富岡八幡宮
東京都江東区の神社 ウィキペディアから
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富岡八幡宮(とみおかはちまんぐう)は、東京都江東区富岡にある八幡神社。通称で深川八幡宮(ふかがわはちまんぐう)とも称される。
江戸最大の八幡宮であり、8月に行われる祭礼「深川八幡祭り」は江戸三大祭りの一つ。また江戸勧進相撲発祥の神社で、境内には「横綱力士碑」をはじめ大相撲ゆかりの石碑が多数建立されている。
1627年(寛永4年)、菅原道真公の末裔といわれる長盛法印が神託により、当時永代島と呼ばれた小島に創祀したのが始まりとされる。創建当初は「永代嶋八幡宮」と呼ばれ、砂州の埋め立てにより60,508坪の社有地があった。
また八幡大神を尊崇した徳川将軍家の保護を受け、庶民にも「深川の八幡様」として親しまれた[1]。広く美麗な庭園は人気の名所であったという。
明治維新後の社格は、准勅祭社とされ[1]、同制度の廃止後は記載がない府社とされたが、皇室の尊崇を受け続けた。
永代寺については、神仏分離令によって廃寺。現在の永代寺は、1896年(明治29年)に旧永代寺の塔頭・吉祥院が名前を引き継いだものである。
1945年(昭和20年)3月10日の東京大空襲により焼失。同年3月18日に、空襲罹災地巡幸のため、昭和天皇が境内を訪れた[3][4]。戦後、富岡盛彦は神社本庁と茨城県神社庁の設立に奔走した[2]。
1949年(昭和24年)、第17代宮司の富岡宣永が死去。同年、盛彦が第18代宮司に就任。再建に努め、1956年(昭和31年)に現在の社殿が造営される。盛彦は1959年(昭和34年)から1962年(昭和37年)まで神社本庁の事務総長(現在の総長)を務めた。
1974年(昭和49年)9月9日、盛彦が死去。同年、次男の富岡興永が第19代宮司に就任。
1994年(平成6年)10月、富岡興永が体調を崩し宮司を退任。1995年(平成7年)3月、興永の長男の富岡茂永が第20代宮司に就任。
2001年(平成13年)5月、茂永は金遣いの荒さや女癖の悪さなどが問題視され、宮司を解任された。先代の興永が宮司として復帰[5]。1億2000万円の退職金と月額30万円の年金を手に入れた茂永は神職を手放し、福岡県宗像市に移り住んだ[6][7]。2006年(平成18年)1月、茂永は、当時富岡八幡宮の禰宜を務めていた姉の富岡長子に対する脅迫罪の容疑で逮捕された[8]。
2010年(平成22年)10月、興永が体調を崩し宮司を退任[9]。2012年(平成24年)、長子は宮司代務者に就任[10]。富岡八幡宮の責任役員会は、長子の宮司昇進を求める要望書を計4回、神社本庁に提出したが認められなかった[10]。
2017年(平成29年)5月29日、富岡八幡宮は責任役員会を開き、神社本庁からの離脱を決議した[11]。同年9月28日付で神社本庁から正式に離脱して単立神社となり[8]、長子が第21代宮司に就任した。別表神社の神社本庁離脱は、2010年(平成22年)の気多大社、2013年(平成25年)の梨木神社に続くものであり、神社本庁のトップまで務めた有力神社の離脱として話題となった[10][12]。
同年12月7日、富岡茂永とその妻は境内北東の通用門付近で待ち伏せし、富岡長子と長子の運転手を日本刀で襲い、長子は死亡し、運転手は重傷を負った。茂永は妻を殺害した後に自殺した[11][13]。事件の2日後の12月9日、富岡八幡宮は緊急の責任役員会議を開催し、宮司の補佐や代理を務めていた権宮司の丸山聡一を宮司代務者にすることに決めた[14]。
2018年(平成30年)6月28日、丸山は第22代宮司に就任した[15]。かつて長子が住居として使用していた敷地内の洋館は同年中に解体された。
祭礼である通称「深川八幡祭り」は、毎年8月15日を中心に行われ江戸三大祭りの一つに数えられる。「わっしょい、わっしょい」の伝統的な掛け声と別名「水かけ祭り」と別称される通り、沿道の観衆から担ぎ手に清めの水が浴びせられる。3年に1度、八幡宮の御鳳輦が渡御を行う年は本祭りと呼ばれ、各町の大人神輿50数基が勢ぞろいして連合渡御が行われる。
他、各末社の例祭日がある。
富岡八幡宮は1684年(貞享元年)に初めて寺社奉行の許しを得て勧進相撲が行われた、江戸勧進相撲(現在の大相撲の前身)発祥の神社として知られ、現在でも新横綱誕生の折には境内で横綱力士碑刻印の儀や奉納土俵入りなどの式典が執り行われるほか、相撲にまつわる数々の石碑が建つ。
2021年2月には第73代横綱(当時は関脇)照ノ富士春雄が夫人と結婚式を挙げた。師匠の伊勢ヶ濱(第63代横綱旭富士正也)もこの神社で結婚式を挙げている。
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