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日本の小説家・医師 ウィキペディアから
(ちねん みきと、本名:非公開、1978年10月12日 -)は、日本の小説家、医師[1][2][3]。沖縄県南城市生まれ、東京都在住[3][4]。東京慈恵会医科大学卒業[5]。日本内科学会認定医[1][6]。
2011年、ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し[7]、2012年に受賞作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビュー[3][8]。医師の知識や経験を生かした医療ミステリーで知られる[9][10][11]。『崩れる脳を抱きしめて(2018年)』『ひとつむぎの手(2019年)』『ムゲンのi(2020年)』『硝子の塔の殺人(2022年)』『放課後ミステリクラブ(2024年)』で、本屋大賞に5度ノミネート[12]。『優しい死神の飼い方』『仮面病棟』『祈りのカルテ』『となりのナースエイド』、累計250万部を超える「天久鷹央(あめくたかお)」シリーズなど著書多数[13][3][9]。
1978年、母の里帰り出産により沖縄県南城市で生まれる[3][14]。生後数ヶ月で東京へ行き、主に東京・池袋で育つ[14][15]。小学生までは長期休みの際に、1年のうち2ヶ月ほどは祖父母がいる沖縄で過ごしていた[14]。高校生の時、受験勉強の合間に短編の推理小説を書き、作家・鮎川哲也が編者を務める公募アンソロジー『本格推理』に本名で投稿し、掲載された[1][16][17]。子供の頃から江戸川乱歩の少年探偵団や、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズに親しみ[18][9]、「小説家になりたい」という夢を持つが、現実的な職業として祖父や父と同じ医師への道に進む[3][1][11]。医師家系の4代目で、曽祖父、祖父、父、弟、伯父、いとこが医師(内科医)であり、父の仕事を尊敬していたこともあって医師になるのが自然な環境で育った[1][19][17]。巣鴨中学校・高等学校を卒業し、東京慈恵会医科大学医学部医学科に進学[4][5]。大学では部活の合気道に打ち込んだり、実習などが忙しく、小説は書いていなかった[1]。
2004年、東京慈恵会医科大学を卒業、医師国家試験に合格[5][3]。大学病院での初期研修後に、内科を選択した[19][20]。その理由として、「小説家としての道を進むには、内科の能力、知識が最終的に一番役に立つんじゃないかと思ったから。内科なら父のクリニックが手伝えますし、求人が多く生活のことを考えても、一番安定しています。働き方の自由度も高い。加えて、初期研修中に尊敬できる指導医についた経験から、手技ではなく知識を深めて患者に寄り添う内科医のあり方に、純粋に興味を持ったのです。」と語る[19][1]。
2004年から医師として勤務し、4年の修業を経て内科医の認定医となる[6][21]。以後、本格的に小説の執筆にとりかかる[1][22]。週5で病棟管理や健診など非常勤の仕事をしながら、夜にファミレスなどで小説を書いて新人賞に投稿する生活を3 - 4年続けた[1][22][23]。2011年、『誰がための刃 レゾンデートル』(応募時のタイトルは「レゾン・デートル」)で第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、2012年に同作で作家デビュー[2][5][21]。選考委員の島田荘司は「深い医学的知見に圧倒される」とコメントしている[7]。デビュー後は、週5日は非常勤で医師を続けながら、売れてくるに従って徐々に作家活動の比重が高まっていった[6]。2015年、『仮面病棟』で啓文堂大賞(文庫部門)を受賞[24]、「病棟」シリーズは累計110万部を超えるベストセラーとなり、2020年に映画化された[5][25][26]。2016年頃からは週5日は会員制図書館で執筆し[27]、週1日は父が開業するクリニックで診療活動を続けている[3][6][28]。2018 - 2020年、『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』『ムゲンのi』で3年連続本屋大賞にノミネートされた[29][5][30]。『神酒クリニックで乾杯を』シリーズは2019年に、『祈りのカルテ』シリーズは2022年に、『となりのナースエイド』は2024年にテレビドラマ化された[11]。
太字が受賞したもの
「」内が知念実希人の作品
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