入善町(にゅうぜんまち)は、富山県下新川郡に属する町。黒部川が形成した黒部川扇状地の中央に位置し、北は日本海に面している[1]。地下水が湧出する海岸に近い平地にわずかに残る「杉沢の沢スギ」は全国的にも珍しく、国の天然記念物に指定され、全国名水百選にも認定されている。
北側は日本海に面しており、海岸線は11.5 km、それを底辺とし南に尖った三角形をしている[1]。舟見地区では旧扇状地の隆起段丘が見られる。
|
入善町と全国の年齢別人口分布(2005年)
| 入善町の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 入善町 ■緑色 ― 日本全国
| ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 |
入善町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
| 27,638人
|
|
1975年(昭和50年)
| 28,542人
|
|
1980年(昭和55年)
| 29,163人
|
|
1985年(昭和60年)
| 29,551人
|
|
1990年(平成2年)
| 29,625人
|
|
1995年(平成7年)
| 28,886人
|
|
2000年(平成12年)
| 28,276人
|
|
2005年(平成17年)
| 28,005人
|
|
2010年(平成22年)
| 27,182人
|
|
2015年(平成27年)
| 25,335人
|
|
2020年(令和2年)
| 23,839人
| |
|
総務省統計局 国勢調査より |
- 町長:笹島春人(2014年9月1日就任、3期目。元入善町議会議員[10]。2014年8月3日初当選[11]、2018年8月7日無投票再選[12])
- 町議会:議員定数14人
商業
- 1992年12月3日開店。店舗面積は8,257m2(カーマ含む)で、開店当時は富山県内最大であった[13]。
- かつて存在した映画館
1960年(昭和35年)の入善町には以下の映画館が存在した[17]。
国内
- 昭和初期に上原村や青木村などから米山村に約20戸が移住した縁で交流があり、正式の姉妹都市提携に至る。提携記念に米山町からダチョウ(アフリカンブラック)が贈呈された。ダチョウには「善ちゃん」と「米ちゃん」と命名され[18]、特別住民票が交付された。2005年に米山町は合併により登米市の一部となるが、姉妹都市関係は登米市に継承されている[18][19]。
海外
- 1983年(昭和58年)入善町に工場を持つ富山日本電気と電子産業が盛んなフォレストグローブ市の電子機器メーカー同士が技術交流を始めたのをきっかけとし、自治体同士の友好関係が始まる[21][22]。
- 共通する特産品を持つ縁(「入善ジャンボ西瓜」を特産品とする入善町と、「哈密瓜」を特産品とする哈密市)から、1994年に入善町より友好都市調査団が哈密市を訪問、交流を開始[21][23]。
地区
- 入善、上原、青木、飯野、小摺戸、新屋、椚山、横山、舟見、野中の10の地区からなる。
- 入善
- 青島、神林、君島、田中、入膳、東五十里、上田
- 上原
- 上野、下上野、道市、吉原、吉原東
- 青木
- 青木、青木新、木根、目川
- 飯野
- 芦崎、五十里、板屋、上飯野、上飯野新、五郎八、笹原、下飯野、下飯野新、高瀬、高畠、東狐、道古、蛇沢、本村、神子沢
- 小摺戸
- 一宿、小摺戸、袖沢、福島、福島新、若栗新
- 新屋
- 新屋、浦山新、下山、墓ノ木
- 椚山
- 荒又、椚山、椚山新、小杉、田の又、日吉
- 横山
- 春日、藤原、古黒部、八幡、横山
- 舟見
- 舟見
- 野中
- 今江、中沢、西中、野中、古林
- 下山(にざやま)芸術の森発電所美術館[24](ヘリテージング100選) - 廃棄寸前の発電所を美術館に改装
- 杉沢の沢スギ(国の天然記念物)
- 入善乙女キクザクラ
- 杉沢の沢スギ林で発見され、2012年に命名された、静岡県の「富士菊桜」に次ぐ国内2例目の自生の菊桜(花弁が極端に多い桜)。
- 樹高約11m、幹周り46cm。他の菊咲き性品種に比べて花弁が細いのが特徴。4月中下旬に花を咲かせ、約2週間花を鑑賞することができる。
- 世界最古の海底林
- 1万年から8千年前に自生していた樹木が海水面の上昇によって海面下に沈み、それらが腐食せずに残り、立木の状態で現存する世界で唯一のもの。1980年5月4日に発見された[25]。
- 沢スギ自然館に一部が展示されている。
- じょうべのま遺跡(国の史跡)
- 小摺戸の大藤(県指定天然記念物)
- 下山八幡社の大藤と境内林(県指定天然記念物)
- 聖観世音菩薩立像、木造千手観世音菩薩立像、馬頭観世音菩薩立像〔十三寺〕(県指定文化財)
- 黒部川扇状地湧水群(名水百選)
- 入善町民会館(愛称、コスモホール。音響家が選ぶ優良ホール100選)
- 墓ノ木自然公園
- 入善町南東部、黒部川の河川敷に位置する公園。野鳥の宝庫としてバードウォッチング愛好家から知られている。キャンプ、散策、釣りや水遊びなどで利用される。
- 入善町中央公園
- 運動公園。陸上競技場400mトラック、野球場2面、テニスコート4面、相撲場などがあり、隣接の入善町総合体育館とともに親しまれている。
- 黒部川明日温泉
- 舟見城址館(舟見山山頂の舟見城址跡に建設された3階建ての天守閣風建物の博物館)[26]
- 入善神社
『入善町誌』(1967年8月15日、入善町発行)962頁。
『入善町史 通史編』(1990年10月30日、入善町発行)535頁。
『広報にゅうぜん 昭和29年9月~昭和58年3月 縮刷版』(1983年10月1日、入善町役場発行)『あゆみ』8頁より。
『富山県大百科事典』(1976年8月1日、富山新聞社発行)947頁。
『富山県大百科事典』(1976年8月1日、富山新聞社発行)946頁。
『広報にゅうぜん 昭和29年9月~昭和58年3月 縮刷版』(1983年10月1日、入善町役場発行)『あゆみ』13頁より。
『保存版 魚津・黒部・下新川今昔写真帖』(2007年4月15日、郷土出版社発行)97ページ
『北日本新聞』2024年5月26日付12、13面『入善町 新庁舎きょう竣工 あす供用開始』より。
『The Commercial Spaces 富山県の商業空間』(1994年6月、財団法人富山県産業情報センター、富山県小売商業支援センター発行)26頁。
『新聞に見る20世紀の富山 第3巻』(2000年11月26日、北日本新聞社発行)172頁。
『広報にゅうぜん 昭和29年9月~昭和58年3月 縮刷版』(1983年10月1日、入善町役場発行)『あゆみ』16頁より。
『とやまの博物館を楽しむ』(1998年3月31日、楓工房発行)37頁。
『北日本新聞』2024年12月18日付28面『元タレントの新人衆院議員 森下千里さん(宮城) 入善町議だった祖父に影響 政治家目指す原点 社会貢献、災害対策に力』より。
ウィキメディア・コモンズには、
入善町に関連するカテゴリがあります。