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官立の旧制大学 ウィキペディアから
東京商科大学(とうきょうしょうかだいがく、英語: Tokyo University of Commerce)は、1920年(大正9年)4月、東京市に設立された旧制官立大学。略称は「東京商大」。一橋大学の前身である。
この項では官立東京高等商業学校(東京高商)などの前身校を含め記述する。
東京外国語学校(旧外語)も東京高商・商大の源流として位置づけられているが、この学校の沿革については当該項目を参照のこと。
1875年(明治8年)に設立の商法講習所は東京・銀座尾張町2丁目(現東京都中央区銀座 / 現在「商法講習所(一橋大学)」の碑が建立されている)に置かれたが、翌76年の東京府移管にともない同年11月、木挽町10丁目13番地(同)に移転した。そして東京商業学校への改称を経て、1885年には東京外国語学校の併合により一ツ橋通町1番地(現千代田区一ツ橋2丁目)の同校校舎に移転し、これが一橋大学の名称の由来となっている。そしてこの地で高等商業学校 - 東京高商に改編され、ついで東京商大への昇格を果たした。国立移転(後出)後の一ツ橋の校地には、南半部に一橋講堂(現在は一橋大学講堂(学術総合センター)として改築)および如水会館が建設され、北半部は共立女子大学の校地(共立講堂)となっている。
1923年(大正12年)9月1日の関東大震災により一ツ橋の校地は甚大な被害を受け、図書館と三井ホール(旧専攻部教室)を除く校舎が壊滅・焼失した。このため同年末の授業再開に際しては一ツ橋の残存校舎と東京高等学校校舎(幡ヶ谷)・東京農業大学校舎(渋谷)を借用して行われた。こののち1924年4月には石神井に新築の仮校舎が完成して各学部・学科を新旧の両校舎に収容、予科はすべて石神井仮校舎に移転された(現在は都営石神井町アパート群の中に「東京商科大學豫科 石神井校舎舊跡」として碑文が建つのみである)。この頃から郊外に新校地を求め学園都市を建設すべきであるという意見が学内で高まり、翌25年9月には学部・附属専門部を府下北多摩郡谷保村(現国立市)に移転することが文部省から認可された。
国分寺と立川の間に位置する原野30万平方メートルの用地で東京帝大教授・伊東忠太の設計による新校舎の建設が始まり、1926年4月には国鉄中央線の新駅開業に際して新校地周辺の地名は「国立」と命名(「国分寺と立川の中間」にちなむ)された。なお、行政上の地名はその後谷保村が町制を施行するさい駅名に合わせ国立町と改称、さらに国立市となって現在に至っている。1927年(昭和2年)4月には国立に商学専門部仮校舎が新築され、1930年には大学本科が国立での授業を開始、国立校舎への移転は1931年5月までに完了した。石神井仮校舎の予科については1933年8月に府下北多摩郡小平村(現小平市)に新築された校舎に移転した。跡地は小学館が取得し校舎を改修して本社とした。
第二次世界大戦中の1944年12月には、戦時体制のもと国立の兼松講堂および構内の一部が軍命令で中島飛行機株式会社に借り上げられ、予科校舎・専門部校舎は第92部隊、一橋講堂(一ツ橋)・東亜経済研究所は第100部隊に接収され終戦までこの状態が続いた。戦後、国立と小平の校地・校舎は新制一橋大学に継承(国立キャンパスおよび小平キャンパス)され、現在に至っている。
この節の加筆が望まれています。 |
1941年12月8日の日米開戦後、東京商大東亜経済研究所(現・一橋大学経済研究所)に集まった教員の中から「南方占領地での軍政に協力しつつ自分たちの独自の研究を進めていこう」という声が高まり、当時の高瀬荘太郎学長が実弟(高瀬啓治陸軍大佐)を通じて軍部に働きかけ、南方への調査団派遣が本決まりになった。東亜経済研究所の担当は昭南市(シンガポール)の南方軍軍政総監部(のちマライ軍政監部)の調査部付として英領マラヤの民族・経済状況の調査を行うことであり、同研究所のスタッフを中心に赤松要教授を筆頭に石田龍次郎・小田橋貞寿・板垣与一・山田勇・山田秀雄・大野精三郎・宇津木正らの教員が南方に派遣された。派遣された教員たちは司政官として精力的な調査活動を行い、のちのUMNOにつながるクリス運動の発足に関わった板垣のように、軍政部の対マレー人工作に関与した者もいた。
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