東洋メディアリンクス株式会社(とうようメディアリンクス、英称: Toyo Media Links Co.,Ltd.)は、東京都中央区に本社を置く、空間プロデュースビジネスを行う企業である。具体的には、空間の音、香り、映像をミックスしたコンテンツ提案やコンテンツを活用する為のシステム構築を中心に実施している。昨今では空間で働く方々や活用する方々がより快適さを実現する為のAIソリューションの販売とコンサルティングの実施、データコンテンツを活用した空間マーケティング支援、SDGSにも繋がるグリーンソリューションの提供など、貢献性の高い活動を続けている。
- 1962年(昭和37年)8月 - 「東洋音楽放送株式会社」設立。
- 1971年(昭和46年)4月 - 「東洋ビージーエム株式会社」に社名変更。
- 1980年(昭和55年)4月 - 金融機関向け監視カメラを日本全国に納入。
- 1993年(平成5年)11月 - 「東洋メディアリンクス株式会社」に社名変更。
- 2006年(平成18年)4月 - セントラルサービスシステム(現:CSSホールディングス)のグループ会社となる。
- 2023年(令和5年)2月 - AIソリューションサービス開始。
- 2023年(令和5年)2月 - 「NICEアライアンス」への参画を発表。
- 2024年(令和6年)1月 - 「株式会社アートグリーン」との業務提携。植栽事業開始。
- 創業は音楽事業をスタート。ライブラリミュージック・BGM事業を行い、現在まで実施。(創業以来60年間)
- 世間にまだ「BGM」という言葉が浸透していない時代に普及に努め、「BGM」という言葉を広めた第一人者の企業。
- BGM事業を通して音響設備と結びつき、特に業務放送機器の販売に古くから携わる。
- 音楽配信に培った技術が映像技術へ引き継がれシステムインテグレーションの実施につながる。
- 音楽の提供はルミネ、アトレといったJR東日本系の企業を中心に現在も提供されている。
- 映像コンテンツおよび設備機器の販売は、演出系、防犯系、情報配信系と幅広く展開、演出系ではインスタレーションの実施、コンテンツの提供、360度マッピングなどの大型の演出まで手掛ける。防犯系は金融機関を中心に全国ネットワークで提供実績がある。丸の内企業を中心に情報配信のデジタルサイネージの販売が伸びており、映像ビジネスを積極的に活動。
- 聴覚、視覚の販売から嗅覚につなげたフレグランスサービスの実施により、総合的な空間五感演出を実現した。
- 2023年頃には、各事業が一体となった、多角的販売が増加しており、空間を活用した総合演出企業へ成長した。
- 香りのコーディネーター、音のソムリエ、メディアアートディレクターなどの専門的な技術ノウハウを持った担当が事業を支えている。
- 2024年、株式会社アートグリーンと業務提携。空間事業に植栽を加えたビジネスを始動した。合わせて、グリーンを中心にコンテンツ演出をメディアミックスした「bio」を発表した。
- 人手不足時代における打開策としてAI事業への参画を発表した(2023年頃)
- AIコンサルテントを中心に、社会活動を行う方々のホスピタリティを維持、引き上げる活動を実施する。グループ企業であるCSSホールディングでの実証実験や三越伊勢丹でのAI導入活用など精力的な活動を行う。
- アートプロデュースの一環として学生向け支援のビジネス講義の実施を行い、次世代への業界訴求・空間活性化への企業努力を実施。2023年より玉川学園と協業し活動を行う。
1989年頃からは、東日本旅客鉄道(JR東日本)向けの発車メロディの制作も行っていた。同社管内の幅広いエリアに導入され、2024年現在でも、埼京線の乗り入れ先である東京臨海高速鉄道(りんかい線)の各駅も含め、多数の駅で使用されている。
主な曲目は以下の通り。作曲はいずれも三留研介・若林剛太。
- Water Crown(水の冠) - 常磐線や横浜線、りんかい線などで多く使われているメロディで、JR東日本管内の駅で最も多く使用されているメロディである。様々なバージョンがある。1990年頃から導入。
- Gota del Vient(一滴の風) - 常磐線などで多く使われている。導入は1989年頃。
- Verde Rayo(緑の光線) - 横浜線で多く使われている。1990年頃から導入。
- Cielo Estrellado(星空) - 東海道線やりんかい線で多く使われている。代表的な4曲の中で、この曲だけエンドレスバージョンが存在しない。1989〜1990年頃から導入。
その他、曲名や作曲者が判明していないものがいくつか存在する。
五感工房
五感工房(ごかんこうぼう、通称GK、ジーケイ)は、かつて存在した日本の音響機器メーカーである。元々は東洋メディアリンクスの制作部門が独立したメーカーで、かつてJR東日本の発車メロディ等の納入をしていたことがある。2005年10月1日に、東洋メディアリンクスに再度統合されて消滅。
五感工房の発車メロディは塩塚博により1993年頃に制作され、1994年頃より実際に導入が開始された。高崎線への発車メロディの導入や、ATOS導入のため日本電音製の放送装置を置き換える際の中央線快速を中心に多数導入された。
また、接近メロディも同時に複数制作され、一時期御茶ノ水駅や上越線の大沢駅・塩沢駅で使用されていた。2024年現在は、内房線の九重 - 太海間の各駅で使用されている。
曲名は特になく、日本音楽著作権協会 (JASRAC) 登録の際に便宜的に付けられた「JR-SH○-○」(「SH」は「Shiozuka Hiroshi」の頭文字)という整理番号がその代用となっている。このことから、五感工房のメロディを総称して「SHシリーズ」と呼ばれることもある。
2009年12月にはクエイク(現:エグジットチューンズ)よりSHシリーズの発車メロディをトランス調にアレンジしたCD「EXIT TRANCE PRESENTS 駅トラ」が発売されたほか、2011年1月には塩塚自身によるアレンジを収めたCD「テツノポップ」がユニバーサルミュージックより発売された。
- 代表的な発車メロディ
- 名称は塩塚のライブラリー整理番号を用いる。括弧内はJASRAC登録時に付けられた番号。
現在使われている曲
- JR-SH1-1(JR-SH1)- 御茶ノ水駅、新橋駅 、渋谷駅などで使用。かつては東京駅や八高線北八王子、小宮、東福生、金子の各駅でも使用されていた。
- JR-SH1-3(JR-SH1-1)- 駒形駅、信濃町駅などで使用。かつては高麗川駅、横浜駅でも使用されていた。
- JR-SH2-1(JR-SH2)- 錦糸町駅、有楽町駅、御茶ノ水駅などで使用。かつては東京駅、東飯能駅、郡山駅、上尾駅、二宮駅でも使用されていた。
- JR-SH2-3(JR-SH2-1)- 五反田駅、浅草橋駅、中野駅、片倉駅などで使用。かつては東京駅、東飯能駅、横浜駅でも使用されていた。
- JR-SH3-1(JR-SH3)- 北本駅などで使用。
- JR-SH3-3(JR-SH3-1)- 渋谷駅、中野駅、しなの鉄道屋代駅、高松貨物ターミナルで使用。かつては東京駅でも使用されていた。
- JR-SH4-1(JR-SH4)- 宮原駅、沼田駅、塩山駅などで使用。
- JR-SH5-1(JR-SH5)- 有楽町駅、熱海駅などで使用。かつては東京駅、二宮駅、高麗川駅でも使用されていた。
- JR-SH5-3(JR-SH5-1)- 熱海駅、勝浦駅、立川駅などで使用。かつては鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の水戸駅でも使用されていた(全列車ワンマン化により使用停止)。
- JR-SH6-1(JR-SH6)- 御茶ノ水駅、茅ケ崎駅のみで使用。かつては八王子駅、立川駅、国分寺駅、新前橋駅などでも使用されていた。
- JR-SH6-3(JR-SH6-1)- 大原駅のみで使用。かつては立川駅でも使用されていた。
- JR-SH7-1(JR-SH7)- 茅ケ崎駅、本庄駅のみで使用。かつては八王子駅でも使用されていた。
- JR-SH8-1(JR-SH8)- 桶川駅、塩山駅のみで使用。
- JR-SH8-3(JR-SH8-1)- 勝浦駅のみで使用。かつては八王子駅、立川駅でも使用されていた。
- JR-SH9-3(JR-SH9-1)- 御茶ノ水駅、高松貨物ターミナルのみで使用。
以前使われていた曲
- JR-SH4-1(JR-SH4)半音下げVer. - 双葉駅
- JR-SH3-3(JR-SH3-1)半音下げVer. - 東京駅
- JR-SH5-1(JR-SH5)半音下げVer. - 東京駅
- JR-SH8-1(JR-SH8)高音Ver. - 双葉駅
過去に使用されていた可能性があるもの