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日本の小説、メディアミックス作品 ウィキペディアから
『鬼平犯科帳』(おにへいはんかちょう)は、池波正太郎による日本の時代小説。略称は鬼平。
鬼平犯科帳 | |
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ジャンル | 時代劇 |
小説 | |
著者 | 池波正太郎 |
出版社 | 文藝春秋 |
掲載誌 | オール讀物 |
レーベル | 文春文庫(文庫版のみ) |
刊行期間 | 1967年 - 1989年 |
巻数 | 単行本:全20巻(本編19巻+番外編1巻) 文庫版:全25巻(本編24巻+番外編1巻) |
話数 | 全135作 |
その他 | 作者の死去により未完 |
漫画 | |
原作・原案など | 池波正太郎 |
作画 | さいとう・たかを |
出版社 | 文藝春秋(単行本) リイド社(文庫版、ワイド版) |
掲載誌 | コミック乱 |
レーベル | 文春時代コミックス(単行本) SPコミックス(ワイド版) SPコミックスインパクト(文庫版) |
発表期間 | 1993年 - |
巻数 | 単行本:既刊123巻(2024年12月現在) ワイド版:既刊62巻(2024年8月現在) 文庫版:既刊76巻(2024年3月現在) |
アニメ:鬼平 | |
原作 | 池波正太郎 |
監督 | 宮繁之 |
脚本 | あべ美佳、村越繁、稲本達郎 水上清資、加藤綾子 |
キャラクターデザイン | 宮繁之 |
音楽 | 田中公平、川村竜 |
アニメーション制作 | スタジオM2 |
製作 | 「TVシリーズ鬼平」製作委員会 |
放送局 | テレビ東京系列ほか |
放送期間 | 2017年1月 - 4月 |
話数 | 全13話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・アニメ |
ポータル | 文学・漫画・アニメ |
『オール讀物』に連載された。実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳で、同じ池波作である『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』と並んで池波の代表作になっている。テレビドラマ化・映画化・舞台化・漫画化・テレビアニメ化されている。2021年2月時点で累計発行部数は3000万部を突破している[1]。
元々池波は後述のように、第1作発表以前から長谷川平蔵を主人公とする時代小説を書こうと考えていたが、諸般の事情で実現していなかった。
『オール讀物』1967年12月号に、長谷川平蔵が登場する単発物として「浅草・御厩河岸」が発表された時、担当編集者の花田紀凱に、池波が連載したい旨を伝えたところ、評判が良かったために次号から同誌の巻末を飾る作品としてシリーズ化された(単行本収録時には順番を入れ替えている)。「鬼平犯科帳」の題名が付されるようになったのは翌1968年1月号掲載の「唖の十蔵」からである。題名を考案したのは花田で、幾つかの案の中から、当時池波が属していた時代小説研究会「新鷹会」で評判になっていた森永種夫の『犯科帳』(岩波新書)から思いついてつけたものを池波が気に入り、この題名となった[注 1]。当時同誌の編集長・杉村友一は、師の折口信夫の教えにより、折口が愛読していた野村胡堂の『銭形平次捕物控』のように、雑誌の巻末にあって『オール讀物』の顔となり、読み進んでも読者が失望しないような長期連載の作品が必要だと考えていた。「浅草・御厩河岸」の好評により、杉村は『鬼平犯科帳』の長期連載を池波に要望した[3]。こうして、長期にわたる時代小説の連載が行われたのである。
なお、テレビ版製作にあたっては原作をドラマ化するのみに限り、小説を使い尽くしたらそこで打切るようにというのが作者の意向であった[4]。
1968年には文藝春秋から最初の単行本が刊行された。全部で135作で、ほか番外編が1作ある。このうち5作が長編、残りの130作が短編作品である。未完に終ったのは最後の『誘拐』1作のみで、これは作者急逝のためである(「浪人 神谷勝平」の章、神谷が突き出されるように外に出るシーンで途切れ、「作者逝去のため未完」の文が添えられている)。現在は文春文庫に収められ、全24巻(新装版)で刊行されている。
「鬼平犯科帳」がオール読物に連載される前から、池波は長谷川平蔵という人物に興味を持ち、史料を調べ、何度か小説にしている。池波自身の回想や西尾忠久らの調査を元に時系列にそって記すと、
後にドラマ化された際には1960年から書かれた、「鬼平外伝」といわれる一連の小説群[注 5]も原作として同様に扱われた。これはドラマ化された時、『鬼平犯科帳』にまだドラマシリーズの原作として十分な量がなく、オリジナルの脚本を作る必要があったため、プロデューサーの市川久夫と池波の協議で決まったものである。ドラマ化された時には、池波が脚本に全て目を通し加筆したため、ドラマ脚本から原作小説に影響されることもあった[注 6]。
長谷川平蔵が火付盗賊改方長官であったのは1787年(天明7年)から1795年(寛政7年)まで。1783年(天明3年)の浅間山大噴火や折からの大飢饉による農作物の不作により、インフレが起こる。各地で打ち壊しが頻発し、世情は酷く不穏であった。田沼意次の失脚(1786年〈天明6年〉)を受けて1787年(天明7年)に松平定信が老中に就任。寛政の改革が始まったが、このような経済不安から犯罪も増加し、凶悪化していった。長谷川平蔵が火付盗賊改の長官となったのは同年10月である。
池波正太郎が資料を読み違えたため、目白台という、当時は江戸の外れだった地域に私宅を持つことになってしまった。そのため話の舞台と辻褄が合わなくなり、清水門の前に役宅を構えているという設定になった[注 7]。
作中では主に盗賊たちが「盗み」のことを「
ISBNは判明しているもののみ表記している。
さいとう・たかを作画・久保田千太郎の脚色による劇画[注 9]。『コミック乱』(リイド社)より1993年から連載されており、リイド社、文藝春秋より単行本が発行されている。
基本的に原作に忠実であるが、中には「盗賊婚礼」のように原作と大きく異なる作品もある(2代目傘山の弥兵衛が本格の盗賊ではない、鳴海の繁蔵と瓢箪屋勘助が同一人物である、など)。連載が進むにつれ『鬼平』以外の池波作品からの借用などのオリジナルストーリーも加わっている。話数カウントは「仕置きの○」。
連載開始以来、一度も休載していなかったが2019年9月号で初の休載[293][294][295]。理由は乱編集部で準備した脚本を元に制作を始めるも、さいとうが既に劇画化済み話と酷似していることを指摘、調べたところ2016年11月号掲載の第275話「闇は知っている」(原案は同名の作品)と内容が酷似することが判明、この段階で脚本制作が遅れており締切までに間に合わず代わりの脚本なかったことから休載に至った[293][294][295]。
セガ・インタラクティブのアーケードゲーム『戦国大戦』Ver.3.1にてコラボレーションされ、先祖の長谷川正長を鬼平のモデルにしたカードが存在する。
『
同年2月にはテレビアニメ版のソフト発売に先立ち、特別版OVA『鬼平〜その男、長谷川平蔵〜』が発売[297]。ある青年が鬼平を取り巻く人物たちにその魅力を聞くという仮想ドキュメント風の映像が展開し、テレビアニメ版をナビゲートする役割を担うものとなる。
2017年8月25日に全13話を収録したBlu-ray BOXおよびDVD BOXが発売した[298]。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 料理 作画監督 | プロップ デザイン |
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第一話 | 血頭の丹兵衛 | あべ美佳 | 宮繁之 | 波多正美 | Kim Eun-sun | - | 内田裕 森木靖泰 |
第二話 | 本所・桜屋敷 | 村越繁 | 矢野博之 | 吉村文宏 | 内田裕 | 森木靖泰 | |
第三話 | 暗剣白梅香 | 稲本達郎 | 於地紘仁 | 又野弘道 | 小山知洋 | 岩畑剛一 | |
第四話 | 血闘 | 矢野博之 | 前園文夫 | 谷口繁則、今泉竜太、齋藤樹里 野村美織、渡辺一平太 | |||
第五話 | 谷中・いろは茶屋 | 水上清資 | 西村聡 | Kim Min-sun | Kim Eun-sun、Kim Seok-young Eom Ik-hyun | - | |
第六話 | 盗法秘伝 | 稲本達郎 | 波多正美 | 吉村文宏 | 瀬谷新二、中村路之将 興村忠美、千葉茂 | 森木靖泰 | |
第七話 | 瓶割り小僧 | 長岡康史 | 殿勝秀樹 波多正美 Kim Min-sun | Kim Eun-sun Kim Seok-young Eom Ik-hyun | 森木靖泰 | ||
第八話 | 大川の隠居 | 加藤綾子 | 西田健一 | 内田裕、竹内杏子 | - | ||
第九話 | わかれ道 | 水上清資 | 神志那弘志 | 鈴木卓夫 | 谷口繁則、野村美織、今泉竜太 渡辺一平太、齋藤樹里 佐藤弘明、へばらぎ | ||
第十話 | 泥鰌の和助始末 | 稲本達郎 | 清水洋 | 山口美浩 鈴木卓夫 | 中村路之将、内田裕、興村忠美 千葉茂、手島勇人、野田道子 | 森木靖泰 | |
第十一話 | むかしの男 | 加藤綾子 | 平尾隆之 | 佐々木達也 | 金容植、park hwan su lee gio、山﨑輝彦、佐藤このみ 桜井このみ、南伸一郎、飯塚葉子 | - | |
第十二話 | あきれた奴 | あべ美佳 | 島崎奈々子 | 波多正美 Kim Min-sun | Kim Eun-sun、Kim Seok-young Eom Ik-hyun | 森木靖泰 | |
第十三話 | 狐火 | 稲本達郎 | 宮繁之 | 吉村文宏 | 内田裕、中村路之将、興村忠美 千葉茂、野田道子、上杉遵史 久松沙紀、佐藤このみ 立石大典、宮繁之 | - | |
OVA | その男、長谷川平蔵 | あべ美佳 | 宮繁之 | - | Um Ik Hyeon、Jang Gil Yong ふくだのりゆき | - |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [301] | 備考 |
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2017年1月10日 - 4月4日 | 火曜 2:05 - 2:35(月曜深夜) | テレビ東京 | 関東広域圏 | |
テレビ北海道 | 北海道 | |||
テレビ愛知 | 愛知県 | |||
火曜 2:30 - 3:00(月曜深夜) | TVQ九州放送 | 福岡県 | ||
2017年1月13日 - 4月7日 | 金曜 2:10 - 2:40(木曜深夜) | テレビせとうち | 岡山県・香川県 | |
2017年1月15日 - 4月9日 | 日曜 2:30 - 3:00(土曜深夜) | テレビ大阪 | 大阪府 | |
日曜 23:30 - 月曜 0:00 | 時代劇専門チャンネル | 日本全域 | 制作参加 CS放送 字幕放送 |
配信期間 | 配信時間 | 配信サイト | 備考 |
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2017年1月10日 - 4月4日 | 火曜 2:35(月曜深夜)更新 | Amazonプライム・ビデオ | 厳密には「テレビ東京での放送終了後に配信」する形 |
『堀内賢雄の鬼平ラジオ』は、2017年1月7日から4月8日まで公式サイトにて土曜0時に配信された番組[302]。出演は長谷川平蔵役の堀内賢雄、パーソナリティは清水理沙。
テレビ東京 火曜 2:05 - 2:35(月曜深夜)枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
プレミアMelodiX!
※音楽番組
|
鬼平
|
おそ松さん
(再放送) |
時代劇専門チャンネルでは『朗読 鬼平犯科帳』として、イラストとともに原作を朗読する番組を放送している。主な語り手はアナウンサーの野間脩平。一回の放送は10分間程度であり、一話を数回に分けて放送する。放送時間は毎週日曜 9:48 - 10:00、再放送は同日 17:48 - 18:00、平日 16:50 - 17:00だが、平日は直前の番組の影響で放送されないこともある。ゲストとして黒木瞳(スペシャル「5年目の客」)や池上季実子(28話「敵」)などが登場する話もある。
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