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日本のアナウンサー ウィキペディアから
中邨 雄二(なかむら ゆうじ、1961年8月12日 - )は、朝日放送テレビ[注 1](ABCテレビ)所属のアナウンサー。愛称は「なかとん」「雄ちゃん」「雄二さん」「キング」で、2022年3月31日にABCテレビを定年(60歳)で退職した後も、翌4月1日から「シニアアナウンサー」(嘱託契約扱いのアナウンサー)として同局に在籍。
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なかむら ゆうじ 中邨 雄二 | |
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プロフィール | |
出身地 | 日本 滋賀県甲賀郡土山町(現在の甲賀市) |
生年月日 | 1961年8月12日(63歳) |
最終学歴 | 龍谷大学文学部哲学科 |
勤務局 | 朝日放送テレビ |
部署 | 編成局アナウンスセンター |
活動期間 | 1985年 - |
ジャンル | スポーツ中継 |
公式サイト | 中邨雄二のプロフィールページ |
出演番組・活動 | |
出演中 |
『サクサク土曜日 中邨雄二です』 プロ野球中継(阪神戦)・高校野球中継・ゴルフ中継 |
出演経歴 |
『ダンディ・エクスプレス』 『大平シロー、中邨雄二の笑たま』 『おはようコールABC』 |
滋賀県甲賀郡土山町大野(現在の甲賀市)の出身。毎日放送のスポーツアナウンサー・森本栄浩とは同郷・同年齢で、少年時代から面識がある。
滋賀県立石山高等学校から龍谷大学文学部哲学科へ進学。フリーアナウンサー(元・関西テレビアナウンサー)の山本浩之、落語家の三代目・林家染二は大学の同級生に当たる。
石山高校への在学中に放送部へ所属していて、NHK杯全国高校放送コンテストにも出場していた。龍谷大学への進学後も学内のアナウンス研究会で活動していたが、本人曰く、「アナウンサー試験は朝日放送(当時)・中部日本放送(当時)・毎日放送で受けただけで、朝日放送の試験で3次選考に残るまでは、アナウンサーを本格的に志してはいなかった」という。毎日放送のアナウンサー試験でも最終段階まで残ったものの、「森本とは高校へ進学してから就職活動中に再会するまで交流していなかった」とのことで、同局の試験でも森本と顔を合わせる機会はなかった(実際には森本と子守康範をアナウンサーとして採用)。
自身は朝日放送からの内定を経て、大学卒業後の1985年4月1日付で入社。同期入社のアナウンサーには、現在も同僚である伊藤史隆と、2016年10月にアナウンス室から異動した岡元昇がいる。
「花形満似」を自称する個性的なヘアスタイル[1](quiffも参照)と、テレビの番組・中継やイベントでよく着用する派手な色の私服(ピンク色のスーツなど)がトレードマークで、少年時代からの阪神タイガース(阪神)の熱烈なファンであることを公言している。ちなみに、愛称の一つである「なかとん」は、入社当時同局に在籍していたスポーツアナウンサーの先輩・中村哲夫(なかむら てつお)と区別するために付けられた。
朝日放送への入社直後から、阪神戦を中心としたプロ野球、高校野球、ゴルフ(ABCチャンピオンシップゴルフトーナメント)など、数々のスポーツ実況中継を担当。2000年のシドニー五輪では、在京キー局以外の放送局に在籍するアナウンサーからただ1人、ジャパンコンソーシアムの実況メンバーに加わっていた[注 2]。放送以外のイベントでも、阪神球団が2020年11月10日に阪神甲子園球場で催した藤川球児投手の現役引退セレモニーで司会を任されている。
ABCラジオのプロ野球中継では、2005年9月29日の『ABCフレッシュアップベースボール』において、阪神のセントラル・リーグ優勝決定の瞬間を実況。かつては、阪神のリーグ開幕戦中継でも実況を担当した。
全国高等学校野球選手権大会のテレビ中継では、1996年の第78回大会決勝戦・松山商業対熊本工業(松山商業が「奇跡のバックホーム」と呼ばれるプレーをきっかけに勝利した試合)、1998年の第80回大会2回戦・豊田大谷対宇部商業(延長15回の末にサヨナラボークで決着した試合)、2018年の第100回大会準々決勝・金足農業対近江(金足農業が1点ビハインドで迎えた9回裏に無死満塁からの2ランスクイズでサヨナラ勝利を収めた試合)を実況。いずれのシーンも、「大会史上屈指の名場面」として、現在に至るまで高校野球関連のテレビ番組や映像作品で繰り返し紹介されている。また、高校野球DVD&VHSとして発売している「第85回記念大会記念企画 夏の甲子園・不滅の名勝負 1915~2002」では、(1)・(4)・(7)・(10)の合計4巻のナレーションを担当。2003年からは一時、全国大会の組み合わせ抽選会の司会も任されていた。
スポーツ中継以外には、過去にABCテレビで、冠番組の『評判!なかむら屋』などを担当。2010年頃からは、スポーツアナウンサーのデスク業務を兼ねていた関係で、以前よりもスポーツ実況の担当日数を減らしていた。後に、アナウンスセンターの管理職として、アナウンサーの勤務管理などにも従事している。
2012年1月からは、スポーツアナウンサーとして活動するかたわら、ABCラジオの冠番組『サクサク土曜日 中邨雄二です』にも出演。『大平シロー、中邨雄二の笑たま』の放送終了(2007年3月)以来4年9ヶ月振りに、土曜日午前中の生ワイド番組でメインパーソナリティを務めている。また、『おはようパーソナリティ道上洋三です』『ようこそ!伊藤史隆です』『桑原征平粋も甘いも』など、ABCラジオの生ワイド番組でパーソナリティ代理を務める機会が増えている。
2013年4月から半年間は、バラエティ番組では初めて、『知ってるor知ったか?クイズ!バレベルの塔』(ABCテレビ)のナレーターを担当。解答者の芸能人が5問あるうちのどこかで間違えた際に、大御所を相手にしても厳しい罵声[注 3] を浴びせる役割を担っていた。
第103回全国高等学校野球選手権大会期間中の2021年に迎えた誕生日(8月12日)で、朝日放送グループの定年である60歳に到達[注 4]。2日後(14日)の『サクサク土曜日 中邨雄二です』は、大会第3日の全試合が雨天で3日続けて中止されたこともあって、放送枠を4時間半に拡大したうえで「祝!還暦!中邨雄二ハッピーバースデースペシャル!」として放送された。さらに、60歳になってから初めてプロ野球中継の実況に臨んだ8月25日[注 5]の阪神対横浜DeNAベイスターズ戦(京セラドーム大阪)ラジオ中継(解説:濱中治)では、DeNA内野手の牧秀悟が新人選手としては日本プロ野球公式戦史上初のサイクルヒットを達成するまでの一部始終を伝えた[注 6]。
その一方で、2021年1月11日(月曜日・成人の日)には、同期入社の伊藤史隆と共に「トラッキーズ」という名義でチキンジョージ(神戸市中央区のライブハウス)のステージ(年に1日だけ開催される「チキンジョージ新年会 素人演芸会」)に出演。『夏の終りのハーモニー』(井上陽水・玉置浩二)と『冬の稲妻』(アリス)を中邨とのデュエットで披露した(中邨はメインボーカルを担当)。ちなみに、ABCラジオにおける双方の冠番組(『サクサク土曜日 中邨雄二です』『伊藤史隆のラジオノオト』)では、スタジオでの練習や本番の歌唱音源を放送している[2]。
プライベートでは、学生時代から日本史・アニメ・漫画への造詣が深い。『サクサク土曜日』では『三国志』の一節を定期的に朗読しているほか、感銘を受けたアニメやテレビドラマの名シーンを声だけで完全に再現したり、ゴジラの泣き声を真似たりすることもある[3]。また、前述のヘアスタイルについては、自身が出演しない番組でも中邨を知る出演者がたびたび言及。『サクサク土曜日』では自身のヘアスタイルをあしらったイラストを題字に組み込んでいる。
朝日放送グループの内規に沿って、2021年度末(2022年3月31日)までは、朝日放送テレビのアナウンサーとして活動[注 7]。2020年9月15日の『相席食堂』で放送された「ロケスター発掘!青田買いスペシャル2020夏」では、「大御所アナウンサー」と銘打って 琵琶湖オーパル(滋賀県大津市)で水上アクティビティ(カヤック・SUPなど)の体験ロケリポートを担当(参照)[注 8]。前述した定年を控えた状況でのロケであったことから、ロケ映像の最後にMCの千鳥が「定年延期を求めます」と絶叫したところ、この言葉が一時Googleのトレンドワードランキングで上位に入るほどの反響を呼んだ[4]。
実際には、2022年度(同年4月1日)以降も「シニアアナウンサー」(嘱託契約アナウンサー)として、朝日放送グループ(テレビ・ラジオ)が制作するスポーツ中継の実況・リポートや番組への出演を続けている。朝日放送テレビの「シニアアナウンサー」は、スポーツアナウンサーとしての先輩に当たる戸石伸泰(2021年12月31日付の契約期間満了を機に退社)以来2人目である。ただし、戸石はアナウンスセンター以外の部署で定年を迎えた後に嘱託契約でアナウンサーとしての活動を再開していたため、朝日放送(旧法人)への入社以来アナウンサー一筋で「シニアアナウンサー」へ移行した人物は中邨が初めてである。なお、伊藤史隆も2023年3月31日の正社員定年を経て、翌4月1日から中邨に続いて「シニアアナウンサー」へ移行。同年4月以降も、プロ野球中継や『サクサク土曜日』で中邨と随時共演している。
プロ野球・高校野球中継の実況で球史に残る数々の名シーンを伝えてきた一方で、朝日放送→朝日放送テレビの正社員時代には、スポーツ実況に関するANN加盟局のアナウンサー合同研修(ANNの準基幹局である朝日放送→朝日放送テレビの本社で年に1回実施)の講師を長らく担当。大分朝日放送のアナウンサー時代にこの研修へ参加していた寺田健人からは、研修後も本人の希望を受けて実況の技術を個人的に伝授してきた縁で、「実況の師匠」と呼ばれている(本人の項で詳述)。寺田が大分朝日放送からの退社を経てベスティ(朝日放送のグループ会社)所属のフリーアナウンサーへ転身した2021年8月以降は、朝日放送ラジオが裏送りを主体に制作しているオリックス・バファローズ主催試合の中継で、一部カードの実況とベンチリポートを寺田と分担。ラジオの阪神戦中継における寺田の実況デビュー(2023年8月22日に『ABCフレッシュアップベースボール』の本番カードとして京セラドーム大阪から放送された中日ドラゴンズとのナイトゲーム中継)にも「ベンチリポーター」として立ち会った。
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