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日本の映画作品、『男はつらいよ』シリーズ第2作 ウィキペディアから
『続・男はつらいよ』(ぞく・おとこはつらいよ)は、1969年11月15日に公開された日本映画。男はつらいよシリーズの2作目。製作・配給は松竹(大船撮影所)。同時上映は喜劇・よさこい旅行(フランキー堺)。
車寅次郎(渥美清)は、つかの間のとらやでの滞在を経て旅立つ途上、葛飾商業学校時代の英語の恩師・坪内散歩先生(東野英治郎)が自宅を兼ねた英語塾にいるところをふと見かけた。散歩先生は、長らく会っていなかったが、寅次郎にとって学生時代からの数少ないよき理解者であり、よく叱ってくれる人生の師とも言える存在であった。先生の娘の夏子(佐藤オリエ)に一目惚れした寅次郎は浮かれてしまい、先生宅で飲み食いが過ぎ、病院に担ぎ込まれてしまう。さらに入院先の病院で散々トラブルを起こして、弟分の登(津坂匡章)とともに脱走。保護者代わりの夏子が医師の藤村(山崎努)に謝罪する。焼肉店での無銭飲食と店長の男性への暴力で警察に連行され、さくらに迷惑をかけたことでいたたまれなくなった寅次郎は、散歩先生に別れの挨拶をして旅立つ。
1ヶ月後、散歩先生と夏子が京都を旅していたところ、寅次郎が啖呵売をしているところに出会う。まだヤクザな商売をしている寅次郎を先生は叱るが、寅次郎が自分が京都にいる理由として瞼の母・お菊が京都にいることをほのめかすと、先生はお菊に会いに行くことを寅次郎に強く勧め、夏子が同行してくれることになる。お菊がいるという連れ込み旅館・グランドホテルを訪ね、寅次郎はお菊(ミヤコ蝶々)に会うが、お菊はイメージと全然違うやり手婆風の女性で、数十年ぶりに会う息子と名乗る寅次郎に金の無心に来たかと言う始末。失意のどん底に突き落とされた寅次郎は、夏子と散歩先生に慰められつつ、柴又へと帰郷する。
とらやに戻り、家族や近隣の人たちにも実母とのことを慰められた寅次郎は、夏子に自宅に来るように誘われるなどして、次第に元気を取り戻す。ある日、散歩先生に江戸川の天然の鰻を食べたいと頼まれ、気乗りしないながらも承諾する。釣り糸を垂らしながら夏子に話しかけられ、散歩先生が寅次郎の実母のことを「子どもが可愛くない親がどこにいる。子どもを捨てるにはそれだけのつらい事情があったはずだ」と言っていたと聞く。そんな中、ついに鰻が釣れて喜び勇んで先生の家に帰るが、先生は既に亡くなっていた。
恩師を失い、すすり泣く寅次郎は、葬式に現れた御前様に「一番悲しいのは、一番泣きたいのはあの娘さんだ。こういうときこそ、お前がしっかりせんといかん」と諭され、葬式一般を取り仕切る。医師の藤村が葬式に現れたのを見て、義理堅い人だと思うが、直後、藤村があの時のことが縁で夏子と交際を始めていたということを知って、失望する。
とらやの2階に上がり、散歩先生に恩返しができたことを自分に言い聞かせつつも、「顔で笑って心で泣いて」失恋のつらい気持ちをさくらに吐露する寅次郎は、先生に「先生は分かってくれるもんな」と最後の理解を求める。
寅次郎が旅立った後、夏子は藤村と結婚し、京都に新婚旅行に行く。そこで寅次郎がお菊と仲むつまじく行動している姿を見かけ、亡き父に報告するのであった。
佐藤(2019)、pp.613-614より
佐藤利明『みんなの寅さん』(アルファベータブックス、2019)
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