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日本のテレビアニメ番組、メディアミックス作品 ウィキペディアから
『School Days』(スクールデイズ)は、オーバーフローの同名のアダルトゲームを原作とした日本のテレビアニメ。主人公とメインヒロイン2人を中心にした三角関係とその末路が描かれた内容となっている。
この項目には暴力的または猟奇的な記述・表現が含まれています。 |
School Days | |
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アニメ | |
原作 | オーバーフロー |
監督 | 元永慶太郎 |
シリーズ構成 | 上江洲誠 |
脚本 | 上江洲誠、日暮茶坊、秋月ひろ、名田ユタカ |
キャラクターデザイン | ごとうじゅんじ |
音楽 | 大久保薫 |
アニメーション制作 | ティー・エヌ・ケー |
製作 | School Days製作委員会 |
放送局 | #放送局を参照 |
放送期間 | 2007年7月 - 9月 |
話数 | 全12話 |
伊藤誠 西園寺世界 桂言葉 清浦刹那 加藤乙女 黒田光 甘露寺七海 桂心 澤永泰介 |
平川大輔 河原木志穂 岡嶋妙 井本恵子 永見はるか 田中涼子 たかはし智秋 亜城めぐ 松本吉朗 |
OVA:School Days「Valentine Days」 | |
原作 | オーバーフロー |
監督 | 元永慶太郎 |
シリーズ構成 | 上江洲誠 |
脚本 | 上江洲誠、秋月ひろ |
キャラクターデザイン | ごとうじゅんじ |
アニメーション制作 | TNK |
製作 | School Days製作委員会 |
発売日 | 2008年1月17日 |
話数 | 全1話 |
OVA:School Days OVAスペシャル 〜マジカルハート☆こころちゃん〜 | |
原作 | オーバーフロー |
監督 | 元永慶太郎 |
シリーズ構成 | 上江洲誠 |
脚本 | 上江洲誠 |
キャラクターデザイン | ごとうじゅんじ |
アニメーション制作 | TNK |
製作 | School Days製作委員会 |
発売日 | 2008年3月28日 |
話数 | 全1話 |
小説:School Days -TV Anime- イノセント・ブルー | |
著者 | 秋月ひろ |
イラスト | ごとうじゅんじ(表紙) |
出版社 | ジャイブ |
レーベル | キャラクターノベル |
発売日 | 2008年4月28日 |
巻数 | 全1巻 |
ラジオ:Radio School Days | |
配信期間 | 2007年6月27日 - 2008年3月28日 |
配信サイト | ランティスウェブラジオ 音泉 |
配信日 | ランティス - 毎週金曜日 音泉 - 翌週水曜日 |
配信回数 | 40 |
配信形式 | ストリーミング |
パーソナリティ | 河原木志穂、岡嶋妙 |
構成作家 | 森永たまち |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ・ラジオ |
2007年7月から同年9月まで、独立UHF局などで全12話が放送された。2012年現在は全話を収録したDVDシリーズが発売されている他、ネット配信や携帯電話配信が行われている。
榊野学園高等学校へ通う伊藤誠は、以前から同じ通学電車に乗る桂言葉のことを気にかけていた。そんなある日、誠は学園に伝わる「好きな相手を携帯電話の待ち受け画面にして、3週間隠し通したら想いが叶う」というおまじないを実行したものの、その日の内に隣席の西園寺世界に見つかってしまう。事情を知った世界はお詫びという名目で、誠と言葉の間を取り持つこととなり、2人はめでたく交際することとなる。
しかし、2人の関係はすれ違いの連続で、誠は次第に言葉との交際を疎むようになる。一方で、たびたび助言を授けてくれる世界に欲情するようになる。そして世界もまた、徐々に秘めていた誠への想いを抑えられなくなり、遂には彼と肉体関係を結んでしまう。その一方で誠は自制心を失い、次々と他の女子とも肉体関係を結んでいく。
物語終盤には世界から妊娠したと打ち明けられて、誠は校内で居場所を失って孤立してしまう。世界は誠が戻ってくることに期待するが、逆に彼は言葉とヨリを戻していく。そして堕胎を提案されたことに逆上し、世界は誠を刺殺してしまう。その後、誠の遺体を発見した言葉は、死んだはずの誠を装って世界を呼び出して殺害し、切断した彼の頭部を抱えながらヨットで海の彼方へ消えていった。
エピローグでは物語冒頭の誠の独白とともに、誠、世界、言葉のいない榊野学園で何事もなかったかのように普通の学校生活を送る登場人物達が描かれ、それまでの展開からは想像もできないような穏やかな雰囲気のまま、物語が終わる。
アニメ化の企画については、発売以降たびたび上がっていたが、その大半が「いかに惨劇を回避するか」という内容であった。そんな中、TNKの「とにかくショッキングに行きたい」という惨劇ありきの案が採用され、制作開始となる[1]。監督の元永慶太郎も「最初からハッピーエンドだけは考えていませんでした」と述べている[2]。
こうして完成したTVアニメ版は、メインキャラの三角関係を中心とした壮絶な愛憎劇に仕上がり、スーパーバイザーを務めたオーバーフロー代表・メイザーズぬまきちも「100点と言えるくらい」と評価している[1]。
キャラクターデザインはごとうじゅんじによって一新され、肉感的かつ大人びた絵柄となった。中でも「肌の色味」が見直されており、物語序盤ではエピソードごとの違いが見て取れる。ただし、第11話以降は意図的に原作と同じ色味へ変更された[3]。
作品の性質上、登場キャラクターの多くは負の面が強調され、とりわけ主人公の誠に関しては、シリーズ構成の上江洲誠の発案で「最低な奴」として描かれている[1]。例として、世界が誠に妊娠したと告げるシーンでは、「何でもっと早く言わなかったんだよ」と誠が応じる原作に対し、TVアニメ版では妊娠したこと自体を激しく責め立てるセリフに変更されたうえ、つわりで気持ち悪くなった世界を放置するシーンが追加されている[4]。
ストーリー序盤から性的描写が多かったうえ、中盤以降は描写が露骨となっていき[注 1]、AT-Xでは第9話以降に視聴年齢制限が設けられた[注 2]。
なお、本放送時の第4話以前のオープニングアニメーションには世界と言葉のバストアップ時に乳首[注 3]が映っていたが、第5話以降は映らないようにトリミング処理が施されている。
次回予告では、携帯電話の画面を通じて文字でサブタイトルが発表されるだけで、内容についてはいっさい触れられず、音声もない。また、次回予告の直後には「この作品はフィクションであり、登場する人物や、地名、学校名は架空のものであります。」というテロップが流れていた。
主なスタッフはTVアニメ版とOVA版で共通。
※各話のサブタイトルは、原作と同じくBパート終了後に表示される。
話数 | サブタイトル | 脚本 | コンテ | 演出 | 作画監督 | エンディング曲 | 収録DVD |
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1 | 告白 | 上江洲誠 | 元永慶太郎 | ごとうじゅんじ | ウソツキ | 第1巻 | |
2 | 二人の距離 | 日暮茶坊 | こでらかつゆき | 喜多幡徹 | 李政權 | 愛のカケラ | |
3 | すれ違う想い | 秋月ひろ | 阿宮正和 | 中島美子 | ワルツ | 第2巻 | |
4 | 無垢 | 名田ユタカ | 金澤勝眞 | 清水一伸 | 村山公輔 | 記憶の海 | |
5 | 波紋 | 日暮茶坊 上江洲誠 | 久保太郎 | 清水勝祐 | Look at me | 第3巻 | |
6 | 明かされた関係 | 秋月ひろ | 田中宏紀 | 四辻たかお | 田中基樹 | 涙の理由 | |
7 | 前夜祭 | 則座誠 | 竹腰充保 | 記憶の海 | 第4巻 | ||
8 | 学祭 | 名田ユタカ | こでらかつゆき | 吉田俊司 | 内原茂 | ウソツキ | |
9 | 後夜祭 | 名田ユタカ 上江洲誠 | 中村憲由 | 阿宮正和 | 中島美子 | あなたが…いない -remix ver.- | 第5巻 |
10 | 心と体 | 秋月ひろ 上江洲誠 | 渡邊哲哉 | 李政權 | 涙の理由 | ||
11 | みんなの誠 | 金澤勝眞 | 清水一伸 | 村上真紀 服部憲知 | ワルツ | 第6巻 | |
12 | スクールデイズ | 元永慶太郎 | ごとうじゅんじ 田中基樹 | Still I love you 〜みつめるよりは幸せ〜 |
地上波各局については第12話(最終話)が放送中止となったため、第11話までの放送期間を記載している。
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [6] | 備考 |
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2007年7月4日 - 9月12日 | 水曜 2:15 - 2:45(火曜深夜) | tvk | 神奈川県 | 独立局 |
2007年7月5日 - 9月13日 | 木曜 2:00 - 2:30(水曜深夜) | チバテレビ | 千葉県 | 独立局 |
木曜 3:28 - 3:58(水曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 | テレビ東京系列 | |
2007年7月6日 - 9月14日 | 金曜 2:00 - 2:30(木曜深夜) | テレ玉 | 埼玉県 | 独立局 |
2007年7月7日 - 9月15日 | 土曜 4:05 - 4:35(金曜深夜) | テレビ大阪 | 大阪府 | テレビ東京系列 |
2007年7月12日 - 10月1日 | 木曜 10:30 - 11:00 | AT-X | 日本全域 | CSチャンネル リピート放送あり |
最終話(第12話)は公式な発表こそ行われなかったものの、最速局のtvkでの放送日である2007年9月19日未明(9月18日深夜)の前日に当たる9月18日未明に発生した京田辺警察官殺害事件の影響により地上波の全局で放送が休止され、そのまま実質上の打ち切りとなった。その際、マスコミにも大きく取り上げられた[7][8][9][10][11][12]ため、その内容が話題となった。
tvkでは最終話の差し替え番組として紀行番組が放送された[注 4]が、その中でソグネ・フィヨルドを航行していたフェリーのキャプチャ画像が英語圏の匿名掲示板「4chan」へ投稿されて「Nice boat.」というコメントが付いたことが話題となり[13]、Yahoo! JAPANの時事ワードランキング(2007年9月13日 - 9月23日)で第10位[10]に、未来検索ブラジルの『ネット流行語大賞 2007』(2007年12月14日)で第5位[14]にそれぞれランキングされた。これを受け、オーバーフローは2007年冬のコミックマーケット(以後、「コミケ」と表記)73で、「Nice boat.」を自社ブース名として使用している[15]。なお、その際には自社ブースでごとうじゅんじによる18禁同人誌『無料配布Days』が商品購入者へ先着順で無料配布された。詳細はSchool Days#備考を参照。
地上波の1週間遅れで放送中だったAT-Xでは、朝帯や昼帯の放送分は第11話の再放送へ差し替えられたうえ、夜間帯のみの放送となった[16]。また、同日には秋葉原UDXでオーバーフロー主催の試写会も行われた。これには当初、「未開封の『School Days』か『Summer Days』を持参する」という参加条件が告知されていたが、参加希望者やファンから批判の声が相次いだため、「開封済商品持参でも参加可能」と変更された[17][18]。
こういった話題が生まれた最終話について、言葉の担当声優の岡嶋妙は「こんな結末ですけど、やってて楽しかった」、世界の担当声優の河原木志穂は「平川さん(主人公・伊藤誠役)の死にっぷりが素敵で、そのおかげでテンションがすごく上がった」とそれぞれ述べている[19]。
この事例を分析した、社会学の学術研究も存在する[20]。また、月刊アフタヌーン2011年5月号の漫画『げんしけん』では登場人物が本作のコスプレを行う上、「Nice boat.」がセリフに登場する[要ページ番号]。
その後は目立った動きはなかったが、2011年12月27日には『ニコニコ生放送』でネット配信イベント『【R-18】ニコニコアニメスペシャル DVD版「School Days」一挙放送』が行われた。DVD版マスターを用いてのネット配信や全12話完全放送、そして18禁指定[21]は、今回が初である。そういった要素に加え、運営も上記の「Nice boat.」やそのアスキーアートをコメントに用いたことから大反響を呼び、来場者数は25万人超[注 5]、コメント数は1,041,936[注 6]を記録した[22]。イベント終了後には『SHINY DAYS』の宣伝生放送が行われ、メイザーズぬまきちが出演した[23]。
マーベラスエンターテイメントより発売。エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズが販売を担当。
PS2初回限定版同梱特典OVAとして「Valentine Days」(バレンタインデイズ)のタイトルで特別編が制作された。
本作は、TVアニメ版のパラレルワールドに相当する(ただ、TVアニメ版がクリスマスの時期で終わったのに対し、本作はバレンタインデーの話であるなど、時間的な連続性はある)。内容も、尺こそTV本編の1話分に満たない[注 7]ものの、言葉が世界・刹那・乙女・光・七海・心と仲良く温泉に浸かっていたり、誠を巡る応酬がラブコメディ仕立てであるなど、至って明るめな内容となっている。
番外編OVAが『School Days OVAスペシャル 〜マジカルハート☆こころちゃん〜』のタイトルで2008年3月28日に発売された。世界役の河原木志穂と言葉役の岡嶋妙によるオーディオコメンタリー付きのTVアニメ版ダイジェストなどが特典映像として収録されている。略称は『マジころ』[24]。
原作やTVアニメ版の登場人物とネタを使ったパラレルワールドであり、オーバーフローの2007年エイプリルフール限定公開短編ムービー『特報! マジカルハート☆こころちゃん』を元に制作された。スタッフや声優達がTVアニメ版の制作や収録の最中に話していた小ネタも設定に盛り込まれており[19]、原作のバッドエンドの1つ「鮮血の結末」が巨大なマヨちゃんの必殺技名にされたり、アニメ最終話放送休止の際に話題となった「Nice boat.」[25]がラディッシュ機動部隊の乗るゴムボートの表面に記載されるなど、楽屋オチとして楽しめる内容となっている。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | ナレーション |
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OVA | マジカルハート☆こころちゃん | 上江洲誠 | 元永慶太郎 | ごとうじゅんじ | 堀内賢雄 |
『Radio School Days』のタイトルで、TVアニメ版の放送開始に先立ち、2007年6月26日よりランティスウェブラジオと音泉にて配信された[26]。全40回。パーソナリティは、世界役の河原木志穂と言葉役の岡嶋妙。
提供コールはないが、エイベックス・エンタテインメントとランティスのCMが流れる。
第3回からは、パーソナリティの心を動かす投稿に対して、「School Daysグッズ」(主にたわし)が贈呈されることになった。
『スクールデイズ麻雀』のタイトルで、i-mode公式サイト「萌きゅあっと」内にて2008年6月26日より配信が開始された、2人打ち麻雀ゲーム。ウインライトが制作を、オーバーフローが監修を担当している。原作ではなくTVアニメ版を原作としているため、ここに記述する。
「世界編」と「言葉編」の2種類があり、利用料金はそれぞれ315円。「相手に鳴かれる」「捨て牌がダブる」「先に立直される」など不利な状況になると「ヤンデレゲージ」が増加し、それが最大に達すると「ヤンデレモード」が発動。この状態で和了すると、役や得点に関係なく和了した方が勝つという、「FATAL FINISH(フェイタルフィニッシュ)システム」が搭載されている[27][28]。
アニメキャラクター事典サイトである「キャラペディア」が2015年に行った「アニメファンが選ぶ『早く別れて欲しいアニメ・漫画のカップル』TOP10」アンケートでは、「伊藤誠 & 桂言葉」が第4位、「伊藤誠 & 西園寺世界」が第9位となった[29]。また、同サイトによる「アニメファンが選ぶ『最終回にもっとも衝撃を受けたアニメ・漫画』TOP20」では、第1位の『コードギアス 反逆のルルーシュ』に次いで本作が第2位となった[30]。
2016年4月2日にフジテレビの土曜プレミアム枠で放送された、単発バラエティ番組『有名人が初めて話します!とっておきランキング ここでしか聞けないヒミツの話30連発』[31]では、市川紗椰のプレゼンコーナー「アニメ女子が選ぶラストが衝撃!切なすぎるアニメランキングベスト3」で第1位の『伝説巨神イデオン』と第3位の『無敵超人ザンボット3』と並び、本作が第2位として紹介され、最終回の一部シーンが使用された[32][33][34]。この放送によって本作のタイトルがTwitterのトレンドに入るなど話題になったことについて、オーバーフローは公式Twitterで改めて原作シリーズについての説明を行い[35][36]、ごとうじゅんじも自身のTwitterでこのことを取り上げた[37][38]。
アニメや漫画に関するニュースやレビューをまとめたイギリスのウェブサイト・UK Anime Networkにおいて、編集長のAndy Hanleyはテレビアニメシリーズに対し10点中7点を付けた[39]。さらに「高校での恋愛ものを完全に覆した内容で、不穏で気味が悪い。しかし奇妙にも独自のやり方で視聴者を惹きつける」と評価した[39]。アニメ作品のレビュー・サイトであるTHEM Anime Reviewsでは、レビュワーのTim Jonesがあまり良くない作品を意味する星1つ(満点は5つ)を付け、「度の過ぎた、考えの浅い、薄っぺらな」登場人物を引き合いに出しながら、アニメのスクリーンショットやエピソード・ガイドを閲覧したときには「『School Days』という作品は魅力的に見える」ものの、アニメシリーズは「不快にさせる内容で、ばかげていて、たちが悪い」とし、主人公の誠についてJonesが「今まで観てきたアニメ作品の中で最大級に卑劣なやつの一人に違いない」と言及した[40]。
2015年6月12日、中国の行政部門である文化部(現在の文化観光部)が中国国内で規制する38のアニメ・漫画作品のうち、『School Days』を規制対象の一つとした[41]。
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