白石蔵王駅

宮城県白石市にある東日本旅客鉄道の駅 ウィキペディアから

白石蔵王駅map

白石蔵王駅(しろいしざおうえき)は、宮城県白石市大鷹沢三沢字桜田[1]にある東日本旅客鉄道(JR東日本)東北新幹線である。

概要 白石蔵王駅, 所在地 ...
白石蔵王駅
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西口(2024年3月)
しろいしざおう
Shiroishizaō
福島 (34.0 km)
(45.0 km) 仙台
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所在地 宮城県白石市大鷹沢三沢字桜田[1]
北緯37度59分43.96秒 東経140度37分59.11秒
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 東北新幹線
キロ程 306.8 km(東京起点)
電報略号 シサ
駅構造 高架駅
ホーム 2面3線[2]
乗車人員
-統計年度-
832人/日(降車客含まず)
-2023年-
開業年月日 1982年昭和57年)6月23日[1][2]
備考
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東口(2022年5月)

歴史

白石蔵王駅は東北新幹線(大宮駅 - 盛岡駅)暫定開業に合わせて新設された駅であり、1982年昭和57年)6月23日に開業した[3]

東北新幹線の建設の中で、福島駅から仙台駅までの経路については白石市を経由する西寄りのルートと、角田市を経由する東寄りのルートの二つが比較、検討された。東寄りルートは福島県北部をおおよそ阿武隈川に沿って進み、宮城県南部の丘陵地をトンネルで貫くというものだったが、地形や地質に由来する工事の難易度から西寄りのルートが選ばれた[4]。白石市は福島駅と仙台駅のほぼ中間に位置するため、ここへの駅の設置は適当とみなされた。この駅の場所については、在来線の白石駅に併設する案と、新幹線単独駅を新設する案の二つがあった。在来線駅への新幹線駅併設は、既存の白石市街地にとっては至便であるが、新たに市街地を分断する、新幹線の線形が悪くなる、白石川への架橋が難しいなどの問題があると判断された。新幹線単独駅を新設することについては、この付近の東北本線は仙台駅への通勤圏であり、また観光を主目的とした新幹線駅なので道路交通と接続すれば問題はないと判断された[4]。こうした検討が行われた結果、現在地に新幹線駅の設置が決まった。

なお、西村京太郎「東北新幹線殺人事件」は設置の経緯をモチーフに作品が書かれているが、フィクションなので事実とは異なる。

年表

駅構造

中央に通過線(上下本線)があり、その外側に上り線側が島式ホーム1面2線と下り線側が単式ホーム1面1線で合計2面3線を有する[2]高架駅である。改札口とコンコースは1階に、ホームは3階にある。1階と3階を結ぶエレベーターと上りエスカレーターが設置されている(下りエスカレーターはない)。

1番線は下り列車、2番線は上り列車に使用される。3番線は予備ホームとして臨時列車や新幹線総合車両センター出場試運転列車の折り返し用として、また夜間滞泊にも使用される。ホーム足元に表示されている乗車位置案内は、1・2番線は各列車形式のステッカーが貼られているが、3番線は開業当時の石製のもののみが設置されている。

仙台統括センターの直営駅駅長・副長配置)である。新幹線単独駅であるが、東北本線の越河駅 - 北白川駅の各駅(白石駅も含む)を管理している。

自動券売機話せる指定席券売機[3]自動改札機Suica[1]新幹線eチケットサービスタッチでGo!新幹線えきねっとQチケ対応[1])、NewDaysJR東日本クロスステーション営業)が設置されている。

2019年(令和元年)12月21日には、駅コンコース内にストリートピアノグランドピアノ)が設置された[報道 6]。東北地方の駅としては初となる[新聞 2]。また、2022年(令和4年)2月までは、立ち食いそば屋NRE東北サービス運営)が構内で営業していた。

のりば

さらに見る 番線, 路線 ...
番線路線方向行先
1 ■ 東北新幹線 下り 盛岡新青森秋田方面[8]
2 上り 福島郡山東京方面[8]
3 (臨時ホーム)
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利用状況

JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員832人である[利用客数 1]北陸新幹線安中榛名駅の開業以前は全国の新幹線駅で最低の乗降人員とされていた[9]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。

さらに見る 1日平均乗車人員推移, 年度 ...
1日平均乗車人員推移
年度 定期外 定期 合計 前年度比 出典
2000年(平成12年)     871 [利用客数 2]
2001年(平成13年)     875 [利用客数 3]
2002年(平成14年)     849 [利用客数 4]
2003年(平成15年)     877 [利用客数 5]
2004年(平成16年)     931 [利用客数 6]
2005年(平成17年)     953 [利用客数 7]
2006年(平成18年)     971 [利用客数 8]
2007年(平成19年)     936 [利用客数 9]
2008年(平成20年)     900 [利用客数 10]
2009年(平成21年)     825 [利用客数 11]
2010年(平成22年)     792 [利用客数 12]
2011年(平成23年)     781 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 629 264 893 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 610 269 879 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 600 261 861 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 603 266 869 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 602 260 862 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 612 256 869 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 616 258 874 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 580 310 891 [利用客数 21]
2020年(令和02年) 207 330 537 39.7% [利用客数 22]
2021年(令和03年) 272 323 595 10.8% [利用客数 23]
2022年(令和04年) 391 306 698 17.3% [利用客数 24]
2023年(令和05年) 506 326 832 119.6% [利用客数 1]
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駅周辺

バス路線

ミヤコーバスタケヤ交通白石市民バス七ヶ宿町町営バスが運行する路線バスが乗り入れている。かつては磐城角田(JRバス東北)など、多くの路線バスが運行されていたが、現在は上記路線のみで、場所を持て余している状態である。

のりばは6つ設置されているが、2021年(令和3年)3月現在で使用されているのは1 - 2番のりばのみとなっている。

  • 白石市民バス
    • 白角線[12]:柳沢公民館方面
    • 大張線[12]:大張まちづくりセンター方面
    • 白角線・大張線[12]:白石駅・刈田病院方面
    • まちなか循環線[13]:白石駅方面
  • 七ヶ宿町町営バス
    • 七ヶ宿白石線[14]:なないろひろば方面

その他

  • 東京駅 - 福島駅間各駅停車タイプの仙台発着「やまびこ」は当駅のみを通過する列車が多い。当駅に停車する東京駅 - 仙台駅間各駅停車の「やまびこ」は1日4.5往復(下り4本、上り5本)のみである。逆に東京駅 - 福島駅間で「つばさ」と併結する「やまびこ」は当駅に停車する列車が多い。また、当駅は速達タイプの列車「はやぶさ」がすべて停車しない最北端の駅となっている。
  • 当駅に停車する「やまびこ」が少ないため[注 1]、上り方面の那須塩原駅新白河駅小山駅各駅相互間で利用する場合、福島駅または郡山駅での乗り換えを強いられるケースもある。また、下りは仙台駅発着の列車が多いため、「こまち」および「はやぶさ」を含め古川駅以遠まで向かう場合は、仙台駅で乗り換えを強いられるケースもある。
  • 観光目的として「蔵王」を名乗っているが、現在は蔵王刈田山頂行きの直行路線バスは廃止され、遠刈田温泉にて乗り換えとなり、季節運行(秋季は毎日)である。バス以外のアクセスはタクシーかレンタカーを利用する。
  • 開業前の仮称駅名は「新白石」だった。
  • 福島駅 - 仙台駅間は東北本線と別線区間となっており、この区間の選択乗車において当駅は東北本線の白石駅と対応している。したがって仙台以北または福島以南発着の乗車券であれば当駅発着のものであっても白石駅を利用でき、逆に白石駅発着のものであっても当駅を利用できる。また、仙台以北と福島以南の相互間の片道101キロメートル以上の乗車券を用いて当駅で途中下車し、白石駅から再入場して同じ方向へ旅行を継続することもでき、逆に白石駅で途中下車し、当駅で再入場することもできる(ただし両駅間のバス・タクシー等の運賃は別途必要である)。
  • 事務管理コードは▲231083[15]を使用している。
  • 当駅と仙台駅間には、日本の新幹線で最も長い25.7キロメートルの直線区間がある。在来線を含むと室蘭本線白老駅 - 沼ノ端駅間の28.7キロメートルが日本の鉄道では最長の直線区間とされるが、社台駅など途中駅の構内に細かい曲線があるため、厳密にはこの区間が最長である[16]
  • 2019年(平成31年)3月31日には、国内外から観光施設「宮城蔵王キツネ村」を訪問する利用客が増えていることを理由に、同施設のキツネ「ゴロ」[報道 6]が当駅の観光駅長に就任した[報道 7]。就任後は、4月 - 6月の毎週水曜日に当駅で出迎えを行っているほか、当駅でキツネの装飾などが行われている[報道 7]。なお、同年12月には「ゴロ」の友達の「ハナコ」が当駅で出迎えを行った[報道 6]
  • 当駅は蔵王観光を主目的とした新幹線単独駅であり、白石市 - 仙台市間の通勤通学利用は東北本線白石駅からの在来線利用を想定していることから、当駅と仙台駅との間には「新幹線Wきっぷ」の設定はない。なお、東北新幹線郡山駅 - 一ノ関駅間において、仙台駅を発着駅とする「新幹線Wきっぷ」が設定されていないのは当駅のみである。

隣の駅

東日本旅客鉄道(JR東日本)
■ 東北新幹線
福島駅 - 白石蔵王駅 - 仙台駅

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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