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日本の翻訳家・元俳優・声優(1933−) ウィキペディアから
京都府福知山市出身。幼少期は神戸で育ち、太平洋戦争による疎開などを経て、終戦後は日光市に移住[1]。
高校時代に演劇部へ所属したことがきっかけで、卒業後は役者になることを志望。だが、実家が代々医者の家系であったことなどから両親に反対され、時間稼ぎのために国際基督教大学英語学科へ進学。在学中に演劇部を設立し、卒業後は役者として演劇を続けながら、テレビドラマのエキストラ出演や生放送CMのモデルをしていた[1]。俳優としてはタレントエージェント[3]、シナリオ文芸くらぶに所属していた[4]。
その後、偶然再会した高校時代の同級生が海外ドラマ関連の制作会社に務めており、その同級生から「英語を学んだのだから出来るだろう」と勧められたことで、海外ドラマの翻訳業務を行うようになる。デビュー作は『ビーバーちゃん』[1]。
当初は翻訳と同時に、担当した作品の吹き替えに本名で出演するなど声優としても活動したが、後に翻訳業に専念[1]。海外ドラマ以外にも、1966年放送の『子鹿物語』からは映画など長編作品の翻訳も手掛け、以降は吹き替えと字幕の翻訳で活動[2]。
2011年、長年担当した『ER緊急救命室』シリーズが終了すると同時に、海外ドラマ(テレビシリーズ)の翻訳業からは引退した[2]。
吹き替えの創生期から第一線で活躍した。
木原の翻訳の良さには、適度な意訳も用いて喋り言葉になっている点が挙げられている。演出家の伊達康将は「自分がアテレコもやっていらしたので、演技として喋りやすい言葉を考えてくれます」と評し[5]、同じ演出家の加藤敏は「ちゃんと喋り言葉で台詞を作ってくれる。そこが素晴らしいと思いますね」と語っている[6]。
翻訳について「英語の場合は、ストレート過ぎる言い回しが多いのです」「(訳の)正確さも大事ですが、ただ訳しただけでは機械翻訳と同じで、意味は通じてもニュアンスは表現出来ません。そのあたりの表現が、翻訳者としての腕の見せどころだろうと考えています」と述べ、日本語として自然に聞こえることを強く意識している[7]。例として、ある作品でヒロインが激情にかられて繰り返す『I love you!』という台詞に、日本人は『愛してる!』とはめったに言わず直訳だと不自然だと、原語の意味やニュアンスを理解した上で『私を殺して! 死んでもいいの!』という訳をつけたという[7]。
翻訳に流行語を採り入れることは、すぐに古くなることからあまり好まなかった。また、それよりかは日本語として分かりやすく、かつ、人の心を打つ台詞を考えることを重視していた[7]。
吹き替えでは小林守夫や佐藤敏夫と組むことが多かった。木原は佐藤について「翻訳を大事にしてくれる演出家なんです」と語り、現場で訳を変更する場合には必ず相談してくれたという[2]。
自身が過去に担当した訳は「やり直したくなることが多いので、極力見ないようにしています(笑)」と語っている[2]。
好きな映画のジャンルは、『スーパーマン』や『インディ・ジョーンズ』シリーズなどロマンティック・アドべンチャーなもの。特にショーン・コネリー主演の『007』シリーズは、携帯のメールアドレスにその原題を入れるほどのファンだという。その他に好きな作品には、『ゴッド・ファーザー』や『真夜中のカーボーイ』を挙げている[2]。
※いずれも河内 博名義で出演
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