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『線路は続くよどこまでも』(せんろはつづくよどこまでも、原曲名 I've Been Working on the Railroad)は、アメリカの民謡。日本では佐木敏作詞の歌詞が付けられ、明るく楽しい汽車旅を歌っている。
文献上は1894年版の『Carmina Princetonia』(プリンストン大学のグリークラブ用の曲集)に「堤防の歌」(Levee Song)のタイトルで載せられているのがもっとも古い[1]。歌詞は黒人英語で「I been wukkin' on de railroad」になっている[2]。実際には出版よりもずっと古く、1830-1840年代までさかのぼる可能性がある[1]。本来は黒人労働者による堤防工事についての歌だったが、時代による労働内容の変化によって鉄道労働者の歌になったと考えられる[1]。現在では子供むけの童謡になっている[1]。
曲の由来ははっきりしないが、フランツ・フォン・スッペ『詩人と農夫』序曲の最初の方に出てくるチェロ独奏の旋律に由来する可能性がある[3]。
I've Been Working on the Railroad
I've been working on the railroad | 俺は線路で働いている |
All the livelong day | まる一日中 |
I've been working on the railroad | 俺は線路で働いている |
Just to pass the time away | あっという間に時間が過ぎてゆく |
Don't you hear the whistle blowing | 警笛が鳴り響くのが聞こえるだろ |
Rise up so early in the morn | こんな朝っぱらから起きろってさ |
Don't you hear the captain shouting | 親方の叫び声が聞こえるだろ |
Dinah, blow your horn | ダイナ、警笛を吹き鳴らせってさ |
Dinah, won't you blow | ダイナ、吹き鳴らしてくれ |
Dinah, won't you blow | ダイナ、吹き鳴らしてくれ |
Dinah, won't you blow your ho-o-orn | ダイナ、吹き鳴らしてくれ、お前の警笛を |
Dinah, won't you blow | ダイナ、吹き鳴らしてくれ |
Dinah, won't you blow | ダイナ、吹き鳴らしてくれ |
Dinah, won't you blow your horn | ダイナ、吹き鳴らしてくれ、お前の警笛を |
Someone's in the kitchen with Dinah | 誰かがキッチンにダイナと居る |
Someone's in the kitchen I kno-o-o-ow | 誰かがキッチンに居る、俺は知ってるんだ |
Someone's in the kitchen with Dinah | 誰かがキッチンにダイナと居る |
Strummin' on the old banjo! | あの古いバンジョーをかき鳴らしてるんだ! |
Singin' fi, fie, fiddly-i-o | 歌ってやがるぜ、フィ、フィー、フィドリーオって |
Fi, fie, fiddly-i-o-o-o-o | フィ、フィー、フィドリーオー |
Fi, fie, fiddly-i-o | フィ、フィー、フィドリーオ |
Strummin' on the old banjo | あの古いバンジョーをかき鳴らしながらな |
Someone's makin' love to Dinah | 誰かがダイナと愛し合ってる |
Someone's making love I know-o-o-o | 誰かが愛し合ってる、俺は知ってるんだ |
Someone's making love to Dinah | 誰かがダイナと愛し合ってる |
'Cause I can't hear the old banjo | あの古いバンジョーが聞こえないからな |
ダイナ (Dinah) は列車のあだ名として女性の名前で呼んでいるもの。後半部分(Someone's in the kitchen with Dinah以下)はもともと別の曲だったのが後ろに加えられたものである[4](日本語版では歌われない)。
1903年に作られたテキサス大学オースティン校の学園歌「The Eyes of Texas」はこの曲の替え歌になっている[5]。歌詞は、「いかなる時も、テキサス全体が君達に注目し、期待を寄せている。 逃げ出してはならない。」という内容になっており、多くの州民や学生、特に全米屈指の強豪であるフットボール部を中心としたスポーツチーム、ロングホーンズにとって、誇りある伝統の一つになっている。
The eyes of Texas are upon you,
All the live long day.
The eyes of Texas are upon you,
You cannot get away.
Do not think you can escape them,
At night, or early in the morn'.
The eyes of Texas are upon you,
'Till Gabriel blows his horn!
1955年に日本でも『線路の仕事』の題名で比較的忠実に紹介された。
この曲が日本で大いに広まったのは、まず1960年、テレビドラマ「テキサス決死隊」“Tales of the Texas Rangers”の主題歌としてであった。「テキサス決死隊」はアメリカで製作されたテレビドラマで、モノクロ30分、製作本数52本、ウィラード・パーカー、ハリー・ローターの主演。1955年から1957年に放送され、日本では1960年6月1日よりKRT(現:TBSテレビ)系・サンスターシオノギ(現:サンスター)一社提供で放送された。番組のオープニングとエンディングに、出演者が歌う主題歌「見よ!テキサス決死隊」“We are the Texas Rangers”が、“I've Been Working on the Railroad”の替え歌で、「あれが西部の荒くれ者と…」[6]と子供達に歌われた。
そして1962年、NHK『みんなのうた』の中で、『線路はつづくよどこまでも』(NHK版では『つづくよ』は平仮名)として紹介されて以降、ホームソング、童謡として愛唱されるようになった。
『線路の仕事』は津川主一(1896-1971)訳。歌詞は、英語の内容を比較的よく伝えている[7]。誤解される事が多い[要出典]が、歌い出しは「線路は続くよ どこまでも」ではなく「線路の仕事は 何時迄も」である。合唱編曲もなされている。
前述の通り、この歌はNHKの『みんなのうた』で歌われたが、初回は1962年12月で、歌は西六郷少年少女合唱団だった。作詞者は、佐木敏であり、これは『みんなのうた』の二代目のディレクターであった後藤田純生(2004年死去)のペンネームである。しかし、作詞は氏の単独作業によるものではなく、「ノッポさん」こと高見映による原案を元に、当時の番組スタッフの共同作業により作り上げられた。
それから12年強後、1975年8月にカラーアニメ版によるリメイク版が放送、この時は海援隊が歌った。カラーリメイク版はテンポがマーチからフォークソング風に変わり、1番→2番→1番(転調)の順で放送、各番の間の部分は省かれた。
1968年1月1日放送の『みんなのうた特集』で初版を再放送後は、双方とも再放送されなかったが、「みんなのうた発掘プロジェクト」でリメイク版の映像と音楽が提供され、2013年12月に「みんなのうたお楽しみ枠」で実に38年3ヶ月ぶりに再放送、再放送では歌手・映像製作者・歌詞の各テロップがニュープリント化されて放送した。その後初回放送版の音楽も提供され、2021年4月にラジオのみで58年4ヶ月ぶりに再放送された。
なお1990年8月20日放送した『愉快にオンステージ』(当時NHKで放送された公開バラエティ)のスペシャル版『特集・愉快にオンステージ』で、『愉快に』のレギュラー出演者である堺正章・木の実ナナ・山田邦子・西田敏行・南こうせつ・武田鉄矢(元「海援隊」)が集まっての「みんなのうたメドレー」で、武田鉄矢がこの歌を歌った事があった。
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