日本テレビタワー
東京都港区にある超高層ビル ウィキペディアから
東京都港区にある超高層ビル ウィキペディアから
日本テレビタワー(にほんテレビタワー)は、東京都港区東新橋(通称・汐留)にある超高層ビル。日本テレビ放送網株式会社の本社および生放送の報道・情報番組と一部のバラエティ番組が制作されているテレビスタジオを有する。通称『日テレタワー』。
汐留(新橋駅東口)の再開発地区である汐留シオサイトにある建築群の一角であり、世界的建築家リチャード・ロジャースが基本構想を手掛けた。施工は清水建設。建物外部四隅に柱を露出させた理由は、容積率緩和措置を受けるため。その他、地上2階の受付前フロアを自由通路とすることによっても容積率緩和措置を受けている。
建物の構造は上層と下層で分かれる。下層はスタジオなど番組制作の機能が集中し、フレキシブルな構造で床を取り払っても支障がない。スタジオの増築やオフィスへの転用も可能となっている。これは、千代田区の二番町(麹町分室)から汐留への本社移転が決定した際に、当時日本テレビ社長だった氏家齊一郎が「将来テレビ局という業種はなくなる。その時のために新社屋は貸しビルにできるような構造にするべき」と提唱したためである[2]。上層はオフィスビルとなっているが、最上階にもスタジオがある。
なお、19階から24階は一般のテナントビルとして賃貸しており、19階には日テレグループ各社やNBCなど海外テレビ局の東京支局、20階から24階には過去に一般企業が入居していた。現在はすべて日本テレビグループの企業が入居している。実際、同系列の準キー局である読売テレビ(ytv)の東京支社が2009年11月に汐留シティセンターから日テレタワー20階に移転し、在阪準キー局の東京支社が在京キー局の本社に同居する唯一の形となった。また、愛媛県の系列局である南海放送(RNB)の東京支社も同じフロアに置かれており、 さらには広島県の系列局である広島テレビ(HTV)・くまもと県民テレビ・長崎国際テレビ・鹿児島読売テレビの東京支社も21階に置かれている。2014年3月にはBSデジタル局のBS日テレ本社が日テレタワー23階に、2015年11月にCSデジタル局のCS日本本社が日テレタワー22階にそれぞれ移転した。
建設前の社屋敷地(汐留駅跡地)では、『進め!電波少年』・『雷波少年』における長期ロケ企画のロケ地や『いけ年こい年』の生放送の会場(1999年末)として使用されていた。2003年4月の竣工から8月末までの間に順次各部署の移転作業が行われ、同年9月1日に編成・報道・マスター関係を除いたすべての事務系業務が汐留に移転[3]。その間の同年8月2日には5月に先行開業していたテナントを含む低層フロアの施設が開業した[4] [5]。麹町から移転直前の同年秋には、移転・放送開始後へ向けてのトレーニング運用として『ぐるナイ』の「ゴチになります!」オープニングとスペシャル料理の選択権を決めるゲームなど一部の番組収録も汐留で行われるようになったほか、生番組では『NNNきょうの出来事』が先行して汐留からの放送を開始した(ただし、翌年のマスター移転までは麹町Eサブをテロップ出しなどを行う受けサブとして使用していた)。日本テレビタワーからの放送開始は当初、地上デジタル放送開始直前の2003年10月12日[6]を予定していたが諸事情により大幅に遅れ、結果当初の予定日から4ヶ月遅れの2004年2月29日に主調整室が麹町の社屋(千代田区二番町)から移転し移転作業が完了。日本テレビタワーからの放送が開始した。
前述したビルの構造上、エレベーターの稼働率が非常に高いため、混雑時にはエレベーターの待ち時間が長くなるほか、場合によってはタレントと一般人が混乗することがあるという。2017年4月2日放送分の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』のフリートークで浜田雅功がエレベーターへの不満を話題にしたところ、後日、日本テレビ総務局から番組宛にエレベーターに対する回答が寄せられた[7]。
日本のテレビ局の中でも32階と総階数が大きいビルである。また、日テレ汐留移転を以って、在京民放キー局は5局全て港区に本社を構えるようになった[8]。
※すべてハイビジョン対応[13]。
その他、各種飲食店(タコベル等)が出店している。
2004年に日本テレビの本社機能はデジタル放送に対応するため、開局以来本社を置いていた千代田区二番町(通称:麹町)から港区東新橋(通称:汐留)に移転した。
しかし、移転後に本社機能・番組収録を全て旧社屋から新社屋にシフトしたTBSやフジテレビとは違い、日本テレビは2004年時点で麹町社屋がさほど老朽化していなかった事や、新社屋の敷地面積が他の在京民放の社屋より狭いことなどから、本社機能と報道・情報番組制作、一部のバラエティー番組制作が『日本テレビタワー』にシフトする一方で、バラエティ番組の多くが『麹町分室』で2019年の稼働終了まで制作されていた。2019年からは隣接地に建設した『日本テレビ番町スタジオ』での番組制作を始めている。こうした機能分散の例はテレビ朝日六本木ヒルズ社屋完成前の時代(アークヒルズのスタジオ建設や本社機能移転)などがある。
『麹町分室』と後継の『番町スタジオ』で制作された番組は『日本テレビタワー』(汐留社屋)に光ファイバーでHD/SD転送され、本社主調整室から地上波は東京スカイツリー(東京タワーは予備送信所)で関東一円へ、ネット向け回線で全国のネット局へ送られ、放送に至っている。逆にBS日本とCS日本の本社・送出マスターが麹町にあった頃は『日本テレビタワー』で制作したBS・CSの番組は『麹町分室』に光ファイバー転送されてそれぞれのマスターを経由して放送されていた。
汐留・麹町間はスタッフ専用のシャトルバスで結ばれている(六本木再開発時代のテレビ朝日も同様)。
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