、『D&D』などにおける「剣で攻撃できない強敵」というイメージを払拭した。日本国内で「スライムは弱い」という印象を与えた一因を担っていることにより、遠藤は「日本版スライムA級戦犯」を自称している[39]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
GB版 | 3.14 | 3.18 | 3.25 | 3.11 | 3.22 | 3.00 | 18.90 |
PCE版 | 3.68 | 3.30 | 3.65 | 3.60 | 3.37 | 3.02 | 20.62 |
詳細はリンク先を参照。
バンダイナムコエンターテインメントの「カタログIPオープン化プロジェクト」企画による公式の二次創作作品[52]。
『ドルアーガの塔 Tower of Defender』のタイトルで、スマートフォン用のアプリとしてRPG+女性向け恋愛シミュレーションゲーム版が、2017年12月8日にCUCURIから配信された[52]。
『TSQ×ドルアーガの塔 TAMAARI SUPER QUEST vol.3 ドルアーガの謎』のタイトルで、2019年4月13日・14日にさいたまスーパーアリーナで開催された[53]。主催・企画・制作:TAMAARI SUPER QUEST実行委員会。参加団体はTumbleweed、NAZO×NAZO劇団、クロネコキューブ、K-dush2(K-dush2はエクストラコンテンツの謎解きを制作)で、制作協力としてクレジットされている。
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