秋田貨物駅

秋田市にある日本貨物鉄道の駅 ウィキペディアから

秋田貨物駅map

秋田貨物駅(あきたかもつえき)は、秋田県秋田市泉菅野にある、日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物駅奥羽本線所属で、秋田県最大の貨物駅である。

概要 秋田貨物駅*, 所在地 ...
秋田貨物駅*
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総合事務所(2023年3月)
あきたかもつ
Akita Kamotsu
泉外旭川 (0.5 km)
(3.5 km) 土崎
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所在地 秋田県秋田市泉菅野一丁目19-1
北緯39度44分27.3秒 東経140度6分24.2秒
所属事業者 日本貨物鉄道(JR貨物)
所属路線 奥羽本線
キロ程 302.3 km(福島起点)
電報略号 アツ
駅構造 地上駅
ホーム なし
開業年月日 1964年(昭和39年)10月1日[1]
備考 貨物専用駅
* 1990年平成2年)3月10日秋田操駅から改称[2]
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歴史

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旧事務所があった当時(2008年)
  • 1944年昭和19年)3月31日八幡田信号場(はちまんでんしんごうじょう)として開設[1]
  • 1960年(昭和35年)8月1日秋田操車場開設(操車場に昇格)[1]。駅中心が100 mほど土崎駅寄りに移転[1]
  • 1964年(昭和39年)10月1日:車扱貨物の取扱いを開始して貨物駅に昇格、秋田操駅(あきたそうえき)となる[1]
  • 1965年(昭和40年)10月1日:コンテナ貨物の取扱いを開始[1]
  • 1974年(昭和49年)10月1日:小荷物の取扱いを開始[1]
  • 1978年(昭和53年)9月26日:小荷物の取扱を廃止[1]
  • 1984年(昭和59年)2月1日組成駅(本社指定組成駅)の指定を解除、新たに輸送基地に指定される。
  • 1986年(昭和61年)11月1日:輸送基地の指定を解除。これにより、貨車操車場としての機能を廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日国鉄分割民営化により、JR貨物の駅となる[1]
  • 1990年平成2年)3月10日秋田貨物駅に改称[2]
  • 1993年(平成5年)6月21日:現在地に移転、開業式挙行[3]。着発線荷役方式(E&S方式)を導入[4]。移転前の駅住所は秋田市外旭川水口170。
  • 1994年(平成6年)12月:秋田貨物駅と秋田機関区(乗務員基地・貨車検修基地)等を統合し、秋田総合鉄道部を設置[5]
  • 1995年(平成7年)1月19日:阪神・淡路大震災で休止していた関西方面の貨物列車が、2日ぶりに運行を再開[6]
  • 2022年令和4年)
    • 8月3日:大雨による災害の影響により、奥羽本線東能代駅 - 大館駅間が不通になる。
    • 8月5日:秋田貨物駅-大館駅間と仙台貨物ターミナル駅-秋田貨物駅間のトラック代行輸送を開始[7]
    • 8月23日秋田港 - 石狩湾新港間の船舶代行輸送を開始[8]
    • 9月15日:この日をもって船舶代行輸送を終了[9]
    • 9月21日:秋田貨物駅-東青森駅間でのトラック代行輸送を開始[9]
    • 10月6日:この日をもって秋田貨物駅 - 大館駅間・東青森駅間・仙台貨物ターミナル駅間のトラック代行輸送を終了[10]
    • 10月7日:秋田貨物駅 - 大館駅間の運転を再開[7]
  • 2023年(令和5年)
  • 2024年(令和6年)4月1日:構内にコンテナと一般トラックの積替ステーションを開設[14]

駅構造

要約
視点

地上駅。南東から北西へ通り抜ける奥羽本線の南側に施設が置かれている。構内は1.5キロメートルほどの長さをもつ。

屋根のないコンテナホームが2面、屋根付きの貨物ホームが1面設置され、荷役線は合計4線敷設されている。コンテナホーム1面は着発線荷役方式(E&S方式)を導入しており[4]、北東側および南西側に隣接して400メートルほどの長さをもつ着発線兼荷役線(北東側が着発4番線、南西側が着発5番線)が引かれている。着発4番線と本線の間、すなわち着発4番線の北東側には着発線が3線(着発3番線 - 着発1番線)存在する。

E&S 対応の南側には側線があり、その南側に屋根付きの貨物ホームが置かれている。ホーム北側に接する荷役線の長さは128メートル。この屋根付ホームの南東に隣接して1面のコンテナホームが設置されており、長さが200メートルの荷役線がホーム北側に接している。構内の土崎駅寄り(北西側)には仕分線が並ぶ。E&S に対応していないコンテナホームと屋根付きの貨物ホームに接する2本の荷役線は、この仕分線群から分岐する。

駅舎(総合事務所)は、コンテナホームの東端近くで、2面のコンテナホームに挟まれた場所にあり、秋田総合鉄道部の事務室・乗務員基地及び秋田営業所等が入居する。隣接する場所に貨車の検修庫・検修線が設置されている。旧事務所は駅舎南側の駅出入口近くに所在し、秋田保全区や日本通運の事務所なども入居していた。

2024年3月のダイヤ改正まで、本線・着発線や一部の側線を除き、多くの線路は電化されておらず、入換作業にはディーゼル機関車が使用されてきたが、このダイヤ改正までに構内の電化が行われ、以後は入換作業は電気機関車[注釈 1]で行われるようになり[15]、ディーゼル機関車の常駐は廃止された。それまでは、仙台総合鉄道部に所属するDE10形機関車が常駐していた[16]。常駐する機関車は入換作業のほか、2021年(令和3年)3月の秋田臨海鉄道廃止までは当駅 - 秋田港駅間における貨物列車の牽引も行っていた[注釈 2]。同鉄道廃止後は構内入換のみとなり、常駐機は入換動車仕様機となっていた[16]

かつては駅の秋田駅寄りに車両基地・乗務員基地として秋田機関区[18][19][20][注釈 3]があった。国鉄分割民営化に伴い、現業機関は旅客・貨物の業務別に分離することとなり、1987年3月1日付で、秋田機関区は機関車車両基地部門・旅客関係乗務員部門を分離の上、秋田貨車区を統合し、同年4月1日付で日本貨物鉄道(JR貨物)の所属となった[21][22]。1994年(平成6年)12月には、秋田機関区と秋田貨物駅等の機能を統合し、秋田総合鉄道部が設置された[5]。機関車車両基地の部門は、1987年3月1日付で秋田運転所秋田支所となり[23][24][25]、4月1日付で東日本旅客鉄道(JR東日本)東北地域本社秋田支店(現・秋田支社)の所属となった。1991年5月1日に同支所は南秋田運転所に統合されたが、機関車の配置区として名称だけが残り、1993年12月1日に機関車配置も同運転所に統合された[23][26][注釈 4]後も、敷地には機関庫および事務所が残っていたが、後にそれらは撤去された。その後、JR秋田泉太陽電池発電所が運用され、土崎側は泉外旭川駅として変わっている。なお、このエリアの東端には変電設備と、本線から独立し架線が張られた訓練用の線路、JRバス東北仙台支店秋田乗務員宿泊所が、いずれも1993年に移設された下り本線の旧線跡に建っている。

取扱う貨物の種類

当駅は、コンテナ貨物と臨時車扱貨物の取扱駅である。

コンテナ貨物は、JR規格の12 ft・20 ft・30 ftコンテナと、ISO規格の20 ft海上コンテナ(総重量は24トンまで)を取り扱っている。主な取扱品は、発送貨物では建築材料ビール瓶金属など[27]秋田臨海鉄道の廃止後は、日本製紙秋田工場の紙の出荷も当駅に移行した(工場内でコンテナに積載し当駅へトラック移送)。到着品目では、仙台西港駅郡山貨物ターミナル駅等からのビール類が多い[27]。ISO規格のタンクコンテナも到着している。

なお、産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の取扱許可を得ており、これらが入ったコンテナの取扱いも可能である。

貨物列車・トラック便

(2023年3月改正ダイヤ)[28]

高速貨物列車
日本海縦貫線の列車が1日上下各5本停車する(運転停車を除く)。そのうち上り列車1本が当駅終着、下り列車1本が当駅始発となっている。列車の行き先は下りが大館駅(1本)・東青森駅(1本)・札幌貨物ターミナル駅(2本)・仙台貨物ターミナル駅(1本)、上りが隅田川駅(1本)・百済貨物ターミナル駅(1本)・吹田貨物ターミナル駅(1本)・名古屋貨物ターミナル駅(1本)である。
専用貨物列車
臨時列車が数本設定されているのみである。2007年3月18日のダイヤ改正まで、濃硫酸などの化学薬品を輸送する貨物列車(JR東日本秋田車両センター(現・秋田総合車両センター南秋田センター)所属のED75形機関車が牽引)が酒田駅との間に毎週金曜日に1往復運転されていた。甲種輸送列車が時折運転されるが、当駅で長時間停車することが多い。なお、JR東日本秋田支社向け車両を輸送する場合は秋田駅までであり、当駅までは乗り入れない。
トラック便
横手新営業所との間で1日2往復運行されている。

駅周辺

隣の駅

東日本旅客鉄道(JR東日本)
奥羽本線
泉外旭川駅 - 秋田貨物駅 - 土崎駅

脚注

関連項目

外部リンク

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