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1999年のスクウェアのロールプレイングゲーム ウィキペディアから
『サガ フロンティア2』(サガ フロンティアツー、SaGa Frontier 2)はスクウェア(現:スクウェア・エニックス)より1999年4月1日に発売されたPlayStation用ソフト。シリーズ最後のPlayStation版である。
ジャンル | コンピュータRPG |
---|---|
対応機種 |
PlayStation ゲームアーカイブス(PS3 / PSP) |
開発元 | スクウェア |
発売元 | スクウェア |
プロデューサー | 河津秋敏 |
シナリオ | 河津秋敏 |
音楽 | 濱渦正志 |
美術 | 小林智美 |
シリーズ | サガシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア |
CD-ROM1枚 (通常版のみおまけディスク付属) |
発売日 |
通常版:1999年4月1日 ミレニアム版:2000年6月29日 PS one Books:2002年3月20日 アルティメットヒッツ:2006年7月20日 ゲームアーカイブス:2008年12月10日 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB:T(13歳以上) USK:12(12歳未満提供禁止) PEGI:16 ACB:PG |
廉価版として、2002年3月20日にPS one Booksシリーズとして再発売され、また、2006年7月20日にアルティメットヒッツシリーズとして再々発売された。
サガシリーズ全体としては8作目にあたる。2008年現在、サガ フロンティアシリーズは1997年に発売された前作『サガ フロンティア』と本作のみ。
術(一般的なRPGで言う魔法)の力が一般化しているサンダイルという架空の世界の中世を舞台に、術の力に秀でた王家の生まれでありながら術の力を一切持たなかった人物「ギュスターヴ13世」の人生と時代の流れを追っていくというストーリー。サガシリーズにおいては、ロマンシング サ・ガ以降、プレイヤーの選択肢によってストーリーの進行が異なる「フリーシナリオシステム」が特色であったが、本作ではストーリーがエピソードごと年代順に区分され、プレイヤーが選択したシナリオを追っていく「ヒストリーチョイス」が特色(「構築型フリーシナリオ」とも銘打たれていた)。今作ではプロデューサーの河津秋敏がシナリオディレクターも兼ね、シナリオのほぼすべてを手がけた。河津は今作で「一行の年表で片付けられてしまう歴史の裏にあるドラマを読み解く事の面白さ」を表現しようとした[1]。
コンポーザーに、『Sa・Ga2』およびロマンシング サ・ガシリーズ三部作、前作『サガ フロンティア』の作曲を行っていた伊藤賢治ではなく新たに濱渦正志を起用。濱渦は、主となるメロディをおよそ3つにまで絞り込み、特定の旋律を複数曲に渡って多用する事で統一感を生み出しつつ幅広いバリエーションを持たせるという手法を取った[2]。伊藤賢治の派手な曲調と比べて穏やかな曲調が多い。なおゲーム音源を収録したオリジナルサウンドトラックは廃盤となったが、2006年2月1日に再発売されている。
初回版にはおまけディスク「SQUARE'S PREVIEW 4」が付属しており、これには『レーシングラグーン』と『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』の体験版、1999年までにスクウェアが発売したPSソフトを紹介する「SQUARE COLLECTION VOL.1」が収録されていた。後の廉価版ではこの特典は無くなっている。
ゲーム内で起こるイベントは世界地図の各所にシナリオ名として載り、これを指定する事でそのイベントが開始される。それぞれ異なるエピソードになっており、登場キャラクターや物語の舞台も色々。中には全く操作する必要のない、物語の進行のみを扱うイベントも存在する。シナリオの分岐は無いものの、場合によって各シナリオはその選択の放棄や、順序の変更を任意で行なえる。従って、時には年代をさかのぼる選択も可能。
前作『サガ フロンティア』のように、物語は大きく分けて「ギュスターヴ編」「ナイツ編[注釈 1]」の異なる二編によって、それぞれ主人公のストーリーを追うようにして語られるが、この2つはシナリオ自体の切り替えによって分類されてはおらず、全てのシナリオがギュスターヴ編あるいはナイツ編のどちらか(あるいは両方)に属する。年代やシナリオによって操作するキャラクターは変化し、システム上の主人公も各シナリオごとに異なるほか、物語全編を通しては30人近くものバトルキャラクターが登場する。概してギュスターヴ編は物語中心の展開で戦闘機会が少なめなのに対し、ナイツ編は冒険と密着した戦闘中心の展開となっている。中にはギュスターヴやナイツ家が全く登場しないシナリオや、一切操作できないキャラクターしか登場しないシナリオもある。
パーティキャラクターが進行に伴い大きく変わっていくため、一般的なCRPGのように一人のキャラを集中して使い込むことは進行上不可能である。反面、手に入れた道具・覚えた技や術などは全キャラクターで共有される。このようなシステムは同シリーズでは『ロマンシング サ・ガ2』に近いが、キャラクター間の能力値継承などはない。そのため、既に使用したことのあるキャラクターの装備品を回収する「装備回収屋」というシステムが登場し、装備品を取り外して現在のパーティキャラクターに流用することが可能(パーティ編成画面で×マークが付いているキャラクターや、特定のキャラクター固有の装備品は対象外)。
ストーリーの進行に伴って、世界地図の画面から見ることができる年代別に簡単な内容をまとめた年表に、プレイヤーが進めたイベントの情報(詳細な歴史)が追加記載されていき、歴史における隠された事実を補完する形でゲームを進めていく。ただし、ギュスターヴ編についてはゲームを開始した時点でその後の歴史のあらすじが既に明示されており、歴史小説を読み解くようなプレイ感覚を提供している。
セーブデータの存在しない状態でゲームを起動すると自動的にギュスターヴ編の最初のシナリオが始まり、それが終わるとシナリオ選択画面に移る。セーブデータがある状態で起動するとタイトル画面が表示され、ここで「New Game」を選んだ場合は前述の初期シナリオも含めたシナリオ選択画面からゲームが始まる。ギュスターヴ編、ナイツ編共に最後のシナリオをクリアするとそれまでの歴史を振り返るエピローグが流れるが、ギュスターヴ編の場合はその後はシナリオ選択画面に戻る。ナイツ編の最後にはラストボスが待ち受け、撃破することによりゲーム全体のエンディングを迎えてクリアとなる。
戦闘はそれまでのシリーズ同様にシンボルエンカウントによって戦闘に移る。敵シンボルにはそのモンスターの種族によって様々なものが存在しており、シンボルの動き方もそれぞれ違ったものになっている。ただし敵の出現場所がシナリオ・ダンジョンごとに決まっているため、過去のサガシリーズのように戦闘を繰り返しているうちに、弱いモンスターから強いモンスターに置き換わっていくということはない。そのため、キャラクターごとに戦えるモンスターは実質的に決まっている。シンボル接触後にそのキャラに対してデュエル(1対1の戦闘)が出来る場合は、デュエルに参加させるキャラ1人を選択するか、通常のパーティバトルで戦闘させるか選ぶことができる(デュエル不可能なキャラクターもいる[3])。ただしパーティメンバーが1人しかおらず、なおかつその戦闘がデュエル可能だった場合、強制的にデュエル方式の戦闘になる。
原則的には敵を全滅させると勝利となり、各種パラメータが成長し、パーティの全キャラクターのHPが25%回復した状態でフィールド画面に戻る。また、戦闘状況の有利・不利に応じて敵と交渉することができ、戦闘を終了させることも出来る(一般的なRPGで言う「逃げる」に近いが、有利な交渉の場合は敵を倒した時と同じように成長する)。逆に戦闘参加者全員のHPが0になって全滅したり、主人公(デュエルの場合は参加者)のLPが0になると、基本的にゲームオーバーとなる。
戦闘メンバーとして配置したキャラクターが全員で敵と戦う従来の戦闘形態。パーティのうち最大4人まで同時参加でき、敵キャラクターも最大4体まで参加する。個々の持っている技・術を駆使して敵を倒すことになる。通常のプレイでは最も多く展開される戦闘形態。
パーティバトル中、決まった行動順番がタイミング良く重なると、キャラが攻撃後に続いて別のキャラが攻撃、と連続して攻撃を繰り出すことで、各種技・術を組み込んだ連携(コンボ)が発生することがある。2連携目以降は相手の防御力・耐性を無視でき、後に繰り出す技ほど攻撃力の増幅率が大きい[4]。敵と味方の技・術を連携させることも可能(敵味方連携と呼ばれる)。パーティバトルにおける行動順は戦闘前に固定することができ、この場合は行動順の早さが遅くなる[5]ものの、連携を狙う際には有効。
また、「遊撃」「切り込み」などのパーティバトルにおけるさまざまな補正を得られるロールを設定することもできる。ロールは全部で30個あり、戦闘前に、各キャラに特定のロールをセットさせておくことで様々な効果を得る。例えば「スカウト」のロールをセットしているキャラがいると、常に一定の立ち位置を確保した状態で戦闘ができるため、後衛が敵の近くに引きずり出されることが少なくなる。このようにロール次第で戦闘を有利に進められるが、「自由行動」以外のロールは1つにつき1名にしかセットできない。ロールの取得には、所持しているキャラを一度でも仲間にする必要がある(コンバットへの参加でもよい)。特定のロールを組み合わせる事で意図的に連携の成功率を上げることも可能。
パーティバトルとは異なり、敵と1対1で戦う戦闘形態。開始時に参加者を選ぶことが可能。覚えた技・術を直接指定して使うことはできず、装備品の種類ごとに設定された「斬る」「叩く」などの基本コマンド(後述)しか使用できない。敵味方とも、これらのコマンドを1ターンに4回入力するルールであり、特定の組み合わせにした場合にコマンド同士が自動的に連結して、技や術が発動する。
装備品に応じて使えるコマンドは、武器の種類・術のアニマに応じたものになる[8]。例えば剣であれば「斬る」「払う」「けさ斬り」、炎のアニマを属したものであれば「炎」といった具合。また、装備の種類に関係なく「構える」「けん制」などの共通コマンドも使用可能で、パーティバトルであればそのターンを防御に専念するコマンド「身を守る」もデュエルでは4回分のうち1回分の行動として組み込めるため、攻撃しながら防御をするといったパーティバトルでは不可能な戦い方も可能。ただし武器は1ターンに1種類しか使用出来ず、武器チェンジのコマンドを利用してターンの最初に切り替えることができるのみ。
互いの行動タイミングが一致した場合、一度のタイミングで互いに攻撃し合う「相抜け」という現象が発生することもある。攻撃しながら敵の攻撃を受けるため、回避できない[9]。
この戦闘形式では、互いの行動に相性が設定されており、攻撃側が有利な場合は敵に攻撃を回避されず、攻撃側が不利な場合は敵に回避されやすい。これらの相性による補正は、画面上では「Timely Action」と表示され、プレイヤー側が有利な場合は緑・不利な場合は赤となる[10]。
一人だけなのでゲームオーバーになりやすく、成長するのも該当キャラクターのみという欠点はあるが、能力は上がりやすく、この形式でしか覚えられない技もある[7]。
特定のシナリオの戦闘形態で、軍団同士の戦争イベント。シミュレーションRPGに近い形式で、スクエア形式のマス目に区切られたフィールドに、自軍と敵軍が4人一組の「ユニット」という形で配置されており、自軍のユニットを将棋の駒のように動かして、敵軍のいるマスと重なればバトルになる。戦闘参加者は、一部を除いてコンバット専用の汎用キャラクターとなる。
バトルのルールは通常のパーティバトルと同じだが、1ターンで強制終了し、与えたダメージによって戦果が決まり、負けた軍のユニットは後退させられる。この時、後退する場所が無かったり、ユニットの兵士全員が倒されてしまうと、ユニット自体が消滅する。倒されなかったキャラクターは、HP・WP・JP・LP・ステータス異常・装備品の耐久力が全回復する。
コンバットのターンは、味方フェイズ⇒敵フェイズの順番で行われ、移動単位は縦・横。敵ユニットがいるマスを通過することはできない(敵が斜めに配置されている場合に限り、その隙間を縫って斜め1マス=縦横1マスずつ移動することは可能[11])。互いのフェイズが切り替わるたびに、部隊が4名に満たないユニットには敵味方問わず1名ずつ兵士が自動的に補充されるが、敵・味方にそれぞれ設定されている「予備兵」のストックが尽きてしまうと補充は行われなくなる。また、同じフェイズで2回以上戦闘を挑まれたユニットは、戦闘開始時にHPが一定割合だけ減った状態の「連続戦闘」というハンデが課せられる[11]。
「敵軍の大将ユニットを倒す」などの勝利条件を満たすことでシナリオ達成になり、「主人公のユニットが倒される」などの敗北条件に該当するとゲームオーバーになる。
戦闘中に使うことのできる行動各種のこと。剣・斧・杖・槍・弓・体術による武器を使った攻撃「技」と、樹・火・水・石・獣・音などのアニマを引き出して使う「術」系が存在している。
技はWPを消費し、技と対応した所持武器を持っていれば使用できる。
術はJPを消費し、術と対応したアニマを持っていれば使用できる(例:火の力を使った術を使用するには火のアニマを属した装備を持っている必要がある)。アニマはほとんどの武器・防具に内包されているほか、戦闘フィールドからアニマを引き出せる場所もある(例:石造りの遺跡での戦闘では石のアニマを属した装備品を持っていなくても石の力を使った術を発動できる)。ただしギュスターヴはJPを消費する行動を一切扱えず、最大JPも0のまま増加しない。
アニマを宿している武器・防具は「ツール」「クヴェル」と呼ばれ、ツールはほとんどに耐久度制限がある。技や術を使うことで対応した武具の耐久度が1ターンに1減り、0になった場合は威力が半減する(戦闘が終わると壊れて消滅する。壊れたツールの破片は「チップ」と呼ばれ、換金したりツールを作る材料にできる)。
また、総じて性能が高いうえに壊れることのない「金属製品」を装備していると、JPの最大値が大幅に減る上、それに比例する形で術自体の威力が低下する。ただし他者から受けた術の威力も低下させるため、敵の攻撃術を防ぐために装備する使い道もある。
技・術問わず、特定の武器・防具から発動できるものと、キャラクター自身が覚えるものに大別されている。装備固有の術に関してはツールやクヴェルに原則1つ内包されており、中には未解明のアニマに基づくものもある。
技・術のうち、バトルキャラクター自身が修得することのできるもの(=装備固有の技・術ではないもの)を、本作では「アーツ」と呼ぶ。
アーツは各キャラに装備させることで使用できる(今作では誰か1人が修得すれば全員が使える)。時代を隔てたまったく面識のないキャラクター同士でも可能。
各バトルキャラクターにはこれら12に分かれた武器・アニマ系統にそれぞれレベルがある。また、それぞれ得手不得手の差があり、得意な系統については「資質がある」と表現され、その系統の技・術の修得に向いている。資質の有無の確認はメニュー欄のスキルレベル表にある武器・アニマのアイコンに「+」マークがついているかどうかで判断できる。
アーツの修得には基本的に以下の5つの方法が存在する。大体の場合において、資質の有無や、対戦する敵のスキルレベルに成功確率が左右される。
キャラクターによっては編や世代を跨いで登場する。(※)が点いているのは戦闘に参加する機会のあるバトルキャラクター。
ソフィー | ギュスターヴ12世 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ギュスターヴ13世 | フィリップ | ケルヴィン | マリー | カンタール | ギュスターヴ14世 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
フィリップ2世 | チャールズ | フィリップ3世 | ヌヴィエム | プルミエール | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
デーヴィド | グスタフ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ヘンリー | キャサリン | ポール | ニーナ | ||||||||||||||||||||||||||||||
ウィリアム | コーデリア or ラベール ※選択肢による | ||||||||||||||||||||||||||||||||
リチャード | ディアナ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
ヴァージニア | |||||||||||||||||||||||||||||||||
他多数
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