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大阪府大阪市の行政区 ウィキペディアから
浪速区(なにわく)は、大阪市を構成する24行政区のうちの一つ。大阪都心6区の一角を成す。
一帯は上町台地西側の平地で、北辺では道頓堀川(西道頓堀川)が、西辺では木津川が区境となっている。また区東部には1733年に難波入堀川(難波新川)と呼ばれる運河が開削されたが、1958年に埋め立てられた[注釈 1]。区内には通天閣で有名な新世界や、難波(ミナミ)の繁華街の南端、電気街(でんでんタウン)の名称で知られる日本橋などが含まれる。
日本一面積の小さな行政区でもある。地方自治体に関する日本一の一覧#面積も参照。
浪速区(に相当する地域)の人口の推移 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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総務省統計局 国勢調査より |
1925年(大正14年)に南区から分区によって誕生した。旧:西成郡難波村・今宮村・木津村・西浜町の地域を中心にしている。
区名は、王仁が詠んだと伝えられる古歌「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花」(難波津の歌)からとられた[1]。1943年(昭和18年)の区境変更により、湊町・日本橋筋の南部・御蔵跡町の南部を南区から、幸町を西区から、北日東町・南日東町・逢阪下之町・下寺町の西部を天王寺区からそれぞれ編入し、河原町の北部を南区へ割譲して現在の区域となった。 当初案としては「難波(なんば)区」があったが、漢字が難読で、かつ「なにわ」との表記揺れがあることを理由として反対運動が起き、非常に難航したと伝わる。[2]
近世には、大坂城下へ野菜などを供給する「畑場八ヶ村」の一画を占めた。難波村は藍、今宮村は蕪・瓢箪、木津村は越瓜・匏瓜(干して干瓢にする)・大根・菠薐草などが名産であった。これらの野菜類は天満青物市場まで持ってゆく決まりであったが、旧淀川以北の天満は城下南郊に位置する畑場八か村から遠く不便であった。農民達は道頓堀川付近に市を建てたり自前で売ろうとして、天満商人と対立した。その後、1809年(文化6年)に13品目限定で難波木津市場が開設されるに至った。
明治時代以後は1885年(明治18年)に阪堺鉄道(後の南海鉄道)の難波駅が、1889年(明治22年)には大阪鉄道(後の関西鉄道、現在の西日本旅客鉄道)の湊町駅(現:JR難波駅)が開業し、奈良県や和歌山県の木材や農産物などが集まった。木津には大きな市場(現在の木津地方卸売市場)ができ、日本橋以南の堺筋は松坂屋ほか商店、古物商や古本屋が軒を並べる繁華街となった。また1903年(明治36年)の第5回内国勧業博覧会以後は新世界がレジャーセンターになるなど遊興地としても栄えた。
戦後は日本橋(恵美須町)が焼け野原から電気街として繁栄したが、産業構造の変化などに伴い中小企業や工場主体の地域の活力は落ち始めた。この地域にあった大阪球場やクボタの工場、湊町駅の貨物駅などが相次いで再開発の対象となった。バブル崩壊後、これらの再開発は足踏みしたが、2000年代以降には超高層マンション群やオフィスビル、商業施設の開発が行われている。恵美須町、日本橋周辺はオタク向けの街へと変貌している。
比較的地価が安いため、アジア・ヨーロッパ・アメリカ・オセアニアなどからの出稼ぎ労働者やホステス、外国語教師など外国人の居住が多いほか、若い単身者向けのワンルームマンションも多いのも特徴。区の人口は1940年(昭和15年)に約15万人いたが、その後の空襲による市街地の破壊やドーナツ化現象、生活環境の著しい悪化などに伴い長く減少傾向にあった。しかし近年再開発によりマンション建設が進み、都心回帰によって再び増加傾向にある。特に単身男性の転入が加速しており、全世帯数に占める単独世帯数の割合は2020年国勢調査では75.2%で全国の行政区で最も高く、人口性比(女性を100とした時の男性の比率)は同国勢調査で大阪市全体の93.0に対して103.6で西成区に次いで大阪市内第2位である(男性が多いのは大阪市内でこの2区のみ)。長らく大阪市内で人口が最も少なかったが、都心回帰による流入増加で2014年5月に此花区と大正区の人口を上回った。
こうした浪速区の都心再開発プロジェクトにはOCAT、湊町リバープレイスを中心としてオフィスビル、高層マンション群と産経新聞社などを誘致したルネッサなんばプロジェクト(旧国鉄湊町駅の貨物ヤード再開発)、南海なんば駅前、大阪球場跡を再開発した商業施設、シネマコンプレックスとオフィスビル、高層マンションの複合体なんばパークスなどがある。
(統廃合による小学校の閉校)
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