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1962年のアクションスパイ映画 ウィキペディアから
『007は殺しの番号』(007はころしのばんごう[2]、原題: Dr. No)は、テレンス・ヤング監督による1962年のアクションスパイ映画。出演はショーン・コネリー、ウルスラ・アンドレス、ジョセフ・ワイズマン、ジャック・ロードらで、イーオン・プロダクションズ製作の「ジェームズ・ボンド」シリーズの第1作目である。原作はイアン・フレミングの小説『ドクター・ノオ』。製作はハリー・サルツマンとアルバート・R・ブロッコリが担当した。邦題は1972年の再上映時に『007/ドクター・ノオ』(007 ドクター・ノオ)に変更された。
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007は殺しの番号 | |
---|---|
Dr. No | |
監督 | テレンス・ヤング |
脚本 |
リチャード・メイボーム ジョアンナ・ハーウッド バークレイ・マーサー |
原作 | イアン・フレミング |
製作 |
ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
出演者 |
ショーン・コネリー ウルスラ・アンドレス ジョセフ・ワイズマン ジャック・ロード バーナード・リー ピーター・バートン ロイス・マクスウェル アンソニー・ドーソン ジョン・キッツミラー ゼナ・マーシャル ユーニス・ゲイソン |
音楽 | モンティ・ノーマン |
撮影 | テッド・ムーア |
編集 | ピーター・ハント |
配給 | ユナイテッド・アーティスツ |
公開 |
1962年10月5日 1963年5月8日 1963年6月1日 |
上映時間 | 105分 |
製作国 |
イギリス アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $1,000,000[1] |
興行収入 |
$59,567,035[1] $16,067,035 |
配給収入 | 5780万円 |
次作 | 007/危機一発 |
時代は冷戦真っ只中。アメリカの要請で、月面ロケット発射を妨害する不正電波を防ぐ工作をしていたジャマイカ駐在の英国秘密情報部(MI6)の諜報部員ジョン・ストラングウェイズ(ティモシー・モクソン)とその新人助手メアリーが消息を絶つ。秘密諜報部は、リモート・コントロールによってジャイロスコープ・コントロールを狂わせる装置が使用され、その発信地がジャマイカ付近であることを突き止める。秘密情報部のエリート諜報員「007」ことジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)は、その捜査を命じられ、ジャマイカのキングストンへ飛ぶ。
アメリカの月面ロケット打ち上げを目前に控え、ボンドは同じ理由で同地を訪れていたCIAのフィリックス・ライター(ジャック・ロード)と知り合い、クラブ・キーの所有者ドクター・ノオ(ジョセフ・ワイズマン)が怪しいと知らされる。領事館の運転手に成りすましたジョーンズ、ボンドを偵察するミス・ターロ(ゼナ・マーシャル)、「スリー・ブラインド・マイス」(三匹の盲ネズミ)と名乗る殺し屋三人組、毒蜘蛛タランチュラと6連発拳銃を使うデント教授(アンソニー・ドーソン)らを、次々にボンドは撃退した。
ボンドはキングストンの漁師でライターの助手を務めるクォレル(ジョン・キッツミラー)と協力し、妨害者の発見と危機回避のため、近付く者は無事に帰ったことのない「ドラゴン」の伝説があるクラブ・キー(TBS版吹替では"蟹ヶ島"と意訳[3])へ満を持して乗り込む。そして貝類を研究する美女ハニー・ライダー(ウルスラ・アンドレス)と出会い、彼女もまた海洋学者の父がこの島で失踪した理由を探っていると知る。クォレルはドラゴン戦車に焼殺され、ボンドとライダーは武装した運転手たちに捕縛され、ノオの秘密基地に連行された。そこで全身を放射線除去洗浄の後、睡眠薬入りのコーヒーで意識を失ってしまった。
目覚めると、彼らは、中国系ドイツ人科学者で表向きはボーキサイト鉱山業者であるジュリアス・ノオ博士からディナーに招待される。彼は中国の犯罪組織トングの元メンバーで、研究中の放射線被ばくで失った両手の代わりに金属の義手を持ち、現在は巨大な謎の犯罪組織スペクターのために働いていた。ノオ博士はカナベラル岬からの月ロケット発射というアメリカ合衆国のマーキュリー計画を失敗させることを計画していた。彼はボンドをスペクターのメンバーに採用しようとしたが断られ、ノオは怒りで金属製の置物を義手で握り潰す。夕食後、ライダーは連れ去られ、ボンドは警備員に羽交い絞めにされ、殴られたうえで高圧電流の流れる窓のある独房に投獄される。
ボンドは独房の通気口から脱出し、原子炉の作業員に扮装して、原子炉プールを備えたノオの管理センターへ潜入する。アメリカのロケットが離陸すると、ボンドは原子炉に過負荷をかけた。妨害に怒ったノオはボンドに義手で殴り掛かり、二人は原子炉プールに降下していく昇降機に転落して格闘する。ノオは金属製の義手が滑って梯子がつかめずプールへと姿を消す。ボンドは梯子を上って原子炉プールから脱出、管理センターから出てライダーを見つけて解放。ボンドとライダーは島を離れる。制御する者なく過負荷の続いた原子炉は大爆発を起こし、ノオの秘密基地は木っ端微塵に吹き飛んだ。
ボンドとライダーの乗ったボートが燃料を使い果たし漂泊した後、彼らは英国海軍の船に搭乗したライターによって発見され牽引してもらう。ボンドとライダーがボートの中でキスをするシーンで幕が閉じる。
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
---|---|---|---|
TBS版[4] | ソフト版 | ||
ジェームズ・ボンド | ショーン・コネリー | 若山弦蔵 | |
ハニー・ライダー | ウルスラ・アンドレス | 武藤礼子 | 弓場沙織 |
ドクター・ノオ | ジョセフ・ワイズマン | 横森久 | 有本欽隆 |
フェリックス・ライター | ジャック・ロード | 中田浩二 | 家中宏 |
M | バーナード・リー | 今西正男 | 藤本譲 |
デント教授 | アンソニー・ドーソン | 寺島幹夫 | 稲葉実 |
ミス・ターロ | ゼナ・マーシャル | 津田京子 | 加納千秋 |
クオレル | ジョン・キッツミラー | 飯塚昭三 | 後藤哲夫 |
シルビア・トレンチ | ユーニス・ゲイソン | 登場シーンカット | 山田美穂 |
マネーペニー | ロイス・マクスウェル | 花形恵子 | 泉裕子 |
ブースロイド少佐(Q) | ピーター・バートン | 広瀬正志 | 塾一久 |
シスター・リリー | イヴォンヌ・シマ | 花形恵子 | |
シスター・ローズ | ミシェル・モク | 加川三起 | |
アナベル・チャン | マルグリット・ルワース | ||
ダフ | ウィリアム・フォスター・デイビス | 緒方敏也 | 駒谷昌男 |
秘書メアリー | ドロレス・キーター | 加川三起 | |
ジョーンズ | レジー・カーター | 伊武雅之 | 多田野曜平 |
プレイデル・スミス | ルイス・ブレーザー | 糸博 | |
ポッター | コローネル・バートン | 松岡武司 | 木村雅史 |
ジョニー | ウィリー・ペイン[5] | 若本紀昭 | 白熊寛嗣 |
受付嬢 | マロウ・パンテーラ[5] | 日比野美佐子 | 弓場沙織 |
ストラングウェイズ | ティム・モクソン[5] | 緒方敏也 | 有本欽隆 |
不明 その他 | — | — | 小形満 石井隆夫 斉藤梨絵 高階俊嗣 |
当初は『007/サンダーボール作戦』が第1作になるはずだったが、著作権に関する訴訟問題から暗礁に乗り上げ、SF色のある第6作『ドクター・ノオ』が選ばれた[8]。結果的に、米ソの宇宙開発競争や、偶然にも公開時に起きたキューバ危機などから、時事性を帯びた作品となった[9]。
シリーズ第1作である本作は、100万ドルというシリーズ中最も低予算で製作されたが、5,900万ドルもの興行収入を上げ、1962年の映画の世界興行成績では『アラビアのロレンス』の7,000万ドルに次ぐ第2位となった[10][11]。
『007は殺しの番号』の題名で、東京では1963年6月1日より、ミラノ座・パンテオン・銀座スバル座の3館でロードショー公開された。
事前の評価はさほど高いとは言えず、配給収入も5780万円と芳しくなく[12]、同年公開された1963年度の外国映画配給収入で、ベスト10には入らなかった[13]。
ボンド役の候補には、ケーリー・グラントやパトリック・マクグーハン、後に3代目ボンドとなるロジャー・ムーアなどが挙がっていた。
悪役のドクター・ノオはフランス語圏カナダ出身のジョセフ・ワイズマンがつとめた。ワイズマンは『革命児サパタ』でマーロン・ブランドと共演。その後、『許されざる者』ではバート・ランカスター、オードリー・ヘップバーンとも共演した後、007の悪役に抜擢された。
ボンドガールはスイス出身のウルスラ・アンドレスが選ばれた。アンドレスは、非常にキャリアの長い女優で、50年代から活躍していた。彼女は『007 ドクター・ノオ』の後に『何かいいことないか子猫チャン』や、007シリーズ番外編『カジノ・ロワイヤル』にも出演している。
この節に雑多な内容が羅列されています。 |
モンティ・ノーマンが基本を作った"James Bond Theme"がメイン・テーマとなった。そのモンティ・ノーマン・オーケストラのヴァージョンもあるが、ジョン・バリー・オーケストラのヴァージョンは、イギリスの『ミュージック・ウィーク』誌で、最高位13位を獲得している。アメリカでは、チャート入りを果たせなかったが、同サウンドトラック・アルバムは、『ビルボード』誌アルバム・チャートで最高位82位と健闘している。なお、復刻盤がリリースされており、現在でも入手可能である。
クレジットタイトルの後半に、短いが歌の有る「キングストン・カリプソ」("Kingston Calypso")がある。劇中にも挿入歌「マンゴーの木の下で」("Underneath The Mango Tree")が流れる。
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