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2シリーズ(英語名: 2 Series、ドイツ語名: 2er)は、ドイツの自動車メーカー・BMWが製造・販売する乗用車である。
2ドアクーペ、2ドアカブリオレ、4ドアクーペ(グランクーペ)、5ドアセミトールワゴン(アクティブツアラー)、5ドアミニバン(グランツアラー)の、計5つのボディタイプが存在する。全てのモデルが、Cセグメントに属する。
駆動方式は、ボディタイプによって異なる。2ドアモデルは、縦置きエンジン・後輪駆動(FR)ベースで、4ドアおよび5ドアモデルは、横置きエンジン・前輪駆動(FF)ベースとなる。
2024年現在、クーペ(G42/G87)、グランクーペ(F44)、アクティブツアラー(U06)の3タイプが販売されている。カブリオレ(F23)およびグランツアラー(F46)は、一代限りで生産を終了しており、直接的な後継車も存在しない。
なお、2ドアクーペの高性能モデル「M2」についても、本稿で述べる。
BMW・2シリーズ クーペ(初代) F22/F87 | |
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F22 | |
F87 | |
F87 | |
概要 | |
製造国 | ドイツ ライプツィヒ |
販売期間 | 2014年 - 2023年 |
ボディ | |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 2ドアクーペ |
駆動方式 | FR |
パワートレイン | |
エンジン |
1.5L 直列3気筒 2.0L 直列4気筒 3.0L 直列6気筒 2.0L 直列4気筒ディーゼル |
変速機 |
6速MT 8速AT 7速DCT |
車両寸法 | |
ホイールベース |
2,690mm(F22) 2,695mm(F87) |
全長 |
4,440mm(F22) 4,475mm(F87) |
全幅 |
1,775mm(F22) 1,855mm(F87) |
全高 |
1,420mm(F22) 1,410mm(F87) |
車両重量 | 1,450 - 1,620kg |
系譜 | |
先代 | BMW・E82/E88 |
2013年10月25日、1シリーズクーペ(E82)の後継モデルとして、本国で発表された[1]。2代目・1シリーズ(F20)をベースとする。
エクステリアは、キドニーグリルをはじめ、丸型4灯ヘッドライト、L字型テールライト、水平基調に配置された大型エアインテークが特徴的である。ショートオーバーハング、ロングホイールベース、ロングエンジンフードは、先代から継承されている。
インテリアは、複数のラインやサーフェスを重ね、空間を分割するレイヤリングという手法を用いることで、空間の広がりを強調した。センターコンソールは、ドライバー側に角度がつけられ、全ての重要な操作系が、手の届く範囲に配置されている。
ダッシュボードには、8インチの高解像度ワイド・コントロール・ディスプレイ、iDriveナビゲーションシステム、タッチパッド付きiDriveコントローラを装備する。加えて、ボタン操作一つで、フロント・シートが自動的に前方へスライドする「コンフォート・エントリー機能」により、後席への乗り降りを容易に行える。
セグメント唯一の後輪駆動コンセプトや、約50:50の前後重量配分により、ハンドリング性能を高めている。先代との比較において、リアのレッグ・ルームが21mm拡大され、後席の居住性が向上した。また、トランクルーム容量は20ℓ拡大し、390ℓとなった。
パワートレインは、2.0L 直列4気筒DOHCガソリンエンジン「220i」、3.0L 直列6気筒DOHCガソリンエンジン「M235i」、2.0L 直列4気筒DOHCディーゼルエンジン「218d」「220d」「225d」が用意される。トランスミッションは、6速MTおよび8速ATが組み合わされる。「BMW EfficientDynamics」の設計思想に基づき、アイドリングストップ機構や、コースティング機能(ECO PROモード)を装備している。
歩行者検知機能付き「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、車線の逸脱をドライバーに警告する「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」、衝突の危険性が高まった際に警告を発する「前車接近警告機能」といった先進運転支援システムも充実させた。さらに、車載の通信モジュールを利用し、乗員の安全と車両の状態を見守る「BMW SOSコール」および「BMWテレサービス」も装備している。
デザイン・ラインは、「Standard」をベースに、「Sport」「Modern」「M Sport」からなる、3種類のオプション・パッケージが設定される。
2014年12月、本国において、エントリー・モデルとなる「218i」が追加された。1.5L 直列3気筒DOHCガソリンエンジンを搭載するが、日本には正規輸入されていない。
2016年1月、デトロイトモーターショーにて、高性能モデル「M2」(F87)が披露された[2]。エンジンは「M235i」と同型式ながら、「M4」とクランクシャフトのメインベアリング、スパークプラグなどのコンポーネントを共有しつつ、M2用に最適化されたトップリングを組み込んだピストンなどを採用した。最高出力は、370PS/465Nmを発揮する。オーバーブースト時には、500Nmまで引き上げ可能としている。6速MTまたは7速DCTが組み合わされる。通常モデルに比べ、全幅を80mm拡大し、ワイドトレッド化を図っている。
2016年12月9日、M2が「2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー」エモーショナル部門賞を受賞した[3]。
2017年、後期型(LCI)が発表された。エクステリアは、新世代のヘキサゴナル・デザインのアダプティブLEDヘッドライト、より幅広なキドニーグリル、大型化したエアインテーク、L字型LEDテールライトを採用した。インテリアは、ハイグロス・ブラックを使用した新しいセンターコンソールや、新作のインストゥルメントパネルを採用したほか、インテリアトリムには、上質なクローム加飾が追加された。使用する素材も高品質なものへ変更し、全体の質感も向上させている。ワイド・コントロール・ディスプレイには、タッチ・パネル機能が追加され、操作性と利便性を向上させた。また、HDDナビゲーション・システムのメニュー画面も改良された。
2014年2月26日、発売が開始された[4]。グレードは、2.0L 直列4気筒ターボエンジンを搭載する「220i」と、3.0L 直列6気筒ターボエンジンを搭載する「M235i」の2種類がラインアップされる[5]。前者は、「Sport」および「M Sport」のデザイン・ラインが用意され、右ハンドル・8速スポーツATのみの設定となる。後者は、BMW M社の高い技術に基づいたスポーティなチューニングを施し、専用デザインを採用した、M Performance Automobilesモデルとなる。右ハンドルのみの設定で、6速MTまたは8速スポーツATが選択可能である。
2016年1月12日、高性能モデル「M2」の予約受付を開始した[6]。納車開始は、2016年5月以降となる。3.0L 直列6気筒ターボエンジンを搭載し、7速M DCTを組み合わせる。右ハンドルのみの設定となる。
同年9月1日、新グレード「M240i」が追加導入された[7]。従来のM235iに搭載されていた3.0L 直列6気筒ターボをN55型からB58型に換装し、最大出力を14PS、最大トルクを50Nm向上させたうえで、モデル名を改称した[8]。
同年10月25日、「M2」に、シフトダウン時に自動的に回転数を上げ、スムーズなシフトチェンジを可能にする6速MTを追加した[9]。
同年11月30日、仕様変更[10]。「220i」に搭載される、2.0L 直列4気筒ターボエンジンが、新世代モジュラー・エンジンに換装された。グレード構成や、車両本体価格に変更はない。
2017年8月29日、マイナーチェンジし、後期型(LCI)となった[11]。内外装のデザインが刷新されたほか、アドバンスド・パーキング・サポート・パッケージと、運転席と助手席のフロント・シート・ヒーティングが標準装備となった。 一部モデルには、BMWコネクテッド・ドライブ、7スピーカー搭載のHiFiサウンド・システムが標準装備となった。
2018年5月22日、特別仕様車「M2 Edition Black Shadow」を発表した[12]。100台限定で受注を開始し、同年7月以降の納車とした。ブラックサファイアのボディカラーに、黒で統一したM Performanceパーツが装着される。専用のエキゾーストパイプ(ブラッククローム)や、Yスポーク・スタイリング763M(ブラック塗装)のホイールが装備される。
同年8月23日、新グレード「M2 Competition」を発表、同日から販売を開始した[13]。
2020年4月6日、特別仕様車「M2 CS」を、日本全国60台限定で導入すると発表した[14]。BMW Japanが発表した時点で、既に完売となっており、プレスリリースでも、その旨が記載されている。
同年4月23日、特別仕様車「M2 EDITION DESINGED by FUTURA 2000」を、世界限定500台(日本限定10台)で販売すると発表した[15]。現代アーティスト・FUTURA 2000とコラボレーションした限定車である。
F22(2014年 - 2022年)/ F87(2016年 - 2023年) | |||||||
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グレード | 型式 | 排気量(cc) | エンジン | 最高出力(PS/rpm) | 最大トルク(kgm/rpm) | 変速機 | 駆動方式 |
220i (2014年 - 2016年) | N20B20B | 1,997 | 直列4気筒DOHCターボ | 184/5,000 | 27.5/1,250-4,500 | 8速AT | 後輪駆動 |
220i (2016年 - 2022年) | B48B20A | 1,998 | 27.5/1,350-4,600 | ||||
M235i (2014年 - 2016年) | N55B30A | 2,979 | 直列6気筒DOHCターボ | 326/5,800 | 45.9/1,300-4,500 | 8速AT 6速MT | |
M240i (2016年 - 2022年) | B58B30A | 2,977 | 340/5,500 | 51.0/1,520-4,500 | |||
M2 (2016年 - 2018年) | N55B30A | 2,979 | 370/6,500 | 47.4/1,400-5,560 | 7速DCT 6速MT | ||
M2 Competition (2018年 - 2023年) | S55B30A | 2,979 | 直列6気筒DOHCツインターボ | 410/6,250 | 56.1/2,350-5,230 |
2021年7月7日、フルモデルチェンジ[16]。7代目・3シリーズ(G20)および、2代目・4シリーズ(G22)と、車体構造の多くを共用しており、セグメント唯一の後輪駆動コンセプトや、約50:50の理想的な前後重量配分を維持している。
エクステリアは、長いエンジンフード、短いオーバーハング、Cピラーのホフマイスターキンクなど、往年のBMWコンパクト・クーペ特有のフォルムが見て取れる。電動式のエア・フラップが垂直に配置された、一体形成のキドニー・グリル、六角形の下部フロント・エプロン・インテーク、02シリーズの伝説的モデルに倣った、丸形のLEDヘッドライトも特徴的である。ヘッドライトの下端部に組み込まれる、デイライトは、ターンインジケーターも兼ねている。
インテリアは、10.25インチのコントロールディスプレイと、12.3インチのフルデジタルメーターパネルからなる「BMWライブ・コックピット」を装備する。照明操作パネルは、従来のダイヤル式からスイッチ式に改められたほか、新デザインのシフトレバーを採用した。さらに、歴代初となる電動式パーキングブレーキが搭載されている。ドアのアームレスト上部にある、台形のアクセント面は、アンビエント・ライトと組み合わせると、その多孔質表面が、バックライトで照らされる。
車両のキーを持たずとも、対応のスマートフォン、スマートウォッチを携行していれば、車両に近づくだけでロック解除、エンジン始動を可能にする「BMWデジタル・キー・プラス」や、AI技術を活用し、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能となる「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」を、新たに装備している。
パワートレインは、G20と共通となる2.0L 直列4気筒DOHCガソリンエンジン「220i」、3.0L 直列6気筒DOHCガソリンエンジン「M240i」が用意される。トランスミッションは、6速MTのほか、8速ATが組み合わされる。
ボディは、先代よりも軽量化を行いつつ、サスペンション取付部やアンダー・フレームを強化するとともに、高剛性ボディを採用した。これにより、ロール剛性の強化のみならず、衝突時の安全性能も向上させた。また、アルミニウム材をボンネットだけではなくエンジン・キャリアやその接続部に用いることで、ボディ剛性の強化と軽量化を同時に実現した。
先進運転支援システム(ADAS)は、高性能カメラ&レーダーと、高性能プロセッサを駆使する、新世代の「ドライビング・アシスト」を装備する。新たに、レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、クロス・トラフィック・ウォーニング、パーキング・アシスタント、リバース・アシスト機能などが追加されている。
2022年10月12日、欧州市場にて、高性能モデル「M2」(G87)が発表された[17]。エクステリアは、大きく左右に張り出した、四角型基調のエア・インテーク、横バーを採用した、フレームレスのキドニー・グリル、横方向にワイドにした、フロント・ホイール・ハウスなど、通常モデルとの差別化が図られている。パワートレインは、M3・M4と同様に、3.0L 直列6気筒DOHCツインターボエンジンが搭載されるが、後輪駆動であるために、最高出力は、四輪駆動のそれらより若干抑えられている。「Mパフォーマンスパーツ」も設定される[18]。
2022年2月25日、正式発売された[19]。グレードは、2.0L 直列4気筒ターボエンジンを搭載する「220i」と、3.0L 直列6気筒ターボエンジンを搭載する「M240i xDrive」の2種類がラインアップされる[20]。「220i」は、8速ATの「Standard」および8速スポーツATの「M Sport」が用意される。「M240i」は、8速スポーツATが組み合わされる。
Mパフォーマンス・モデルに位置付けられる「M240i xDrive」は唯一の四輪駆動モデルであり、セリウム・グレーのサイドミラーやリア・スポイラーを装備することで空力特性の向上を図った。さらに、通常モデルから、フロント下部とリアサスペンション取付部に補強を施すことでねじり剛性を高めている。
同年7月、仕様変更。同時期にフェイスリフトしたG20 LCIに合わせ、内装を中心に小変更が施された。12.3インチのメーターパネルと、14.9インチのコントロールディスプレイを一体化させた「BMWカーブド・ディスプレイ」を装備したほか、オペレーティングシステムも、最新のものにアップデートされた。また、従来のシフトレバーに代わり、新たにトグルスイッチ式のセレクトレバーが採用されるとともに、パドルシフトが全モデルに装備された。併せて、エントリーモデルの「220i」が廃止され、通常モデルは「220i M Sport」に集約された。
2023年2月27日、高性能モデル「M2」が正式発売された[21]。日本仕様は、右ハンドルのみで、6速MTと8速ATの二本立てとなる。
2024年10月29日、仕様変更[22][23]。ステアリングホイールやエアコンの吹き出し口のデザインが一新された。「220i M Sport」は、キドニー・グリルのフレームを、ハイ・グロス・クロームからパールセント・クロームに変更した。「M240i xDrive」は、グリル、ドアミラー、フロント・バンパー、リア・スポイラー、ホイール等にあったセリウム・グレーのエレメントを廃止し、ブラックに変更したほか、ヘッドライト内の光輝部をブラックアウトした。さらに、両モデル共通で、サイド・ロッカー・パネルおよびリア・バンパー・サイド下部をブラックからボディ同色化した。「M2」は、エンジンに改良が施され、最高出力が480PSにアップした。
G42(2022年 - )/ G87(2023年 - ) | |||||||
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グレード | 型式 | 排気量 (cc) |
エンジン | 最高出力 (PS/rpm) |
最大トルク (kgm/rpm) |
変速機 | 駆動方式 |
220i(2022年 - ) | B48B20A | 1,998 | 直列4気筒DOHCターボ | 184/5,000 | 30.6/1,350-4,000 | 8速AT | 後輪駆動 |
M240i xDrive (2022年 ‐ ) | B58B30B | 2,997 | 直列6気筒DOHCターボ | 387/5,800 | 51.0/1,800-5,000 | 四輪駆動 | |
M2(2023年 ‐ 2024年) | S58B30A | 2,992 | 直列6気筒DOHCツインターボ | 460/6,250 | 56.0/2,650-5,870 | 6速MT 8速AT |
後輪駆動 |
M2(2024年 - ) | 480/6,250 | 61.2/2,700-5,620 |
2014年10月、1シリーズカブリオレ(E88)の後継モデルとして、パリモーターショーで披露された。先代同様、電動開閉式ソフトトップを備えた、4人乗りのオープンモデルとなる。
エクステリアは、キドニーグリルをはじめ、丸型4灯ヘッドライト、L字型テールライト、水平基調に配置された大型エアインテークが特徴的である。ショートオーバーハング、ロングホイールベース、ロングエンジンフードは先代から継承されている。電動ソフトトップは、走行中でも時速50km/h以下であればボタン操作一つで開閉可能である。また、吸音性に優れたソフトトップを採用し、先代よりも遮音性を大幅に向上させた。
インテリアは、複数のラインやサーフェスを重ね、空間を分割するレイヤリングという手法を用いることで空間の広がりを強調した。センターコンソールは、ドライバー側に角度がつけられ、全ての重要な操作系が、手の届く範囲に配置されている。ダコタ・レザー・シートには、日差しの強い天候でも、シート表面の温度上昇を防ぐ、サン・リフレクティブ・テクノロジーを採用している。
ダッシュボードには、8インチの高解像度ワイドコントロールディスプレイ、iDriveナビゲーション・システム、タッチパッド付きiDriveコントローラを装備する。加えて、ボタン操作一つで、フロント・シートが自動的に前方へスライドする「コンフォート・エントリー機能」により、後席への乗降を容易に行える。
セグメント唯一の後輪駆動コンセプトや、約50:50の前後重量配分により、ハンドリング性能を高めている。先代との比較において、リアのレッグ・ルームが11mm拡大され、後席の居住性が向上した。またトランクルーム容量は30ℓ拡大し、335ℓを確保する。さらに、高さ246mm、幅450mmの大きな開口部を持つ「スルーローディング・システム(可倒式リアシート)」も設定する。
パワートレインは、2.0L 直列4気筒DOHCガソリンエンジン「220i」「228i」、3.0L 直列6気筒DOHCガソリンエンジン「M235i」、2.0L 直列4気筒DOHCディーゼルエンジン「220d」が用意される。トランスミッションは、6速MTおよび8速ATが組み合わされる。「BMW EfficientDynamics」の設計思想に基づき、アイドリングストップ機構や、コースティング機能(ECO PROモード)を装備している。
歩行者検知機能付き「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、車線の逸脱をドライバーに警告する「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」、衝突の危険性が高まった際に警告を発する「前車接近警告機能」といった先進運転支援システムも充実させた。さらに、車載の通信モジュールを利用し、乗員の安全と車両の状態を見守る「BMW SOSコール」および「BMWテレサービス」も装備している。
デザイン・ラインは、「Standard」をベースに、「Sport」「Luxury」「M Sport」からなる、3種類のオプション・パッケージが設定される。
2017年、後期型(LCI)が発表された。エクステリアは、新世代のヘキサゴナル・デザインのアダプティブLEDヘッドライト、より幅広なキドニーグリル、大型化したエアインテーク、L字型LEDテールライトを採用した。インテリアは、ハイグロス・ブラックを使用した新しいセンターコンソールや、新作のインストゥルメントパネルを採用したほか、インテリアトリムには、上質なクローム加飾が追加された。使用する素材も高品質なものへ変更し、全体の質感も向上させている。ワイド・コントロール・ディスプレイには、タッチ・パネル機能が追加され、操作性と利便性を向上させた。また、HDDナビゲーション・システムのメニュー画面も改良された。
2015年3月25日、発表された[24]。グレードは、2.0L 直列4気筒ターボエンジンを搭載する「220i」がラインアップされる。「Sport」「Luxury」「M Sport」のデザイン・ラインが用意され、右ハンドル・8速スポーツATのみの設定となる。
2016年9月1日、仕様変更[25]。「220i」に搭載される、2.0L 直列4気筒ターボエンジンが、新世代モジュラー・エンジンに換装された。グレード構成や、車両本体価格に変更はない。
2017年8月29日、マイナーチェンジし、後期型(LCI)となった[11]。内外装のデザインが刷新されたほか、アドバンスド・パーキング・サポート・パッケージと、運転席と助手席のフロント・シート・ヒーティングが標準装備となった。グレード整理も行われ、「220i Sport」が廃止された。
2019年10月16日、欧州市場で発表された[26]。3代目・1シリーズ(F40)をベースとする。一代限りで販売を終了した、1シリーズセダン(F52)の実質的な後継車である。
プラットフォームは、MINIや2シリーズ アクティブツアラー/グランツアラー等で採用済の「UKL」をさらに昇華させた、新開発の「FAAR」を採用した。
ボディサイズは全長4,526mm、全幅1,800mm、全高1,420mm(いずれもヨーロッパ仕様値)と、日本の一般的な機械式駐車場にも収まる設計となっている[27]。また、4ドア化と前輪駆動の採用によって、後席の足元部分が、F22比で約33mm拡大するとともに、ラゲッジルーム容量も、最大430Lを確保している。
エクステリアは、BMWクーペ・モデルの特徴である、ワイドに伸びた幅広のキドニーグリルをはじめ、シルバーに黒のアクセント・ラインが細長く刻まれたキドニーバーなど、BMW初のデザインが採用された。他のグランクーペと同様、サッシュレスドアを装備する。
インテリアは、6色に変更可能なライトが組み込まれたインテリア・トリムや、5.1インチのメーター・パネル・ディスプレイ及び、8.8インチのコントロール・ディスプレイが装備される。さらに、10.25インチのディスプレイを2つ備えた、BMWライブ・コックピットや、大型化した、BMWヘッドアップ・ディスプレイが、オプションで用意される。加えて、Qi対応の機器を充電できる、ワイヤレス充電機能を標準装備としたほか、「OK, BMW」で起動する、AIを活用した、新開発の「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」もオプション装備する。
パワートレインは、1.5L 直列3気筒DOHCガソリンエンジン「218i」、2.0L 直列4気筒DOHCガソリンエンジン「M235i」、2.0L 直列4気筒DOHCディーゼルエンジン「218d」が用意される。トランスミッションは6速MTのほか、7速DCTや8速ATが用意される。
エンジンコントロールユニットで直接スリップ状況を感知し、ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)を経由することなく、以前より約3倍の速さでその信号を直接エンジンに伝達するタイヤスリップ・コントロール・システム(ARB)を搭載した。これにより、FF特有のアンダー・ステアを大幅に抑制し、より俊敏な走りを実現している。
先進運転支援システム(ADAS)として、新たにレーン・チェンジ・ウォーニング、後部衝突警告機能、クロス・トラフィック・ウォーニング(リア)、スピード・リミット情報表示機能が追加された「ドライビング・アシスト」を装備した。さらに直近に前進した50mの軌跡を記憶し、その軌跡通りに後退する際にステアリング操作を自動で行う「リバース・アシスト」を備えたパーキング・アシストも用意されている。
2019年10月31日、発表された[28]。納車開始は、2020年4月以降となる。グレードは1.5L 直列3気筒エンジンを搭載するFFモデル「218i」「218i Play」「218i M Sport」、2.0L 直列4気筒エンジンを搭載する4WDモデル「M235i xDrive」がラインアップされる。前者は7速DCTを、後者は8速ATを組み合わせる。全車右ハンドルのみの設定となる。
「M235i xDrive」は唯一の四輪駆動モデルであり、新開発の機械式トルセン・リミテッドスリップデフを標準装備する。デザイン面でも、メッシュデザインのキドニーグリルや、専用の台形型デュアルエキゾーストテールパイプといった専用装備に加え、キドニーグリルや、エアインテークトリム、ミラーキャップ等はセリウム・グレーに統一される。
2020年8月27日、クリーンディーゼル車の「218d」が追加導入された[29]。2.0L 直列4気筒ディーゼルエンジンを搭載し、8速ATを組み合わせる。グレードは「Play」および「M Sport」が用意され、右ハンドルのみの設定となる。
2021年6月2日、仕様変更[30]。全モデルにアクティブクルーズコントロール(ACC)、オートマチック・テールゲート・オペレーション、電動フロントシート(運転席&助手席、運転席メモリー機能付)を標準装備とした。加えて、一部のモデルにはドライビング・アシスト、BMW Individualアルミニウム・ライン、イルミネーテッド・ベルリン・インテリア・トリムも標準装備される。
F44(2019年 - ) | |||||||
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グレード | 型式 | 排気量 (cc) | エンジン | 最高出力 (ps/rpm) | 最大トルク (kgm/rpm) | 変速機 | 駆動方式 |
218i (2019年 - ) | B38A15A | 1,498 | 直列3気筒DOHCターボ | 140/4,600 | 22.4/1,480-4,200 | 7速DCT | 前輪駆動 |
218d (2019年 - ) | B47C20B | 1,995 | 直列4気筒DOHCディーゼルターボ | 150/4,000 | 35.7/1,750-2,500 | 8速AT | |
M235i xDrive (2019年 - ) | B48A20E | 1,998 | 直列4気筒DOHCターボ | 306/5,000-6,250 | 45.9/1,750-4,500 | 四輪駆動 |
2012年9月、パリモーターショー'12にて、コンセプトモデルである「コンセプト アクティブ ツアラー」を出品した[31]。1.5L 直列3気筒エンジンで前輪を、電気モーターで後輪を駆動するプラグインハイブリッド仕様で、システム出力は190PSを発生する。これは、のちに「225xe」という形で、市販を結実する礎となった。ボディサイズは、全長4,350×全幅1,834×全高1,560mm、ホイールベース2,670mmであった。
2013年、コンセプトモデル・第二弾となる「コンセプト アクティブ ツアラー アウトドア」を発表した。前年に披露された「コンセプト アクティブ ツアラー」の発展版で、2台の自転車を、車内に積載することが可能など、FFベースであることの利点をアピールするものとなっている[32]。のちに、同年のフランクフルトモーターショー2013や、東京モーターショー2013で展示された。
2014年2月14日、市販モデルが本国で発表され、翌月のジュネーブショーで初披露された[33]。F55/56型MINIと同一の「UKL」プラットフォームを採用する、BMWブランド初のFFモデルとなった。なお、PCDは120ではなく、MINIと同じ112である。
BMWならではのスタイリング・運動性能に、MPVモデルのような広々とした室内空間と高い機能性・快適性を融合した、BMW初の車両コンセプト「スポーツ・アクティビティ・ツアラー(SAT)」を体現した新モデルである。
ボディサイズは、全長4,350mm、全幅1,800mm、全高1,550mmと、日本市場の特性を十分に考慮し、一般的な機械式駐車場にも収まる設計となっている。リアシートは、前後に130mmスライドすることが可能で、40:20:40の分割可倒式バックレストは-1.5度から+28.5度まで3段階に調節できる。収納スペースの容量は、通常468ℓから最大1,510ℓまで拡大でき、スペース下には、180mmのサブトランクを有する(ランフラットタイヤが標準装備のため、パンク修理キットも未設置)。電動開閉式のリアゲートは、リアバンパー下に足をかざしての開閉も可能である。
エクステリアは、やや前傾したキドニーグリルと、特徴的な4灯式丸型のLEDヘッドライト、LEDライトバーが配置された、幅広のL字型テールライトが特徴的である。「セミ・コマンド・シート・ポジション」により、視点の高さと、乗降性の良さを両立している。
インテリアは、ダッシュボードからドアパネルに至るまで、複数の水平ラインやサーフェスを重ね、空間を分割するレイヤリングという手法を用いることで空間の広がりを強調した。センターコンソールは、ドライバー側に角度がつけられ、全ての重要な操作系が手の届く範囲に配置されている。
ダッシュボードには、アクセント・トリム付きの大きなインテリア・トリム・パネルや、クローム・エレメントがあしらわれる。さらに、8インチの高解像度ワイド・コントロール・ディスプレイ、iDriveナビゲーション・システム、タッチ・パッド付きiDriveコントローラを装備する。
パワートレインは、新世代のモジュラー・エンジンを搭載する。1.5L 直列3気筒DOHCガソリンエンジン「218i」、2.0L 直列4気筒DOHCガソリンエンジン「225i」、2.0L 直列4気筒DOHCディーゼルエンジン「218d」が用意される。ターボチャージャーには、高精度ダイレクトインジェクションシステム、無段階可変バルブ・コントロール・システムのバルブトロニック、バリアブル・カムシャフト・コントロール・システムのダブルVANOSを組み合わせた。トランスミッションは6速MTのほか、6速ATと8速ATが用意される。また、新開発のサスペンションシステムと、シングル・ピニオン式電動パワーステアリングを採用するなど、FFベースながらも、ハンドリング性能が重視されている。
デザイン・ラインは「Standard」をベースに、「Luxury」「M Sport」からなる2種類のオプション・パッケージが設定される。さらに、歩行者検知機能付き「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、車線の逸脱をドライバーに警告する「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」、衝突の危険性が高まった際に警告を発する「前車接近警告機能」といった先進運転支援システムも充実させた。アクティブ・クルーズ・コントロール(ACC)や、ヘッドアップ・ディスプレイといった快適装備も、オプションで用意される。
2018年、後期型(LCI)が発表された。エクステリアは、新デザインのキドニーグリル、ヘキサゴナルデザインのLEDヘッドライト、大型のエアインテークを左右に配したフロントバンパーを採用するとともに、エキゾーストテールパイプの径を90mmに拡大した。同時に「M Sport」のデザインも一新された。インテリアは、フロントシートの座面を拡大することで、座り心地を向上させた。
2015-2016日本カー・オブ・ザ・イヤー「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した[34]。
2014年10月1日、発表された(同年12月より発売開始)[35]。グレードは1.5L 直列3気筒エンジンを搭載するFFモデル「218i」、2.0L 直列4気筒エンジンを搭載する4WDモデル「225i xDrive」がラインアップされる。前者は「Standard」「Luxury」「M Sport」のデザイン・ラインが用意され、6速ATを組み合わせる。後者は「M Sport」のみが用意され、8速ATを組み合わせる。全モデル、右ハンドルのみの設定となる。また、日本仕様車は、立体駐車場への入庫を考慮してMスポーツサスペンションや、専用のシャークフィンアンテナを全モデルに標準装備とし、車高を、本国仕様の1,586mmから、36mmダウンの1,550mmとした。
2015年5月20日、クリーンディーゼル搭載車の「218d」が追加導入された[36]。最新のコモンレール・ダイレクト・インジェクション・システムと、可変ジオメトリーターボチャージャーを装備する2.0L 直列4気筒ディーゼルエンジンを搭載し、8速ATを組み合わせる。右ハンドルのみの設定で、「Standard」「Luxury」「M Sport」のデザイン・ラインが用意される。
2016年1月26日、プラグインハイブリッド車の「225xe」が追加導入された[37]。「218i」と同一の1.5L 直列3気筒エンジンと、後輪駆動用の電気モーターが搭載される。専用バッテリーの設置スペースを確保するため、燃料タンク容量が通常の51Lから36Lに削減されている。「Luxury」「M Sport」のデザイン・ラインが用意され、右ハンドル・6速ATのみの設定となる。
同年9月1日、仕様変更[38]。「218d」の「M Sport」に、シフトパドル付きの8速スポーツATを標準装備とした。
2017年1月18日、新グレード「218d xDrive」が追加導入された[39]。既存の「218d」に、四輪駆動システム「xDrive」を組み合わせたモデルである。右ハンドル・8速ATのみの設定で、「Standard」「Luxury」「M Sport」のデザイン・ラインが用意される。
2018年6月28日、マイナーチェンジし、後期型(LCI)となった[40]。内外装のデザインが刷新されたほか、「218i」に搭載されるトランスミッションが、従来の6速ATから7速DCTに換装された。グレード構成も変更され、「225i xDrive」が廃止された。
F45(2014年 - 2022年) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
グレード | 型式 | 排気量(cc) | エンジン | 最高出力(PS/rpm) | 最大トルク(kgm/rpm) | 変速機 | 駆動方式 |
218i (2014年 - 2018年) | B38A15A | 1,498 | 直列3気筒DOHCターボ | 136/4,400 | 22.4/1,250-4,300 | 6速AT | 前輪駆動 |
218i (2018年 - 2022年) | 140/4,600 | 22.4/1,480-4,200 | 7速DCT | ||||
218d (2015年 - 2022年) | B47C20A | 1,995 | 直列4気筒DOHCディーゼルターボ | 150/4,000 | 33.7/1,750-2,750 | 8速AT | |
218d xDrive (2017年 - 2022年) | 四輪駆動 | ||||||
225i xDrive (2014年 - 2018年) | B48A20B | 1,998 | 直列4気筒DOHCターボ | 231/5,000 | 35.6/1,250-4,500 | ||
225xe (2016年 - 2020年) | B38A15A-P160 | 1,498 | 直列3気筒DOHCターボ | 136/4,400 (システムトータル:224) |
22.4/1,250-4,300 (システムトータル:39.3) |
6速AT |
2021年10月6日、欧州市場にて、フルモデルチェンジ[41]。
エクステリアは、八角形をイメージした大型のキドニーグリル、L型のデイライトを備える、アダプティブLEDヘッドライト、水平方向のキャラクターラインが特徴的である。ドアノブの形状は、従来のグリップ式から空力特性に優れたフラッシュ・ハンドルに改められた。
インテリアは、メーターパネルとコントロールディスプレイを一体化させた「BMWカーブド・ディスプレイ」を運転席側に傾けて配置した。従来のシフトレバーと、iDriveコントローラーは廃止され、トグル・スイッチ式のギヤセレクターに置き換わった。また、センターコンソールには、Qi機能を備えたスペースも確保されている。なお、搭載されるiDriveのOSは、ID8から8.5へ、さらに、2024年までにID9に変更されている。
車両のキーを持たずとも、対応のスマートフォン、スマートウォッチを携行していれば、車両に近づくだけでロック解除、エンジン始動を可能にする「BMWデジタル・キー・プラス」や、AI技術を活用し、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能となる「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」を新たに装備している。
ラゲッジ容量は、大人3名乗車時には470ℓ、40:20:40の分割可倒式リアシートを、全て倒すことで、最大1,455ℓにまで拡大することが可能である。リアシートは、前後に130mmスライドできる。電動開閉式のリアゲートはハンズフリーでの開閉も可能である。
パワートレインは、1.5L 直列3気筒DOHCガソリンエンジン「218i」、2.0L 直列4気筒DOHCディーゼルエンジン「218d」が用意される。欧州市場では、48Vマイルド・ハイブリッド・システムを搭載するモデルも用意される。トランスミッションは、6速MTが廃止され、全モデルに7速DCTが組み合わされる。
デザイン・ラインは、「Standard」「Exclusive」「M Sport」の3種類が用意される。「M Sport」には、可変容量ダンパーであるアダプティブMサスペンションが装備され、通常モデル比で車高が15mm低くなる。
先進運転支援システム(ADAS)は、高性能カメラ&レーダーと高性能プロセッサーを駆使する、新世代の「ドライビング・アシスト」を装備する。新たにハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能、レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、クロス・トラフィック・ウォーニング、パーキング・アシスタント、リバース・アシスト機能などが追加されている。
2022年6月14日に発表された[42]。グレードは、1.5L 直列3気筒エンジンを搭載するFFモデル「218i」、2.0L 直列4気筒ディーゼルエンジンを搭載するFFモデル「218d」がラインアップされる。それぞれに「Standard」「Exclusive」「M Sport」のデザイン・ラインが用意される。全モデル、右ハンドル・7速DCTのみの設定となる。
2015年2月11日、本国で発表された。前述のアクティブツアラー(F45)に倣い、F55/56型MINIと同一の「UKL」プラットフォームを採用している。
スポーティな走行性能と広い室内空間、快適性・安全性を備えた、BMW初の車両コンセプト「コンパクト・マルチ・パーパス・ビークル(MPV)」を体現した新モデルである。
ボディサイズは、F45比で全長を210mm、全高を95mm拡大(いずれも日本仕様の場合)し、ホイールベースを110mm延長した。同時に、ルーフとBピラー以降の外板(リアドア含む)を新設計とすることで、さらなる荷室空間の拡大と、3列シート・7人乗りを実現させた。なお、BMWの3列シート車は、X5に次いで2例目となる。
2列目シートは、前後に130mmスライドすることが可能で、40:20:40の分割可倒式バックレストを備える。3列目シートは、レバー操作一つで50:50に分割して、ラゲッジフロア下に収納することが可能である。3列目シートを倒すと、ラゲッジルーム容量は560ℓ、2列目および3列目シートのバックレストを全て倒すと、1,820ℓに拡大する。なお、3列目の設置に伴い、ラゲッジスペース下のサブトランクは用意されない。電動開閉式のリアゲートは装備される。
エクステリアは、やや前傾したキドニーグリルと、特徴的な4灯式丸型のLEDヘッドライト、LEDライトバーが配置された幅広のL字型テールライトが特徴的である。「セミ・コマンド・シート・ポジション」により、視点の高さと、乗降性の良さを両立している。Cd値は、0.28を達成した。
インテリアは、ダッシュボードからドアパネルに至るまで、複数の水平ラインやサーフェスを重ね、空間を分割するレイヤリングという手法を用いることで、空間の広がりを強調した。センターコンソールはドライバー側に角度がつけられ、全ての重要な操作系が手の届く範囲に配置されている。
ダッシュボードには、アクセント・トリム付きの大きなインテリア・トリム・パネルや、クローム・エレメントがあしらわれる。さらに、8インチの高解像度ワイド・コントロール・ディスプレイ、iDriveナビゲーションシステム、タッチパッド付きiDriveコントローラを装備する。
パワートレインは、新世代のモジュラー・エンジンを搭載する。1.5L 直列3気筒DOHCガソリンエンジン「218i」、2.0L 直列4気筒DOHCガソリンエンジン「220i」、2.0L 直列4気筒DOHCディーゼルエンジン「218d」が用意される。ターボチャージャーには、高精度ダイレクト・インジェクション・システム、無段階可変バルブ・コントロール・システムのバルブトロニック、バリアブル・カムシャフト・コントロール・システムのダブルVANOSを組み合わせた。トランスミッションは6速MTのほか、6速ATと8速ATが用意される。また、新開発のサスペンションシステムと、シングル・ピニオン式電動パワーステアリングを採用するなど、FFベースながらもハンドリング性能が重視されている。
デザイン・ラインは「Standard」をベースに、「Sport」「Luxury」「M Sport」からなる3種類のオプションパッケージが設定される。さらに、歩行者検知機能付き「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、車線の逸脱をドライバーに警告する「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」、衝突の危険性が高まった際に警告を発する「前車接近警告機能」といった先進運転支援システムも充実させた。アクティブ・クルーズ・コントロール(ACC)や、ヘッドアップディスプレイといった快適装備も、オプションで用意される。
2018年、後期型(LCI)が発表された。エクステリアは、新デザインのキドニーグリル、ヘキサゴナルデザインのLEDヘッドライト、大型のエアインテークを左右に配したフロントバンパーを採用するとともに、エキゾーストテールパイプの径を90mmに拡大した。同時に「M Sport」のデザインも一新された。インテリアは、フロントシートの座面を拡大することで座り心地を向上させた。
2015-2016日本カー・オブ・ザ・イヤー「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した[34]。
2015年5月26日、発表された(翌月6日より発売開始)[43]。グレードは、1.5L 直列3気筒エンジンを搭載するFFモデル「218i」、2.0L 直列4気筒エンジンを搭載するFFモデル「220i」、2.0L 直列4気筒ディーゼルエンジンを搭載するFFモデル「218d」がラインアップされる。全モデル、右ハンドルのみの設定で、「Luxury」「M Sport」のデザインラインは共通となる。「218i」および「218d」には「Standard」が、「220i」には「Sport」がそれぞれ用意される。「218i」は6速ATを、「218d」および「220i」は8速ATを組み合わせる。
2016年9月1日、仕様変更[38]。「218d」および「220i」の「M Sport」にシフトパドル付きの8速スポーツATを標準装備とした。
2017年1月18日、新グレード「218d xDrive」が追加導入された[39]。既存の「218d」に、四輪駆動システム「xDrive」を組み合わせたモデルである。右ハンドル・8速ATのみの設定で、「Standard」「Luxury」「M Sport」のデザイン・ラインが用意される。
2018年6月28日、マイナーチェンジし、後期型(LCI)となった[40]。内外装のデザインが刷新されたほか、「218i」に搭載されるトランスミッションが、従来の6速ATから7速DCTに換装された。グレード構成も変更され、デザイン・ラインの選択肢が縮小した。
F46(2015年 - 2022年) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
グレード | 型式 | 排気量(cc) | エンジン | 最高出力(PS/rpm) | 最大トルク(kgm/rpm) | 変速機 | 駆動方式 |
218i (2015年 - 2018年) | B38A15A | 1,498 | 直列3気筒DOHCターボ | 136/4,400 | 22.4/1,250-4,300 | 6速AT | 前輪駆動 |
218i (2018年 - 2022年) | 140/4,600 | 22.4/1,480-4,200 | 7速DCT | ||||
218d (2015年 - 2022年) | B47C20A | 1,995 | 直列4気筒DOHCディーゼルターボ | 150/4,000 | 33.7/1,750-2,750 | 8速AT | |
218d xDrive (2017年 - 2022年) | 四輪駆動 | ||||||
220i (2015年 - 2019年) | B48A20A | 1,998 | 直列4気筒DOHCターボ | 192/5,000 | 28.6/1,250-4,600 | 前輪駆動 |
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