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日本の宮城県の道路 ウィキペディアから
宮城県道264号大衡仙台線(みやぎけんどう264ごう おおひらせんだいせん)は、宮城県黒川郡大衡村から、同県仙台市青葉区に至る県道である。国道4号および宮城県道22号仙台泉線(旧国道4号)の西側を並走して、仙台北部中核工業団地群と仙台市都心部とを結ぶ。
一般県道 | |
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宮城県道264号大衡仙台線 | |
路線延長 | 24.8 km[1] |
起点 | 宮城県黒川郡大衡村大衡八幡(北緯38度27分56.4秒 東経140度52分35.3秒)[1] |
終点 | 宮城県仙台市青葉区木町通二丁目(北緯38度16分16.6秒 東経140度51分45.7秒)[1] |
接続する 主な道路 (記法) |
国道457号宮城県道256号西成田宮床線宮城県道263号泉ケ丘熊ケ根線宮城県道35号泉塩釜線宮城県道37号仙台北環状線宮城県道31号仙台村田線 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
1954年(昭和29年)12月10日に都市計画決定[1]されたが、実際の着工は1970年代に泉市(現・仙台市泉区)からで、細分化された工区毎に(計画通りの車線数より少ない)一部供用と計画通りの本格供用とを繰り返しながら不連続で開通をして来た。
バブル景気前までの各工区の供用開始は、主に沿道の郊外ニュータウン開発に伴ったものであったが、バブル景気からは沿道で展開される東北インテリジェントコスモス構想、仙台北部中核テクノポリス構想、宮城大学新設と宮城県図書館移転、バブル崩壊後もフィンランド健康福祉センタープロジェクト、アウトレットモール進出、東京エレクトロンとセントラル自動車(現・トヨタ自動車東日本)の進出といった、仙台都市圏における様々な経済変化、学都仙台の拡張、仙台市の政令指定都市移行による県と市との関係の変化といった政治状況(産学官)の影響を受けてきた。
起点では大衡小学校前交差点において国道4号および宮城県道57号大衡落合線と接続し、終点では木町通一丁目交差点(東北大学病院旧正門前)において宮城県道31号仙台村田線(旧国道48号[2]、作並街道、北四番丁通り)および仙台市道青葉1160号木町通本材木町線[注 1]と接続する。
「仙台市総合道路整備計画」における骨格幹線道路網「3環状12放射状線」のうち、都心環状線から北西に延びる放射状線の「都市計画道路・北四番丁大衡線」にほぼ全線が一致する[3]。かつての都市計画道路の路線名は「北四番丁大和町線」だった。2017年(平成29年)時点での供用部分(上記のGoogle マップのリンク先参照)の北端は黒川郡大和町宮床となっているが、そこから北に向けて建設中の宮床工区(L=2,060)が完成すると国道457号に直線的に接続する。ここから大衡村の起点までの6.4kmのうち、国道457号の約3.0kmを重複区間とみなし、大和町吉岡から大衡村の起点までの約3.4kmを新設する計画になっている[注 2]。
当道北山工区の開通以前は、仙台都市圏北部と仙台市都心部とを結ぶ幹線道路は宮城県道22号仙台泉線(旧国道4号)の1本しかなく、ラッシュアワーには仙台泉線を含め、幅員の小さい道にまで渋滞が広がっていた。当道は、仙台泉線のバイパス効果[4]や、周辺の渋滞ポイント4箇所(市名坂交差点、南中山1丁目南交差点、荒巻中央交差点、青葉町交差点)の渋滞緩和など、多大なる効果が期待され整備された[5]。また、沿道には工業団地も新設されて東京エレクトロンなどが進出し、さらに既設の工業団地にもセントラル自動車を初めとする自動車関連工場が進出しているため、さらなる交通量の増大も予想される(長命ケ丘東交差点の平日12時間交通量は2008年が4万2810台/12時間、2013年が5万0516台/12時間[6])。
2012年(平成24年)3月24日の北山工区開通に伴い、当道を通って市北西部の住宅地と都心部とを結ぶ宮城交通および仙台市営バスのバス路線が新設された[7][8]。市によれば、従来の仙台市地下鉄南北線とバスとを乗り継ぐ方法よりも、同バス路線の方が10分以上速いと予想されており[7]、当道の整備は地下鉄を含めた公共交通機関の利用客動線にも影響を及ぼし得るものである。
江戸時代の仙台城の城下町には「北目町」「国分町」「北材木町」「新伝馬町」の4つの伝馬町があった[9]が、このうち北材木町は「木町」とも呼ばれた[10]。仙台城下では「〇〇に繋がる道」を「○○通」と呼ぶが、北材木町から北に向かい北山町[要曖昧さ回避]の覚範寺山門前までの道は「北材木町通」ではなく、通称の木町を用いて「木町通」(きまちどおり)と呼ばれるようになり、道路名「木町通」の両側の住所も「木町通」となった。木町通は伝馬町の北材木町に繋がる道だったため、城下と西から北西の郊外にある農村とを結ぶ重要な道となっていたが、木町通をバイパスするように1本西側の現・西公園通を大幅拡幅して仙台市電が通されたことで細道として残った。それでも商店街は続き、かつては通り中に仙台七夕を飾るほどの活気があった。通り毎からブロックごとに住所を割り当てる住居表示により、1968年(昭和43年)2月1日には北材木町とは全く異なる木町通沿い北部を「木町」に、1970年(昭和45年)2月1日には木町通沿い南部が柏木一丁目、木町通二丁目、木町通一丁目、春日町に変更された[11]。旧城下の外へ向かう道路としてはかつての東山道の一部にあたるとされる奥州山道(通称・古街道)が、輪王寺より荒巻村(現・青葉区荒巻神明町)と七北田村(現・泉区野村)を経由して多賀城へと至るルートを形成しており、本道と重複・平行している。このうち輪王寺から水の森公園入口までの区間では自動車の通行が可能であるが、旧街道の道筋をそのまま利用しているため後述する県道指定された区間などを除き狭隘道路であり、自動車同士の離合が困難な区間が続く。
都市計画道路北四番丁大和町線(路線延長:14.4km)は、この木町通と北四番丁(作並街道、旧国道48号)との交差点から北に向かっていく道路として計画され、旧城下においては北九番丁を過ぎたあたりまでの木町通を拡幅し、そこからやや西よりに曲げ、道を新設して輪王寺の地下を通り、旧城下の外に出ていく。これより北側では1970年代までに、荒巻公苑団地の現・桜ケ丘三丁目と四丁目との間が道路用地として用意され、東北自動車道(1975年開通:仙台南IC〜泉IC)の上空を通る跨道橋、泉パークタウンの建設に合わせて同入口交差点から同中央交差点まで、さらに現・国道457号との重複区間のうち山越え区間のみが道路として供用されていたが、他のほとんどがそもそも道路として存在していない状況だった。
1980年(昭和55年)の宮城学院の桜ケ丘移転に合わせて荒巻公苑団地の区間が供用され、宮城県道37号仙台北環状線の整備が進んだ1980年代には泉パークタウンから北環状線までが供用開始された。1992年(平成4年)に北環状線から宮城学院前までが供用開始されると、泉パークタウン中央交差点から水の森3丁目交差点までの5.6kmが連続して利用できるようになった。1994年(平成6年)に都市計画道路北四番丁大衡線(路線延長:24.8km)に改称して路線が約10km延長され、1995年(平成7年)に県道大衡仙台線に指定された。
水の森3丁目交差点と都心部の間にある工区は、同交差点近くにあるフィンランド健康福祉センタープロジェクトと一体で施行され、建設の際には一括入札が行われた[12]。すなわち同工区は、同プロジェクトの施設と都心部との間を繋ぐ最短路としての面も評価されて予算が付き、同プロジェクトが始まる2000年代から整備が本格化した。整備前の木町通は、北四番丁から北八番丁まで片側1車線の対面通行で、北八番丁から北側は南向き一方通行だった。
なお、荒巻本沢工区および北山工区は市道北四番丁大和町(その8)線[注 3]に指定されており、開通後に順次、当県道に編入された。その一方で、両工区と並走し、以前からの開通区間を繋いでいる市道荒巻泉線[注 4]の一部、市道中山街道線[注 5]の一部、市道荒巻道線[注 6]の全線、および、市道通町中山線[注 7]の一部は、当県道に重複指定されている。
区間 | 延長 | 幅員 | 車線 | 最高 速度 |
供用開始 | 事業費 | 位置 | 市町村 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
吉岡・大衡工区 大和町吉田字八反田 〜大衡村大衡字八幡前 (大衡小学校前交差点)[13] |
3.4km[13] | 27m[13] | 4車線[13] | 60km/h[13] | 事業中 | 黒川郡大衡村 | ||
黒川郡大和町 | ||||||||
国道457号重複区間 大和町宮床字山田 〜同町吉田字八反田 |
3.0km | 2車線 | 50km/h | |||||
宮床工区[1] | 2,060m | 6.5(13.0)m | 2020年12月25日 | 30億円 | ||||
小野工区[14] | 1.6km | 6.5(11.0)m | 2013年7月31日 | Google マップ | ||||
パルタウン大富区間 | 4車線 | 1988年? | ||||||
大和町後藤 〜大和町石倉 |
1.4km | 60km/h | 2006年2月 | |||||
大和町石倉 〜泉区明通2丁目 |
2.7km | 2007年3月30日 | ||||||
泉区明通2丁目 〜泉PT中央交差点[15] |
1,760m[6] | 25m[6] | 1992年 | Google マップ | 仙台市泉区 (旧泉市) | |||
泉PT中央交差点 〜泉PT入口交差点 |
5,600m[6] | 40m[6] | 6車線 | 1970年代 | Google マップ | |||
4車線 | ||||||||
泉PT入口交差点 〜長命ケ丘東交差点 |
1982年 | |||||||
6車線 | ||||||||
桜ケ丘工区 | 1992年6月25日 | Google マップ | 仙台市青葉区 (旧仙台市) | |||||
宮城学院付近 〜水の森3丁目交差点 |
1980年頃 | |||||||
荒巻本沢工区[16][17] | 798.3m | 25m | 4車線 | 2010年9月1日 | 66億円 | Google マップ | ||
北山工区[16][18] | 1,233m | 24 - 44m | 4-6車線 | 2012年3月24日 | 125億円 | Google マップ | ||
柏木工区[18] | 524m | 4車線 | 50km/h | 2003年 | Google マップ | |||
星陵工区[16] | 282m | 30m | 2008年3月 | Google マップ |
泉パークタウン中央交差点から水の森3丁目交差点までの区間が、第2次緊急輸送道路に指定されている[27]。
泉区明通から大和町小野の区間は第4種1級規格で造られており、最高速度が60km/hとなっている[23]。このためスピードが出やすく、大和警察署がしばしば取り締まりを行っており、注意が必要。
2009年(平成21年)、当時未供用ながら既に完成している青葉区の荒巻本沢工区の跨道橋(荒巻本沢大橋)から北の区間で、映画『ゴールデンスランバー』のロケーション撮影が行われた。現在この跨道橋は開通している。
当道路と並走する経路で、仙台都市圏自動車専用道路候補路線の仙台北道路が描かれる場合がある[28]。
東北自動車道にかかる橋は、3車線化に備えて幅がある。
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