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日産自動車のセダン型乗用車 ウィキペディアから
グロリア(GLORIA)は、日産自動車(合併以前はプリンス自動車工業)が1959年から2004年まで製造・販売していた乗用車(高級車)である。元々は初代ALSI型スカイラインの派生モデルとして開発された車種で、4代目230型からはセドリックと姉妹車の関係になり、2車をあわせて「セド・グロ」と通称された。
セドリックとともに、自家用車のほかタクシー、ハイヤー、パトカー、教習車としても多く採用され、同クラスのトヨタ・クラウンとは長年の競合車種であった。
プリンス自動車工業(発売開始当時は富士精密工業)が製造・発売していた。開発期間を短縮する観点からALSI型スカイラインとシャシー、ボディーを流用し、シートや内・外装を高級化した。
初代の生産台数は輸出を含めて約7万台[1]。
S40型系 | |
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スーパー6 | |
概要 | |
販売期間 | 1962年9月 - 1967年4月 |
設計統括 | 日村卓也 |
ボディ | |
乗車定員 | 6名 |
ボディタイプ |
4ドアセダン ステーションワゴン ライトバン オープン |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
G7型 1,988cc 直列6気筒 G2型 1,862cc 直列4気筒 G11型 2,494cc 直列6気筒 |
変速機 |
|
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーンコイル |
後 | ド・ディオンアクスルリーフ |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,680mm |
全長 | 4,650mm |
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,480mm |
車両重量 | 1,295kg |
その他 | |
ブレーキ | 4輪ドラム |
最高速度 | 145km/h(デラックス) |
ワイドアンドローのプロポーションを持つフラットデッキスタイルを特徴とする。ショルダーをぐるりと一周するモールが鉢巻に見えることから「ハチマキグロリア」と呼ばれるが、シンプルな原型の外装をプリンス会長の石橋正二郎が認めなかった[注釈 1]ため、市販型では車体随所(ボンネットフード上中央にまで)に多量のモールを追加するデコレートが施された逸話がある[注釈 2][注釈 3]。また試作車のデザインがシボレー・コルヴェアにそっくりであったため、デザインを修正したというエピソードも残る。
構造面では先代同様のトレー型フレーム、およびリアサスペンションのド・ディオンアクスルを採用[注釈 4][注釈 5]。当初は在来型の改良である直列4気筒1,900ccエンジンのみで、のち6気筒モデルを追加した。エアコン等のオプション類も充実したが、自社のトラック向け技術の応用でノンスリップデフのオプション搭載も可能としていた。
上位グレードのスーパー6・グランドグロリアは日産・セドリック・スペシャルやクラウン・エイト、センチュリー(いずれもトヨタ)と共に国内の貴賓用として主に用いられたが、特にグロリアは宮内庁に多数納入され、各宮家にも愛用されていた。これはプリンス自動車が御料車プリンスロイヤルの開発を受託する布石の一つにもなったとされる。量販グレードの販売実績はクラウンやセドリックなどの競合車に比して振るわなかった[注釈 6][注釈 7]ものの、プリンスの日産自動車合併後まで生産が続行された。
同じエンジンを搭載した「6エステート」と呼ばれるステーションワゴン(5ナンバー)、および「6ワゴン」と呼ばれる商用バン(4ナンバー)も存在した。
日産・グロリア(3代目) A30型系 | |
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1970年式(後期型) スーパーデラックス | |
概要 | |
製造国 | 日本 栃木工場 |
販売期間 | 1967年4月 - 1971年2月 |
ボディ | |
乗車定員 | 5 / 6名 |
ボディタイプ |
4ドアセダン ライトバン |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
H20型 1,982cc 直列4気筒[3] G7型 1,988cc 直列6気筒(1967 - 1969年)[4] L20型 1,998cc 直列6気筒(1969 - 1971年)[5] |
最高出力 |
H20型 92 PS (68 kW) / 6,000 rpm G7型 105 PS (77 kW) / 5,200 rpm L20型 125 PS (92 kW) / 6,000 rpm |
最大トルク |
H20型 157 N⋅m (16.0 kg⋅m) / 3,200 rpm G7型 157 N⋅m (16.0 kg⋅m) / 3,600 rpm L20型 167 N⋅m (17.0 kg⋅m) / 4,000 rpm |
変速機 |
日産・71型3速フルオートマチック (H20型エンジン搭載車)[3] ボルグワーナー・OD付き3速フルオートマチック (G7型エンジン搭載車)[3] 4速MT / 3速MT(セダン・スタンダードA30型のみ) |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーンコイル |
後 | リジッドリーフ |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,690 mm |
全長 | 4,690 mm |
全幅 | 1,695 mm |
全高 | 1,445 mm |
車両重量 |
1,295 kg 1,275 kg(スーパー6)[4] 1,300 kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ディスク/ドラム 後:ドラム (リーディングトレーリング[4]) |
最高速度 | 160km/h(スーパー6[4]、スーパーデラックス) |
車名が「ニッサン・グロリア」となる。ただし、車検証の車名は「プリンス」だった(元々プリンスにて、「S6系」として開発が進められていた)。フロント両サイドが縦に並んだ4灯式ヘッドランプが、グロリア同様プリンスで開発され日産合併後に発表された日産・プリンスロイヤルと似ていることから(但しボディーパーツの共用はない)、当時「ロイヤルルック」と称された。またやはりその特徴的なフロントデザインから「縦目グロリア」「タテグロ」などの愛称でも呼ばれる。このデザインには1960年代のアメリカ車からの影響が見られ、アメリカ車的雰囲気を持つことからのちに「代用アメ車」としての人気も高まり、40年以上たった今でも高い人気を保ち続けている。
発売当初のグレード体系は上から、スーパーデラックス、スーパー6(以上6気筒)、スタンダード(4気筒ガソリン・LPG)、それとバンデラックス(6気筒)、バンスタンダード(4気筒)を用意。末期にはスーパーデラックスを豪華に仕立てたGLが追加された。6気筒車にはAT車も設定され、個人タクシーで多く使われた。
合併劇の最中も開発が進行していたため、セドリックとの部品共用化が推し進められた。端的な例としては、リアサスペンションに用いられていた伝統のド・ディオンアクスルが廃止され、単純なリーフリジッドとなった(但し、2代目グロリアのド・ディオンアクスルは異音の発生傾向があるなど必ずしも好ましい成績を得られず、現実路線への立ち返りとも言える)。それでも3代目は革新的な部分があった。サイドウィンドウは国産中型車初の全面カーブドガラスを採用している[3]。ほかにもスーパーデラックスのみではあるが、ヘッドレスト組み込み型のフロントシートも国産車で初めて採用された[3]。また本モデルから、プリンス系では2代目スカイラインに続いて完全なモノコックボディに移行した。6気筒エンジンはプリンス直系のG7型を搭載し(PA30)、4気筒は当初から日産製H20型を搭載していた (A30) 。
東京地区の標準仕様価格はスーパー6が101万5000円。スタンダードが75万5000円であった。
3代目の生産台数は約5万台[6]。
日産・グロリア(4代目) 230型系 | |
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4ドアハードトップ カスタムデラックス | |
2ドアハードトップ | |
概要 | |
別名 | 日産・セドリック(3代目) |
販売期間 | 1971年2月 - 1975年6月 |
ボディ | |
乗車定員 | 6名 |
ボディタイプ |
2・4ドアハードトップ 4ドアセダン ライトバン |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
H20型 1,982cc 直列4気筒 L20型 1,998cc 直列6気筒 L26型 2,565cc 直列6気筒 SD20型 1,991cc 直列4気筒 |
変速機 |
3速AT 3速 / 4速 / 5速MT |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーンコイル |
後 | リジッド半楕円リーフ |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,690mm |
全長 | 4,690mm |
全幅 | 1,690mm |
全高 | 1,455mm |
車両重量 | 1,345kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ディスク 後:ドラム |
最高速度 | 165km/h(セダンGL) |
このモデル以後、セドリックと基本構造を統一した姉妹車(バッジエンジニアリング)となる。セドリックとの違いはボンネットフード、ラジエーターグリル、テールランプ、ホイールカバー、フードマスコット等。また、車検証の車名も「ニッサン」となる。当初のボディバリエーションは2ドアハードトップ、セダンの2種で、同型のセドリックの設定にあったワゴンは設定されなかった。
エンジンは直列4気筒OHV H20型、直列6気筒SOHC L20型、同L20型SUツインキャブ仕様(ハイオク/レギュラー)の他、H20P型LPGエンジン、SD20型OHVディーゼルエンジンが設定された。サスペンションは前輪ダブルウイッシュボーン。後輪はリーフリジッドであった。
キャッチフレーズは「小さなタメ息が生まれる…大きなグロリア」(発売当初)、「素晴らしき哉、人生。満ち足りのグロリア」(マイナーチェンジ後)。前期型の広告には三田佳子、岡田茉莉子、ジュディ・オング、後期型には岸恵子が起用されていた。販売終了前月までの新車登録台数の累計は10万2226台[7]。
日産・グロリア(5代目) 330型系 | |
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4ドアハードトップ 後期型 2800Eブロアム 1977年6月 - 1979年6月 | |
概要 | |
別名 | 日産・セドリック(4代目) |
販売期間 | 1975年6月 - 1979年6月 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ |
2・4ドアハードトップ 4ドアセダン ライトバン |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
2.8/2.0L 直6 2.0L 直4 ディーゼル2.2L 直4 |
変速機 |
3速AT 5速 / 4速MT |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーンコイル |
後 | リジッド半楕円リーフ |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,690mm |
全長 | 4,785mm |
全幅 | 1,705mm |
全高 | 1,430mm |
車両重量 | 1,445kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ディスク 後:ドラム |
最高速度 | 180km/h(4ドアHT 2800SGL) |
エンジンは排ガス対策の困難なSUツインキャブは廃止され、主力となる2,000ccはL20型シングルキャブ仕様のみ。2,600ccは2,800ccに拡大され、セダンのタクシー仕様は4気筒2,000ccのH20P型LPG仕様のみ。全車が50年排出ガス規制適合。
エクステリアでは、当時流行したサイドウインドのホップアップラインを強調したデザインだった。ヘッドライトはセダン・バンと4ドアハードトップが丸型4灯、2ドアハードトップが角型2灯。セドリックとグロリアの違いはフロントグリルとテールランプの造形違いのみとなった。キャッチフレーズは「アダルトのグロリア」。販売終了前月までの新車登録台数の累計は12万5772台[8]。
日産・グロリア(6代目) 430型系 | |
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ハードトップ 後期型 280Eブロアム 1981年4月 - 1983年6月 | |
セダン 後期型 200E GL 1981年4月 - 1983年6月 | |
セダン スタンダード | |
概要 | |
別名 | 日産・セドリック(5代目) |
販売期間 | 1979年6月 - 1983年6月 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ |
4ドアハードトップ 4ドアセダン ステーションワゴン ライトバン |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
|
変速機 |
4速 / 3速AT 5速 / 4速MT |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーンコイル |
後 | リジッド5リンクコイル/リーフ |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,690mm |
全長 | 4,825mm |
全幅 | 1,715mm |
全高 | 1,430mm |
車両重量 | 1,470kg |
その他 | |
ブレーキ | 4輪ディスク |
データモデル | セダン280Eブロアム(前期型) |
L20S型を除くガソリン全車にECCSと呼ばれるエンジン統合制御システムが導入された初の国産車であり、また日本初のターボエンジン搭載車である。エンジンはL28E型、L20ET型、L20E型、L20S型のガソリンSOHCストレート6、LD28型のSOHCディーゼルストレート6。SD22型のOHVディーゼル。このほかタクシー用にLPG4気筒・Z20Pと6気筒・L20Pが存在する。またワゴンも設定。
グレードはブロアム、SGLエクストラ、SGL、GLが基本でハードトップ専用としてSGL-F(後にジャックニクラスバージョン<後期のターボ車>)、ターボS、カスタムSがある。セダンはそれに加えカスタムデラックス、デラックス、スタンダード。ワゴンはGLのみ、バンはカスタムデラックス、デラックス、スタンダードである。ディーゼルモデルは初期はSD22のみでセダンとバンのみ設定。GL(セダンのみ)、DX、STD(セダン・バン)グレードとなる。ただしSD22エンジン車は1979年中(セダンGL/DX)、1981年4月(バンとセダンSTD)に消滅[注釈 8]。
キャッチフレーズは「サイレント・グロリア」、「グロリアの歴史は高級車の歴史」。販売終了前月までの新車登録台数の累計は11万9405台[9](一部セドリックと合算)。
ハードトップ・セダン:1983年 - 1987年
日産・グロリア(7代目) Y30型系 | |
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セダン V20E GL(後期型) 1985年6月 - 1987年6月 | |
概要 | |
別名 | 日産・セドリック(6代目) |
販売期間 | 1983年6月 - 1999年8月 |
ボディ | |
乗車定員 | 6名(ワゴンは7名) |
ボディタイプ |
4ドアハードトップ 4ドアセダン ステーションワゴン ライトバン |
駆動方式 | FR |
パワートレイン | |
エンジン |
VG30ET型 3.0L V6 SOHCターボ VG30E型 3.0L V6 SOHC VG20ET型 2.0L V6 SOHCターボ VG20E型 2L V6 CA20S型 2L 直4 L20P型 LPG2L 直6 CA20P型 LPG2L 直4 LD28→RD28型 ディーゼル2.8L 直6 |
変速機 |
4速AT 5速 / 4速MT |
前 |
前:マクファーソンストラットコイル 後:リジッド5リンクコイル/リーフ |
後 |
前:マクファーソンストラットコイル 後:リジッド5リンクコイル/リーフ |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,730mm |
全長 | 4,690mm |
全幅 | 1,690mm |
全高 | 1,435mm |
車両重量 | 1,440kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ディスク 後:ドラム |
データモデル | セダン V20ターボブロアム(前期型) |
エンジンは、長年に渡って搭載されていた直列6気筒SOHCのL型エンジンに代わり、国産量産初ガソリンV型6気筒OHC(VG型)のVG30E型、VG20ET型、およびVG20E型と直列6気筒SOHCディーゼル LD28型。このほか廉価グレード用に直列4気筒SOHC CA20S型、タクシー用に直列4気筒LPG仕様・CA20P型が存在する。1984年2月に直列6気筒LPG・L20P型、1984年6月に3,000ccターボ付のVG30ET型が追加。
グレードはブロアム、SGL、グランデージ(前期型は限定発売、後期型では1986年1月に正式モデル化)、GLを基本とし後に最上級であるブロアムVIP(1984年1月~6月はVG30E、1984年6月以降はVG30ET)が追加された。ハードトップ専用グレードとして「ジャック・ニクラス」バージョン[注釈 9]、アストロード(1985年6月までターボS)、カスタムS(1985年6月まで)、セダンにはカスタムデラックス、デラックス、スタンダード。ワゴンにはGL、カスタムデラックス(1985年6月まで)、デラックス。バンにはカスタムデラックス、デラックス、スタンダードとなる(1987年6月のバンのV6追加時にGL追加)。ヘッドランプは異型2灯としたが、バンおよび教習車、タクシー向けの「スタンダード」は丸型4灯を設定。ワゴン、バンには、左側のラゲッジルームウィンドウが外側から開閉できる機能を先代に引き続き設定。
Y31型にモデルチェンジ後もワゴン・バンは、セドリックワゴン・バンと同様に1999年8月まで継続生産されており、実質的な後継車種のステージアが登場するまでは、セドリックワゴン・バンと同様に、官公庁向けの公用車や、首都圏・京阪神など大都市圏の地域ではワゴンタクシーとして使用されていたほか、長い期間にわたって継続生産されていたことから、レトロカーやカスタムカー愛好者にも根強い人気がある。販売終了前月までの新車登録台数の累計は33万3135台(セドリックと合算)[10]。
ハードトップ・セダン: 1987年 - 1991年
セダン一次改良車: 1991年 - 1995年
セダン二次改良車: 1995年 - 1999年
日産・グロリア(8代目) Y31型系 | |
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ハードトップ V20ツインカムターボ グランツーリスモSV(前期型) 1987年6月 - 1989年6月 | |
ハードトップ V30ターボ ブロアムVIP (後期型)1989年6月 - 1991年6月 | |
概要 | |
別名 | 日産・セドリック(7代目) |
販売期間 | 1987年6月 - 1999年8月 |
設計統括 | 三坂泰彦 |
デザイン | 若林昇 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 4ドアハードトップ / セダン |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | |
変速機 |
5速 / 4速AT 5速MT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラットコイル |
後 | セミトレーリングアーム/5リンクコイル |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,735mm |
全長 | 4,690mm |
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,445mm |
車両重量 | 1,380kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ディスク 後:ドラム |
データモデル | セダン 2.0カスタム 4速MTコラム |
系譜 | |
後継 | セダン:7代目セドリックセダンに統合 |
ボディはピラーレスハードトップとプレスドアのセダン。なお、セダンとハードトップモデルが同時にモデルチェンジを受けるのは、このY31型が最後となる。セダンは1999年までY31型が継続生産され、セドリックセダンと統合される形で消滅した。
エンジンはガソリンエンジンはVG30ET、VG30E、VG20DET、VG20E。プロパンモデルとしてRB20P、CA20P。ディーゼルエンジンはRD28。VG20DETを初搭載したモデルでもあり、同時にグロリア史上(姉妹車のセドリックにとっても)初のDOHCエンジン搭載モデルとなる。トランスミッションは電子制御4速ATの設定が全グレードに設定されたが、VG20EとRD28には5速フロアMTも設定されていた(VG20E車はグランツーリスモ、クラシックSV、クラシック、スーパーカスタム、RD28はクラシック、スーパーカスタム)。ハードトップのコラムAT車は廃止され、セダンのコラムマニュアル車は営業車のみになった。
一部グレードを除きリアサスペンションがセミトレーリングアームIRSとなった。ブロアムVIPには電子制御エアサス装着車が設定されていた。後の定番グレードとなるグランツーリスモ(ハードトップVG20DETグランツーリスモSV、グランツーリスモ、VG20Eグランツーリスモ)が初登場。高級車らしからぬスポーティさとVG20DET型エンジンの高い動力性能で若々しいイメージを持ち込みヒット作となった。現在でも人気を保ち続けており、1980年代後半を代表する日産車となっている。フロアAT車のパーキングブレーキが足踏み式化された。前期型および後期型のCMキャラクターとナレーションは前田美波里。販売終了前月までの新車登録台数の累計は16万4703台[13]。
日産・グロリア(9代目) Y32型系 | |
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グランツーリスモ アルティマ(前期型) 1991年6月 - 1993年6月 | |
GTの内装。 | |
概要 | |
別名 | 日産・セドリック(8代目) |
販売期間 | 1991年6月 - 1995年6月 |
設計統括 | 楠見記久 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 4ドアハードトップ |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | |
変速機 | 5速 / 4速AT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラットコイル |
後 | マルチリンクコイル |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,760mm |
全長 |
4,780mm(ブロアム系) 4,800mm(グランツーリスモ系) |
全幅 | 1,745mm |
全高 | 1,405mm |
車両重量 | 1,550kg |
その他 | |
ブレーキ | 4輪ディスク |
データモデル | 3.0グランツーリスモ(前期型) |
時代の流れを受けボディは3ナンバーとなり、Y31系シーマに搭載されていたVG30DET、VG30DEを搭載するモデルも登場する。このモデルチェンジでセンターピラーを有するピラードハードトップとなり安全性や耐久性が大幅に向上、高い走行性能を支える強固な骨格も実現された。エンジンはガソリンエンジンがVG30DET、VG30DE、VG30E、VG20E、ディーゼルエンジンはRD28が搭載された。トランスミッションはMTがラインナップから無くなり全車ATのみとなる。VG30DE、VG30Eは電子制御5速ATを搭載、VG30DET、VG20E、RD28は電子制御4速ATが搭載された。
先代で好評だったグランツーリスモ系には丸型4灯のヘッドランプが与えられより強い印象に仕立てられた。グレードでは発売当初はグランツーリスモSV、グランツーリスモ。そしてVG30DET型エンジンを搭載するトップグレードのグランツーリスモアルティマが新たに追加された。一方のブロアム系は異型2灯のノーブルな雰囲気に仕立てられ、同じボディを使用して廉価仕様のクラシック系も用意された。トップグレードから順にブロアムVIPエアサスペンション仕様、ブロアムVIP・Cタイプ、ブロアムG、ブロアム、クラシックSV、クラシックとなる。ブロアムVIP系はグランツーリスモアルティマ同様全車VG30DETを搭載する。また、グランツーリスモ系とブロアム系・クラシック系でフロントバンパーのデザインが異なる。その為、グランツーリスモ系の方が20mnほど全長が長い。
日産・グロリア(10代目) Y33型系 | |
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グランツーリスモアルティマ(前期型) 1995年6月 - 1997年6月 | |
ダッシュボード(前期型) | |
概要 | |
別名 | 日産・セドリック(9代目) |
販売期間 | 1995年6月 - 1999年6月 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 4ドアハードトップ |
駆動方式 | 後輪駆動 / 四輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
|
変速機 | 4速AT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラットコイル |
後 | マルチリンクコイル |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,800 mm |
全長 | 4,875 mm |
全幅 | 1,765 mm |
全高 | 1,425 mm |
車両重量 | 1,520 kg |
その他 | |
ブレーキ | 4輪ディスク |
データモデル | 3.0グランツーリスモ(前期型) |
エンジンはVQ30DET、VQ30DE、VG30E、ディーゼルRD28が搭載された。新世代のVQ型ターボエンジンのVQ30DETはインタークーラーが装着され270psを発生する。トランスミッションは旧モデルのY32系で設定のあった電子制御5速ATが搭載されなくなり、電子制御4速ATに統一される(当時、日産の財政悪化によるコスト削減策)。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式、リアがマルチリンク式。
グレードはグランツーリスモアルティマ・タイプX、グランツーリスモアルティマ、グランツーリスモSV、グランツーリスモS、グランツーリスモ、ブロアムVIP、ブロアムV(1996年8月まで)、ブロアム、ブロアムJ。先代と同じく、グロリアではグランツーリスモアルティマを旗艦グレードとし、セドリックとの差別化が図られている。また、グランツーリスモ系の特徴である丸型4灯のヘッドライトも継承されている。運転席および助手席SRSエアバッグを全車標準装備とする。
日産・グロリア(11代目) Y34型系 | |
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後期型 Gran Turismo SV (2001年12月 - 2004年10月) | |
概要 | |
別名 | 日産・セドリック(10代目) |
販売期間 | 1999年6月 - 2004年10月 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 4ドアハードトップ |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 / 四輪駆動 |
プラットフォーム | 日産・新世代LLクラスプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
|
変速機 |
CVT(エクストロイドCVT) 4速AT |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラットコイル |
後 | マルチリンクコイル |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,800mm |
全長 | 4,865mm |
全幅 | 1,770mm |
全高 | 1,440mm |
車両重量 | 1,680kg |
その他 | |
ブレーキ | 4輪ディスク |
データモデル | 300アルティマZ CVT(前期型) |
系譜 | |
後継 |
日産・フーガ ※セドリックと統合 |
コンセプトとしてはセドリックと共通だが、先代までの「グランツーリスモシリーズ」のダイナミックさをグロリアの個性とする「1ブランド1モデル」とした。搭載エンジンは直噴技術であるNEO Diシステムを採用したV型6気筒DOHC VQ30DD型(240ps)、VQ25DD型(210ps)、280psを発生するターボ付VQ30DET型、および4WD車専用の直列6気筒DOHCターボ付RB25DET型(260ps)の4機種。なお、すべてのVQエンジンは平成12年度排出ガス規制をクリアし、二酸化炭素排出量を約20%削減した(10・15モード測定)[21]。
室内は従来よりも静粛性を大幅に向上させ、左右独立調整機能付きオゾンセーフフルオートエアコンなどの装備を採用。また、メーターと液晶モニターが一体化した「トータルインフォメーションディスプレイ」を装備している。これはオーディオやエアコンの調整以外にも、警告表示機能を備え、燃費、メンテナンスなどを表示する自車運行情報を表示できる[21]。
マイナーチェンジ以降は7インチワイド液晶モニター、FM多重VICS(レベル1・2)を全車標準採用し、SRSカーテンエアバッグシステムによって安全性をさらに確保、車間自動制御システムや緊急通報システム(ヘルプネット)、ハンドフリー機能といった先進機能によるアシストも充実した。外観ではヘッドランプをくっきりとした丸目4灯に変更し、グリルやバンパーのデザインを一新した。内装は一部グレードにディンプル付本革巻ステアリングを標準装備した。VQ30DD型およびVQ25DD型エンジンは2001年燃費基準に適合した[22]。
初期のCM出演者はリチャード・ブランソン。ブレーキランプ/テールランプに、日本車では初となるLEDを採用している(兄弟車セドリックではバルブ式)。
宮内庁と車両納入でつながりの深かった当時の富士精密工業(後のプリンス自動車工業)が、皇太子明仁親王(現・上皇/第125代天皇)と正田美智子(現・上皇后)の成婚を記念して、ラテン語で「栄光」を意味する「グロリア」の名が付けられた。
もともと、プリンス店とチェリー店と全系列取扱店での取扱であったが、日産のディーラーがブルーステージとレッドステージの2系列への統合以降は、レッドステージ(プリンス店・サティオ店・チェリー店)とレッド&ブルーステージ(全系列取扱店)での取扱となった。
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