かんざき ひろ(1978年5月5日 - )は、日本のイラストレーター、アニメーター、作曲家、編曲家、リミキサー、DJ。
アニメーターとしては本名の織田 広之(おだ ひろゆき)[2]、ミュージシャンとしてはHiroyuki ODAもしくは鼻そうめんP(はなそうめんピー)という名義で活動している[3]。個人サークル「tabgraphics」(タブグラフィックス)から全年齢向け同人誌を刊行している。
東海大学開発工学部出身。イラストレーターとしては伏見つかさ著のライトノベル『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』などの挿絵、アニメーターとしては主にボンズ製作の作品、ミュージシャンとしては初期は正統派トランスのダッチトランス、のちにプログレッシブ・ハウスやアンビエント・ハウス、テックトランス、ユーロビートなどのエレクトロニック・ダンス・ミュージックを作曲している。『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のアニメ化では、自ら原作イラストを手掛ける作品でキャラクターデザインとしても参加し[4]、アニメ作品としては珍しい人員配置として受け止められたという[5]。
音楽を始めたのは中学生のころからで、当時はTM NETWORKの初期の作品などから影響をうけたり、自分の作品をパソコン通信で公開したりしていたという[3]。CGを始めたのはパソコン通信の影響であり、その後イラストレーターやアニメーターの仕事を始めたのも、インターネットで知り合った人脈がきっかけであるとしている[3]。当初の仕事先はアダルトゲーム関係の企業であったことを明かしているが[3][6]、2008年4月時点では年齢制限のあるゲームの仕事を久しく行っていない[7]。音楽活動は2006年から行っている。ホームページで自作曲を無料で公開していた所を音楽関係者にスカウトされたのがきっかけである[3]。
ネコミミ好きを公言しており、電撃文庫の『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』や『ねこシス』で伏見つかさとコンビを組むことになったのも、企画が先行していた『ねこシス』が猫耳少女を中心に据えた物語であったことがきっかけであり[8]、伏見の担当編集者である小原一哲や三木一馬からは「世界一可愛くネコミミを描く人」などと評価されている[9][8][10][11]。また、肉感的な丸顔が特徴で、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』において、ヒロインの高坂桐乃が丸顔であるという設定[12]は、かんざきひろの挿絵イラストから反映された部分であるとされる[13]。
「鼻そうめんP」という名義はニコニコ動画のユーザーから付けられた名前であり、HSPと略す場合もある[3]。ニコニコ動画では既存曲のアレンジや、「初音ミク」を音源にもちいた楽曲やイラストをこの名義をもちいて無料公開している[3]。
メディアの前での顔出し出演はおこなっておらず、プロフィールでは「変な緑色の生物」を自称しており[14][15]、自身のイラスト中に丸い緑色の姿をしたマスコットキャラクターを登場させることがある。このキャラクターは『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のアニメ版の劇中にも頻繁に登場している。なお三木によれば本人は非常に華奢な人物であるという[16]。2008年1月時点では東京都在住としている[15]。
2009年のLINEAR32を皮切りに所属するOtographic主催のOtographic Liveやニコニコ動画主催のVocaNicoNightなど近年、年数回程度であるがDJとしてプレイしている[17]。
作品リストは本人のウェブサイトに掲載されている[18]。
アニメ
主に織田広之名義。
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2019年
2022年
2024年
イラスト
主にかんざきひろ名義。
年不詳
1999年
- エンターブレイン 『PALETTE ビジュアルファンブック』 - イラスト
- K-BOOKS ポイント交換用テレホンカード(男性向け) - イラスト[20]
- ソニー・マガジンズ 『AX』 1999年9月号 - 特集記事カット数点
- ソニー・マガジンズ 『AX』 1999年12月号 - イラスト
- ピーズサイテック 『パソコンパラダイス総集編19』 - イラスト
2000年
- K-BOOKS ポイント交換用テレホンカード(男性向け) - イラスト
- メディアワークス 『電撃hp』 vol7 「逢えば闘う奴ら<前編>」 - 挿絵など
- メディアワークス 『電撃hp』 vol8 「逢えば闘う奴ら<後編>」 - 挿絵など
- メディアワークス 『電撃hp』 vol9 「逢えば恋する乙女ら」 - 挿絵など
2001年
2002年
- エンターブレイン 『妖精伝承TCG』 - キャライラスト×3
- エンターブレイン 『夜界月承TCG』 - キャライラスト
- メディアワークス 『電撃萌王』 Vol.3 「萌絵萌絵コロシアム」 - イラスト
2004年
2005年
2006年
2007年
- 虎の穴 『虎通』 Vol.127 - 表紙イラスト
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
- アスキー・メディアワークス 『エロマンガ先生 妹と開かずの間』〈電撃文庫〉 - 挿絵
2018年
2021年
2024年
音楽
CD
主にHiroyuki ODA名義で、日本国外でも活動している[3]。
アナログレコード・ダウンロード配信
- Hiroyuki ODA-ASOT060 (A State Of Trance)
- Transmigration / Injection
- Hiroyuki ODA-ASOT077 (A State Of Trance)
- Hiroyuki ODA – Ignite / Impulsion (Otographic Music)
- Hiroyuki ODA – Transmigration (Otographic Music)
- Hiroyuki ODA – Revive EP (Otographic Music)
- Astaroth / Green Light / Sparkle / Revive
- Hiroyuki ODA – Meridian / Parallel (Otographic Music)
- Hiroyuki ODA - Ascension (Otographic Music)
- Hiroyuki ODA - Fall into the Darkness / Reach the Light (Otographic Music)
- Fall into the Darkness / Reach the Light
- Hiroyuki ODA - Polaris (Otographic Music)
- Polaris Original Mix / Extended Mix
アルバム
- Thirty (Otographic Music)
- Thirty / Stargazer / Sound Of Waves / Oceanus / Luminescence / Light Velocity / Submarine / Ionosphere / Yozora
コンピレーション
- Trance for DJ vol.1 (Sevensenses Recordings)
- Injection / Transmigration
- Best Of Sevensenses (Sevensenses Recordings)
- Best Of Sevensenses 2007 (Sevensenses Recordings)
- アーミン・ヴァン・ビューレン A State Of Trance Radio Top 15 January 2010
- Re:MIKUS(ビクターエンタテインメント)
- Track3 Light Song(Hiroyuki ODA remix)
- Otographies (Otographic Music)
リミックス
- Waves of Euphoria (wavforme)
- Recollection 2000 (Hiroyuki ODA 2019 Remix)
- Virginia (Sevensenses Recordings)
- Virginia (Hiroyuki ODA Remix)
- Thirty (Remixes) (Otographic Music)
- Luminescence(Kyohei Akagawa Remix)
- Thirty(KIWAMU Remix)
- Thirty(KaNa Remix)
- Light Velocity(MAKOTRAX Remix)
- Submarine(Shingo NAKAMURA Remix)
- Submarine(Tomoyuki Sakakida Remix)
- Submarine(Masanori Yasuda Remix)
- Oceanus(Taishi Remix)
- Day Break(Nhato Remix)
- Yozora(NAYUTA Underlight Remix)
- Amethyst(OCOT Remix)
- Thirty(Nhato 'n' Bass Remix)
かんざきひろ名義
- 姫森ルーナ - Lunar Light
- さくらみこ - 花月ノ夢(作曲・編曲)
- 天音かなた - ソーラン節
鼻そうめんP、もしくはHSP名義
配信
- 『インカーネイション(feat.初音ミク)』(KarenT、2009年7月22日)[24]
- 『The Endless Love』(KarenT、2011年4月28日)[25]
- 『Rennfahrer』(KarenT、2018年3月28日)[26]
同人販売CD
- On-Sawmen(音そうめん)[2009]
- レトロフューチャーオッサンディスコ[2011]
- unfragment(remix)[2012]
- Works 11-14[2014]
- Works 15[2015]
出典
かんざきひろ (2008年4月8日). “多忙”. tabgraphics_blog(本人ブログ). 2010年9月26日閲覧。[リンク切れ]
「DTM magazine 1月号増刊 ザ・ボーカロイド CV01 初音ミク」第15巻第2号、寺島情報企画、2008年1月1日。
かんざきひろ. “プロフィール”. tabgraphics_blog(本人ブログ). 2015年10月15日閲覧。
かんざきひろ (2007年11月26日). “冬の予定”. tabgraphics_blog(本人ブログ). 2010年8月3日閲覧。[リンク切れ]
“男性向けイラスト”. ギャラリー. K-BOOKS. 2013年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月16日閲覧。
“2006年5月号”. TECH GIAN. エンターブレイン. 2015年10月16日閲覧。
“2006年3月号”. コンプティーク. 角川書店. 2006年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月16日閲覧。