長崎県警察(ながさきけんけいさつ、Nagasaki Prefectural Police)は、長崎県公安委員会の管理の下、長崎県が設置した警察組織。長崎県内を管轄区域とし、長崎県警と略称する。給与支払者は長崎県知事である。警察庁九州管区警察局管内。
概要 全ての座標を示した地図 - OSM ...
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- 1954年(昭和29年)
- 7月1日
- 新警察法(昭和29年法律第162号)の施行により、国家地方警察と自治体警察が廃止され、都道府県警察として長崎県警察が発足。
- 7自治体警察署と17地区警察署を統合し、27警察署を設置。
- 12月19日 - 長崎市外浦町(現在の江戸町・万才町)に警察本部新庁舎を落成。
- 1960年(昭和35年)
- 7月30日 - 長崎県運転免許試験場を長崎市から大村市に移転。
- 8月8日 - 大村市での運転免許試験場の業務を開始。
- 1966年(昭和41年)
- 6月11日 - 長崎県武道館の落成式を挙行。(国際体育館横)
- 11月9日 - 小江原町に警察学校の新校舎が完成。
- 1967年(昭和42年)
- 4月28日 - 歩行者の交通事故防止のため、長崎市で交通キップ(交通違反警告書)を実施。
- 8月21日 - 巡査長制度を新設。
- 10月17日 - 思案橋・本石灰町・船大工町の3カ所に県下初の防犯テレビを設置。
- 1969年(昭和44年)
- 3月20日 - 機構改革を行い、交通指導官・警備調査官を新設し、交通警備部門の強化を図る。
- 6月3日 - 第1回警察と市民のつどい・音楽の夕べが長崎市公会堂で開催。
- 9月20日 - 油木庁舎老朽化のため、交通機動隊新庁舎が田中町(現在地)に完成。
- 1970年(昭和45年)
- 4月1日 - 専従捜査班を設置。
- 4月10日 - 本部から長崎市内の全派出所・駐在所に一斉指令ができる「全派指令装置」が完成。
- 7月21日 - 過密・過疎対策の一環で、駐在所・派出所の統廃合を実施。
- 1971年(昭和46年)9月1日 - 長崎水上警察署を廃止。
- 1973年(昭和48年)1月23日 - 新興社宅や団地の急増に対処するため、浦上警察署に移動交番車を配置。
- 1974年(昭和49年)
- 4月10日 - 長崎警察署・佐世保警察署に九州で初めて「ヤングテレホン」を実施。
- 7月15日 - 本部庁舎の増築工事が完了し、移転。新庁舎は地下1階・地上7階建て。
- 1975年(昭和50年)1月18日 - 警察法施行20周年と新庁舎落成を記念し、2日間にわたり庁舎を一般に公開。
- 1978年(昭和53年)4月1日 - 刑事部捜査第一課内の機動捜査隊を独立させる。秘書課広報係を広報課に昇格。
- 1982年(昭和57年)
- 1987年(昭和62年)4月1日 - JR九州の発足に伴い、施設内の警らと列車警備を任務とする鉄道警察隊(25名)が本部で発足式を行う。
2009年(平成21年)4月現在
- 施設
- 2011年(平成23年)4月現在
- 職員
- 車両・船舶等
- パトカー - 150台
- 捜査用パトロールカー - 220台
- ミニパトカー - 210台
- 白バイ - 60台
- 警備艇 - 8隻
- 長1 たいしゅう 対馬北 23m型
- 長2 つしま 対馬南 23m型 2007-
- 長3 いき 壱岐 17m型 2013-
- 長4 ふくえ 五島 17m型 1999-
- 長5 かみごとう 新上五島 17m型
- 長6 ひらど 平戸 17m型
- 長7 でじま 時津(外海側) 17m型
- 長9 いそかぜ 大村 12m型 2001/3/29-
- (退役) かみあがた 対馬北 20m型
- (退役) 長3 いき 壱岐 17m型 1992-
- (退役) 長4 あさかぜ 福江
- (退役) 長7 せとなみ 西海 12m型
- (退役) 長8 でじま 松浦
- (退役) 長10 ゆみはり 佐世保 12m型
- (退役) 長11 むらさめ 相浦 12m型
- ヘリコプター - 1機
警察署数は22(2020年(令和2年)4月時点)。警察車両のナンバー地名は佐世保市周辺地域が「佐世保」、それ以外の地域は「長崎」である。なお、警察署長の階級は警視であるが、長崎・佐世保の各警察署長は警視正の者が充てられる。
改称された警察署
- 2004年(平成16年)
- 厳原警察署(いずはら) →対馬南警察署(市町村合併による)
- 上県警察署(かみあがた) →対馬北警察署(同上)
- 有川警察署(ありかわ) →新上五島警察署(同上)
- 福江警察署(ふくえ)→五島警察署(同上)
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 小浜警察署(おばま) → 雲仙警察署(市町村合併に伴い、国見警察署と統合)
- 口之津警察署(くちのつ) → 南島原警察署(市町村合併による)
廃止された警察署
- 長崎水上警察署(すいじょう)→ 1971年(昭和46年)9月1日廃止。
- 奈良尾警察署(ならお)→ 1972年(昭和47年)有川警察署(現 新上五島警察署)と統合の上、廃止。
- 東長崎警察署(ひがしながさき) - 2005年(平成17年)に長崎警察署と統合の上、廃止。
- 旧東長崎警察署庁舎は矢上交番として使用されている。
- 国見警察署(くにみ) - 2006年(平成18年)に小浜警察署と統合の上、廃止。小浜警察署は雲仙警察署と改称された。
- 旧小浜警察署庁舎は雲仙警察署として使用、旧国見警察署庁舎は雲仙北交番(幹部交番)として使用されている。
- 稲佐警察署(いなさ)- 2020年(令和2年)に長崎警察署に統合。
2010年代
- 2010年5月15日 - 浦上警察署地域課の巡査が、5月15日の午前1時30分ごろ、諫早市八坂町付近で、酒気帯び状態だった20歳の男が運転する乗用車に同乗。この男が駐車場内で当て逃げ事故を起こした後に現場から逃走した。翌16日、県警は巡査を道路交通法違反(飲酒運転車同乗)容疑で逮捕した。容疑を大筋で認めている[11]。
- 2016年6月3日 - 県警本部の男性巡査(20代)が、情報管理課に電話し、捜査目的と偽って知人女性の住所などの情報を入手。2014年12月から2016年3月まで、女性の車に自分の連絡先を記した紙を残すなどの行為を繰り返した。女性が県警に相談、発覚した。県警の事情聴取に対し、男性巡査は事実を認め「女性と交際したかった」と話したという。また監察課は「ストーカー行為等の規制等に関する法律に触れる可能性もあったが、女性が軽い処分を望んだため立件しなかった」と説明している。6月3日、県警は男性巡査を所属長訓戒の処分にした[12]。
- 2019年2月8日 - 県内の警察署に勤務していた男性事務職員(20代)が、署員が出勤のため私的に借りていた複数の駐車場の利用料約33万円を着服していた。県警は2月8日、男性事務職員を減給10分の1(6ヵ月)の懲戒処分とした。男性事務職員は依願退職[13]。
- 2019年5月4日 - 長崎県北部の警察署に勤務する男性警部補(50代)が、5月4日、県内の片側2車線の国道で法定速度を39キロ超過して運転したとして、速度超過で摘発された。県警は男性警部補を本部長注意の処分とした[14]。
2020年代
- 2020年2月5日 - 県南地域の警察署に勤務する男性警部補(30代)が、2019年4月、職場の女性職員と2人で酒を飲んだ帰りの路上で、職員の肩に手を回すセクハラ行為をした。10月、職員が「不快に感じたが仕事のことを考えるとすぐに言い出せなかった」などと申し出て発覚。警部補は「自分に好意を持っていると勘違いした」と話しているという。男性警部補は別の女性警察官と不倫関係だったことも発覚。女性警察官は本部長注意処分を受けた。2020年2月5日、男性警部補は本部長訓戒の処分を受け、同日付で依願退職した[15]。
- 2020年2月19日 - 県南地区の警察署の男性警部補(50代)が、2019年6月上旬から10月中旬までの間、勤務時間中にほかの職員の前で、女性を「ばかが」と複数回にわたり叱責した。女性が県警本部に被害を申し出た。2月19日、県警はパワハラ行為をしたとして男性警部補を本部長注意処分とした[16]。
- 2020年4月 - 公務でミニパトカーを運転していた巡査が物損事故を起こした。事故後に巡査は上司に「後部バンパーに傷がある」と報告はしたが、事故を起こしたとは報告していなかった。不審に思った上司が事故翌日に巡査に改めて問いただして事故が発覚。巡査は同年6月11日付で本部長注意処分を受けていた[17]。
- 2020年4月 - 県警本部に勤務する男性巡査部長(30代)が、数カ月前、2度にわたって長崎市内のラブホテル客室内に隠して設置したカメラで派遣型風俗店(デリバリーヘルス)で働く女性を盗撮した疑い。男性巡査長は容疑を認めているという。男性巡査部長は撮影を記録したメモリーカードを紛失。同署内で落とし物として見つかり、行為が発覚したという。県警は男性巡査部長を長崎県迷惑行為等防止条例違反の疑いで近く書類送検する[18][19]。
- 2020年4月30日 - 県北の警察署に勤務する男性巡査(20代)が、3月下旬、警察官の停車指示に従わず逃走し赤信号無視などの交通違反をした。4月30日、県警は男性巡査を所属長訓戒処分とした。男性巡査は同日付で依願退職[20]。
- 2020年5月15日 - 県警本部の男性警部補(50代)が、2016年~2020年2月7日にかけて、県警が保有する県内離島に関する事件の概要や防犯カメラの位置情報などを、女性(30代)にLINEで送信した疑いがあるとのこと。また、男性警部補が流出させた情報には被疑者や被害者ら30名の個人情報も含まれていた。県警は男性警部補を5月15日、地方公務員法における守秘義務違反の疑いで書類送検[21]。
- 2020年10月、佐世保警察署交通課の男性警部補が上司の署長や課長らからパワーハラスメントを受けて自殺。後に公務災害の認定を受けたことを踏まえ、2022年に一階級(警部へ)昇任する措置がなされた[22]。その後この警部補の遺族が2023年4月に、長崎県を相手取り損害賠償を求める訴訟を長崎地方裁判所に起こした[23]。