Remove ads
ウィキペディアから
『銀河旋風ブライガー』(ぎんがせんぷうブライガー)は、1981年10月6日から1982年6月29日までテレビ東京で放送された、国際映画社製作のロボットアニメ。
J9シリーズ | ||
---|---|---|
通番 | 題名 | 放映期間 |
第1作 | 銀河旋風ブライガー | 1981年10月 - 1982年6月 |
第2作 | 銀河烈風バクシンガー | 1982年7月 - 1983年3月 |
第3作 | 銀河疾風サスライガー | 1983年4月 - 1984年1月 |
「J9シリーズ」3部作の第1作。スタッフは『サンセット77』や『サーフサイド6』といった1950年代のアメリカの若者向け探偵ドラマの軽妙なセンスを強く意識して制作したという。時代劇風の都都逸チックなナレーションなど和風の要素と始末屋稼業の組み合わせから、当時からアニメ誌などでは「SFアニメ版・必殺シリーズ」などと書かれることが多かった。
本作の特徴として、女性ファンが多いことがあげられる。一説によるとファンの9割が女性だったとされている[1]。
J9のキャラクターデザイン上のモチーフは『ルパン三世』である。キッドはルパン三世、ボゥイーは次元大介、アイザックは石川五ェ門(十三代目)、お町は峰不二子を参考にデザインされている。これは放送当時の『アニメージュ』の特集記事で明らかになっており、記事は初期デザインとともにキャラデザインを担当した小松原一男のコメントを掲載していた。J9のキャラクター4名はストーリー上、ほぼ同格の位置付けであり、一種の群像劇であったと言える。この点は続くシリーズ2作も同様の流れにある。
監督の四辻たかお曰く、「ロボットが出ない代わりに初めから終わりまで ロックが流れ続ける(LPレコード1枚分のロックを聞いた気分になれる)アニメを作りたいと言ったところ、OKが出た」とのことである。四辻は友人の山本正之にBGMと挿入歌の制作を依頼したところ、音響面で人気を博し[2]、J9シリーズが後世まで根強い人気を持つ様になる要因の一つとなった。
最終回間際にアニメ専門誌でスタッフの「映画化も考えている」旨の発言があったが、それ以上の話の進展はなかった。
2016年にAniChanで第1話が公式配信された。
アイキャッチは第1話時点では未完成で、バックは水色の単色でジングルスキャット以外の音声もなかった。第2回以降はピックを放る時の音が入り、第5話まではバックの効果部分が完成し、第8話から効果音が入った完成版が用いられている。
時は西暦2111年。人類は本格的な宇宙進出を遂げ、一見華やかな宇宙開発時代を迎えていた。しかし、惑星開発利権や腐敗した権力と結びついた巨大な犯罪組織が台頭、これら「コネクション」と総称される犯罪組織によって、力弱き人々は蹂躙されていた。
そんなある日、隕石群アステロイドベルトの歓楽街・ウエストJ区9番地に4人の若者・かみそりアイザック、ブラスターキッド、飛ばし屋ボウィー、エンジェル・お町が集結。宇宙の始末屋「コズモレンジャーJ9」を結成する。J9は、巨大ロボット「ブライガー」を駆り、多額の報酬と引き換えに、のさばる悪を闇から闇へ葬り去ってゆく。
やがて彼らは、犯罪組織「ヌビア・コネクション」の若き首領カーメン・カーメンと、その恐るべき野望「大アトゥーム計画」と対峙することとなる。
※レーベルは全てキングレコード。
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 作画監督 | 美術 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 1981年 10月6日 | 情無用のJ9 | 山本優 | 四辻たかお 松浦錠平 | 山崎正美 | 下川忠海 |
第2話 | 10月13日 | 爆走アステロイド | 明石正二 康村正一 | 菊池城二 | ||
第3話 | 10月20日 | 地獄のビーナス | 松浦錠平 | 山崎正美 | ||
第4話 | 10月27日 | 無法のウエストJ区 | 富田祐弘 | 井内秀治 松浦錠平 | ||
第5話 | 11月3日 | 墓場からの依頼人 | 馬嶋満 | 高山秀樹 康村正一 | 塩沢洪世 | |
第6話 | 11月10日 | 復讐の紅いバラ | 山本優 | 康村正一 松浦錠平 | 山崎正美 | 高島平 |
第7話 | 11月17日 | 金星監獄大突破 | 松浦錠平 | 菊池城二 | ||
第8話 | 11月24日 | 月に涙の後始末 | 松崎健一 | 康村正一 | 塩沢洪世 | 下川忠海 |
第9話 | 12月1日 | 激走・土星ラリー | 富田祐弘 | 高垣幸蔵 松浦錠平 | 大木雪享 | 高島平 |
第10話 | 12月8日 | 霧に消えた愛 | 馬嶋満 | 康村正一 | 塩沢洪世 | 下川忠海 |
第11話 | 12月15日 | 燃える大雪原 | 山本優 | 中野健治 松浦錠平 | 大木雪享 | 高島平 |
第12話 | 12月22日 | バルカンの双生児 | 松崎健一 | 松浦錠平 | 塩沢洪世 | |
第13話 | 12月29日 | 黄金大作戦 | 富田祐弘 | 康村正一 松浦錠平 | 菊池城二 | |
第14話 | 1982年 1月5日 | 木星ベムの襲来! | 馬嶋満 | 松浦錠平 | 大木雪享 | |
第15話 | 1月12日 | シンクロン凶惑星 | 松崎健一 | |||
第16話 | 1月19日 | 銀河の死美人 | 山本優 | 中野健治 | 塩沢洪世 | 下川忠海 |
第17話 | 1月26日 | 怒りのクーガ | 金子修介 | 康村正一 松浦錠平 | 大木雪享 | 高島平 |
第18話 | 2月2日 | 星影の | 山本優 | 中野健治 松浦錠平 | 塩沢洪世 | |
第19話 | 2月9日 | 襲撃のメロディー | 高垣幸蔵 松浦錠平 | 大木雪享 | ||
第20話 | 2月16日 | 甦った復讐鬼 | 馬嶋満 | 中野健治 松浦錠平 | ||
第21話 | 2月23日 | 誓いのWネック | 四辻たかお | 康村正一 | 塩沢洪世 | 下川忠海 |
第22話 | 3月2日 | 暗殺指令ヌビア | 山本優 | 又野弘道 松浦錠平 | 大木雪享 | 高島平 |
第23話 | 3月9日 | ヌビアは笑う | 中野健治 松浦錠平 | 塩沢洪世 | ||
第24話 | 3月16日 | 勝手にしやがれ | 高垣幸蔵 松浦錠平 | 菊池城二 | ||
第25話 | 3月23日 | 天王星は死の匂い | 松崎健一 | 康村正一 | 塩沢洪世 | 下川忠海 |
第26話 | 3月30日 | もいちどブルース | 四辻たかお | 小鹿英吉 松浦錠平 | 大木雪享 | 高島平 |
第27話 | 4月6日 | カルナバルの嵐(前編) | 山本優 | 中野健治 松浦錠平 | 塩沢洪世 | 下川忠海 |
第28話 | 4月13日 | カルナバルの嵐(後編) | 康村正一 松浦錠平 | 大木雪享 | 高島平 | |
第29話 | 4月20日 | たそがれの挑戦者 | 又野弘道 | 塩沢洪世 | 下川忠海 | |
第30話 | 4月27日 | 中野健治 松浦錠平 | 菊池城二 | 高島平 | ||
第31話 | 5月4日 | 殺るのは奴らだ(後編) | 高垣幸蔵 松浦錠平 | 大木雪享 | ||
第32話 | 5月11日 | 祈りの銀河 | 金子修介 | 塩沢洪世 | 下川忠海 | |
第33話 | 5月18日 | 金環食に別れ歌 | 四辻たかお 山本優 | 松浦錠平 | 大木雪享 | 高島平 |
第34話 | 5月25日 | その名はカーメン | 山本優 | 高垣幸蔵 | 塩沢洪世 | 下川忠海 |
第35話 | 6月1日 | 水星大抗争(前編) | 又野弘道 松浦錠平 | 菊池城二 | 高島平 | |
第36話 | 6月8日 | 水星大抗争(後編) | 池田裕之 松浦錠平 | 大木雪享 | ||
第37話 | 6月15日 | 木星破壊宣告(前編) | 明石正二 松浦錠平 | 塩沢洪世 | ||
第38話 | 6月22日 | アステロイドの攻防(中編) | 高垣幸蔵 松浦錠平 | 大木雪享 | ||
第39話 | 6月29日 | ABAYO(後編) | 中野健治 松浦錠平 | 塩沢洪世 |
放送日時は個別に出典が提示されているものを除き1981年11月中旬 - 12月上旬のものとする[4]。
放送地域 | 放送局 | 放送時間 | 備考 |
---|---|---|---|
関東広域圏 | テレビ東京 | 火曜 18:00 - 18:30 火曜 17:55 - 18:25 | 制作局 |
大阪府 | テレビ大阪 | 火曜 17:55 - 18:25 | |
北海道 | 北海道文化放送 | 土曜 7:30 - 8:00[5] | 放送期間は1981年10月3日から1982年6月26日まで、 キー局より3日先行放送。 |
山形県 | 山形テレビ | 火曜 17:30 - 18:00[6] | |
宮城県 | 仙台放送 | 月曜 16:30 - 17:00[7] | |
福島県 | 福島中央テレビ | 金曜 17:45 - 18:15(1982年8月20日 - 1983年4月1日) 土曜 7:45 - 8:15(1983年4月9日 - 5月28日)[8] | 最終話は、日曜 6:15 - 6:45に放送[9] |
新潟県 | 新潟総合テレビ | 金曜 16:55 - 17:25[10] | |
富山県 | 富山テレビ | 金曜 16:00 - 16:30[11] | |
石川県 | 石川テレビ | 金曜 6:42 - 7:10(1982年2月頃)[11] ↓ 土曜 6:45 - 7:15(1982年4月頃)[12] | |
福井県 | 福井テレビ | 金曜 16:40 - 17:10 | |
静岡県 | 静岡放送 | 土曜 17:15 - 17:45 | |
中京広域圏 | 中京テレビ | 土曜 8:00 - 8:30 | |
奈良県 | 奈良テレビ | ||
岡山県・香川県 | 岡山放送 | 金曜 16:00 - 16:30 | |
広島県 | 中国放送 | 月曜 17:30 - 18:00 | |
福岡県 | 福岡放送 | 土曜 18:00 - 18:30 | |
熊本県 | テレビ熊本 | 木曜 17:30 - 18:00[13] |
関西では当初、サンテレビ、KBS京都で放送されていたが、1982年3月にキー局のテレビ東京系列のテレビ大阪が開局。それに伴い、テレビ大阪へ放送半ばにして移動。開局当初のテレビ大阪は視聴地域が限られ、多くの難民を生み出した。その後のJ9シリーズの核となる大アトゥーム計画及び、キャラとしては人気の高かったカーメン・カーメン編を視聴できないファンが数多く存在した。シリーズ次作のバクシンガーもテレビ大阪で放送。第3作目のサスライガーから、テレビ大阪にやや遅れてとはいえ、サンテレビ、KBS京都で再び放送される様になった。
タカトクトイスより、一部差替で三形態を再現した合金アイテム『ブライガー超変形』が発売されている。また、オリジナルの中間形態変形をするスタンダード版や組換変形のチープトイも発売されている。
『トイジャーナル』1982年2月号によると、スポンサーのタカトクトイスは1981年の年末商戦で「『ブライガー』が大ヒットし、当社としては対前年150%を記録できた」としている。また同誌によると同年末商戦でタカトクが同時期、スポンサーをしていた『戦国魔神ゴーショーグン』や『ヤットデタマン』より売れたそうである。
玩具以外の関連商品としては、プラモデルがマークから発売されている。全高13センチ前後で価格は300円とガンプラの主力商品だった1/144スケールの商品仕様に合わせてあり、その上外箱の大きさも同価格のガンプラと同じだった。変形はしないものの全身各部の関節が可動する。同価格のガンプラには存在しなかった腰部分の回転軸を備えており、取らせられるポーズの幅が当時としてはかなり広く、アニメ雑誌や模型誌等での紹介では「オープニングの金田アクションも再現可能」という、やや大げさなあおり文句でこの特徴がうたわれていた。特徴的な手のかぎ爪も付け根で開閉できるため、付属のブライソードを握らせることも可能だった。なおガンプラでの流行を意識した「リアルカラー」版も発売された。これは成型色や塗装指定がプラモデルオリジナルのものになっているだけで商品自体は全く同一で、価格も300円だった。この他に「J9ベース2」という商品名の、子供向けプラモデルの定番だった秘密基地がモチーフの商品も同社から発売されている。また、1つ100円で、3形態それぞれのプラモも発売されていた。
文具関連の商品は、セイカノートから発売された。後番組の『銀河烈風バクシンガー』の文具は、セイカのライバル企業のショウワノートが製造・販売している。
VHSはカルチュア・パブリッシャーズ(発売)とビームエンタテインメントより発売。そのほかLD、DVD、Blu-rayも発売された。
本作はゲーム『スーパーロボット大戦α外伝』・『スーパーロボット大戦GC(XO)』・『スーパーロボット大戦NEO』に登場している。制作当時、キッド役の塩沢兼人は故人であり、アイザック役の曽我部和恭は引退していたため、それぞれ山崎たくみと置鮎龍太郎が代役として声を当てている。また、GC(XO)では「自分達の活躍を聞き、それにあやかって『J9』をチーム名にしている異星人」という形で、原作では600年後と800年後の未来の人間である続編『銀河烈風バクシンガー』の銀河烈風隊や『銀河疾風サスライガー』のJJ9チームと出会っている。『第3次スーパーロボット大戦α』では、直接登場しないがエンディングで暗にJ9の存在を示唆する台詞がある。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.