Remove ads
ウィキペディアから
国鉄C20形コンテナ(こくてつC20がたコンテナ)は、日本国有鉄道(国鉄)が、1971年(昭和46年)から1980年(昭和55年)までに製造した、鉄道輸送用12 ft長5t積み有蓋コンテナである。
日本におけるコンテナ列車創成期から使用された5000形以来の11ftコンテナの規格を改め、ISO規格を採り入れて大型化した5t積み12ft長の2種コンテナとして1970年(昭和45年)にC94形が試作された。翌1971年にC94形の量産形式として誕生したのがC20形である。現在でもこのコンテナの規格(12ft)は受け継がれており、多くの功績を残した画期的なコンテナである。
本形式を5個搭載するためのコンテナ貨車としてコキ50000系が製造されている。コンテナ自体が大型化されたため、11ftコンテナ5個積みであったそれまでのコキ5500形やコキ10000系では車長が短く積載間隔も短いため、従来コンテナのように詰めて搭載することができないので、積載スペースを左右に一つずつ余分に空けた1両2個積みが行われていたが非効率なため、後に積載間隔を拡げた本形式4個積みへ改造されている。
製造時期により3グループがある。
そのほかに、これら大量の本形式の一部には以下のような特別の仕様や、レンタル用途として使われていた固体も少数ながらも存在していた。
構体は全溶接構造で、外板には1.2 mm厚のコルゲート鋼板を使用している。内部には内張りとして5 mm厚のラワン合板が張られている。屋根は1.2 mm厚の耐候性鋼板で、内張りは省略され、特殊断熱塗料が天井に塗布されている。床は100×50 mm角鋼管を長手方向に並べて溶接したもので、パレットローダー用のレールがある。荷役扉は、妻面の一方にのみ設けられており、鋼製の枠内にコルゲート鋼板を溶接した構造である。外法寸法は高さ2,350 mm、幅2,438 mm、長さ3,658 mm、自重1.1 t。内容積は17.0 m3。最大積載量は5 tである。
試作形式のC94形では、上下隅にツイストロック式の金具が設置されていたが、本形式では採用を見送った。
従来から荷主より根強い要望のあった改善点として、C21形と共に荷役の効率化のために、従来から片妻壁側の積み込み口に加えて、あらたに片側面にも扉を設けた「L字二方開き」のC30形へ、1983年(昭和57年)に数百個が改造された。また、同時期にC31形が新造され、以降の国鉄コンテナは二方開き構造が標準となった。
50000番台は、JR貨物が1987年(昭和62年)から1988年(昭和63年)に簡易通風コンテナへ改造したグループである。数百個改造された。本形式のみならず、C21形からも改造が行われ、同じく50000番台を名乗る。
北海道支社と九州支社で運用されていた。支社ごとに改造内容が異なり、番号付与は改造順で行われていたため、それぞれの仕様が混在している。
50500番台は、JR貨物が1987年(昭和62年)から1988年(昭和63年)に無蓋コンテナへ改造したグループである。九州支社で運用され、常備駅は福岡貨物ターミナル駅だった。その後、前述の簡易通風仕様の50000番台が多数改造されて50500番台に到達してしまい、個体番号のみで本番台との区別が難しくなってしまった。 屋根を撤去して、上部から荷物を積載できるように無蓋化された。そのため、本体の上に別のコンテナを積み重ねることができず、赤字で「積み重ね禁止」の注意書きが側面上部にある。 個体番号や常備駅を示す「福岡貨物ターミナル駅常備」などの表記類は、新たに本体へ取り付けられた鉄板に白色で書かれた。 塗装は、青22号「コンテナブルー」をベースに、側面上部に黄色の線があり、その下に同色のピンストライプがある。
なお、いくつかの個体は、貨車の台車枠輸送用に再改造された。積載した台車枠がはみ出るまでに、本体の半分以上を切断し、全体を黄色に塗装された。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.