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日本の東京都文京区にある製薬会社 ウィキペディアから
エーザイ株式会社(Eisai Co., Ltd.)は、東京都文京区小石川に本社を置く日本の大手製薬会社である。日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つ[2][3]。
エーザイ本社 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
機関設計 | 指名委員会等設置会社[1] |
市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒112-8088 東京都文京区小石川四丁目6番10号 |
設立 |
1941年(昭和16年)12月6日 (日本衛材株式会社)(創業:1936年(昭和10年)) |
業種 | 医薬品 |
法人番号 | 6010001000001 |
事業内容 | 医薬品、医薬部外品、製薬用機械等の製造販売 |
代表者 |
内藤晴夫(取締役兼代表執行役兼CEO) 林秀樹(代表執行役兼日本事業担当兼CIO) 岡田安史(代表執行役兼CTO兼業界担当兼中国事業担当) |
資本金 | 449億86百万円 |
発行済株式総数 | 296,567千株 |
売上高 |
連結:6956億2100万円 (2020年3月期) |
営業利益 |
連結:1255億200万円 (2020年3月期) |
純利益 |
連結:1217億6,700万円 (2020年3月期) |
総資産 |
連結:1兆621億4000万円 (2020年3月期) |
従業員数 |
連結:11,076名 単独:3,043名 (2023年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
日本カストディ銀行(株)(信託口) 7.01% 日本マスタートラスト信託銀行(株)(信託口) 6.79% 日本生命保険相互会社 4.84% JP MORGAN CHASE BANK 385147 3.01% (2015年3月31日現在) |
主要子会社 | EAファーマ |
関係する人物 | 内藤豊次(創業者) |
外部リンク | エーザイ株式会社 |
特記事項:国際会計基準適用のため連結売上高は売上収益を記載。 |
コーポレート・スローガンは「ヒューマン・ヘルスケア (Human・Health Care)」で、ロゴ中に筆記体で記されたhhcはナイチンゲールの直筆サインから取り出したものである(会社ロゴの、赤は動脈を、青は静脈を意味する)。
2012年の世界の医薬品メーカーの売上高における順位は25位で、武田薬品工業(世界14位)・アステラス製薬(同18位)・第一三共(同19位)・大塚ホールディングス(同20位)に次ぎ国内5位に位置する[4]。メインバンクは埼玉りそな銀行である。
現在の主力商品は1990年代に発売した自社開発製品のアリセプトとパリエット/アシフェックスで、この二つで売上のおよそ60%を占めている。売上高に占める自社開発品の比率が約90%と高く、かつ海外での売上比率も全売上高の半数超と多いのが特徴。加えて、米国においては、創薬・研究・開発・生産・物流・営業まで、製品販売にかかわる全ての部門をエーザイ、もしくはその子会社で持つ唯一の日本の製薬会社である。英国、インドにも生産工場があり、USAをはじめ、南米、ロシア、ヨーロッパ、オセアニアでも販売会社の子会社がある。
大衆薬もビタミン剤「チョコラ」シリーズと胃腸薬「サクロン」、ハンドクリーム「ザーネ」、乗り物酔い止めの「トラベルミン」[注釈 1]シリーズなど古くから知名度がある製品の他、スイッチOTCとして医療用胃薬セルベックスをスイッチした「セルベール」や医療用アレルギー性鼻炎薬アゼプチンをスイッチした「ハイガード」(現在は販売終了)もある。
1960年代から1990年代にかけて、メチコバール(末梢性神経障害治療薬)、セルベックス(胃炎治療薬)を中心に急成長を遂げた。1988年、エーザイイノベーション宣言とともに、現社長の内藤晴夫が当時41歳の若さで社長に就任した。その後、戦略的五カ年計画を4期に渡り実施し、第1期(1987年 - 1991年: 国内営業の時代)、第2期:(1992年 - 1996年: グローバリゼーションの時代)、ここで国際化(欧米)を進め、第3期(1997年 - 2001年: 飛翔の時代)、第4期(2001年 - 2007年: ミレニアム計画 (2006年度で終了))と進めて、2004年度で5000億円の売り上げを達成した。2006年度より2011年度まで、ドラマティックリーププランの時代と位置づけている。先の2製品のヒットによりここ10年で飛躍的に売上高が増大したことにより、一時株価が6600円近くに達したが、製薬業界の2010年問題(新薬の特許切れ問題)で、エーザイを問わず、各製薬会社ともに実力以上に株価が低迷した。その後、2014年にリストラを行い、埼玉県にある美里工場を武州製薬株式会社に譲渡した。一時期は、売り上げが低迷したが、抗がん剤「レンビマ」、抗てんかん薬「フィコンパ」などで、2017年度には、売り上げを6000億円台に回帰させた。2016年からE-way2025と銘打ち、2025年までに8000億円の売り上げまで戻す計画にある。2018年11月、メルクとの提携で入った一時金を活用し、2014年に続く早期退職(45歳以上)を発表し、55歳以上の統括を役職から外すというアナウンスを行った。
1987年の長期経営計画(2001年度までに売上高5,000億円を目標)によって見いだされた「ヒューマン・ヘルスケア(Human・Health Care)」という言葉は同社のスローガンにもなっている。もう一つの特徴としてエーザイの企業理念である「患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を考え、そのベネフィット向上を第一義とし、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足する」は定款にも盛り込まれており、現状ではイオングループとエーザイだけが、企業理念を定款に盛り込んでいる。
2016年現在、乳がん治療薬(エリブリン:商品名ハラヴェン)が、日米欧での承認優先審査候補品となっており、2010年11月米国FDAの承認を得た[5][6]。2016年4月、てんかん治療薬(ペランパネル:開発コードE2007)が製造承認された[7]。その他、敗血症治療薬(エリトラン:開発コード:E5564)[8]などの主要開発品が承認申請間近である。敗血症治療薬(エリトラン)は、ラテンアメリカより、効果がないとの通告があり、一旦開発中止になったが、再度開発を再開している。
2019年現在、E2007は、「フィコンパ」として上市され、全世界で販売されている。現在主力である「レンビマ」(レンバチニブ、肝臓がん等治療薬)も全世界で販売されており、メルクの免疫チェックポイント治療薬「キイトルーダ」との提携が成立(2018年に内藤晴夫社長がメルクと2ヶ月足らずの交渉から、契約一時金1,000億円、販売によるマイルストーンで最大6,100億円の収入を約束する契約を締結させ、業界人の舌を巻かせた)し、併用治療・併用販売で売り上げに大きく寄与している。治験中の新薬、特にアルツハイマー関係は3製品あり、今のところ全て良好な解析データが得られており、フェーズⅢの最終段階である。早ければ、2022年ごろに上市される予測をしている。アデュカヌマブについては、米食品医薬品局(FDA)から承認される見通しとなった[9]。2023年1月、レカネマブが米食品医薬品局(FDA)より承認される[10]。
創業者は、内藤豊次(初代社長)で、現社長、内藤晴夫の祖父にあたる。内藤豊次が、旧:東京田辺製薬(現:田辺三菱製薬)を57歳で退職し、起業した。創業当初は、ビタミンEから始まり、ネオサンプーン(避妊薬)、チョコラシリーズなどを手がけていった。この「チョコラ」とは、チョコレートとコーラをもじったもので、チョコレートやコーラのようによく売れますようにと、願って考えたネーミングであると、2代目社長の内藤祐次(晴夫の父)の著書[要文献特定詳細情報]にある。
新薬発売5年間累計販売額の0.05%相当を、コンセプト創出から承認に至る各段階で功労のあった社員に付与する研究開発における「特別インセンティブ制度」が有り[11]、アリセプトとパリエットの研究開発に貢献した社員数十名ずつに売上高5年度分の累計売上高の0.05%として計約一億円を支給した。
現職まで創業者一族がトップにつく同族会社である。家系的には晴夫の長女の婿であるアイバン・チャンが常務執行役におり、晴夫の息子の景介が2018年に幹部になり、2019年2月現在は理事職となった。他に親戚の内藤輝夫がいる[12]。経営に関しては、同族会社では珍しく、社長以外に取締役と執行役を兼務するものは存在せず、取締役も過半数以上が社外の専門家(弁護士、教授など)となっており、完全に社長の意図だけでは経営できないようになっている[13]。
米国、英国、ドイツ、フランス、オランダ、スペイン、イタリア、スイス、スウェーデン、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、インド、台湾、中国、香港、韓国、フィリピンなど。詳細はエーザイのHPにあるアニュアルレポートが正確である。生産拠点としては、日本以外に米国、中国、インドネシア、台湾、インドがあり、英国も予定しているようである。研究開発拠点は、日本(つくば、カン研究所:兵庫、鹿島、川島)以外に、米国のボストン・RTP・ボルティモア、英国のハットフィールド、インドのバイザックがある。
基本的に7文字で韻を踏むように呼称するというネーミングルールに基づいて命名されている。
(第111回定時株主総会において、レカネマブ呼称が呼びにくいのではないか、という質問に対して、LEQEMBIという名付けに対する理由の回答から。)
など
など
当社では、一般向け製品(一般用医薬品、指定医薬部外品、栄養機能食品、化粧品など)を総称して「薬粧品」と表記している。
現在、レギュラー提供は少なく、スポットCM中心である。
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