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東海道・山陽・九州新幹線の座席予約サービス ウィキペディアから
エクスプレス予約(エクスプレスよやく)は、東海旅客鉄道(JR東海)・西日本旅客鉄道(JR西日本)・九州旅客鉄道(JR九州)が運営する有料会員制のインターネット予約サービス[1]。対象区間は東海道・山陽・九州新幹線の東京駅 - 新大阪駅 - 博多駅 - 鹿児島中央駅間。入会には、クレジットカードの申込または特約の申込が必要。
また本項では、東海道・山陽・九州新幹線において、上記のクレジットカード会員以外も無料で利用可能なWeb会員制ネット予約・乗車サービス「スマートEX」についても扱う[2][3][4]。
このサービスの最大の特徴は、パソコンや携帯電話・スマートフォンから専用の割引商品を予約・購入できることにある。主な商品はe特急券や、特急券と乗車券が一体となったEX予約サービスが挙げられる。e特急券やEX予約サービスは、通常の新幹線特急券よりも安価で、お盆や年末年始・ゴールデンウィークなどの最繁忙期においても、値段が変動しない。また、通常は1回のみに限定されている乗車券類変更が、e特急券を受け取る前かつ予約した列車の発車時刻前、当初の購入から3か月以内であれば何度でも手数料無料で可能。「1回の予約で最大3列車乗継」までである。
入会し、サービスを利用するには以下のいずれかが必要。いずれの方法でも年会費は1,100円(2019年10月現在・消費税込み)。
これらはクレジットカードへの入会であり、与信審査が必要であるため、審査基準に満たない者や18歳未満の者、高校生は利用できない[注 2](「モバイルSuica」の入会に際しても、クレジットカードの登録が必要)。
2007年6月末時点の会員数は約94万人で、JR東海ではEX-ICサービスを開始する2008年春から2年間で、約2倍の180万会員獲得を目標としている。平日には全乗客の2割、約6万4,000人がこのサービスを利用している[6]。
プラスEXは2012年10月9日から2017年9月1日まで、一部クレジットカード発行会社の会員を対象に提供されていたサービスである。年会費が540円と安い代わりに割引率が低く、山陽新幹線非対応であることなど、エクスプレス予約と一部異なるサービスだったが、2017年9月2日よりエクスプレス予約に統合された。またグリーンプログラムは利用できない。
2022年6月25日以降のサービス提供区間は東京 - 鹿児島中央間[7]。
西九州新幹線や博多南線、一部の区間がJR西日本の管轄となっている北陸新幹線については、JR西日本区間(上越妙高駅 - 敦賀駅間)も含めて対象外となっている。過去は九州新幹線から山陽新幹線への直通列車の利用には、山陽新幹線の区間(新大阪 - 博多)であっても以下の通り制限があった。
2022年6月25日より九州新幹線でもエクスプレス予約/スマートEXのきっぷの受取や、EX-ICサービスによる利用も可能になり、東京 - 鹿児島中央の予約も可能になった。自動改札機についても、当初導入されていたもの(オムロン製)から、JR東海・JR西日本で導入されているものと同型の機種(東芝製EG-7000)への交換が順次行われた。
なお、JR西日本のe5489とJR九州列車予約サービスは一部の商品を除いて両社で相互受け取りが可能となっているほか、無割引であればJR東海の各駅でもe5489で購入した東海道・山陽・九州新幹線を通しで乗り継ぐ特急券・乗車券を受け取ることができる。
以下のような形で利用が可能である。
EX予約サービスきっぷに引き換えずにEX-ICカードで新幹線に乗車し、九州新幹線の各駅や博多南駅で下車する場合、博多以南の区間は規定の通常運賃・特急料金を支払い、精算証明を受け取る必要がある[注 3]。またこの場合、東海道・山陽新幹線の各駅(東京駅 - 博多駅)にて精算証明を持参し出場処理を行うまで、EX-ICカードなどは利用できない[9]。
博多南駅は、JR九州への営業委託時代はエクスプレス予約の受取ができなかったが、JR西日本直営化後は窓口営業時間内であれば、みどりの窓口でe特急券などマルス発券でのきっぷの受取が可能となった。また、2023年にはエクスプレス予約/スマートEX・e5489・JR九州列車予約サービス(関西方面の予約のみ)・旅行会社で予約したきっぷの受取と博多南線自由席回数特急券のクレジットカードでの購入に対応した「みどりの受取機」も設置され、窓口営業時間以外でも対応できるようになった。ただし、同線および同駅がEX-ICサービスを含むICカード乗車サービスに対応していないため、博多駅でいったん改札を出場するか、博多南駅の窓口および「みどりの受取機」であらかじめEX予約サービスのきっぷなどに引き換えのうえで、博多南線の特急券・乗車券と併用する形になる。
東京駅には東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸の各新幹線と東海道新幹線を乗り継ぐための乗換改札口が設置されているが、この改札口ではSuicaなどのIC乗車券やモバイルSuica、EX-ICカードは利用できない。
東海道・山陽・九州新幹線区間をエクスプレス予約・EX-ICサービスにより利用し、東京駅でJR東日本の新幹線(北海道、東北、上越、北陸、秋田、山形)と乗り継ぐ場合には、前項と同様にいったん改札外に出て再入場しなければならないが、きっぷとして発券すればJR東海・JR東日本間の新幹線連絡改札口を通過することもできる[10][注 4]。
会員専用のWebサイトまたはモバイルアプリから予約を行うことが可能。23:30 - 翌日5:30の時間帯は夜間申込サービスとして、新規の予約の受付を行うが、実際に席が確保されるのは5:30以降となる。
パソコンや携帯電話・スマートフォンの画面に表示されるシートマップを見ながら座席を選択し、任意の号車・座席位置を指定して指定券を購入できる。ただし、リクエストした列車が満席もしくはそれに近い場合は利用できない。
一般の特急券のような新幹線⇔在来線特急列車相互間の乗り継ぎ割引制度はない[12]。JR西日本では、在来線特急と乗り継ぐ場合は割引の特急券を組み合わせて購入するか、通常の乗車券類を駅や、(新)e5489サービス(ネット予約)で購入する方が安くなる場合がある旨を、「JRおでかけネット」で案内しているほか、J-WESTカードの入会申込書にもその旨の記述がある。
JR東海では、JR東海エクスプレス・カード会員専用電話センター経由でJR全線の乗車券・特急券をカード決済で購入し、窓口や指定席券売機で受け取るサービスを行っていたが、2006年(平成18年)8月末で廃止した。現在は、自社独自の在来線列車の予約サービスは実施しておらず、サイバーステーションによる予約サービスのみの取り扱いとなっているが[注 5] 、2019年4月1日からはJR東海管内を発着する特急列車や東海道新幹線と在来線の乗継割引が適用される特急券・乗車券、無割引で東海道新幹線完結、および山陽・九州新幹線まで乗継利用する特急券・乗車券について、JR西日本のe5489の取り扱いを行うことになった[14]。
JR西日本の場合、(新)e5489サービス(ネット予約)で、JR西日本・JR四国・JR九州エリア内の大部分の在来線特急列車(JR東海・JR東日本管内の一部特急列車も)の予約が可能である。
サービス開始から提供されている商品で、通常よりも割安な特急券である。乗車券は別途必要である。 学割などの割引の乗車券とe特急券を組み合わせて利用することも可能[15]である。
サービス開始当初は東京 - 新大阪間の「のぞみ」を利用する場合で通常運賃・料金より500円安く利用できる設定であったが、当時の「のぞみ」の特急料金の割り増し額が970円と大きく、運転本数も少なかったため割引サービスという面ではあまり効果が期待できるものではなかった(東京 - 名古屋は380円引であった)。
その後、2003年(平成15年)10月の品川駅開業と「のぞみ」大増発、特急料金の値下げにあわせて通常の「新幹線回数券」よりも割引率が大きく設定された。それでも、自由席利用の場合と比べて大幅に安くなることはなく(同額か若干安い[注 6] 程度)、自由席料金で座席指定が受けられる程度の内容であるため、自由席利用者にとっては金額的なメリットはあまりない。しかし、のぞみ指定席利用の場合の金額差は、東京 - 新大阪間の繁忙期で1,100円と、1回の乗車で後述のカード年会費と同額の割引額となり、また早割制度の条件と合致すればその差はさらに大きくなることから、指定席利用の場合、金額的なメリットは大きくなる。なお、2023年秋頃を目途に割引額が縮小されると同時に、「のぞみ」「みずほ」利用時の追加料金や最繁忙期・繁忙期・閑散期料金が加算される予定となっている。
2013年10月18日までは、e特急券と同一区間であれば、片道普通乗車券(無割引)もセットで予約することができた。特定都区市内制度も適用され、東京都区内・福岡市内など発着の乗車券となるが、次のような制約があった。
新幹線停車駅までJR在来線を利用する場合や、往復割引制度の対象になる区間での往復利用の場合、エクスプレス予約では特急券のみを予約・購入するように勧めていた[16]。
なお、2013年10月18日をもってe特急券+乗車券のセット販売は終了した。現在はe特急券のみを予約した場合、乗車券は駅の窓口や指定席券売機で別途購入する必要がある[17]。
EX-ICサービス(エクスプレスICサービス)は東海道新幹線のチケットレス化を目指し、2008年3月29日から導入された新しいサービスである。紙のきっぷではなく専用のICカードなどを使用して、スピーディな乗車や乗り継ぎを実現する。
同日のサービス開始時点では個人会員が対象[18] で、法人会員向けや山陽新幹線を含む東海道・山陽新幹線全線でのサービスは2009年8月29日に開始された[19]。
「JR東海エクスプレス・カード」・「J-WESTカード(エクスプレス)」・「JQ CARD エクスプレス」の会員に貸与される「EX-ICカード」、EX-ICサービスの情報を登録した「モバイルSuica」を搭載した携帯電話と会員のエクスプレス予約の情報を紐付け、または交通系ICカードを登録することにより、自動改札機にICカードなどをタッチしたときに会員の予約購入した乗車券・特急券の情報を確認してチケットレスで通過できる。
かつて提供されていた「モバイルSuica」のチケットレスサービス(モバイルSuica特急券)と異なり、利用者が自分で「モバイルSuica搭載携帯電話機」にきっぷの情報をダウンロードするのではなく、自動改札機通過時に会員の予約情報との照合を行う。以前はEX-ICカードなどへきっぷの情報が記録されていたが、2017年9月2日のEX予約サービスへの移行以降は記録されなくなった。
自動改札機にEX-ICカードなどをタッチすると、利用する列車や座席番号などが記載された「EXご利用票」が出力される[20] ほか、改札内などにある座席情報表示機でもカードをタッチすると座席などの情報が表示され、乗車直前の確認の役目を果たす。万が一「EXご利用票」を取り忘れて乗車した場合は、車内で車掌が所持している車掌携帯端末機にかざすと、号車および座席番号がわかる。
在来線のICカードと同じように17桁の番号が振られているが、番号はEX-ICサービス単体のカードは「EX(Expressの略)」で、TOICA機能つきのカードは通常のTOICAと同じく「JC(JR Centralの略)」で始まる。
2021年3月6日より、交通系ICカードであるKitaca・Suica・PASMO・TOICA・manaca・ICOCA・PiTaPa・SUGOCA・nimoca・はやかけんをエクスプレス予約に登録し、そのカードで乗車できるサービスが開始された。最大で6枚分のICカードの情報を登録することができる。これによりEX-ICカードを持っていなくても、あらかじめ交通系ICカードを登録しておくことで新幹線と在来線を交通系ICカード1枚で乗り継ぐことができるほか、同行者に関しても交通系ICカードでの乗車が可能になった[21]。
新幹線定期券がある場合はEX-IC側の予約を取消しないとEX-ICが使用される。(EX-IC>新幹線Frex定期券>新幹線乗車可能の定期券)の優先順位。
かつてはJR東海エクスプレスカード会員に限り、TOICAと一体化した「TOICA機能つきEX-ICカード」を申し込むことができたが、エクスプレス予約に交通系ICカードを登録できるサービスが開始されたため、現在は申し込みを終了している[21]。
EX-ICカードと交通系ICカード1枚と組み合わせ、新幹線と在来線を乗り継ぐことが可能。新幹線の自動改札機に2枚同時にタッチすると、在来線部分の運賃(SF)精算と新幹線部分の有効判定を同時に行う。2013年3月23日より交通系ICカードの全国相互利用が開始されたため、交通系ICカード10種類すべてのICカードで在来線乗継がエリアに関係なく可能になった。
EX-ICカード(TOICA機能付き)を所持している場合は、1枚のカードのみで乗り継ぎ可能となる。同様にモバイルSuicaによりエクスプレス予約を利用している場合も、在来線と東海道・山陽新幹線の乗り継ぎが1台の携帯電話で可能になる。2017年10月23日よりApple PayのSuicaがエクスプレス予約のEX予約専用ICカードとして使用可能となるため、これにより通常のモバイルSuicaと同様の乗り継ぎ処理が可能となる[22]。
また、在来線との併設駅で、新幹線のコンコースに直接入場できる改札がない駅(熱海駅・姫路駅・福山駅など)では、在来線用ICカードで入場し、新幹線の乗り換え改札機に在来線用ICカードとEX-ICカードを重ねて読み取らせて入場する。在来線用ICカードを所持していない場合は、有人改札でEX-ICカードを利用する旨を伝えて入場し、新幹線の改札機にEX-ICカードのみを当てて入場する。
2017年7月現在、iPhone 7以降のiPhoneおよびseries 2以降のApple Watch搭載のApple Pay Suica機能との併用(同時タッチ)は不可能である[23]。
JR在来線でのICカード乗車は上記エリアを相互にまたぐ利用は、SF残額を使用して乗車することはできない[注 7]。このため、例えば小田原 - 函南間や名古屋 - 彦根間を在来線で利用する場合、IC乗継サービスを含めICカード乗車はできない。
なお、山陽新幹線の各駅においては、ICOCAなどの在来線専用のICカードを持参していない場合や、ICOCAエリア外まで乗り越す人のために、西明石・姫路・岡山・新倉敷・福山・三原・広島・徳山・新山口の9駅の新幹線改札内には自動券売機が設置されており、在来線のきっぷを現金で購入することができる。
また、九州新幹線の各駅においては、SUGOCAの利用可能エリアが区別されており、小倉・博多・久留米・熊本の4駅が福岡・佐賀・大分・熊本エリア、川内・鹿児島中央の2駅が鹿児島エリアとなる。
新幹線駅相互間に対して運賃(乗車券)と特急券をセットにした専用の価格(EX予約サービス運賃)が設定されている。在来線へ乗り継がず、新幹線駅相互間のみの利用(東京→新大阪など)であれば、従来のきっぷ(e特急券+乗車券)と比べて同額か安く利用できる。
しかし、新幹線と在来線を乗り継いで利用する場合、在来線の運賃は別払い(EX予約サービスでは都区市内を含めた在来線は利用できない)となる。そのため、EX予約サービス運賃が従来のきっぷ(e特急券+乗車券)よりも安い区間であっても、前後の在来線利用状況によっては、従来のきっぷより総額が高くなる場合がある。
また、東京駅で東北新幹線(その先の上越新幹線・上越線ガーラ湯沢支線・北陸新幹線・山形新幹線・秋田新幹線・北海道新幹線)と乗り継いだ場合も運賃は東京駅で打ち切りとなる(新幹線eチケット・タッチでGo!新幹線を含む)。この場合も、従来のきっぷより総額が高くなる場合があり、全区間の乗車券とそれぞれの特急券(えきねっと〈全国可能であるが受取制限あり〉やe5489〈首都圏以西のみ、受取制限あり〉、「e特急券」〈EX予約内で受取〉などのネット予約で特急券単独購入は可能)のほうが良い場合がある。また、西九州新幹線については、在来線を経由する必要があり、またEX-ICサービスの計画は開業時点において無いため、対象の新在乗り換え駅(博多駅または新鳥栖駅)で打ち切り精算となる[注 8]。
600キロを超える長距離利用の場合も、IC早特を利用した方が安くなる場合やEX予約サービスを利用せず往復割引乗車券+e特急券を利用した方が安くなる場合などさまざまで、エクスプレス予約では従来のきっぷとEX予約サービスを選択して利用することを推奨するとともに、利用者が価格を簡単に比較できるWebサイトを用意している[24]。なお2017年9月2日より、往復割引の商品を発売している[25]。
2008年3月29日からのEX-ICサービス開始にともない、モバイルSuicaを経由して申し込むことでJR東日本の「ビューカード」でエクスプレス予約が利用できるようになった(TypeIIおよび法人カードを除く)。また、2017年10月23日からはiPhone 7以降のiPhoneまたはseries 2以降のApple Watchに搭載されたApple PayのSuicaでもエクスプレス予約が利用可能になる[22][26]。
ただし、利用に際しては「ビューカードをモバイルSuicaの決済クレジットカードとして登録している」こと、そして「ビューカードをエクスプレス予約の決済クレジットカードとして利用する」ことが条件で、「ビュー・エクスプレス特約」への同意が必要になる(「ビュー・エクスプレス特約」の手続きに際し、ビューカードからエクスプレス予約会員の年会費として1,100円が決済される)。大人の休日倶楽部カード、ルミネカード、ビックカメラSuicaカード、JALカードSuicaなどTypeIIでない提携カードでも利用できる。ビューカードにおけるポイントの還元率は、一般の加盟店と同率になり、ビックカメラSuicaカードは「JRE POINT」と「ビックポイント」、JALカードSuicaは「JALマイレージバンク」、その他のビューカードは「JRE POINT」の付与対象になる。
「ビュー・エクスプレス特約」の手続き完了後、JR東海より「EX-ICカード」(2021年3月5日以前は「エクスプレス予約会員証」)が送付され「EX-ICカード」の到着後に利用登録を行うことでエクスプレス予約のすべてのサービスが利用できるようになる。なおかつて発行されていた「エクスプレス予約会員証」には会員番号の記載はなく、会員番号はモバイルSuicaより利用登録した際の表示される画面で確認しておく必要がある。忘れた場合、携帯電話のエクスプレス予約のログイン画面から問い合わせることで会員番号が表示される。
基本的にはEX-ICサービスでの利用が前提ではあるが、予約の際に画面上で所定の操作を行うことでe特急券などきっぷでの購入も可能。また同行者用にモバイルSuica以外の交通系ICカードを登録し、乗車することもできる。
なお、モバイルSuica経由のEX-ICサービスについては、上記のほかに「JR東海エクスプレス・カード」、またはプラスEXサービスに登録したクレジットカードをモバイルSuicaに登録して利用する方法もある。こちらであれば、TypeIIカードやVIEWマークのない一般のクレジットカードを登録している場合でもモバイルSuica経由でのEX-ICサービスの利用が可能となる。2021年3月5日以前は「J-WESTカード(エクスプレス)」はモバイルSuicaでのエクスプレス予約の追加登録・利用ができなかったが、2021年3月6日以降はエクスプレス予約内のICカード情報からモバイルSuicaのカード番号を登録する形で利用が可能となった。
東海道・山陽新幹線ののぞみ号7号車を、ビジネス利用向けの座席「S Work席」[27]としてエクスプレス予約会員とスマートEX会員向けに販売している。予約は片道、大人一人に限られる。金額は普通車指定席と同額。B席をパーティションとドリンクホルダーにしてパーソナルスペースを広くした「S WorkPシート」に関しては別途追加料金が必要となる。当初はe特急券や早特商品では取り扱わなかったが、2024年5月22日乗車分(2024年4月22日発売開始)からは駅の切符売り場及びe5489でも購入できるようになるのと同時に早特商品等でも対象になる[28]。
特急券と乗車券をセットで早期に予約することを条件として、前述のe特急券よりも通常よりも割引率を高めた商品が設定されている。
2009年8月28日発売分までは都区内・市内などの在来線ゾーンも乗車可能であったが、2009年8月29日以降発売分からは都区内・市内などの在来線ゾーンには乗車できなくなった。このため、たとえば新宿 - 東京 - 小倉 - 折尾の場合は、新宿 - 東京と小倉 - 折尾の部分の普通運賃が別途必要となる。また、乗り遅れた場合は後続列車の普通車自由席を利用できないため、改めて特急料金などを支払わなければならない。また2017年9月2日発売分以降は2人以上での利用も可能になる一方で、年末年始やお盆、ゴールデンウィークなどの多客期に、年間30日程度の設定除外日が設けられることとなった(エクスプレス予約、スマートEXとも・除外日は年度によって異なる)。学生割引・ジパング倶楽部は利用できないが、後述する早特商品の方が安い場合がある。
乗車日の3日前までの発売となる長距離利用タイプの商品。2009年8月29日から発売開始。2017年8月までは利用者本人のみを対象とする「EX-IC早特(タイプA)」という商品名であったが、同年9月2日発売分からは商品名も「EX早特」に改称され、平日と土休日で別価格となった。その後、2023年9月16日発売分からは「EX早特3」に改称されると共に、乗車日の7日前までの発売となる「EX早特7」が新規設定された。
乗車日の21日前までの発売となる商品。2015年5月7日に「EX-IC早特タイプ21」として発売開始。設定当初は期間限定での設定であったが、2017年9月2日に「EX早特21」に改称。
2021年6月1日 - 2021年7月22日の乗車分及び2022年6月25日以降は、終日の「のぞみ」に利用可能な「EX早特21ワイド」として発売されている。
乗車日の28日前までの発売となる商品。2023年9月30日から発売開始。予約後の変更はできない。
乗車日の3日前までの発売となる商品。2009年8月29日から「IC早得(タイプB)」として普通車・グリーン車共に利用可能な商品として発売が開始された。その後、2017年9月2日発売分以降からは「EXグリーン早特」として普通車の利用が不可となり、さらに、2022年6月25日からは「EXグリーン早特ワイド」として、グリーン車限定のまま「のぞみ」の利用時間帯に制限が無くなった。2023年9月16日発売分から現在の商品名に再度改称されている。
複数名利用を条件に乗車日の3日前まで発売される商品。2013年12月7日乗車分より「EX いっしょにお出かけ早特」という名称で期間限定により発売が開始された。きっぷ利用の商品であったが、特定都区市内駅の利用はできず、払戻手数料は受取前後にかかわらず320円(発車時刻前に限る)と、商品の利用条件がIC早特に酷似している。また、「EXお出かけ早特」の事実上の後継商品であったが、1人での利用が不可となったほか、東海道新幹線内完結区間の設定はとりやめられていた。その後、2015年5月9日乗車分から「EXファミリー早特」に変更すると共に東京・品川 - 名古屋・新大阪間の設定が復活したのち、2016年4月2日乗車分から「のぞみ」利用に限定。2017年9月2日乗車分から「のぞみEXファミリー早特」への改称と併せて通年利用可能な商品となり、2023年9月16日発売分から現在の商品名で発売されている。
「EXのぞみファミリー早特3」のこだま版で複数名利用を条件に乗車日の3日前まで発売される。2015年12月8日乗車分より「一緒に☆こだま早特」と言う商品名で発売を開始。 2017年9月2日乗車分より「こだまEXファミリー早特」と改称した後、2023年9月16日発売分より現在の商品名へと再度改称されている。
2009年8月29日から「IC早得(タイプC)」として発売が開始された、乗車日の3日前までの発売となる商品。東海道新幹線内のこだま号限定グリーン車限定となるが、隣接区間など一部区間を除く短・中距離利用は通常のe特急料金に少額を上乗せした額で、また長距離利用は大幅に割引した料金で利用することができる。
2014年6月17日からは、東海道新幹線開業50周年記念商品として「こだま☆楽旅IC早特」に改称したうえで価格を変更したのち、2017年9月2日以降は「EXこだまグリーン早特」に再度改称され複数名でも利用可能になった。2023年9月16日発売分からは条件は変更せず、現在の商品名で発売されている。
乗車日の6日前から1日前まで発売される自由席利用の商品。2024年3月16日乗車分から発売開始。「新幹線回数券(普通車自由席用)」の発売終了に伴い、代替として発売される。
乗車日の3日前までに予約し、かつ特急券と乗車券をセットで購入することを条件に、前述のe特急券よりもさらに安く乗車できた。利用できたのは以下の列車。
値段はJR東海やJR西日本の企画商品(「ひかり早特きっぷ」)などと同等かそれ以下に低く、グリーン車では通常の普通車指定席価格に数百円から1,000円程度の上乗せで乗車できる価格設定のものが主となっている。また早朝6時台の東海道新幹線「のぞみ」におけるエクスプレス早特では、通常の切符の普通車指定席料金よりもさらに安い値段でグリーン車が利用できる場合がある(東京 - 新大阪間などでは通常期で50円、繁忙期では250円安くなる)。また年末年始やお盆、ゴールデンウィークなどの多客期でも利用できるほか、予約の変更が何度でも(「山陽新幹線2枚きっぷ」も同様)可能であるなどの特典も付与されている。
EX-IC早特のサービス開始にともない、2009年8月28日発売分(最大で2009年9月28日乗車分まで)をもって終了した[30]。従来はカード会員以外の者(家族・友人などが会員と同行する場合)でもきっぷに引き換えることにより「エクスプレス早特」による割引制度を受けることができたが、サービス終了以後はカード会員しか割引を受けられなくなった。「早特」の適用範囲拡大にしたものの、1名のみ適用となったほか、特定都区市内制度が廃止された。
早朝時間帯の「のぞみ」利用促進のため、2007年7月6日から同年10月31日乗車分までの期間限定で発売された。乗車日の5日前までに予約し、かつ特急券と乗車券をセットで購入することを条件に、通常の「エクスプレス早特」よりもさらに安く利用できるものであった。利用できる列車が「エクスプレス早特」よりさらに限られる反面、割引率が高く設定されていた。
なお、新大阪・新神戸発のみで東京側からの設定はない。利用可能列車のうち、新大阪6:25発「のぞみ104号」は2007年7月1日のダイヤ改正で増発された。
期間限定で設定されるきっぷ商品。おもに春季と、秋季から年末年始にかけての行楽期を中心に発売されている。利用条件は後述の旧「エクスプレス早特」と同じで、土・日・祝乗車分に限り、条件を満たす切符を購入すれば通常のe特急券より安くなる(例:東京 - 新大阪間普通車指定席片道13,200円→13,100円)。設定当初(平成21年10月31日 - 平成22年1月11日)の普通車指定席用は通常のe特急券よりも300円安く設定されていた(東京 - 新大阪間普通車指定席片道12,900円)が、平成24年現在では当初よりも全区間200円高く設定されている。このため新大阪・新神戸 - 小倉・博多間は旧「エクスプレス早特」と前回は同額であったが今回はそれより高くなった(さらに、この区間はグリーン車用も前回より200円高く設定)。ただし、行楽期のグリーン車の利用促進も兼ねた商品という位置づけで販売されているため、グリーン車用は割引率が大きく(例:東京 - 新大阪間グリーン席片道14,500円、通常の切符と比較して4,190円の割引)、販売予定席数を超えていない限り、EX-IC早特料金(グリーン車用)に数百円程度の上乗せで「のぞみ」を含むすべての列車のグリーン車が利用できる設定となっている。
前述の通り、帰省や観光旅行などでの利用促進を目的として発売される商品であるため、ビジネスユースが中心となる平日利用分は適用外とされているものの、静岡・浜松 - 京阪神区間が新たに設定されたことと、東海道新幹線区間においても全日「のぞみ」が利用できるため、割引額が少なくなる代わりに利用区間や列車の選択肢の幅が大きく広がったところが従来のエクスプレス早特とは異なる。また前述の「EX-IC早特」と異なりきっぷ商品であるため、会員以外の利用も可能である。ただし、前述のEX-IC早特同様、乗り遅れた場合は特急券・グリーン券がすべて無効となり、後続列車の普通車自由席に乗車することはできない点に留意する必要がある。
2013年秋季以降、前述の「EXいっしょにお出かけ早特」に変更される形で廃止された。
2006年度から開始した、エクスプレス予約を利用した乗車で区間によりポイントが加算され、一定のポイントがたまると普通車指定席の料金でグリーン車が利用できるサービス。航空機のマイレージサービスのように特典航空券サービスやアップグレードサービスなどを自由に選択できるものではなく、アップグレードサービスのみであり、普通車指定席分の料金を別途支払う必要がある。乗車以外のショッピングや支払などにともなうカードポイントをアップグレードサービス用ポイントに移行できない点も航空会社のマイレージプログラムと異なる。なお、旧プラスEX会員、一部の法人用カードは本プログラムの対象外となる。
具体的には、東京 - 新大阪間を乗車すると列車種別に関わらず90ポイントが付与される。蓄積ポイントが1,000ポイントに達すると「のぞみ」「みずほ」のグリーン車、800ポイントで「ひかり」「さくら」のグリーン車、600ポイントで「こだま」「つばめ」のグリーン車へのアップグレードが可能である。乗車区間の長短によらず、列車種別のみで決まるため、より長距離移動の場合に利用した方が“お得感”がある。ただし、このサービスで利用できる座席数は限られているため、空席があったとしても利用できない場合もある。
また、ポイントの有効期間は最長でも1年6か月(ポイントの有効期間は当初、ポイント取得翌年2月末日の23時までとなっていたが、2007年の取得分から翌年6月末日の23時までに延長された)であり、期限までに使用しないと失効する。このため、実質的には関東 - 関西間の移動の場合、年間6往復以上利用する会員のための特典となっている。
会員規約で「e特急券を発券したエクスプレス予約会員以外の使用を禁止していない(受取は会員本人)」ため、ポイント取得への早道として会員自身以外の家族・知人・同行者などのe特急券を購入・提供し、任意の移動区間に対して決められたポイント数×人数分のポイントを使用したカードの所持者が取得する方法がある[注 9]。また、小児料金のe特急券(大人の半額)を購入した場合も大人と同じポイントが得られるため、たとえば親1人が小学生の子ども2人連れでe特急券を購入すると、大人2人分相当の出費で3倍(3人分)のポイントを得ることができる。
なお2008年3月1日の乗車分から、利用区間ごとのグリーンプログラムの加算ポイントが減点された(例:東京 - 新大阪での獲得ポイントは現在90ポイントだが、変更前は100ポイント)。
九州新幹線関連の3列車(2022年6月24日までは山陽新幹線区間(新大阪 - 博多)のみの利用に限られていた)については、2012年7月21日のエクスプレス予約取扱開始から、2022年6月24日まではポイント加算のみグリーンプログラムの対象になっていた(当該3列車のグリーン車への、蓄積ポイントによる「アップグレード」は2022年6月25日から対応)[8]。
後述するポイントサービスの開始に伴い、2023年12月31日乗車分をもってポイント加算を終了し、2024年6月30日の23時30分をもって利用を終了する予定[31]。
前述のグリーンプログラムの後継として、2023年10月1日から設定されるポイントプログラム[31]。
東海道新幹線(東京 - 新大阪)の乗車分には「EXポイント」、山陽新幹線(新大阪 - 博多)の乗車分には「WESTERポイント」、九州新幹線(博多 - 鹿児島中央)の乗車分には「JRキューポ」が付与される。ただし「スマートEX」海外向けサービス会員や「e5489」コーポレートサービス会員、「エクスプレス予約」の一部法人会員などの一部会員は付与の対象外となる。
カードの入会申込書や駅構内のポスターなどの各種広告媒体では、「東海道・山陽新幹線の会員制ネット予約。 エクスプレスE予約」(座席マークの中にE)というロゴが長年使われてきたが、EX-ICサービスの導入に合わせて「EXPRESS予約(「EX」を大きく強調して上に配置)」という新しいロゴを導入し、公式サイト・広告媒体や駅構内などの案内表示が順次新ロゴに変更された。
スマートEXは、JR東海・JR西日本・JR九州が運営するWeb会員制予約サービス・乗車サービスで、2017年9月30日からサービスを開始した[2][3][4]。訪日外国人向けに一部の仕様が異なるサービスが提供されている[32]。
スマートEXの取り扱い商品は「スマートEXサービス」「スマートEXサービス(往復割引)」の2種があるが、いずれも「スマートEXウェブサイト」から予約手続きを行う[2][4]。
エクスプレス予約では会員登録にあたり、決済用のクレジットカードとして「JR東海エクスプレス・カード」「J-WESTカード(エクスプレス)」「JQ CARD エクスプレス」といったJR東海・JR西日本・JR九州の指定のクレジットカードを用意する必要があるが、スマートEXではVisa・MasterCard・JCB・American Express・Diners Clubのいずれかの国際ブランドを持つクレジットカードを所持していれば会員登録が可能となっている。デビットカードに関してはカードごとに使用可否が異なる。乗車用の専用ICカードは発行されないが、本サービスに対し、Suica・TOICA・ICOCAなどの交通系ICカード全国相互利用サービス対応乗車カードを登録する(最大6名分)ことで、EX-IC同様にそれらのカードにて改札へのタッチが可能になる[注 10]。
きっぷを受け取って乗車する場合、EXサービス対応の指定券発券機に受取コード(QRコードをかざすか16桁の番号を入力する)とパスワード入力できっぷを発券できる[33]。また、これらの仕様のためEX予約、プラスEXに登録されているクレジットカードは利用できない。
エクスプレス予約会員のような年会費が発生しない代わりに、割引額は少なく設定されている。自由席の割引はない。例として、東京駅 - 新大阪駅間で「のぞみ」を利用した場合、
と、販売価格に差が生じる。また本サービスの利用は、一部の交通系ICカードで設定されているポイントプログラムの対象外。
新幹線と在来線の乗り継ぎによる運賃の取り扱いはEX-ICサービスに準じ、特定都区市内制度は適用されない。また、エクスプレス予約用早得商品も一部設定除外日[34](ゴールデンウィーク・お盆・年末年始の一定期間)を除いてスマートEXにも設定されるが、設定除外日の範囲がエクスプレス予約より多い。
新幹線の特急料金の割引や、各カード(JR東海エクスプレス・カード、J-WESTカード(エクスプレス)、JQ CARD エクスプレス)の会員特典のほかに、エクスプレス予約の会員向けに以下のような会員特典が用意されている。特典を受ける際には、発売箇所にて「ご利用票」か「ご利用票兼領収書」を提示する必要がある。
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