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鹿児島中央から指宿間で運行されている九州旅客鉄道の特急列車 ウィキペディアから
指宿のたまて箱(いぶすきのたまてばこ)は、九州旅客鉄道(JR九州)が指宿枕崎線の鹿児島中央駅 - 指宿駅間で運行している特急列車である[1]。公式略称は「いぶたま」。
指宿のたまて箱 | |
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「指宿のたまて箱」キハ47形 (2011年3月12日、鹿児島中央駅) | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 鹿児島県 |
前身 | 特別快速「なのはなDX」 |
運行開始 | 2011年3月12日[注 1] |
運営者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
路線 | |
起点 | 鹿児島中央駅 |
停車地点数 | 2駅(起終点駅含む) |
終点 | 指宿駅 |
営業距離 | 45.7 km (28.4 mi) |
平均所要時間 | 52分 |
運行間隔 | 3往復 |
列車番号 | 8070D+号数 |
使用路線 | 指宿枕崎線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
身障者対応 | 1号車 |
座席 | 普通車指定席 |
技術 | |
車両 | キハ140形2000番台・キハ47形8000・9000番台気動車(鹿児島車両センター) |
軌間 | 1,067 mm |
電化 | 非電化 |
最高速度 | 95km/h |
JR九州は新幹線の開業効果を沿線外にも広めるため観光列車の新設を行っており[2]、「指宿のたまて箱」も2011年(平成23年)3月12日の九州新幹線(鹿児島ルート)の全線開業にともなって翌13日[3] から運転を開始した。特別快速「なのはなDX」を置き換えて、指宿枕崎線では初めての定期特急列車の運転となった。
なお、当列車は日本最南端の特急列車でもある。
薩摩半島の最南端にある長崎鼻一帯に伝わる浦島太郎伝説の玉手箱にちなんでおり[2]、「いぶたま」の愛称で運転される[7]。
日中3往復運行されている。所要時間は約55分で前身の「なのはなDX」とほぼ同じ。
全席指定席となっている。
列車は2両運転時は車掌の乗務しないワンマン運転で、客室乗務員が乗務し検札や車内販売・観光案内などを行う。3両運転時には車掌が乗務する。 指宿駅 - 枕崎駅間は運行していない。
指宿のたまて箱 | ||||
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通常は2両編成で、キハ47形気動車の改造車(キハ47 8060・キハ47 9079)で運転されている[9]。土・日・祝日や連休などの繁忙期には1両増結(キハ140 2066)して3両編成で運行される。また、地方交通線である指宿枕崎線の軌道の不整によるレールの継目落ちが原因で発生する上下振動を低減するため、減衰力制御弁付きの可変減衰上下動ダンパを初めて採用しており、台車の枕ばね(コイルばね)に平行して取付けられていた、従来の上下動オイルダンパと交換する形で装備されており、車体には4つの加速度センサーと制御装置を搭載して、加速度センサーにより検知された上下振動加速度を元に制御装置が減衰力指令値を計算し、可変減衰上下動ダンパにその指令値を送り減衰力を可変させることで上下振動を抑制している[10]。
デザインは水戸岡鋭治。小倉工場で約1億6000万円をかけて改造された。外部塗装は海側(下り方向に向かって左側)側面と前面の海側半分が白色、山側(下り方向に向かって右側)側面と前面の山側半分が黒色。
車内は2人掛けフリーストップ式回転リクライニングシート、大型のテーブルが設置された4人用のコンパートメント席・ソファー席・海側の窓側を向いた1人掛け席が用意されており、座席の種類はバラエティに富んだものになっている。このほかにも子供用に海側を向いたキッズチェアが用意されており、その後ろには保護者が見守るためのソファー席が用意されているが、これらはフリースペース設備の一部なので、マルスによる座席番号の割り当てはない。また浦島太郎伝説にちなみ、ドアが開いた際には玉手箱の煙に見立てたミストが連結面寄りの噴出口より噴射される[11]。
車両検査時は「はやとの風」で運用されている車両を使用する場合もあった[12] が2012年(平成24年)3月19日からは元「はやとの風」用のキハ140 2066が塗装変更およびミスト装置の取り付け、座席モケットをいぶたま仕様の柄に取替え、車両中央の展望スペースの山側部分に海側を向いたソファーシートに交換、各座席にガラス製のドリンクホルダーを設置する改造が施され、予備車・増結車として加わっている。
また、専用車両の検査の際は1両ずつ検査に出し、残った1両と予備車両(キハ140 2066)で運行される。このため、専用編成が検査に出ている時期は土日であっても2両で運行される場合がある。また、予備車両は「はやとの風」の予備車両としても使用されるため、「はやとの風」の車両が検査に出ている時期も常時2両編成で運行される。
快速「なのはな」は、1992年7月15日に運転を開始し、西鹿児島駅(当時) - 山川駅間で6.5往復が設定された。車両はキハ200系気動車が使用された。
もともと指宿枕崎線では快速「いぶすき」が設定されていた(1988年時点で3往復、うち1本は枕崎駅まで直通[13])が、これを置き換える形で登場した。
2004年3月13日には[14]、快速「なのはな」のうち日中の4往復が特別快速「なのはなDX」として指定席車両(キハ220-1102)を連結するようになった。ただし指定席車両の予備車がないため、異常時・検査時・特定日は指定席車両なしで運行されていた。
鹿児島中央駅 - 指宿駅間の所要時間は「なのはな」で約65分、「なのはなDX」で約55分であった。
鹿児島中央駅 - 郡元駅 - 南鹿児島駅 - 宇宿駅 - 谷山駅 - 慈眼寺駅 - 坂之上駅 - (五位野駅) - 平川駅 - 瀬々串駅 - 喜入駅 - 〈薩摩今和泉駅〉 - 〔宮ヶ浜駅〕 - 〈二月田駅〉 - 指宿駅 - 山川駅
なのはなDX | ||||||
← 鹿児島中央 指宿 →
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快速「なのはな」はキハ200系気動車が、特別快速「なのはなDX」はキハ200-9 + キハ200-1009(自由席車)およびキハ220-1102(指定席車)の3両は「なのはなDX」専用塗装であったが、2010年現在はほかの車両と同じ塗装に戻されている。指定席車として運用されるキハ220形は1両しかないため、検査時や特定日は快速「なのはな」として運転されていた。
なお、キハ220-1102は2011年10月1日付で熊本車両センターに転出し[15]、2023年にBE220形として事業用車化した[16][17]。
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