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界王(かいおう)とは、鳥山明の漫画『ドラゴンボール』、およびそれを原作としたアニメ作品などに登場する架空のキャラクターたち。本項ではその上に立つ界王神、並びに界王に関連する他の神々についても併せて解説する。
『ドラゴンボール』の作品世界において、宇宙を管轄する神々。全ての宇宙を統べる全王、その下に各宇宙の破壊を司る破壊神と各宇宙の創造を司る界王神、その下に各宇宙の東西南北の銀河を見守る界王がいる。全王を支える存在として大神官、破壊神の従者として天使が存在し、大神官は序列としては破壊神と界王神の上に位置するが、破壊神の従者として活動している天使は各人、界王神や界王への態度が微妙に異なっており具体的な序列は不明。『ドラゴンボール』作中の世界観は、全部で12の宇宙があることと、原作漫画の舞台であった主人公の孫悟空たちが住む宇宙は、その中の「第7宇宙」であることが『ドラゴンボール超』で明かされ、別の宇宙の界王神などが登場した。宇宙で起こる様々な出来事は、各宇宙を担当する界王や界王神たちによって中立的な立場で見守られ続けている[1]。
各宇宙の銀河を見守る神。1つの宇宙は東西南北の4銀河に分けられており、それぞれを4人の界王が見守っている。4人の界王を統べる存在として大界王がいる。第10宇宙の界王神ゴワスによって、界王神と同じ創造神としての役目も担っていることが判明している[2]。
作中では最初に登場した北銀河の界王は、当初は単に「界王」と呼ばれており、全宇宙の頂点に立つ存在とされていた。だがその後、他にも界王と呼ばれる人物が担当する宇宙により数人いるほか、界王の上に立つ存在である界王神が登場したため、便宜的にこのように呼ばれるようになった。また、これらの設定が登場して以降の物語(『超』)においても、劇中で界王と呼ばれるのは基本的には北銀河の界王を指すことが主である。
各宇宙の創造を司る神。破壊神と対をなす創造神[1]として星や生命を見守り育む。破壊神とは命が連動しており、片方が死亡するともう片方も命を失う[3]。聖地・界王神界で暮らし、宇宙全体を見守り、育む役割を担う。界王を統べる大界王のさらに上に位置する存在で、実力は誰もがフリーザ程度の相手なら一撃で倒せるほどの実力を持つ。界王と同じく界王神も1つの宇宙に、東西南北の界王神4人とそれを統括する大界王神の合計5人が存在する。だが、悟空らが住む第7宇宙の界王神は、約500万年前[4]、東の界王神を除く4人はいずれも魔人ブウによって吸収、あるいは殺されている。また『超』では12ある宇宙の界王神は(シンと15代前の2人いる第7宇宙以外)1人ずつしか登場していない。界王と同じくその役目は「星や生命の創造、そして見守ること」にあり、「宇宙の均衡を崩すほどの危険事態への、力による対処」の方は破壊神がその役目を担う。しかし、作中では破壊神ビルスの長期睡眠癖が原因で、魔人ブウの対処には界王神が直接出向くこととなった[5]。
キビトのように「界王でも界王神でもない従者」も存在し、彼らも界王や大界王より地位が高い。界王神の従者になるには儀式を受ける必要がある[6][注 1]。界王神の従者であるキビトやザマス、漫画版『超』のトランクスには界王神をサポートするための「復活パワー」と呼ばれる体力を回復する能力を身につけているが、界王神に昇格したら使えなくなる[6]。
下記の通り、界王神は本来、界芯星の界樹の金色の実から生まれた特別な芯人からのみ選出される、あるいは界王神界で最初から界王神として植物のように生えてくると設定されているが、『ドラゴンボール超』に登場するザマスは、その類稀なる才能から特例で界王の役職から界王神候補に選ばれている。
基本的には温厚な人物が多いが、第9宇宙の界王神のように気性が荒々しい者もいる。また、次期界王神として選ばれ界王神ゴワスの弟子になった後、殺害したゴワスのポタラを着けて界王神になったザマスは、正義感が強すぎて残虐で身勝手な数々の行為に走ったが、破壊神として界王神には安易に手出しすることはできないビルスは、界王神見習いという立場を考慮し、ゴワス殺害の決定的な証拠が見つかるまで現代のザマスには手出しができなかった。
各宇宙の破壊を司る破壊の神。各宇宙に1名ずつ存在しており、従者として天使を従えている。全員が界王神とは比較にならないほどの凄まじい戦闘力の持ち主で、漫画版『超』では破壊神同士の試合が行われたが、その戦闘速度は傍で観覧していた悟空ですら全く捉えることができなかった。加えて各宇宙の破壊神は特殊能力[注 2]を持っており、例外無く宇宙を滅ぼすほどの力などを秘めているが、全王はその破壊神を変える権限を持っている。破壊神の地位は界王神と同格[7]だが、ビルスのように界王神の上位者のように振る舞う破壊神も存在し、界王神との個人的な関係は各宇宙によって異なる。ただし、ウイスいわく「ビルス含む破壊神は総じて凶暴」とのこと。
界王神とは異なり、各宇宙の住人から人種を問わず選出されている。資格は極めて高い戦闘能力を有しており、さらに厳選された資質を持つ者。第7宇宙であれば孫悟空かベジータが該当するが、作中現在では両者共に破壊神となることは固辞している。また漫画版『超』ではビーストへの覚醒を果たした孫悟飯も考慮されたが、真面目な性格のため破壊はできないだろうと候補からは外されている[8]。
宇宙のバランスを保つためには界王神と界王による創造、破壊神による破壊がどちらも必要とされる。宇宙の均衡を乱す星や生命の破壊が仕事であり、神々の中でも直接手を下すことが許されているのは全王と破壊神のみとされる[2]。破壊のエネルギーを食らえばどんな者であろうと無事では済まず、あの世に行くことすら叶わず存在を破壊される。また、他の者にその力を分け与えることも可能。なお、不死身となった存在相手では破壊は通用しないが、それ以外に対処手段を持ち得ているとのこと[9]。界王神とは命が連動しており、界王神が死ぬと破壊神も命を失う。これを知る者はごく一部であり、神でもかなり上位の者に限られる[10]。“未来”トランクス編でゴクウブラック(=ザマス)はこれを利用し、全宇宙の界王神を殺害すると同時に対となる破壊神を全て消滅させている[注 3]。
名前の読みは「はかいしん」だが、『超』のオープニングテーマ『限界突破×サバイバー』では「はかいじん」と呼ばれている。
全宇宙の頂点に君臨する神。絶対的な「消滅」の能力を有する。その「消滅」の範囲は、単体や悪人、星や銀河の他に、宇宙そのものを消すことも可能で、超ドラゴンボールを使って不死身となったザマスさえも彼の前では無力と化す。また宇宙が消滅した無の空間であっても生命維持には全く支障がなく、これらの能力の絶大さ故に本人が戦うことはない。
ウイスが言うには以前は「18」の宇宙が存在したが、全王の機嫌を損ねて6つの宇宙が消されたとのこと。全ての宇宙の最高神に位置するため、界王神や破壊神はもちろん、大神官を含めた天使でさえも全王に逆らうことは許されない。
純粋で崇高ながらも娯楽主義的な幼い思考で行動する一方で、力の大会の優勝者が私欲のみの願いを叶えた場合には参加した宇宙全てを消滅させようと思案していたことが、大会の決着直後に明かされている。破壊神の入れ替えなどの権限を持っているが、他の神々と違って直接宇宙の管轄などは行っていない。どれほど宇宙が乱れていても秩序のために行動を起こすことはないが、破壊神と同様に星や生命に直接手を下すことができる神でもある。
破壊神に仕える従者。ガイドとも呼ばれ、全王側から各宇宙に派遣されている存在。全王に仕える大神官1名と各宇宙の破壊神に仕える12名がおり、その他に見習い天使が存在する。職務から私生活まであらゆる面で破壊神のサポートに徹し、中には界王神をも見守っている天使もいる。常に中立であり、善悪どちらかに肩入れすることはないが、掟の範囲内であれば行動の制限は設けられていない。戦闘能力は圧倒的な力を持つ破壊神を軽く凌駕している[注 4]。
全員が精度の高い"身勝手の極意"を習得している上に、瞬間移動は行わないが生身で宇宙空間を超々光速度で移動することができる[注 5]。この他にも様々な特殊能力を有しており、杖で相手の傷・体力の回復や食糧の収容、全宇宙のあらゆる情報のリアルタイムでの取得と調査、死者の蘇生と惑星破壊、さらには時間を操ることすら可能である。しかし戦闘行為を固く禁じられており、稽古以外で戦うことは許されず[11]、稽古以外の戦闘を行った天使は、掟を破ったとして跡形もなく消滅する。これは天使が消えてなくなる唯一の事例とされている。ただし、天使の力ではなく下界の武器を使った戦闘なら掟には抵触しない[11]。なお、力の大会で敗れた宇宙の担当天使だったとしても、全員無条件で全王の消滅から免除される待遇と受けていた。
大神官は天使全員の父親であり天使の内でも最強であること、天使姉弟の内で最年長者なのは第10宇宙のクスであることが判明している。天使は仕えている破壊神が死ぬと新たな破壊神が誕生するまで機能を停止する。全王の格付けによる4つの上位宇宙は総じて神々が優秀なため、天使はあまりやることがないという。そのようなレベルの高い宇宙は、逆に天使の方が界王神や破壊神から学ぶ側になるという。
界王神たちが住む世界。空間の規模はあの世とこの世を合わせた空間の約10分の1。世界全体が衛星のように、あの世とこの世の周りを一定の周期で周回しており、世界全土を見守りバランスをとっている。原則的にあらゆる神の頂点に立つ界王神とその付き人、界王神から許可されたもの以外の立ち入りは許されない世界であるが、瞬間移動を使えば許されていない者でも侵入することが可能で、すでに死んでいる者でも肉体を持っていれば入ることができる。空はピンク色で、中心には界王神星が存在している。界王神星は界王神界に存在する唯一の惑星であり、めったなことでは壊れないほど頑丈[注 29]。そのまわりには無数の小さな太陽が存在している。
『GT』では、スゴロク空間に閉じ込められていた宇宙タヌキの「スー五郎」と「スー小五郎」親子が登場し、物語の中盤以降は界王神界の住人となった。
この世とあの世を構成する大きな玉の下方には魔界王神が存在しており、悪を司っている。力については界王神が上回っているとされる[45]。
界芯星(かいしんせい)とは、あの世かこの世のどこかにあるといわれている、界王たちや界王神たちが生まれ育った巨大な界王星のような星。人口は約80人。劇中には登場せず、書籍『DRAGON BALL 超エキサイティングガイド キャラクター編』(2009年4月8日発行)にて鳥山明により設定された。
界王たちや界王神たちはここに生えている巨大な界樹(かいじゅ)に生る木の実から「芯人(しんじん)」として生まれる[45]。芯人たちに男女の性別はない。芯人は学校のような城で様々なことを学びつつ、のんびり暮らしている[45]。平均寿命は7万5千歳ほど[注 30]。
界王が亡くなると次の界王が芯人の中からクジ引きで選ばれる[45][注 31]。ただし、界王神だけはめったにならない特別な金色の実から生まれた芯人から選ばれる[45]。また、たまに悪の心を持った不良芯人もおり、その者たちは魔界王の下に行ってしまう[45]とされている。
一方、『最強ジャンプ』2014年6月号「鳥山明先生 魔人ブウ編(秘)一問一答!」による鳥山明の説明では、界芯星や界樹、木の実、芯人などといった言葉は登場しない。界王神は誰かがなれるものではなく、最初から界王神としてとして生まれ、3人が交代で勤めるという。現在では2人が勤めているが、不慮の事故で界王神が死んだ場合、現在休止中の界王神が「界王神界」に植物のように生えてくる。何事もなければ、およそ7万5千年ほどが寿命といわれている[23]。
『ドラゴンボールDAIMA』において、界王神たちの種族は大魔界にある第2魔界に住んでいたグリンド人であることが判明した。グリンド人は数百年に一度、グリンドの大樹から生まれる。グリンドの大樹は5本あり、ナハレ(界王神)と同じ木から生まれたデゲスは弟、アリンスは姉ということになる。ただし、グリンド人に性別はないので正確には男女の区別はない。水分をとるだけで食事は必要としない。
大昔、良き大魔王に命じられたライムスという超魔人により複数の宇宙が作られ、ライムスによりグリンド人の何人かが宇宙の監視員に選ばれ、界王神として各宇宙に派遣された。その後、ダーブラの先代であるアーブラ大魔王のやり方に反発して、ナハレを含む残ったグリンド人のほとんども宇宙に脱出した。その頃にはグリンドの大樹も全て枯れており、魔界に残る理由がなくなったことも宇宙に移住するきかっけになっている。そのため、グリンド人はいずれ絶滅する運命にある。
北の界王のみ。
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